子どもの発熱時の看護 看護のポイント


寒気や悪寒戦慄(寒さによる震え)などがある場合は、体を温めます。

◆体の温め方のポイント
●軽い布団や毛布をいつもより2~3枚多めにかける。
それでも寒そうな場合は、電気毛布や湯たんぽ、電気アンカなどを
取り扱いに注意して使用する。

湯たんぽや電気アンカなどを利用する場合は、やけどをしないように
体から離して下さい。たとえ温度は低くても、長時間体に触れていると、
低温やけどを引き起こす危険がありますので、体から必ず離して下さい。
子どもは体を良く動かすので、電気毛布のほうがより安全だと思います。


●部屋を温かくする。
暖房を入れる場合は換気と湿度に注意します。
例:湿度は60%~80% 1時間に1回、5分程度の換気。

40度近くまで熱が急に上がる場合は、体の震えがなかなか止まらない
場合もあります。体の震えが止まるまで30分から1時間かかる場合も
ありますので、慌てないで下さい。


◆寒気が治まったら? 
しばらくすると寒気・震えも治まり手足が温かくなります。
頬に赤味がさしてきて、気分も良くなります。
すぐに電気毛布や湯たんぽなどを取り除きます。
取り除いてから30分以上経過してから熱を測ります。
電気毛布やアンカなどを取り除いた直後に測定した場合は、
実際の体温より高くなるためです。
本人が嫌がらなければ、体を冷やします。

◆効果的な冷やし方 
効果のある冷やし方は頸部、太ももの付け根、わきの下などにある太い動脈が
はしっている部分を冷やすと効果があります。

体温は大動脈を流れる温度を、表しています。
太い動脈が流れていて冷やしやすい部位が上記になります。
冷やされた血液の量が他の場所よりも多いためより効果が高くなります。
本人が気持ちがよければ額や後頭部などを冷やしても問題はありません。
その際は肩を冷やさない様に注意します。


冷やすときは直接肌に触れないように氷嚢や氷枕などをタオルやガーゼなどで
覆ってから冷やします。

解熱時には汗が出てきます。汗を出すことにより熱を放散します。
水分が足りないと解熱し難くなります。

◆水分補給 
高熱が続くと脱水症の危険が、高くなります。
脱水を防ぐには、水分や電解質などの補給が大切です。
スポーツドリンク、リンゴジュース、
重湯、葛湯、野菜スープなど塩分、糖分、
でんぷん質を含んでいる水分を補給することが大切です。

体温が高いと消化吸収が悪くなるため、脂肪の多いものや乳製品は避けます。


続きはこちらです⇒「ひきつけ」 について 



  • 子どもの発熱時の看護 項目一覧

    まえおき
    子どもはよく熱をだします。特に乳幼児は体温調節機能がまだ未熟な為、外気温
    に影響されやすいので、大人の介護をする時よりも、きめ細かなケアが必要に
    なります。
    続きは こちら です。

  • 観察のポイント
    子どもの場合、特に乳幼児の場合は、自分の症状を言葉で表すことが困難又は
    出来ないため、「不機嫌、飲食を受けつけない、活気がない、顔色がいつもと
    違う」などの外からわかる症状(他覚症状)や状態などの観察が、大切になります。
    続きは こちら です。

  • 看護のポイント
    寒気や悪寒戦慄(寒さによる震え)などがある場合は、体を温めます。
    体の温め方のポイント
    軽い布団や毛布をいつもより2~3枚多めにかける。
    続きは こちら です。

  • 「ひきつけ」について 
    発熱で不安なのが「ひきつけ」だと思います。
    瞳を挙上したまま、口や体を硬直させてひきつけを起こしている姿をみると
    とても心配ですよね。ひきつけの時間がとても長く感じたりします。
    続きは こちら です。

  • 医療機関へ行く目安
    受診したほうが良いケース
    以下の一つでも当てはまるようであれば受診した方が安心だと思います。
    嘔吐と下痢を繰り返す。
    便に血液や粘液が混じっている場合
    続きは こちら です。

  • 判断に迷う時
    夜間,、特に寒い時期に救急で病院に駆け込んでいいのかどうか・・・・・
    このまま朝まで様子を見ていいのかどうか・・・
    判断に迷うことも多々あると思います。
    続きは こちら です。



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◇参考文献
書籍
「医学大辞典」
「はじめてであう小児科の本」
「赤ちゃん・小児医学事典」
「新絵で見る・中毒110番」
「最新育児の百科」

インターネット 
フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

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開設日: 2010/03/13
リニューアル: 2017/09/07