神はこの世を作られた。
そして遠いお国に帰る事を希望した。
まず足がお国に帰った。
続いて手が、胸が、腹が、口が、鼻が、頬が、右目が、左耳が
次々に帰っていった。

そして左目と右耳だけが残った。

左目(サミュエル)と右耳(シルヴィルム)は2柱で1柱。
一心同体だった。
お互いに愛した。
手に触れるものが天使になり、歩いた後に魔道士が生まれた。
歌声は吟遊詩人になった。

ある時些細な事で喧嘩をした。
天の民全てが闘いに巻き込まれた。

多くの民が滅んだ。

右耳は言った。
ワタシヲコロセ

左目は言った。
ソンナコトハデキナイ

右耳は左目の剣を奪い、自らの胸を突いた。

右耳は言った。
とどめは君が刺すのだ。

左目は泣いた。

そして右耳に刺さっている剣を引き抜くと
もう一度深々とそれを突き刺した。

左目の勝利だった。

                  (予言者ラミアス伝)
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神の目 本編】
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神の目 外伝】
 
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   ア−サ−王とアステリア〜
神の目 外伝】
 
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神の目 外伝】
 
〜創世編/サミュエルとシルヴィルム〜
神の目 外伝】
〜水の神話/アザリアンとラザルア〜
プロローグ
第1章 出会い
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第2章 再会
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