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2000年07月01日(土)

つかないしゃもじ


どのくらい前になるのだろう?
プラスチックの米粒がこびりつかないタイプのしゃもじを色々な店で見るようになった。
興味はあったけれど、買ってもキャッチフレーズどおりではなく、外れるのが嫌やで買わなかった。
それが、今年の春の親戚の集まりがあったときに、従姉妹が各家庭に、「つかないしゃもじ」をプレゼントしてくれたのだ。
で、使ってみると、本当につかない。
(つかないといっても、1、2粒残ることはある)

今まで使っていたプラスチックのおしゃもじとは大違いである。
機能としては、満点なので、お勧め。
今、色々なメーカーがこぞって発売しているようで、どのメーカーがいいのかなんて、まるでわからない。
色々見て回ったが、「エンボス加工」というものが良さそうである。
御徒町多慶屋や合羽橋の道具屋さんで安く売っている。
(だいたい、家庭で使うサイズで200円強程度)
一番安値は、駒込のノンノンで、50円であった。



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2000年07月02日(日)

130ccのコップ


この前、とあるところでブラマンジェを食べたら、大変美味しかったのだ。
それは、小振りのガラスのコップに、ブラマンジェの液を入れて固め、その上にブルーベリーのソースがかかっていた。
私がお菓子を作るときは、たいてい、大きな円形で作るか、プリン型のような後で中味を取り外す型を使う。
「蒸す」という手順が入るお菓子には大きな円型がいいが、蒸さないのなら、作ったらもう後はスプーンで食べるだけという型が便利だと思ったのだ。

それで、ある日、合羽橋に買いに行った。
ニイミとTDIというお店に、ちょうど良いサイズのコップがあった。
こういう小振りのフルフルデザートの容器というものは、多分130cc程度のものを買って、80から100cc程度中味を入れるといいのではないかと思う。

合羽橋だから、安いけれど、6個単位であった。
120円のを6個買ってきて、家で初めてブラマンジェを作ってみた。
(その話は明日)
しかし、我が家のように、食事の後、部屋に持って帰って食べる人がいると、容器が思うように回収できないことがわかった。
ちょっと考えればわかりそうなのに、やってみて、「容器が帰って来ないということは、作りたいときに作れないではないか」とわかったのだ。
容器が思うように回収されないと、生クリームが余ったから、簡単なデザートを作ろうと思ったときに、困るのだ。

一度でこれに懲りて、部屋にお持ち帰りの人には、お皿にあけて持って行ってもらうこととした。(もしくは、「絶対、明日までに返してね」と約束させた上で、容器ごと渡す)
もし、約束どおりに回収できなかった場合は、次回はなしということと致したいと心の中で思っている。(笑)
一瞬、もう一組コップを買おうとも思ったが、勿体無いので、家族に協力を求めることにしたのだ。




2000年07月03日(月)

キハチさんのブラマンジェとデザートの甘さ


熊谷喜八さんのところの清水康生さんという方の「食後の誘惑−キハチの看板デザート」というデザートの本があって、どれもこれも、とても美味しそうなのである。
本屋で見て、「全部美味しそう」と思って買ってから、多分もう2年は過ぎていると思うが、未だに一つも作ったことがなかった。
で、今回、「胡麻のブラマンジェ」を土台に、「ココナッツのブラマンジェ」を作ってみた。
しかし、レシピどおりに作ってみたら、やたらに甘いのである。
私と甥1は、少し食べて嫌になってしまった。
他の家族は、「甘いことは甘いけれど、大丈夫」と食べ切ってしまった。

で、甘さを計算してみた。
砂糖÷(牛乳+生クリーム+牛乳)の割合が18%なのだ。
私のお気に入りのアサロワも計算してみたら、砂糖の割合は、11%である。
この7%の差はものすごく甘さに違いをもたらしてくれる。
MLで聞いたら、14%が美味しいという人もいた。
どの程度の甘さが美味しいかというのは相当個人差がありそうである。
今のところ、14%は試していないので、今度試してみようと思う。

スポンジのように、砂糖が、甘さだけではなく、「膨らむ」ことに関与している場合は、砂糖の量を増減するのは難しいが、ただ固めるだけのフルフルデザートの場合、「余り甘くないのがいい場合は、○○g、甘いのが好きな場合は、××g」などというレシピの方が親切かもと思った。



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2000年07月04日(火)

パイナップルアイス その1


MLで、ある方から、我が家のお祭りのご馳走用にと、パイナップルアイスの作り方を教えてもらった上、ココナッツの粉とココナッツロングまで送っていただいた。

★習ったレシピ
<アイスクリームの分量>

生クリーム  200cc
砂糖       50g
卵黄        2個

<パイナップルアイスの作り方>

1.生のパインを1/2に切ったものの中身をペティナイフなどでくりぬきます。
  中身をくりぬいたパインは冷凍庫に入れて冷やしておいて下さい。
  パインの果肉を適当に刻みます。この時あまり細かく刻んだり、アイスに混ぜ
  るパインの量を多くしすぎると水分が多すぎて出来上がりがシャーベットのよ
  うになってしまうので気を付けて下さい。

2.生クリーム200cc分のアイスクリームに対し、ココナッツクリームパウダー
  大さじ3とパインの果肉を混ぜます。

3.固まったら、ディッシャーで成形してこれを中身をくりぬいておいたパインに盛
  りつけます。

4.ドライココナッツを空炒りしたものをかけて出来上がり。

これは、見た目華やかだし、お祭りのデザートには最適と思っていたが、いざ、お祭りの前になると、近所にまるごとのパイナップルを置いてある店が一軒も見つからなかったので、まるごとで作ることはできなかった。
仕方がないので、カットしていあるパイナップルを買ってきて、それを細かく刻んで混ぜてみた。
味は、ココナッツの粉がトロピカルな味を出してくれるし、中に混ぜたパイナップルも美味しく、大変好評だった。
ロングココナッツは空炒りしたら、余りきれいに見えなかったので、乗せなかった。
しかし、その後、洋菓子のお店で、ケーキの上にロングココナッツの空炒りを乗せたものを見たが、とてもきれいであった。
きっと真っ黒のフライパンの上で、ところどころ焼け焦げたロングココナッツを見たから、汚く見えたのだ。
地が、白とか、ベージュ、黄色なら、この焦がしたロングココナッツはきれいに見えるとわかった。



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2000年07月05日(水)

パイナップルアイス その2


お祭りが終わり、ある日、弟妹の知人から、ハワイのパイナップルをいただいたので、今度は、丸ごとのパイナップルで、アイスクリームを作れることになった。

教えていただいたレシピであるが、生クリーム100%だと、ちょっと、カロリーが高いかなと思い、若干変えさせてもらった。

<分量>
生クリーム100cc
牛乳   200cc
砂糖    50g
卵黄     2個

<手順>
私の場合は、デロンギのアイスクリーマーがあるので、下記手順は、アイスクリーマー用である。

デロンギのアイスクリーマーは8時間冷凍庫に入れておく。

タネを作る。
1.ボウルにお砂糖を入れ、その上に卵黄を入れて泡立て器でよく混ぜ合わせる。

2.そこに混ぜながら牛乳を少しずつ入れ、完全に砂糖と牛乳と混ぜる。

3.これを小さい鍋に移して、生クリームも入れて、弱い火で70度まで温めて、
  砂糖を完全に溶かし、卵黄に火を通す。(卵黄に火を通さないタイプのアイスも
  あるようだが、やはり、火を通した方が美味しいと思う。)

4.この粗熱を取って、冷蔵庫で冷やしておく。

仕上げは、昨日のレシピの通り。
今のところ、ココナッツの粉をどこで入れたら、うまく溶けるのかが良くわからないでいる。
一回目は、アイスクリーマーにかける前、二回目は、2の終わりに入れてみたが、それがうまく溶けないのだ。
両方とも結局粒で残ってしまう。
それでも、二回目の方が、冷ます前にざるなどで漉して、粒粒になってしまった粉を取り除けるからこちらの方がお勧め。

で、出来上がって、無事、半分のパイナップルにアイスを盛って、上から空炒りしたロングココナッツをかけたら、見栄えがいいし、美味しいしで、とても良かった。
デザートは、確かに時間に余裕があったら、みかけも是非考えた方がいいと反省した。



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2000年07月06日(木)

まり、うちに来て


「ご飯は手作りが一番」と思っている甥2は、自分の家のおかずが余り気に入らないときは、我が家の食事をちょっと食べてしまう。
自分の家のおかずが気に入らないときは、2種類あるようだ。
一つは、「レトルトパックなどの、袋から出しただけのおかず」、もう一つは、「おかずの種類が少ないとき」である。

そういうときは、家では、いつもよりは少ししか食べないと言うので食べさせているが、それが本当かどうかはわからない。
この前も、家のご飯が「冷やし中華だけだったから、僕、余り食べなかったんだ」と言うので、我が家の私の作った餃子とスパゲティサラダ、アサリのお味噌汁を少し分けてあげた。
餃子を食べ、炊き立てのご飯を口に入れるなり、「う〜ん、そうなんだよ、夕飯はこうでなくちゃ」と、やたらに感激をしてくれた。
スパゲティのマヨネーズサラダを食べても、あさりのお味噌汁を飲んでも、何でも感激してくれて、おばちゃんは、大変嬉しい。
その後、「まり、僕んちに来ない?うちで料理作ってよ」と言う。
おばちゃんは、ニタニタして、「あんたのお母さんに、『ご飯、手作りして』と頼んだら?」とアドバイスした。
甥2は、「多分、言ってもだめだと思う」と答えた。
(甥2のお母さんは、料理が好きというほどではないのだ。)

おばあちゃんが、「だったら、おばあちゃんちの子になってしまえば?」という。
甥2は、ちょっと考えて、「やっぱり、暮らすのは、自分ちがいいから、まりがうちに来ればいい」とのことだった。

それは無理だけれど、なるべく、私の料理を数多く食べさせてあげるからねと、おばちゃんは思ったのである。



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2000年07月07日(金)

ブルーベリーソース


駒込のブルーベリーが安いので、ブルーベリーソースを作る気になった。
で、持っている保存食の料理本を探したら、レシピが1つあったが、これがなんと、1kgで作るレシピであった。
私の回りの店でブルーベリーというのは高いし、中々、安売りされないと思う。
我が家の方のスーパーでブルーベリーを1kg買ったら、3千円以上してしまう。
で、この非現実的な量を按分して、300gで作ってみた。

レシピ
分量
ブルーベリー  1kg
砂糖      500g
レモン     1個

作り方
1.ブルーベリーはきれいに流水で洗い、水気を切る。
2.鍋にブルーベリー全部と砂糖半分入れて、15分煮る。
3.その後、残りの砂糖を入れて、10分煮る。
4.レモンの絞り汁を入れて、2,3分加熱して出来上がり。

「うちの保存食」成美堂出版より

ただ、砂糖とブルーベリーを煮るだけで、最後レモン汁を入れるだけだから、とても簡単と言いたいところだが、ホウロウのお鍋で煮ながら他のことをやっていたら、見事、焦がしてしまった。
そうは言ってもすぐ焦げ臭い匂いに気付いて、そんなに大事にはいたらず、無事、ブルーベリーソースはできたけれど、鍋底に、焼け焦げが張り付いてしまった。
(その話はまた明日)

ともかく出来上がったブルーベリーソースだが、ちょっと甘過ぎる気がしないでもない。
または、焦がしてしまったということは、煮詰め過ぎなのかも知れない。
ということで味の方は、現在評価できない。
今度また焦がさずにできたときに、砂糖の入れ具合を考えてみたい。



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2000年07月08日(土)

ホウロウの焼け焦げを取る


さて、ホウロウにこびり付いた焼け焦げをどう取るかが問題であった。
アルミの鍋だったら、金属たわしでゴシゴシ取ってしまうけれど、ホウロウは、鍋肌を傷つけそうで、怖くてできない。
こんな小さな鍋(直径18cm)でも、いざ買い換えるとなると、千円程度はかかってしまう。

何かの本で読んだのか、私の一つ覚えは、重曹である。
鍋に焦げ付いた部分がかぶるくらいのお水を入れて、重曹も適当に入れて、火にかけて、沸騰したら、そのまま一日置いておく、その後、アクリルの食器洗いでゴシゴシとこすってみた。
(何故一日かというと、夜にしか作業ができないからである)

これを三晩程度続けたら、大体は取れた。
圧巻だったのは、一日置いておいたら、中の水が全て蒸発してしまい、そのついでに、焼け焦げも大きく外れたことだった。
重曹が染み込んだ後、乾かすと、鍋肌から剥がれるのかも知れないと思った。

そんなこんなで、4晩作業を繰り返したら、無事、ホウロウは、傷もつけずに元に戻った。
めでたし、めでたし。



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2000年07月09日(日)

浅草橋 寿し政


以前、MLで習った、浅草橋の寿し政というお店のお寿司を食べてみた。
ただ、ここは、場所が地元の人しか行けないような場所にあり、このエッセイに載せてもしょうがないかなとも思うのだが、割と、「こだわりの店」で「江戸前」だと思ったので、紹介することとする。

食べたのは、1800円の上
まぐろ2艦、赤貝、はまち、いくらの軍艦、子柱の軍艦、玉子焼きともう一つ何 かの8艦と、鉄火3つ

特に美味しかったものを美味しかった順に並べると

1.まぐろ---赤身。新鮮・冷凍物でない感じで、しかも、マグロに味があった。

2.玉子焼き---後で読んだパンフレットに、この店で焼いていると書いてあっ
        たが、本当に手作りの味がして、とても美味しい。

3.寿司飯---全然、甘さがなくて、どちらかというと固め。

4.がり-----これも手作りということで、マイルドな甘酢加減で美味しかっ
       た。

食べた後、お品書きを見たら、

1.付き出しから玉子焼き、がり等、すべて手作りで丁寧に仕上げてあります

2.当店では、袋詰製品等、加工品をしようしておりません。葱とろ丼等は、高価
  になってしまいますが何卒ご了承ください

と書いてあった。
なんて、私好みの店が近所にあったものだと感心したが、寿司飯にまるで甘さのない点が家人には物足りないようであった。

今回は入っていなかったが、穴子やコハダなども期待できると思う。

寿し政
住所: 台東区浅草橋2−18−2(地元民でもわかりにくいところ)
電話: 03−3851−0905
平日: 昼 11:30〜14:00
    夜 17:00〜22:30
日曜  昼 12:00〜14:00
    夜 17:00〜22:00
祝日定休



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2000年07月10日(月)

アイスクリームを作る道具


私は凝り性で、デロンギのアイスクリーマーを持っている。
デロンギのアイスクリーマーを初めて見たときに、「家で電動で手作りのアイスができるなんて、何て素敵なことだろう」と思わず買ってしまったのだ。
買ったときは満足だったが、その後、電動ミキサーを使えば、冷凍庫で、アイスクリームのタネを冷やしては、電動ミキサーでかき混ぜれば、アイスができるではないかと思ったものだ。
(ただ、電動ミキサーの羽根の動きが若干、スピードが有り過ぎるような気はするが)

この前、御徒町多慶屋の電化製品の売り場を見たら、日立のフードプロサーにアイスクリーム羽根が付いているものを発見した。
これがどの程度、実用的なのか調べる必要はあるが、フープロも欲しいし、できたら、アイスクリーマーも欲しいという人には、検討の余地のある製品ではないかと思う。

もし、私がこの日立のフープロを買う立場で購入を考えるとしたら、一番心配なのは、「もしかして、フープロの容器自体を冷凍庫で冷やすことができるのかしら?」ということなのだ。
すなわち、フープロの容器自体を凍らせても大丈夫かどうかが疑問。
しかし、凍らせることのできる材質のものだったら、これはこれで、価値があると思う。

まさか、凍らせる場合は他の容器で凍らせて、かき混ぜるときには、フープロの容器に移してなんていうことではないと思うが、そうだとしたら、容器に四五回は、移さなくてはいけないと思うので、タネが減ってしまうかと思うけれど、どんなものであろう?

アイスクリーム専用のアイスクリーマーを買うというのも考え物だけれど、まだ、機能について世間の評価が定まっていないアイスクリーマー機能付きフープロを買うのもちょっとした冒険かも知れない。



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2000年07月11日(火)

入谷朝顔市


この前の金曜日の朝、気が向いて、朝顔市に行ってみた。
私は、台東区のネイティブであるが、朝顔市に行ったことはなかったのだ。

御徒町から地下鉄に乗って、二駅で入谷。
駅の階段を上がって、向かい側に出ると、本当に、朝顔を売る露店が沢山並んでいた。
お店の数にして、20軒くらいは並んでいたかも知れない。
花が開いている鉢もあったが、まだつぼみだけの鉢も多く、思った程、「朝顔の花がきれい」という印象はなく、葉っぱだらけの印象であった。

朝顔以外に売られていたのは、夕顔だけ。
「買うなら夕顔の方がかんぴょうが作れていいかも」と一瞬思ったが、かんぴょうの作り方なんか、わかるわけもないので、やめておいた。

露店から見物客が歩く道の上全体に、シートが張られていて、市自体が明るくないのだ。
これは、もろに日光が当たったら、花が皆開いてしまうからしょうがないかとも思うけれど、全体を暗くしている。
「市」ということで、明るい光線、賑やかな雰囲気を想像していたのだが、割と暗めでさっぱりしていた。(朝早いこともあって、人出も少なかったせいもあるが)

一番、驚いたのは、「世の中、こんなに朝顔を栽培して商売している人がいるのか」ということであった。
朝顔は、自分でタネ蒔いて育てれば安いのに、こういうところで鉢植えを買うと2千円もするのである。(しかし、見物して歩いていたら、お店の人に「1500円にしておきますよ」と囁かれた。)
でも、やはり、自分で、売り物に耐えられるだけの朝顔を育てるというのは、結構手間はかかるのだろうなとも思う。
小学校のとき夏休みの宿題で朝顔を育てたことがあったけれど、確か、貧弱な花しかできなかったことを思い出した。

こんなことを考えながら、見物していたので、ケチな見物になってしまった。

それにしても、朝顔というのは、木造のしもた屋にぴったりな花なのである。
東京中から、和風の昔のしもた屋が減っていることを考えると、この市も今後朝顔に夕顔だけで続けるのは、結構大変かも知れないと思ってしまった。
(かと言って、浅草に植木市があるので、そうやたらに他の植木を売ることもできないかも知れない。
時勢だから、「西洋の植木」でも一緒に並べれば、目新しくていいかも知れない。)



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2000年07月12日(水)

雪印事件


雪印の牛乳に、掃除の悪さから黄色ブドウ球菌の毒素が混じっていたことで、雪印製品が売れなくなっている。
私の舌が当たっているかどうかわからないが、雪印の牛乳を飲んで美味しいと思わなかった。
(以前、牛乳を常備していないときに、スポンジケーキやハンバーグのため、コンビニで一番量の少ない雪印の牛乳を買うことが多かったのだ。)
雪印の牛乳は、ハンバーグにちょっと使った後、残ってしまったが、結局飲まず仕舞いのことが多かった。
こんな事件が起きてみると、やはり、自分の「美味しい」とか「まずい」という感覚は大切にしなくてはいけないと思った。

しかし、そんな事件の報道が続く中、我が甥たちが、割と心配そうな顔をしながら、「僕たち、実は、雪印のアイスクリーム、まだ、買っているの。美味しいから、どうしても、食べちゃうの、やめられないの。」と打ち明けた。
(やはり、心の中で、「そんなことやっちゃいけないのかな?」と思うところがあるのかも知れない。)
聞いてみると、近くのパン屋さんで、雪印のかき氷をまだ売っていて、それが美味しいから、つい買ってしまうそうだ。
(それが、甥二人ともである。)
「う〜ん」何て返事していいかわからないけれど、別にお腹に異常があるわけでもなさそうなので、「いいんじゃない?」と言っておいた。
きっと彼らは、親にも言っていないのではないのかと思う。
ま〜、お腹を壊しているわけではないから、甥たちの親には黙っていようと思う。

それにしても、ここは下町である。
他の街のケーキ屋には、「当店の製品には、雪印製品を使っていません」という貼り紙見たし、スーパーからは、雪印製品が消えているという。
でも、甥たちが雪印のアイスを買っているパン屋の外、近所のスパゲティ屋でも平気でテーブルの上に雪印の粉チーズを置いてあるところもあるのだ。

ま〜、難しいところだけれど、この程度でもいいのかなと思う。

何か、まとまりがなくて、「ま〜」ばかりになってしまったが、これが私の本音。(どう指導したらいいか全くわからないのだ)



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2000年07月13日(木)

黒練り胡麻と白練り胡麻


黒胡麻と白胡麻というのは、確かに微妙に味が違うし、使い分けるものであるが、でも、どちらかが切れている場合、どちらかが代用になる性質のものである。
しかし、練り胡麻の場合、黒練り胡麻というのは、見た目が悪い点、損であり、白練り胡麻の代用は難しいと感じている。

最近、自分用のしゃぶしゃぶの胡麻だれを作ったのだ。(私以外、胡麻だれを欲する人がいないので)
そのときに、白練り胡麻が切れていたので、黒練り胡麻を使ったのだ。
食べている本人は、美味しいので満足だったのだが、回りが、その黒いタレを見て、「何、それ?」「気持ち悪い」とか散々な評判であった。
作った人は、作る工程を見ているから、この灰色の液体の正体が黒練り胡麻であることがわかっているし、黒胡麻は身体にいいということが頭にあるから、平気なのだが、作る工程を見ていないで、出来上がりの「田んぼの泥水」のようなものだけを見た人には、どうも、気持ち悪くて、食べ物には見えないようであるということがわかった。

このことより前に、インターネットで文字だけでレシピを習って、黒胡麻シフォンを作ったことがあった。
そのときも、かき混ぜている間も出来上がりも、何か濃いグレーの生地で、美味しそうではなかったのだ。
原材料がわかっている作り手である私は、平気で食べるけれど、子供である甥たちには全く受けないで食べることを拒否されると思い、粉砂糖で、一面覆い、苺を乗せて、なんとか、濃いグレーをごまかして出したことがあったのだ。
黒い練り胡麻を混ぜたものというのは、子供だけでなく、大人が見ても、美味しそうに見えないものであると、今回の黒練り胡麻の入った胡麻だれで、私は理解した。

この前もテレビで、「黒胡麻プリン」というものを紹介していて、アシスタントの大人が美味しそうに食べている場面があった。
それを見て、「あれはテレビの料理番組だから、平気で口に入れているけれど、あのテレビを見て作った普通の人の家庭では、きっと、拒否されることが多いのでは」と思った。

結構、料理の見た目というのは、大切にしなければいけないかもと思う。



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2000年07月14日(金)

ラードと背脂


豚とか牛の脂についての本や知識というのは、ありそうでないものだ。
私はこの前まで、豚や牛の脂は、背脂(せあぶら)というものしかないと思っていた。
すなわち、豚脂=背脂という理解であった。
しかし、それは間違いで、豚とか牛の脂には、背脂と腹脂(はらあぶら)があることがわかった。
牛の背脂は、ご存知、すき焼きのときに肉屋さんが切って肉に添えてくれる脂である。
また、豚の背脂というのは、中華料理のときに、細かく刻んで混ぜるレシピを見ることや豚のリエットなどのときに酸化を防ぐためにリエットの上を覆うのに使われることが多い。

こういう背脂を使ったレシピを見ると、「わざわざ、肉屋で背脂を買ってこなくても、チューブ入りのラードで代用できるのでは」と思うことが多かったのだ。
ラードというのは、豚脂からできているのに、どうして、わざわざ背脂と指定してあるのだろうと思っていたのだ。

色々調べたら、背脂の方がロース肉の脂身に近い感じで高級で、ちょっと火を通しただけで食べられる柔らかさになるし、脂としても上質らしい。
それに引き換え、腹脂というのは、バラ肉の脂のことで、結構しつこい味の脂であると同時に、じっくり煮ないと柔らかくならない性質だとのことである。

ラードの原材料に「豚脂」と書いてあることが多く、今まで単純に「豚脂=背脂」だと思い込んでいたが、実は、「豚脂=腹脂」であることがわかった。

以上のような理由で、「背脂」と「ラード」は全く別物で、お互いに代わりにはならないようである。

それにしても、スーパーですき焼き肉を買うと、牛脂と書いて、背脂を切ったものと違って、脂を固めたようなものが付いてくるときがある、あれは、本当に背脂なのか、腹脂なのか、見極めがついていない。



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2000年07月15日(土)

豆腐屋さんの苦労


私は、現在、2軒の豆腐屋さんどちらかから、豆腐を買っている。
そのうちの一軒は、私の合羽橋の地図にも載っている「小松屋豆腐店」というところなのだが、最近、こちらの方が贔屓になりつつある。
(理由は簡単、油揚げを一枚、おまけしてくれたりすることがあるからだ。)

ここのおじさんは、やたらに面白くて元気の良い下町ッ子である。
以前、私が、「豆乳とにがりを分けてくれるか」と聞いたのだ。
理由は豆腐を自分で作りたいからだと話したら、「そんな!豆乳から豆腐を作るなんてこと言わないで、朝4時に起きて、豆から茹でて、豆腐を作って、豆腐屋の苦労を味わってくれ」と真顔で言われてしまった。
(我が家の方は下町だから、自分のニーズ通りに物を買えないことがよくあるのだ。)
そのときは、気持ちはわかるが、「え〜、そこまでできないわ」と思ったので、その直後はその店に行かなくなってしまった。
最近はそのほとぼりも冷めて、そんな話はなかったことにして、また、良く買いに行っている。

しみじみ下町を味わいたいなら、合羽橋の帰りにこのお豆腐屋さんでお豆腐を買うと良いと思う。



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2000年07月16日(日)

めごち


2,3年前に、関西の人を東京の茅場町みかわという天ぷら屋に案内したことがあった。
そのとき、「めごち」という魚は初めて食べると言われたことを覚えている。
しかし、この前、日本料理の大家から、「関西でもめごちは食べる、ただ、東京のめごちは、ねずっぽとも言うようだ」との話を聞いて、頭が混乱してしまった。

それで、めごちについて、調理学事典を引いてみた。

1.和名メゴチは、コチ科の海水魚で、南日本の砂底に住み、20cmくらいに
  なる。
  かまぼこの原料とされる。

2.地方名のメゴチは、天ぷらの原料とされる。
  ネズッポ科のネズミゴチ、ネズッポ、ヤリヌメリなどの総称

「メゴチ」「メゴチ」と気楽に読んでいたが、どうも、二種類あるようである。

で、もう一冊、「魚河岸の活鮮魚介」という本を見てみた。

ネズミゴチとネズッポは、「所によって釣り人は目的外の外道といって、釣り針から外されほっぽられるのがオチとなっているが、肉質は白身でタンパクであり、関東では天ぷらの好材料とされている。煮付けの惣菜にもされる。尚、食べたときに苦味や刺激を感ずるものがあり、タバコゴチといって苦情の種となるが、原因は不明である」

通称めごち、本名ネズッポは、天ぷらのタネになることは確かなのだが、それが、どこの地方だけなのかがはっきりしない。

めごちの天ぷらが、関東だけの食べ物である可能性も強いかも知れない。
東京に来たら、天ぷら屋でめごちを食べてみてくださいね。
キスより脂が乗っていて、私は、キスよりメゴチが好きである。



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2000年07月17日(月)

ピーマンとパプリカ


昨日のメゴチといい、今日の「ピーマンとパプリカ」といい、最近、細かいことが気になってしまう。
この2,3年、スーパーに行くと、赤、黄、緑ときれいなピーマンが並び、おまけに、類似型のパプリカが赤、黄、緑と並んでいる。
私なぞ、緑のピーマンだったら、調理法が浮かぶが、他の色のピーマンだの、パプリカは、調理法がわからないから、買ったことがない。
それでもあんなにどこにでも並ぶようになって、一体、誰がどんな料理のために買うのか、とても不思議である。

もう一つ不思議なのは、名前だ。
大きさが違うだけで、ほぼそっくりのピーマンとパプリカが、名前を別にして並んでいる。
あれはどう見ても、親戚だと思わざるを得ない。
その割には、「ピーマン料理は、パプリカでも代用できます」的な情報が全くない。

で、「食材がわかる本」を読んだら、本のちょっと謎が解けた。
(以下、私の補足を含めて、紹介する)

ピーマン 
     甘い唐辛子の総称
     多分、肉が薄いタイプ
     英語名:sweet pepper 仏語:poivron
     語源は、フランス語のpimentから来ているとのこと
     日本に入ってきたのが明治初期で、普及したのが、第二次世界大戦後

ジャンボピーマン 
     別名:オランダパプリカ
     甘い唐辛子の大型種
     英語名:bell pepper 仏語:piment

他の事典を引いたら、「パプリカは、唐辛子の一種。果実は細長く、辛味が少ない」と書いてあったから、日本で売られているパプリカは、食材がわかる事典に載っている「ジャンボピーマン<別名:オランダパプリカ>」のことを言っているのだと思う。(写真が載っていたが、スーパーで見るパプリカと同一である。)

粉で売られているパプリカは、この果実が細長く辛味のないもので、日本で「パプリカ」と言われて売っているものと別物だと思う。

日本で、ピーマンがいつからピーマンと名乗ったのかわからないのだが、仏語のpiment(オランダパプリカ)が、日本で誤って、薄皮の甘唐辛子の名前になってしまったのではないだろうか。
日本に入ってきた時期が余りに違うし、名前のつけ方なんて、誰がどう付けても良いものであるから、もう名前の統一なんて、誰も考えないかも知れない。
親切なスーパーなどは、「パプリカ−肉厚のピーマン」と表示してあるところもあるが、本当にややこしいと思う。



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2000年07月18日(火)

ピーマン漬け


今週のためしてガッテンが、ピーマン特集だった。
ピーマンの赤いのは、緑ピーマンの成熟したもので、栄養価も高いと初めて知った。
しかし、赤いピーマンも緑のピーマンも、我が家では全く人気がないので、そんなに機会多く食べることはない。
一番多い食べ方は、焼き肉のときに一緒に焼く野菜にすること。
他には、フランス風のカレーを作るとき、ピーマンを入れることがある。
後は、在り来たりで、チンジャオロースー程度か。

しかし、その番組を見ていて、私の好物の漬物が、ピーマン漬けであることを思い出した。
それは、本当に極ありふれた漬物で、良く市販のお弁当に添えられていることも多いので、食べたことのある人も多いと思う。
味は、全然ピーマン臭くなく、素直で美味しい味の緑色のみじん切りに穂じそが入っている漬物である。

私がこれがピーマン漬けという名前であることを知ったのは、親戚が、野田の漬物屋からピーマン漬けを買ってきてくれたからである。
それを見て食べた途端、「あ、知っている味」と思った。
親戚が「ピーマン漬け」というものをプレゼントしてくれなかったら、私は未だにあの漬物がピーマン漬けという名前であることを知らなかったと思うので、本当に世の中で良く食べられているのに、名前が知られていない漬物であると思う。

この野田という醤油の産地の漬物屋のピーマン漬けはとても美味しかった。
その後、東京都内の漬物屋でも、探しているのだが、中々ない。
最近の漬物で、外道なのかも知れない。

今まで売っているのを発見したのは、おかず横丁の煮豆屋さんと、築地場内の漬物屋の1kg入りだけだ。
おかず横丁の煮豆屋さんのピーマン漬けは、残念ながら、余り好みではなかった。

結構、美味しいのに、どうして、こんなに無名なままなのだろうと思う。
老舗の東京の漬物屋さん、是非、ピーマン漬けを極めて売り出してください、と私は頼みたい。



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2000年07月19日(水)

ピーマン漬け色々


ためしてガッテンで、ピーマンの浅漬けを紹介していて、これが私の好きなピーマン漬けかしらと思って作ってみた。

分量
ピーマン 4個
けずり節 6g
醤油   大さじ1.5杯
味醂   小匙2杯(=大さじ2/3杯)

作り方は、まず、ビニール袋に刻んだピーマンと削り節を入れてよく揉んだ後、醤油と味醂を入れて混ぜて、そのまま一時間冷蔵庫というものであった。

実際に作ってみたら、やはり、1時間では味が馴染まず、次の日に食べた方が美味しいと思う。

また、この味醂の分量だと、我が家にはちと甘いから、味醂は半分でいいかとも思ったし、かつお節の味が強い気もする。

しかし、漬物として、ちょこっと、炊き立てのご飯の上に乗せて食べるといい具合に食べられるので、結構重宝な料理でもある。(料理という程のものではないけれど)

そんな感想を持ったので、削り節をつめ昆布に代えて作ってみた。
味見してみたら、やはり、昆布の方が味がしつこくないからこちらの方がいいかも知れないと思う。

当分、試行錯誤は続くが、極められるかちょっと自信がない。



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2000年07月20日(木)

圧力鍋で冷やし茶碗蒸し


ある機会に、冷やし茶碗蒸しは、ゆるりとしたものが美味しく、卵:出汁が1:3が良いと聞いたので、試してみた。
普通家庭で作る熱い茶碗蒸しは、1:2.5が相場だと思う。←自信はないが

こんなゆるい茶碗蒸しが固まるかどうか心配だったが、見事2回目で成功した。

1回目
普通の熱い茶碗蒸しと同じで、「圧一瞬、ピンが下がるまで放置」を行ったら、見事、全く固まっていなかった。
しょうがないので、もう一度圧力鍋の蓋をして火にかけて、「圧、5数える間、そして、ピンが下がるまで放置」をしたら、見事固まってくれたので、ひと安心。

2回目
1回目の反省で、「圧 ゆっくり6数える間、ピンが下がるまで放置」を行ったら、一回で固まってくれた。

そうか、卵白・卵黄と水の沸騰する温度は違うから、やはり、圧をかける(=すなわち高温)時間が5秒程違うのかと思った。
しかし、卵白の固まる温度80度、卵黄の固まる温度70度、水の沸騰する温度100度で、卵:出汁が、1:2の場合と、1:3の場合で、どのくらい、固まる温度が異なるか計算してみたら、2度しか違わなかった。

ちょっと納得できない面もあるが、とりあえず、5秒程度圧をかける時間を長くすれば、プロのようなゆるゆるの美味しい茶碗蒸しができることがわかってよかった。

家でとても評判が良い。
レシピは、明日。



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2000年07月21日(金)

冷やし茶碗蒸しのレシピ


2回、冷やし茶碗蒸しを作った。
我が家のように、3人で、上にあんをかける茶碗蒸しだと、300ccしか、使わないのだ。
それなのに、卵は1個60g程度の量がある。
これを1:3にするには、卵一つでは足りないし、二つでは多くなってしまう。

こういう場合、卵4個で作って、三回分として、二回分は、袋にわけて冷凍してしまえばいいと思う。(以前、茶碗蒸しの卵液は、冷凍できると読んだことがあるのだ。)

私の作り方
1.冷凍海老だったら、海老を外に出して、解凍する。
  (つい、これを忘れると、冷やす時間がなくなってしまうので、要注意)

2.昆布とかつお節で、濃い目の出汁をとって、冷ます。   (量は、卵M玉2個として、茶碗蒸し用に360cc、上にかけるあん用に
  120cc、合わせて480cc程度)

3.温度は、70度以下になれば、混ぜても卵は凝固しないはずだから、指を入れて
  みて、熱くなかったら、上等の温度。

4.塩・薄口醤油・味醂を入れて味を見る。
  ここのところは、計量しなかった。
  全体で300ccに対して、塩を親指と人差し指で2つまみ入れる。
  薄口醤油は、本当に1、2滴たらす。(薄口醤油が多いと、間が抜ける)
  味醂は、薄口より、2,3倍多い量。
  これで、味を見て、不味くなかったら、出来上がり。
  (後で卵液を入れるのだから、ちょっとしょっぱい程度でよい)
  (今度、ちゃんと計量して見ます)

5.あん用の出汁を残して、卵と混ぜる。

6.具は、小さ目の海老1本と、笹かまぼこなどを二切れ程度とし、器に入れて、上
  から卵液を流しいれる。

蒸し方は、昨日のとおり。

出来上がりに上からかけるあん用の出汁は、お鍋で温めて、葛粉か、片栗粉を入れて、とろみをつけて、冷ましておく。
じゅんさいをあんに浮かべれば高級感があるし、季節感もあるけれど、じゅんさいはどこでもいつでも売っているものではないので、なくてもいいと思う。

この茶碗蒸し、圧力鍋を使い、良い出汁があれば、技術的には全く難しくないけれど、時間の配分が思ったより難しい。
結局粗熱を取るのに、氷水につけても30分近く時間がかかるし、その後冷蔵庫に入れても、30分では、冷えてくれないのだ。
(はっきりわからないが、1〜2時間冷蔵庫に入れないと、冷えないのではないかと思う。
結局、二度とも、常温まで冷まして、冷たくもなく、熱くもなくという状態で食べた。
(しかし、評判は、とても良い、夏にゆるゆるの茶碗蒸しというのは、美味しい物である。)

そういう経験をしたので、今度から早めに作ろうと思うが、早めに作るのも結構面倒な気がする。
でも、美味しいから、たまに作ってしまうと思う。
(ましてや、今、冷凍庫に一回分の卵液があるから)



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2000年07月22日(土)

解凍した冷やし茶碗蒸し


冷やし茶碗蒸しの卵液を解凍して、茶碗蒸しを作ってみた。
味はというと、はっきり言うと、作りたてより、2、3段落ちるが、まずいという程ではない。
「美味しい物を食べた」という感激がないだけだ。

こういうものは、落ち着いて食べるというより、急いだ食事のときなどにいいかも知れない。
落ち着いて、ゆっくり味わう食卓には、やはり、冷凍品は向かないのかも知れない。

作っていて、他に気付いたことが一つある。
いつもの常温の卵液だと、ワンダーシェフの圧力鍋で、圧力をかけるのに6数えていたが、やはり、解凍したばかりの冷たい卵液は、6では、ほんのちょっとのところで固まらなかったのだ。
二度目、圧力を数えるのに、3数えて放置したら、うまく固まってくれた。

ここのところは、初めてわかったコツである。
冷凍卵液を解凍した冷たいものは、1.5倍程度長く圧をかければ、うまく固まると思う。



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2000年07月23日(日)

アガーと寒天とゼラチン


アガーという寒天ぽいものがある。
これは、マントウのお姉さんによると、寒天の一種だとのこと、コンビニで売っているデザート風のゼリーなどに使っているらしい。
で、このアガーを初め、フルフルデザートに役立ちそうなものを合羽橋で見てきた。

<アガー>
アガーという粉は、確かに原料が海藻なのだが、成分の80%がぶどう糖ということで、普通の寒天とは全く異なるもののようだ。(普通の寒天はカロリー0)
アガーは、500gで千円と安い。
アガーは、マントウ・本間商店・宇田川さん全部で扱っている。

<粉寒天>
粉寒天は高いと聞いていたけれど、粉寒天1kg4000円とのことでびっくり。
改めて値段を見ると、こんな高級なものだったけと驚く。
普通の昔懐かしい細長い立方体の寒天は、それでも、10本900円だけれど、持った 感じ、重さは大したことないから、これも重さ単位で買ったら、結局同じように高いものかと思う。

寒天は、マントウさんが種類豊富で、下記寒天が揃っていた。

・粉寒天
・棒状の寒天
・京寒天
・糸寒天

<簡単ゼリー>
現在、私が気に入っている水に湿らせなくてよいゼラチンは、マントウ・本間商店・宇田川商店、全部で取り扱っていた。
この簡単ゼラチンは、宮城化工という会社のQM−20というものと、新田ゼラチンという会社の「ゼラチン21」というものがあった。
他にも粉状のゼラチンには、新田ゼラチンの「ゼラチンシルバー」という高級品があったが、これの使い道はよくわからない。

<板ゼラチン>
板ゼラチンは、本間商店に揃っていた。
何でも、板ゼラチンの方がゼラチンとしての臭みがないとか。
ヨーグルトやココナッツミルクと混ぜて使う分には、板でも粉でも臭みは感じないらしいが、ワインゼリーなどのような濃厚な味でないゼリーを作る場合は、粉の方が臭みがあるらしい。
しかし、板ゼラチンには、リーフ600だの、400だの、300だのがあって、ど う違うのか良くわからない。
プロ用の板ゼラチンを購入するときには、お店の人に良く聞いた方がいいと思う。



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2000年07月24日(月)

粗食のすすめ


粗食のすすめという本を本屋で良く見るようになったのは、いつからだったのだろうか?
本の発行年月日を見ると、1996年だから、もう4年になるのだ。
私は美味しいもの好きなので、この本を買うことはなかった。(笑)

しかし、余りに名前を見るので、図書館で借りて読んでみた。
この本の土台は、昭和30年代から変質してしまった日本の家庭料理に対する警鐘のような本であった。
「飽食」に対する「粗食」なのだそうだ。

学校給食、牛乳、栄養、ファーストフードの店全盛という時代が始まって、日本人の体格も変わり、かかる病気も変わってしまったことに対して、やはり、昔に戻ろうよと言っているように読めた。
それ自体は悪いことではないし、本を読んでいると、「確かに、幕内さんの言うとおりの献立を食べていたら健康そう」と思うところが大きい。
でも、彼のメニューを眺めると、やはり、ボリューム感がなくて、「お腹がすぐ空きそう」と思ってしまう。
それと、一番大きな問題は、この本の野菜が多いメニューは、そもそも野菜が美味しくないと成り立たないと思うところが大きい。
農薬を使って育てられ、スーパで安価に売られている野菜というのは、味が薄いと思う。
昨年までは調布の農家から直に野菜を仕入れることができていたので、農家が自家用に作った野菜と、大量栽培で市場に出荷する野菜の味の差を私は覚えてしまった。

私もときどき、戦争前の日本の家庭の食事が粗末だったか、食品の種類が少なくて美味しくなかったのかと考えることがあった。
そのときに思ったのは、「昔は、農薬などを使わず、野菜を大量生産しなかったから、味が濃くて、食品数が少なくても、それなりに一つひとつの味が濃くて、美味しかったのではないか」ということだった。
「めざしにおしんこに、味噌汁、ご飯」という献立だったとしよう。
この時、ご飯が無農薬で、味噌が国産大豆で自分で仕込んだもの、おしんこも裏の畑から抜いてきたばかりのもので、自分で漬け頃を見計らって漬けたものであったとすれば、これは、これで、とても美味しいと思うのだ。
ある意味ですごいごちそうなのである。
食品一つひとつが丁寧に少量生産された時代の献立に戻ることは、都会に住む場合、繁盛する自然食品の店が近所にあったり、特殊な野菜仕入れルートがないと難しいのではないかと思う。

この本を、「戦前への食卓への回帰の勧め」と読むと、私なぞ、辛くなってしまう。
一般に売られている素材自体を昔に戻すことは、やたらにお金がかかると思うから。

ただ、ファーストフードや、コンビニ・スーパーのお惣菜・お弁当がこれだけ氾濫している時代に対して、少しでも野菜を食べるように、自分の家で料理をするようにという勧め程度に読むと、大変参考になるような気がする。

また、粗食の勧めでは、肉・肉製品・牛乳を食べないように勧めている。
理由は、気持ちが悪いから書かないが、う〜ん、でも、肉を食べるのも牛乳を飲むのを止めるのもできないと思う。

私なぞ、どちらかというと、「手作り派の給食大嫌い派」として、真っ当な食生活を送っている方であると思うが、幕内秀夫さんには負けるし、彼のようにはできないと思う。
それは何故だろう。
根本的に蛋白質とか脂質過多の家で育ち、それらが好きだからだと思う。
私は、小さいときから商売家で育ち、重い荷物を持つこともある人たちと一緒の食事で育ったから、どうしても蛋白質過多の食事に慣れているような気がする。
野菜中心の食生活には、憧れるけれど、やはり、一生無理かも知れない。

しかし、本を読んでいたら、野菜を沢山食べるようにしようという気にはなったことは確かである。
私のように野菜料理に慣れていない人が、野菜料理を増やそうとすると、当面は、一々本を見ながら作らなくてはいけないところがどうも面倒くさいような気がする。

全部影響を受ける必要もないと思うが、本で語られていることは正しいとは思うので、読んでみる価値があると思う。

粗食のすすめ 実践マニュアル
幕内秀夫著
東洋経済新報社刊
1500円



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2000年07月25日(火)

粗食のすすめ 夏のレシピ


粗食のすすめの夏レシピという本の写真がおいしそうだというので、本を借りてきた。
どの写真も本当に美味しそうである。
まず、写真を撮るときの光線の具合がいいと思う。
昔、山梨のおばあちゃんの家の大広間で、昼寝していたとき、タタキの方から入ってきた光線なのだ。
ひさしの深い大きな家の座敷に入ってくる光線、それは、暑い最中なのだけれど、涼しい風を思い出させる。

この写真集、もとえ、レシピ集では、圧倒的に野菜の料理が美味しそうに見える。
夏にはこんなに豊富な野菜があって、これらと仲良くすればいいのだと思ってしまう。
かぼちゃ、トマト、胡瓜、茄子の料理など。

トマトの料理が美味しそうで真似をしてみたが、美味しくなかったのだ。
作ってみて思ったのだが、こういう料理は、ちゃんと冷やすべきものは冷やして、冷たくないと美味しくないのだ。
バタバタと短い時間で、調理だけして、冷やす暇のない人には、冷たい野菜料理なんて無理かも知れないと思う。
それに、トマトは7〜8月は美味しくないのだよねと思ってしまった。

やはり、都会で、幕内さんのレシピを完全に真似するのは、無理そうだ。
しかし、野菜料理の写真は、秀逸だから、是非、見てくださいね。

粗食のすすめ 夏のレシピ
幕内秀夫著
東洋経済新報社刊
1200円



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2000年07月26日(水)

臨海学校の思い出


甥1が小学校4年生にして、初めて、学校の臨海学校に参加した。
行くニ三日前から、友達と泊りがけで出かけられることが嬉しくて、甥1はウキウキして、上機嫌であった。

臨海学校に行くと、葉書を出していいらしく、甥1から葉書が届いた.
(宛名は、おばあちゃんとおばちゃん2名の連名)

--甥1からの葉書--

お元気ですか?
ぼくたちは元気です。
海にも入りました。
7月25日(火)は、たくましくなって帰って来たいと思います。

という内容であった。
この葉書を見て、甥1は、心の中で、いつも「たくましくなりたい」と考えているのかなと思った。
(そりゃそうだ、体格が良くて、勝気の弟に押されっぱなしの甥1だから)
で、実際帰ってきたら、2泊3日、何事もなく淋しくもならずに、友人たちと楽しく遊べたということは、甥1に自信を持たせたようで、元気良く、ちょっと大人になったような感じで戻ってきた。

甥1の帰宅と同じ頃に届いたその葉書を見た母が余計なことを思い出し、「確か、あんたのときは、『林間学校のご飯がまずくて困ります』と書いてきた」と言っていた。
それを聞いた大食漢の甥2が、「僕が臨海学校に行って、葉書書くとしたら、『臨海学校のご飯の量が少なくて困ります』と書くかも」とのことであった。
小さなことだが、このような葉書にはその人が何に関心があるか、はっきり現れるものかも知れないと思った。



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2000年07月27日(木)

とろろ


毎日、暑い日が続いている。
料理雑誌も一斉に、「夏バテしないレシピ」「ナス、トマト、豆腐のレシピ」「冷たい麺」とか、暑さを乗り切るためのレシピが目白押しである。

にんにく、大葉、しょうが、レモン、唐辛子、みょうが、長葱、こんなところが夏向きの香辛料か。

そんな中、あるカフェテリア形式の食堂で、とろろの小鉢を取って、食べてみたが、「夏にうってつけ」の味であった。
どうしてかというと、こういう食堂は早くから作って冷蔵庫に入れてあるので、良く冷えているのだ。
良く冷えたとろろを、熱いご飯にかけて食べると、とても美味しい。

で、家でも、銀杏芋を買ってきて、フードプロセサーでおろして、作ったら、大変評判が良かった。
ご飯は麦飯を炊くのが面倒だったので、普通の白飯であった。

今回、改めて、「麦とろ」のレシピを探してみたが、一種類ではないようで、ま、好みで適当に作ればいいのではないかと思う。
あるレシピでは、味付けは、塩だけ、そして卵黄を加えるものがあった。
もう一つのレシピでは、醤油と塩と味醂で味付けし、卵黄なしであった。
両方ともそれなりに美味しいと想像つくし、醤油に塩と味醂、おまけに卵黄でも美味しいだろうと思う。

ポイントは、濃い目の冷めた(=熱くない)出汁を加えて、伸ばすことだ。
ネバネバというよりは、サラサラに近い方の伸ばし具合の方が美味しいと思う。
濃い目の出汁の美味しさに、塩・醤油で塩味を補って味をはっきりさせたら出来上がり。
舐めてみて、ちょうど良い味と思えばいいわけで、味見しながら、塩・醤油を入れればいいのだが、醤油は入れ過ぎると、とろろの色が良くなくなるので注意。
これを冷蔵庫で冷やして、食卓に出すときに、青海苔を振って出せば、完璧だと思う。
この前は、冷やす間もなく、食卓に出してしまったが、もし、冷やすなら、ラップでとろろの表面をぴったり覆った方が変色しなくて済むと思う。
(冷やす暇がない場合でも、常温程度の温度のとろろだったら、美味しいと思う。)



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2000年07月28日(金)

岸朝子さん


テレビで、岸朝子さんの生涯を見た。
戦後まもなく、主婦の友の記者になって、主婦の友のお料理の記者をした後、昭和43年から、10年間、「栄養と料理」の編集長であったとのことであった。
記者とか、編集長という裏方の仕事で世間一般には名は知られていなかったが、70才過ぎてから、「料理の鉄人」に出演することになり、スポットライトがあたって、表舞台に登場した方である。

私は小学校時代、母がたまに買う主婦の友などについてくるお料理の本をよく見ていた。
お気に入りは、サイズは小さいが、分厚い「料理の百科事典」的な付録であった。
小さいとき、たまに外食で食べさせてもらったハンバーグやスパゲティなど、作り方の謎が解けるようで面白かった。
マヨネーズの作り方も載っていたし、「そうか、マヨネーズも家で作れば、レストランの味になるのだ」なんて、思いながら眺めていた。
この本どおりに作れば、たまの外食でしか食べられない料理が家で作れそうで、「こういうもの作れるようになりたいな〜」なんて、暇なときに眺めていた。
それに、この本に出ている料理が作れるようになったら、たちどころに、純和風の我が家の食卓が、雑誌のグラビアに出てくる洋風の華やかな食卓に変化しそうな錯覚もあったのだ。
いつも似たようなものばかりの食卓ではなくて、毎日が、レストランのような食事になったら、否、そこまで行かなくても、食卓についた人が、「おいしそうね〜」というような明るい食卓を演出できそうな気がしたのだ。

今の人はどんな雑誌でお料理を覚えるのだろう?
私の小さいときは、私の母世代は、圧倒的に、「主婦の友」「婦人生活」などの雑誌からであったと思う。
この時代が終わると、「栄養と料理」「暮らしの手帖」などという雑誌の方が専門的な感じがした。
大学生になると、私は、毎月の「栄養と料理」と、隔月の「暮らしの手帖」は必ず買っていた。
両方とも、料理を覚えるには良い本で、色々失敗料理もあったけれど、この2冊をもとに色々なお料理を作っていた。
私の料理は、親から習ったものではなく、「栄養と料理」「暮らしの手帖」を読んでいて、自分で食べたくなった料理を作ることが多かった。
だから、親から食事の支度を頼まれても苦痛ではなく、割と喜んでやっていた。

岸朝子さんの生涯を見ていて、「そうか、今まで知らず知らずに、私が本や雑誌を見ながら料理を覚えていった歴史は、岸朝子さんの企画編集の歴史でもあったのだ」と気づいた。



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2000年07月29日(土)

身体に悪いこと


甥2は、小学校2年生というのに、体重が公称50kgである。
いつ聞いても50kgという返事が返ってくるので、実はもっと体重があるのではないかと、私は疑っている。

体重もすごいが、食欲もすごいのだ。
この前、余りの食欲に、つい、「そんなに食べて、大人になる頃、生活習慣病(=以前の成人病)になったら、どうするの? おばちゃんは、病気で苦しむ甥2を見たくない」と言ってしまった。
甥2は、ちょっと機嫌の悪い顔になり、きっぱりと、「そういうことは言わないで!僕、そういうこと言われるの、嫌なんだ!」と言った。
そうかも知れない、彼は、3歳の頃、太り出して以来、何かにつけて、色々な人からそう言われ続けているのかも知れない。
言った私には初めてのことでも、彼にとっては、何十回目かの忠告だったのだろう。

仕方がないので、「そうだよね、おばちゃんだって、煙草は吸う、お酒は飲む、決して、身体にいいことばかりしてないものね。わかっちゃいるけど、やめられないのだよね〜」と付け加えた。
甥2は、良く言ってくれたとばかりに、「そうでしょう、まりも、身体に悪いから、煙草やお酒、やめた方がいいとわかっていても、やめられないでしょう?」と敵を討って、その場は終わった。

彼を傷つけないように、生活習慣病にならないように、指導していくのはとても難しい。



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2000年07月30日(日)

鰻屋の数


私はプロバイダがケーブルテレビで、固定料金制である。
そのおかげで、お金を気にしないで、インターネットができる。
「ケーブルテレビがプロバイダで有難い」と思っていたが、テレビのコマーシャルなどを見ていると、普通の電話料金でも固定制が現れてきているようである。
(価値が薄れつつある。)

で、土用の丑の日を前に、インターネットタウンページで鰻屋の件数を調べてみた。
電話番号案内だから、、軒数にはならず、うなぎ料理店が持っている電話回線の数となってしまう。

全国的には、やはり、圧倒的に、東京、静岡、愛知に、鰻料理専門店が集中しているようである。
東京には、「江戸前」という言葉は鰻に使われていたくらい、鰻は昔から馴染みの深い料理であるし、静岡は、浜名湖で鰻を養殖している。
愛知は意外だったが、どうも、三河湾で取れる鰻が美味しいそうだ、それに、ひつまぶしという独特の料理がある地域だから、やはり、鰻大好き地域なのであろう。
大阪は思った程なかった。
面白いのは、瀬戸内海方面の県に行くと、鰻料理店が減るのに、九州に入るとまた、増えることだ。
私のHPのリンク先にある登亭という鰻屋さんのうんちくを読むと、鰻の蒲焼については、関東風、関西風の他、九州風もあると書いてあったから、九州も実は昔から鰻大好き地域であることがわかるような気がする。

北海道   60件
宮城県   78件
茨城県  138件
東京都 1319件
静岡県  526件
愛知県  426件
京都府   44件
大阪府  143件
岡山県   14件
広島県   12件
福岡県  223件
鹿児島県  80件

東京都の中でも、検索してみたら、やはり、江戸・明治頃から盛り場であった地域に鰻屋が集中していることがわかる。(新宿は、ちょっと違うかも知れないが)
千代田区  64件
中央区   88件
新宿区   76件
港区    65件
文京区   23件
台東区   74件
調布市   11件
府中市   10件
三鷹市   13件
武蔵野市  19件
八王子市  34件

同じ東京の中でも、これだけ差があるので、「東京の鰻事情」と言っても、住んでいる地域で様々であると思う。
私は、浅草の外れに住んでいるので、「近所に鰻屋は?」と言われれば、4、5軒頭にすぐ浮かぶ。
だから、鰻は、鰻屋のものを食べるのが当たり前と思っているが、近所に鰻屋さんのない地域の人はそんなことないのかも知れない。

昨年まで、調布の京王線各駅停車の駅近辺に勤務していたが、見事に、近所に鰻屋がなかった。
ここに住んでいる人たちは、鰻を食べようと思ったら、電車に乗って新宿や調布まで出なくてはいけないのかと、周囲の人に思わず確認してしまった。
(バスに乗れば、小田急線の登戸という駅に鰻屋はあるそうである)

人から聞いた話だが、東京の鰻の蒲焼でも、スーパーやコンビニで食べられるものは、蒸していないそうだ。
どうも、コスト削減のために「蒸し」を省いているらしい。

今まで、どうして、スーパーの鰻というのがあんなに不味いのかと思っていたら、そういう手抜きがあるらしいことがわかった。
「蒸し」を省くというと、関西風に聞こえるが、決して関西風とは別物だと思う。
関西の蒲焼を食べて「不味い」と思ったことはなかった。
(江戸前の方が好みであるというだけです)



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2000年07月31日(月)

佃煮屋


浅草橋にある鮒佐という佃煮屋さんに行くと、鰻の佃煮がある。
これはとても美味しいけれど、高いから、中々買えない。
で、鰻の佃煮というものが、全国どこにでもあるものかどうか、Niftyで聞いてみた。
どうも、東京以外だったら、京都近辺にもあるようだ。

この話題のとき、反応があったのが、やはり、東京、静岡、愛知、京都、大阪の人々からだったので、また、インターネットタウンページで、佃煮屋の数を調べてみた。

北海道    つくだ煮  41件
宮城県    つくだ煮   7件
新潟県    つくだ煮   9件
茨城県    つくだ煮  67件(霞ヶ浦と利根川の小魚?)
千葉県    つくだ煮 104件(醤油の産地ですものね)
東京都    つくだ煮 230件(種類は豊富です)
静岡県    つくだ煮 119件(まぐろの角煮かな?)
愛知県    つくだ煮 186件
京都府    つくだ煮 136件(京都の佃煮はなんでしょう?)
大阪府    つくだ煮 159件(昆布の佃煮かな?)
滋賀県    つくだ煮 101件(琵琶湖の小魚の佃煮かな?)
三重県    つくだ煮 127件(やはり、焼き蛤でしょうか?)
兵庫県    つくだ煮 105件(釘煮かな?)
岡山県    つくだ煮  13件
富山県    つくだ煮   8件
岡山県    つくだ煮  13件
愛媛県    つくだ煮  14件
福岡県    つくだ煮  39件
沖縄県    つくだ煮   3件

最近購入した調理学事典で、「佃煮」を引いてみると、「江戸時代から全国に広がった」と書いてあったが、産地はやはり限られているようだ。
大きな湖がある茨城・滋賀県のほか、兵庫から千葉県までの太平洋伝いに多いようだ。 
調理学事典によると、「徳川家康が江戸入来の際、摂津(一部は今の大阪府、一部は今の兵庫県)から漁師を今の東京都中央区佃島に移住させた。味も良く安価で長く保存できることから、漁師以外にの江戸の住民に親しまれ、やがて全国に広まっていた」と書いてある。
ま、保存性の高い食品だから、佃煮屋さんが家の近所になかろうと余り影響はないとは思うが、やはり、地元ならではの佃煮屋というのは、近所にあると楽しいことは楽しい。



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