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「美味しい!」が好き

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2000年04月01日(土)

本格的な春の始まり


3月というのは、暦の上で春ではあるが、「春は名のみの風の寒さや〜」という感じで、本当に「春の始まりの始まり」で、陽射しは春っぽいが、風が冷たかったり、夜になると冷えて、まだ、オーバーが完全に脱げない季節である。
その3月の気候は、「もっと本格的な春になって、暖かくなったら、心がウキウキして、活動的になれるし、色々春ならではの美味しい物が食べられるな」と期待させてくれる。

今年の3月は暇だったので、山菜料理でもしようかと思ったが、いざ、山菜料理と考えても、料理本に載っていないことがわかった。
これでは、家で山菜を楽しむ習慣のある家庭の人しか、料理ができなくなってしまう。
いつかは、山菜もちゃんと料理できるようになりたい。
3月の春の野菜の味は、ほろ苦いような、ふきのとう、たらの芽、菜の花の味であったような気がする。

魚はというと、やはり、「さより」かしらと思う。
3月中旬に、魚屋さんの店頭で、3枚におろし、骨を抜かれ、あらかたの皮を剥かれたさよりの身を見た。
さよりは、薄くて白くて透明な身にほんのちょっと青いような皮を残していた。
それがレースや薄絹を思い浮かべそうな繊細なきれいさだったのだ。
反対に冬に美味しいたらやぶりの厚身は、冬の寒さに脂肪で太り、オーバーを着た姿になぞらえることができる。
さよりを食べると、そんなに美味しいとも思わなかったが、あの華奢で繊細な姿が、冬の終わり・春の初めに登場すると、なんとなく、オーバーが脱げる春が来たのだなと感じさせてくれる。

さて、これからは、本格的、一番春らしい季節が始まる。
食べたいものは沢山ある、なるべく、旬のものを沢山食べようと考えている。



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2000年04月02日(日)

焼きそばと甥と猫


あるお昼、鉄板焼きそばを母の家で作ることにした。
ちょうど、そのとき甥たちが来ていて、偶然、甥2の鼻先で、鉄板を熱し、油を流し入れ、野菜を入れると「ジャーッ」という音、焼きそばを入れると「ジャーッ」という音と湯気、美味しそうな匂いが連続的に流れた。
甥2は、舌だけではなく、確実に、五感で美味しさを感じるタイプらしい。
そのジャーッという派手な焼く音、そばを焦げないように両手のへらでかき混ぜる仕草、立ち上がるほのかな湯気、そんなものに、もうたまらないという風に、焼き始めてからすぐに、「どうしておばあちゃんちばかり、こんなご馳走食べるの?うちんちはこんなごちそうないよ!」と叫んだ。
それを聞いて大笑い。
ご馳走なんていったって、一人前70円の焼きそば2つと、残っていた野菜なのだ。
でも、鉄板で物を焼く美味しそうな音、湯気、匂い、もうたまらなくなってしまって、甥2の鼻と耳と目が甥2にその言葉を言わせたような気がした。

この光景を見て、昔飼っていた猫を思い出した。
猫も、私が夕食の支度をしようと、冷蔵庫から肉を取り出す、お鍋を出すなんていう風景を遠くで見ていて、敏感に反応して、「ニャオ、ニャオ」と言いながら、尻尾を立てて近寄ってきた。
もし、猫が言葉をしゃべることができたら、この日の甥2のようなセリフを言ったに違いない。
「どうして、人間ばかり、そんないいもの食べるの?僕だって食べたいよ!」(我が家は雄猫しか飼ったことがない)

もう一つ、後から思い出したのは、やはり、私も小さいとき、縁日の焼きそばに弱かったことだ。
散々、親から、屋台のものは食べるなと言われ続け、相当大きくなってから食べなくなったが、小学校の頃は止められなかったと覚えている。

ソース焼きそばの美味しさは、やはり、鉄板で焼く音と匂いなのだと思う。



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2000年04月03日(月)

健康油エコナ


我が甥2は、とても肥満している。
以前から書いているように、舌から食道から胃から全て、食べ物を大量に食べるようにできているのだ。
幼稚園の頃から、「食べ過ぎています」「身体の動きが鈍いです」「足が他の子より上がりません」とさんざん、注意されてきた。(それが小学校は勉強中心になるのか、先生から注意されることはなくなった。)
また、家庭でも、しょっちゅう、「食べ過ぎるな」「あれ食べるな」「これ食べるな」「柔道通え」と言われている。
しかし、食べるのが楽しいらしく中々食べる量は減らない。

あるとき、私は気がついた。
夕食後に甥たちがおばあちゃんの部屋に遊びにくるのだけれど、時々、甥2が、寝転がって、足を一人用のソファの上に上げているときがあるのだ。
「あの姿は、食べ過ぎて、胃が重いから、胃が下がってしまうところを上に上げているのだ」と気が付いたのだ。
私がその話をおばあちゃんにし、あるとき、おばあちゃんは、甥2に、「どうして、そういう格好をするの?」と聞いたそうである。
答えは、「お腹が気持ちいいから」であった。

それ以来、おばちゃんは、おばあちゃんちに来て、寝そべって、足をソファに上げている姿を見ると、「そんな格好がしたくなるくらい、食べちゃだめよ」
また、ちゃんとしていると、「今日は、ちょうどいい量だったのね」と誉めることにしている。

ある晩、甥たちがテレビを見ていた。
突然、甥2が、必死で、このコマーシャルを見ながら、「これ、買って〜!買って〜!」と叫び出したのだ。
その声でテレビを見ると、「健康油エコナ、食べ過ぎにならない、油の取り過ぎにならない、食事が美味しくなる」とか、言っていた。
皆家族一同、「あいつは、食べ過ぎちゃいけない、油の取り過ぎはいけないという自覚があって良い」と笑った。



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2000年04月04日(火)

甥2は面白い 牛肉編


最近の甥2が面白いので、今回も甥2の話である。

おばあちゃんの家は4人用のテーブルが置いてあり、レギュラーが座ると、椅子が一つ余るのだが、食事のとき、甥2が座って、皆の食事を観察していることが多い。

ある日曜日、昼間に親戚の集まりがあったので、その晩は、簡単に鮭茶漬けとなった。
鮭茶漬けを作っているのを見ていた甥2がまた盛んに羨ましがる。
甥2は既に食事を済ませてきており、何でも夕食は、「焼き肉」だったそうである。

余りに羨ましがるので、誰かが「鮭茶漬けより、焼き肉の方がご馳走だわよ。いいな、甥2ちゃんちは豪華で」と言うと、返事が面白かった。

「豪華でないの、今日のお肉は山形牛で、ももだったの。脂が少なくて、赤いところばかりだったの」
妹曰く「赤身の方が健康にいいのよ」
甥2は、「うん、でもね、脂の部分が少ないと固いでしょう?
僕、固い焼き肉嫌いなんだよね。
思うんだけどさ〜、牛肉は、山形牛より、松阪牛の方が美味しくない?
今日の焼き肉、松阪牛だったら、美味しいと思ったと思う。」

これを聞いて、一同、ブハーッと噴出してしまった。
この4月からようやく小学校2年生になったばかりの男の子が言うセリフか。(普通言わないと思う)
あ〜た、いくら、舌が良くても、おばちゃんが教育しているにしろ、面白すぎる、と思った。(おばちゃんは、牛の産地まで教育した覚えはない)
皆、「甥2ちゃんだけでなく、日本中の人が皆、『山形牛より松阪牛の方が美味しい』と思っているわよ」と苦笑しながら答えた。



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2000年04月05日(金)

甥2は面白い 鮭茶漬け編


甥は、下記材料を丼に入れている私から目が離せないという感じで、動作を観察しながら、またまた、面白いことを言う。

 (その日の鮭茶漬けの材料
   ・炊き立てのご飯
   ・塩鮭を焼いたもの
   ・細切りの青シソ
   ・すりごま
   ・細切りの海苔
   ・生わさび
   ・昆布出汁
   ・アルペンザルツ)

「おばあちゃんちって、どうしてそんなに豪華なお茶漬けなの?
うちんちなんて、いつも永谷園のお茶漬けしか出ないんだよ。
鮭だって、こんなに小さいのだから(と、親指と人差し指で、小ささを表現する)
どうして、うちんちは、永谷園なんだろう、ちゃんとした鮭が出たことないよ」

大人一同、ブハ、ブハハッ、と噴出す。
私・妹・母だけの食事だったら、この明るさは出て来ない、甥2がいるとやたらに明るくなるので、好き勝手を言ってもらっているところがある。

そして、例によって、お茶漬けを味見程度に分けてあげた。
一口口に入れて、「う〜ん、シソの香りが効いていて美味しい!」である。(あんた、小学校2年生だよね)

「うちんちもこういうお茶漬けだったらいいのに」と言うので、
「もうちょっと大きくなったら、甥2ちゃんがお家で作ってあげればいい、簡単よ」と教えてあげた。
鮭を焼いてもらうこと、青シソを切ってもらうことさえ、お母さんにやってもらえば、後特別にやらなくてはいけないのは、昆布出汁だけだ。
昆布出汁だって、別に手間はかからない。
おばちゃんが自分の昆布出汁用のポットに昆布と水を入れて貸してあげれば、次の日、火にかけて、あくを取ればいいのだから、小学生低学年でもできないことはない。
甥2は、一生懸命、昆布出汁の取り方を聞いていた。
本当に、後1年くらいしたら、「僕が作る」と言って、家で作るのではないかと期待している。



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2000年04月06日(木)

イカゲソシュウマイ


居酒屋メニューの本(暮らしの設計シリーズ)をずっと持っているのに、何故か何も作ったことがない。
なぜかというと、このような高い居酒屋の料理は、「材料が良いことを前提として作ってあるような気がしたから」である。
しかし、今回、これだったら、私が調達できる材料でもうまくできるだろうと、イカゲソシュウマイを作ってみた。

私の食べた感想は、「癖がない」、後から食べた我が弟は「美味しい」と大変気に入っていた。
この手の料理は、蒸し立てというのは、余り味がわからなく、冷めてからの方が素材の味がわかるから、冷めてから食べた弟だけ、味がはっきりわかったのかも知れない。
イカゲソは安いし、肉のシュウマイに飽きたときに、手軽にできる一品なので、ご紹介。
(フープロがあると、本当に手早くできる)

★前提
この料理を作る前に、作る人が私のように、「イカゲソの皮を剥くのと、イボイボを取るのが趣味だ」という人ならいいと思う。
(イボイボは、キッチンばさみで切り取る。皮は手で剥く)
これは、多分、皮を取らなくても美味しくできるとは思うけれど、皮は剥いた方が、イカ臭くないと思う。
(何故なら、オリジナルレシピに「皮を剥く」とは書いていないから)

★道具
後、フープロなどのカッターがないと辛い(というか、作る気がしないと思う。

★材料
イカゲソ   2杯
ワンタンの皮 一袋の半分
卵白     1/2個
玉ねぎ    1/5個(ほんのちょっと)
薄口醤油   小さじ1杯
片栗粉    少々

★作り方
1.ワンタンの皮は、5mm〜1cmの細さに切って、長さを2等分して、パット
  に入れておく

2.玉ねぎはみじん切りして、水にさらしておく

3.イカゲソは、湯通ししてから、水にさらす(水を2回くらい変えて、ちょっ
  と洗いながら冷やすくらい)

4.イカゲソは、適当な大きさに切って、フープロにかけて粉々にする。
  これが終わったら、卵白も入れて続けてガーっとかき混ぜる。

5.フープロからボウルに移す

6.玉ねぎは水を切って、キッチンペーパーなどで水を取り、片栗粉をまぶして、
  4のボウルに入れて、混ぜる。

7.お団子に丸めて、1のパットにころがし、ワンタンの皮を張り付ける。

8.湯気の上がった蒸し器に入れて、10分蒸したら出来上がり。

蒸し器すのこに、油を薄くひいて、シュウマイを並べた。
うまくすのこから剥がれたところは良かったが、直径22cmのフィスラーにシュウマイを並べたら、シュウマイの量が多すぎたのか、湯気が全体に回らなかったようで、シュウマイの上の方のところどころが、水分不足で、薄茶色になってしまった。
もっと、口径の大きいお鍋で蒸せば、真っ白にできたかなと思う。

このメニューのいいところは、イカゲソや玉ねぎという臭みの素材を使いながら も両方ともさらすことによって、さっぱりした味になるところ。



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2000年04月07日(金)

簡単で美味しい生チョコ


これは、昨年、MLの方に習った生チョコである。
トリフにすると技術がいるが、生チョコを作って、ココアをまぶしてしまうと、手軽で簡単で、とても美味しいチョコレートができる。
見栄えはするし、美味しいから、絶対お勧めなのだが、食べるときに、手で直接取ると、手が汚れてしまうところがやや欠点。
私は人にプレゼントするときは、楊枝をつけて渡す。
皆に誉められる生チョコで、私の定番となったものなので、ご紹介。

何度か作ったが、最後に使うココアの質によって、味が左右される。
(チョコレートは、1種類でしか作ったことがないので、多分左右されると思うが、よくわかっていない)
バンホーテンのココアがマイルドで合っていると思う。
アメ横で買って来た「純ココア」だと、濃いビターな味になる。

★材料 (底辺18cm×12cm程度のパット一枚分)

スィートチョコ  130g(細かく刻む)
生クリーム     80g
水あめ       10g
無塩バター     20g(室温に戻しておく)
ココアパウダー   適宜

★作り方
@鍋に生クリームと水あめを入れて火にかけ沸騰直前まで温める。

A細かく刻んだチョコレートをボールに入れ、@も入れて2〜3分そのままにし
 てチョコレートが少し溶けてきたらゴムべらってボールの端の方で徐徐にチョコ
 レートを溶かし、全体に弾力のある状態になるまで溶かす。
 (ここで生クリーム+水飴とチョコレートを均一に混ぜ合わせる。合わせ方が悪い
 と分離する←ポイント)

B混ぜ合わせて32°(大体)になったところでポマード状の無塩バターを小分け
 にして、均一になるようにゴムべらで混ぜる。型(四角いバットなど)にクッキン
 グシートを敷いて流し冷蔵庫で冷やす。

C四角に切り分けてココアパウダーをたっぷり(切り口にも)まぶす。

保存は冷蔵庫で1週間。



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2000年04月08日(土)

ビタクラフトを使った小麦粉炒め


以前にも書いたが、我が家は、市販のカレールーを使ったカレーを好まない。
レトルトパックなんて、もっての他だ、なんて、思っているのは私だけで、他の家族は適当に私がいない間に食べているようだ。
私も会社の食堂で出てきたカレーは「ま、こんなものだ」と食べている。

でも、それらはどう考えても、所謂集団給食や安い食堂で食べるものであって、家庭の昼食や夕食に食べるにふさわしいとは思えない。

そうなると、私が日本風カレーを作るときには、自分でルーを作る羽目になるので、どうしても小麦粉の炒め方にとてもうるさくなる。
先日、小麦粉をビタクラフトで炒めては休ませ、炒めては休ませしたら、とてもうまく行ったので、今度は、油分を少なくして作ってみた。
通常の小麦粉ルーを作るときは、いろいろなレシピがあるだろうが、小麦粉:油=2:1程度でうまく行くと思う。

しかし、我が家で私が小さいときから見ていた小麦粉炒めは、殆ど油を入れないで、本当に煎っていた。
この方がうまく行くかしらと思い、まるで、油を入れないで、ビタクラフトで煎ってみた。
結果、香ばしさは残るけれど、油と小麦粉が合体した美味しさがないのだ。(考えてみれば当たり前)
さっぱりし過ぎており、今の時代には合わないかも知れない。

今まで、油を入れないで小麦粉を煎っていた親の姿の記憶があって、どうしてもコンプレックスで、油を入れないで作りたいと思っていたが、今回、初めて自分でうまく煎ることができて、このコンプレックスが外れたようだ。
今後、私のカレーには、油を入れることに決定。
(小麦粉:油=4:1でも試してみたが、この程度でも、油を入れないのと同じであった、やはり、小麦粉:油=2:1の割合で行きたい)。

ビタクラフトの小鍋のおかげで、小麦粉を炒めるのが楽で簡単になったが、一つだけ注意しなくてはいけないことがある。
それは、好みの濃さに出来上がったら、鍋から出すことを忘れないことである。
忘れると大変、余熱で焦げ過ぎて、気が付いたときには、まるで、別物になっているのだ。



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2000年04月09日(日)

大塚駅北口 ぼんごのおにぎり


MLの人から習って、大塚のぼんごというおにぎり屋さんに行って来た。
アルコール類はなく、あくまでも、おにぎりを食べて、さっさと出てくると いうような、地元民御用達のお店であった。

入ると、カウンターが"」"型に椅子席が10か12,3有り、その中に、白衣の女性が3人いた。
一人が握り手、一人がお味噌汁係、もう一人がその他雑用という役割分担のようであった。
店の中に飾られている写真を見ると、雑用係の女性が握っている写真だったので、時間交代で、順番に握り手になっていると思う。
(長い時間、熱いご飯、塩、水でおにぎり握りっぱなしでは、手が荒れてしまうから)

着いた時間は、1時半頃だったが、カウンターに並んでおにぎりができるのを待っている人の5,6人の他に、持ち帰りを握ってもらうのを待って立っている方も、2,3人いた。

具は30種類。

はとうがらし・まぐろ角煮・梅くらげ・高菜油炒・塩辛・鮭・鮭マヨネーズ・
古漬け・しらす・あさり・青しそ・ふき味噌・ツナ・梅干・納豆・山ごぼう・
きゃらぶき・数の子・うにくらげ・たくあんキムチ・芝漬・生タラコ・
焼きタラコ・カレー・ベーコン・青胡瓜・オカカ・辛子明太子・明太子マヨ
ネーズ・しそ昆布・小女子・味の花・チーズ・紅生姜・山海漬・イカ明太子
・鶏の唐揚・筋子

筋子が250円で、他は、210円。

で、具ははっきり言って大したことない。
イカ明太子など、スーパーで売っているような感じのものも多い。
私は生タラコを頼んでみたのだが、チューブに入っていた感じのタラコであった。
(古漬けと、青シソ(漬)は、普通)
名前だけで選ばないで、カウンターにずらーっと具が並んでいますので、目で好みを確認するといいと思う。
ここで、「具まで厳選してくれ」と言ったら、きっと、値段が上がってしまうから、できないだろうと思う。

特筆すべきは、ご飯の美味しさと、海苔の香ばしさ、おにぎりの大きさ。
大きさはコンビニのおにぎりの2倍以上あって、ご飯は、新潟岩船産こしひかりと書いてあった。
このこしひかりを大きなガス釜で炊く美味しさだろうか、ご飯は、とても美味しい。
握り方を見ていたら、まず、三角の抜き型に、熱々のご飯を詰めて、真中に穴をあけて、具を入れて行く。
その上に更にご飯を被せて蓋をし、この段階で手で持って握る。
お塩も、沖縄のおにぎり用の塩のようであった。

その後、出来上がった大きなおにぎりを海苔1/4枚で、完全に包み込む。
で、三角の尖ったところに、具を少し乗せて、何のおにぎりかわかるようにしたら、 出来上がり。

熱々のご飯に、バリバリの大きな海苔なので、美味しくて、初め2つ注文したけれど、追加でもう一つ食べてしまった。(コンビニのおにぎりで言ったら6個食べたことになるが、美味しくて軽いので、食べることができてしまった、自分でも信じられな〜い。)

私好みを言うと、具がもうちょっと少ない方が、ご飯と海苔の味が味わえていいかな〜と思うが、これは、「そうではない、具が多い方がいい」といういるから、しょうがないのかなと諦める。

で、おにぎり3つとなめこ豆腐味噌汁で、880円。

一人暮らしの人など、こういうお店が近所にあったら、いいと思う。
食欲のないときでも、ここの出来立てのおにぎりなら、食べることができそうだ。

ぼんご
住  所 : 豊島区北大塚2−26−3 金田ビル1F
      (駅北口から、よしやというスーパーに向かっていく途中右側)
電  話 : 3910−5617
営業時間 :11:30〜24:00
休  み : 日曜・祭日

今度は、新米の季節に行こうかな?



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2000年04月10日(月)

餌付け成功


甥のお父さんは、地方公務員である。
だから、99%住居の変更を伴う転勤の可能性はないのだが、万が一、離れ小島に赴任を命ぜられたら、住居を変えなくてはいけない。
それがあるので、ある日、妹が、甥2に、「お父さんが、離れ小島に転勤になったら、甥2ちゃんは、この家を離れて、お父さんと一緒に、遠くへ行く?」と聞いたそうだ。

甥2は、きっぱりと、「お父さんには、一人で行ってもうらの!僕はこの家に残る。」と答えたそうだ。
理由がとても良かった、「だって、真理のごはん、これからもずっと食べていたいから」だそうだ。

その場に私がいなかったので、妹は、甥2に「そういう可愛いことは、真理おばちゃんがいるときに言ったほうがいいよ」と教えたそうである。

後で、聞いた私は、「なんと可愛い子なんでしょう」と思った他、「餌付け、成功!長年の苦労が報われた」と喜んだ。(ちょっと大袈裟)

甥のお父さんの前で、この話をしても、甥2は、「お父さん、一人で行ってね」と頼んでいた。
(甥の父は、甥たちをとても可愛がっているので、ちょっとがっかりしたみたいであったが、顔に出さないようにしていた。)
美味しい食べ物をにこにこ与えるというのは、ものすごく力のあることなのだと思う。

(しかし、余り食べ物に感心のない甥1は、お父さんにくっついて行ってしまうかも知れない。)



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2000年04月11日(火)

究極のかに玉 研究中


先日、ある中華料理の会に出席して、かに玉を食べた。
全体の味、卵の美味しさ・柔らかさは、本当に美味しくて、つい口から、「こんな美味しいかに玉食べたことがない」と叫んでしまった。
そのかに玉は、卵がふわふわで、しかもあんが塩味でさっぱりしていたのだ。
今まで食べたかに玉の中で最高ではあったが、小さいときに食べた伯母の作ってくれたかに玉を思い出した。
卵が肉厚(高さがある)で、しかも塩味、卵の味が良い点などが同じだと思ったが、これは、もうまぼろしと比べているに過ぎないかも知れない。
(伯母のかに玉の卵の味が良かったのは、普通に買う卵でも、昔の方が質が良かったからではないかと思う)

そのときに、簡単なワンポイント的なコツを聞いてきて、次の日、自分で作ってみたので、余計、違いがわかった。
習ったことと、一回だけの経験でまとめると、ポイントは下記のとおり。

ポイント
1.卵は上質のものを選ぶ。
  スーパーの一番安い卵では味が出ない、では、どの程度の卵がいいかというと、
  まだ、研究中。

2.具(筍、長葱など)は、紙のように薄く切り、卵の食感を邪魔しないようにす
  る。(火の通っていないものは、湯通しか、油通しをしておく)

3.フライパンや中華鍋と油を熱して、卵液に具を混ぜたものを入れるのであるが、
  鍋を余り揺すらないで、お玉で、フライパンの内部をかき混ぜて、焼けたところ
  と焼けていないところを入れ替えていくのだ。
  鍋を大きく揺すってしまうと、鍋底が冷えてしまうとのこと。

4.卵は焼き固めるというよりも、オムレツ程度にふわっと焼き上げる。

5.上にかけるあんは、スープに塩味、必要だったら、お酒などを入れて、カニの身
  を少しほぐして入れる。(こうすると、卵と味が繋がる)

この要領で、天津丼を作ったら、卵の質が今ひとつだったので、卵の美味しさは出なかったが、ふわふわの焼き加減やさっぱりしたあんに、皆、「いつものより、美味しい」と言ってくれた。



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2000年04月12日(水)

文京区千駄木 コシヅカハム


一年以上前のどっちの料理ショーで、文京区千駄木に美味しそうな肉屋さんが紹介されていた。
それを見て、ずっと行きたいと思っていたが、住所を持っていくのを忘れたりで、中々行けなかったが、とうとう行ってきた。

場所は、日暮里駅北口を出て、谷中銀座を通り抜けたところが行き止まりになっている、谷中銀座に直角に流れているのが「よみせ通り」
これを左に行って、ちょっと行った左側に、コシヅカハムがあった。

運搬車などが前に止まっているのは鬱陶しいが、きれいなビル、きれいなお店であった。

このお店は、卸しが主で、小売も兼営しているという感じか。
テレビで紹介されていたとおり、品数も多い。
普通の肉屋では中々売っていない、牛骨、豚骨や、牛レパーなども展示されていた。(牛骨・豚骨は冷凍)
牛肉のメインは、「前沢牛」のようで、安い肉から高い肉まで、色々並んでいた。

最近の焼き肉屋で前沢牛を良くみかけるが、高いから中々頼まない。
しかし、このお店で買って帰れば、家で安く食べられるかと思う。

ちょうど、そのとき、MLで「フォンドヴォー」を家で作る話が出ていたので、お店の人に「子牛の骨」について聞いてみた。
店には並べていないが、言ってくれれば、出しますとのことであった。
但し、土日は小売だけで、解体の人が店にいないので、金曜日までに注文してくださいとのことであった。
1kg400円程度とのこと。

この前は、聞くのを忘れたが、「国産和牛のタン」などもこのお店で、手に入るのではと期待している。

他、ソーセージ・ハム類も豊富だし、自家製コンビーフもあった。

コシヅカハム
文京区千駄木3−43−11
03−3823−0202
定休日:水曜日
営業時間:多分、10:00〜19:00かな?

これからも千駄木方面に行ったときには、寄ろうと思う。
近所に行ったときには、寄る価値があると思う店であった。



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2000年04月13日(木)

もやし炒め


偶然に、もやしの芽とひげを取ることと、炒めることが、やたらに上手になってしまった。
私のもやし・人参・にら炒めは、最高に美味しく、今後、にらレバ炒めまで、進化の道を辿ってしまうと思う。

1.もやしの芽とひげの取り方
  ある日、もやしを水に放たないで、袋から、わしづかみし、その段階で、ちょん
  ちょんと芽をひげを折ってみた。
  この方が断然早い。
  水から引き上げなくて済むからだろうか?
  芽とひげはそれだけでまとめ、きれいになったもやしをボウルに積み上げてい
  く。
  私の経験だと、だいたい、1袋10分で、芽とひげが取れる。
  この程度だったら、毎回、芽とひげを取ってもいいと思うが、やはり、二袋は避け
  たいと思う。

2.もやし・人参・にら炒め
  これらを炒めるコツは、鍋だと思う。
  今回、鋳鉄の鉄板で炒めたら、全く水が出ずに、美味しく炒めることができた。
  鋳鉄の鉄板がない場合は、すき焼き鍋がいいと思う。
  ★材料
  芽とひげを取ったもやし 一袋
  人参の薄切り(輪切りではなく、縦に薄切り) 適宜(だいたい1/3本程度か)
  にら 1/3〜1/2束をざく切りしておく

  ★炒め方
  (1)鋳鉄の鉄板を火にかけておき、手に水をつけて、パッパとかけて、玉にな
     るようだったら、火力がちょうど良くなった証拠。
     太白胡麻油を薄く引く。
  (2)そこにもやしと人参を入れ、炒める。
     炒めると言っても、鋳鉄の鉄板だから、振れるはずもなく、菜箸でときどき
     かき混ぜる程度。
  (3)もやしが透き通ってきて、しんなりした状態、それから、人参も火が通った
     感じになったら、にらを入れ、塩。胡椒して、かき混ぜて、火を止める。
  (4)そのままの状態で、3分から5分くらい置いておく
     出来上がり。

思うに、普通の中華鍋だと鍋が薄いから、余程の火力がないと、鍋を振りながら、鍋を熱くすることは無理が大きいのではないかと思う。
その点、鋳鉄の鉄板やお鍋は、熱い鍋肌に熱を溜めているので、そこらのことでは中々冷めないで、一定の熱を放射できるのではないだろうか?
だから、もやしから、多少の水が出ようともすぐ蒸発させることができるようで、この野菜炒めの出来上がりは全く水気がない。

但し、食べるときには、醤油や他の動物性蛋白質の油がないと美味しくないようである。
すなわち、今までは、豚の角煮やサイコロステーキの付け合せにして、それらのたれをつけながら食べた。
今後は、にらレバ炒めか、肉野菜炒めを作ってみたい。

野菜炒めには、すき焼き鍋が向いていると私は思うのだけれど、誰か、実験してみてくれませんか?



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2000年04月14日(金)

故入江麻木さん 1/2


MLで話していたら、入江麻木さんの名前が出てきた。
今、本当に多くの料理研究家と名乗る女性が世の中に出てきているが、入江麻木さんは、その走りかも知れない。

私の本当に好きなお料理研究家は、入江麻木さんとか、佐藤雅子さんとか、戦前から手作り食品やごちそうを作ってきた家庭の主婦タイプなのだ。
しかも、保存食品作りやごちそう作りを大変とも思わず、嬉々として、毎回毎回新たな好奇心をもって、作ってしまうそんな人が私の理想だ。
(理想は理想、自分がそうなれるとも、なりたいとも思っていない、そういう人がそばにいたら、どんなにいいかな〜と思う程度。)

入江麻木さんの本は、「お料理はお好き」「パーティをしませんか?」の2冊を持っている。
(どちらかというと「お料理はお好き」の方が、お勧め)
たまに、たまった料理本を整理して、捨てる本もあるのだが、この2冊は絶対に捨てられない。
本来なら、絶版になる本ではないし、残って欲しい本であったけれど、出版元の鎌倉書房が潰れてしまったということで、本屋で、今の時代見ることはない。
このことはとても残念である。

私が好きなもう一人の古い時代のお料理研究家、佐藤雅子さんの「私の保存食ノート」は、文化学院から出版されており、これは絶版になっていないようである。
出版元が潰れるというのは、入江麻木さんにとっても、料理好きな人にとっても、不運なことであったと思う。

こんな料理好きのお母さん、お婆さんのいる家庭は、本当に幸せだろうと思える本である。
行間に、料理と家族に対する愛情が溢れている。
最近、余りにお料理研究家と称される人が沢山本を出していて、もう読む気がしない程であるが、私なぞ、基本的にお料理の本を眺めるとき、やはり、「美味しい物を家族に食べさせたいという愛情」が感じられる本が好きである。
(そうなると、段々、手作り保存食品を含んだものになりやすいので、現代では、流行らないかも知れない)

図書館ならあるかも知れないので、是非、見てください。



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2000年04月15日(土)

故入江麻木さん 2/2


入江麻木さんというのは、昔、日本のトップモデルだった入江美樹さんのお母さんである。
入江美樹さんは、その後、小沢征爾さんと結婚して引退した。

私は良く知らないのだが、聞いた話(テレビで見たのかな)では、入江美樹さんというのは、白系ロシア人と日本人のハーフで、日本生まれの日本育ちだが、ずっと、フランス語で暮らしたため、日本の芸能界の入ったときも、日本語が不自由で、日本人のお母さんがずっとどこにでも付いてきたと聞いたことがある。
で、そのお母さんが料理上手、色々な人からお母さんの料理の評判が高まり、娘が嫁いだ後、料理研究家というか、料理の本を出された方なのだ。

入江麻木さんは、戦前に、横浜に住む亡命白系ロシア人に嫁ぐ。
その家は裕福だったのか、豪邸で、料理人をかかえ、25人のダイニングテーブルがあるという家だったそうだ。
そして、その家で、ずっと、洋風の生活をしてきた方だ。
建物が洋風であるだけでなく、食事も全て洋風、全て手作りで、白系ロシア人としての生活に溶け込み、守り続けてきた人なのだ。
こういう経験のある人は、本当に珍しいと思う。

しかし、この本の良さは、こういう珍しくて、女性が憧れてしまうシチュエーションの話というところではなく、娘さんがお母さんを評して語っている言葉が、それを表している部分だと思う。

一部抜粋する。

「お料理はお好き」の表紙書き、「むかし魔女だったママ」小沢ヴェラ

「遠い記憶をたどると、いつもゆきつくところ、そこには優しい魔女がいて、にわとりの三本爪の小屋に住み、庭には、金のバラの花が咲いて、やさしさと懐かしさのしみこんだ空気が流れています。
その魔女は、金色の手を持っていて、その手でふれると、きたないものも美しくなり、悲しいことも嬉しいことに変わってしまうのです。」

元気のない家族、疲れたお友達、こういう人が、入江麻木さんの食卓に行くと、皆、「やさしさと懐かしさ」の空気に包まれて、美味しい食事をするから、元気になってしまうということだ。
久々、入江麻木さんの本を開いてみて、「その手が触れると、汚いものが美しくなり、悲しいことも嬉しいことになる」魔女に、私もなりたいと思ったことを思い出した。

また、私が甥たちに、好き勝手にお誕生日ケーキを作らせてあげるようになったのは、入江麻木さんの影響であることも思い出した。
「お料理はお好き」に、孫娘との楽しいバースデイケーキの話がある。



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2000年04月16日(日)

キッチン


この前、「サイゴンから来た妻と娘」の話をエッセイに書いたら、「私もあの本が好き」というDMと、「エッセイを読んで、買って、読んでいます、主人公の生き方に大いに励まされます」というDMをいただいた。

こういうメールというのは、とても嬉しい。
お料理を中心にした小説やノンフィクションは、色々あるけれど、もう1冊推薦するとしたら、それは、吉本ばななの「キッチン」だ。

これも偶然買ったのか、なんだったか、忘れたが、読み始めたら、やめられなかった。
吉本ばななという若い作家の本はそれまでに読んだことなかったけれど、吉本隆明さんという有名人の娘さんであることは知っていたので、難しいことを書く人かと勝手に思い込んでいた。
(吉本隆明の著書の名前も思い出せない、でも、左翼か何かの理論家だった覚えがある。)

実際に読んでみると、そんなお父さんのイメージとは程遠く、とても軽く、少女漫画を小説にしたようなタッチで、ある女の子の話が展開されていく。
この本は、確か、数年前に、全世界で翻訳されて、どこの国でもベストセラーになったという記事を読んだことがある。(というか、その記事を読んで、本を購入したのかも知れない)
私が読むと、吉本ばななという日本人が描く日本独特の小説に読めるのだが、どうも書いてある内容がもっと普遍的で、色々な国で我がことのように受け入れられたようだ。
なんていうのか、日常生活における食、台所、家族、そんなものへの人間の感情・愛情は、全世界、どこでもそんなに変わらないものなのかも知れないと思った。

話の中身に触れてしまうと、読んだときに、興ざめしてしまうから、書かないけれど、漫画を読む感覚ですぐに読めてしまうから、是非、読んでみてください。

なんというか、「そうなんだよね、幸せって、こういうもんだよね」「うん、うん」とうなずきたくなるような本である。
特に、最後に出てくるカツ丼の話が美味しそうで、本当に読み進んでいくうちに、カツ丼が食べたくなる。

「キッチン」を読んでから、数冊、吉本ばななの小説を読んでみたけれど、やはり、私にとって、ピッタリ来るのは、「キッチン」だけであった。(世代の差かも)

キッチン 吉本ばなな
福武文庫

一冊の中に、「キッチン」と「満月−キッチン2」が集録されている、両方読んで完結する話である。



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2000年04月17日(月)

給食


私は、生まれた時代が早過ぎたのか、給食には恵まれなかった。
今でもはっきり覚えているのだが、小学校の体験入学のときに、「リンゴと玉ねぎとキャベツをマヨネーズで和えたもののサンドイッチ」と「脱脂粉乳」が出たのだ。
それがまずくて食べられなかった。
まずいのに、回りの大人は、「美味しいでしょう?美味しいでしょう?」と食べさせようとし、幼かった私は、「なんていうひどい世界! こんなひどい、自分が理解できない世界に毎日通わなくてはいけないのだ」と、気が重くなったことを覚えている。(もしかしたら、涙が自然に出てきてしまっていたかも知れない。)

今でも思うが、あの「リンゴと玉ねぎとキャベツのサンドイッチがまずい」と思った私の方が正常で正直だったと思う。
あの組み合わせのサンドイッチは、その後、他の場所で見たことがない。

その後も脱脂粉乳に、栄養第一のおかずに、パンが出てきて、本当に苦労した。
私の中に「トラウマ」があるとしたら、それは、「給食」かも知れない。
「給食」という言葉を聞くと、どうも及び腰になってしまう私である。
また、どうも栄養士さんの作る献立には、偏見を持つようになってしまった。(笑)
ただ、「嫌いなものでも、手をつけなくてはいけないし、食べなくてはいけないのだ」ということを私に教育してくれたということでは、学校給食に感謝している。

学校給食で、初めは、脱脂粉乳であったが、そのうち、牛乳に切り替わって、大変助かった。
その牛乳は、東京だけかも知れないが、「興真牛乳」という牛乳であった。
市販されているのを見たことがない。

妹が甥たちに、「今でも学校給食の牛乳は、興真牛乳?」と聞く。
食に関心の薄い甥1は、「わかんな〜い」
食に多大の関心のある甥2は、「そう、興真牛乳」と即座に答える。
甥2は、続けて話す。
「僕が小学校に入ったときの一番最初の給食は、ホットドッグだったの。
今年の一年生も、初めての給食は、ホットドッグだったみたいだよ」とのこと。
この話を聞いて、「甥1、あなたのときは、初めての給食、何だったの?」と聞くと、
やはり、答えは予想通り、「覚えていない」であった。
なんで、兄弟でも、こんなに食に対する関心が違うのかと、可笑しくなる。
(しかし、未だに小学校の初めての給食を食べたときのショックを覚えている私は、やはり、甥2と同じ系統だと、つくづく思う。)

甥たちの学校の給食の栄養士さんは、とても、色々考えてくださる方らしくて、二人とも、給食は好きだし、とても楽しみにしている。
3月の春休み前の最後の給食は、「ジャンボ餃子に味噌ラーメン」だったそうである。
本当に最近の給食はいいな〜、子供に受けることもちゃんと考えたメニューだもの。
好き嫌いを言わないで食事ができるようになること、作ってくれる人に感謝することを教えることも、絶対に大切なことだけれど、「食事が楽しい」ことも絶対体験させるべきである。
私が思うに、「(時々でいいから)楽しさがなくては、食事の価値が半減する」と思うのだ。

甥2に、「まりのご飯と、給食と、どっちが美味しい?」と聞いたら、「まりのご飯」と答えてくれた。
愛い奴、なんて思ったのもつかの間、理由でギャフンとなった、「まりのご飯には、ポークソテーやトンカツがあるでしょう?給食には、こういうものが出ないから」とのことであった。
肉屋のおじさんに聞いたら、「学校給食では、絶対に切り身を使った料理は出ないことになっている」とのことであった。
予算の関係と、両方とも切った状態で出すのが難しく、自分たちで切るには、ナイフという刃物を使わなくてはいけないからかなと思う。



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2000年04月18日(火)

築地場内のトマト屋さん 山正(やましょう)


人から場所を聞かれて、場所が説明できるようにと、久々、築地のトマト屋さんに行った。
築地場内の野菜売り場は、魚に比べて、とても買いにくい。
だから、段々足が遠のいて、最近は行かなくなってしまった。
でも、例外として、「山正」さんは買いやすいと私は思っている。

このお店は、どっちの料理ショーでも「トマトならこの店」と紹介されていたことがある。
名だたるフレンチのお店は、ここからトマトを買うらしい。
(しかし、最近はトマト以外も売っているようである)

買いやすいといっても、基本は一箱単位である。
しかし、例外として、3個単位を発泡スチロールのトレイに入れて、売っている。
トマトなど、新鮮さが命だから、小さなフレンチレストランのシェフが買いやすいようにという配慮かなと思う。

いつもあるのは、桃太郎。
冬から4月頃まであるのが、「フルーツトマトっぽい桃太郎」である。
(これは、やはり、フルーツトマトでは高くて、お店の採算に合わないけれど、普通の桃太郎を生で使うのは美味しくないと思っているお店向きかと思う。)
値段は、フルーツトマトっぽい方が50円高くて、3つで330円である。

フルーツトマトは、美味しいけれど、高く、しかも、箱単位で売っている場合が多い。
(一個単位で、日本橋高島屋で売っているのを見たけれど、トマトという値段ではなかった。)

この山正さんのフルーツトマトっぽい桃太郎は、形は桃太郎だけれども、固くて、黄色い筋が赤い皮の中に走っているのが見える。
どうも栽培方法が、フルーツトマトに近いのではないかと思うが、フルーツトマト程高くないので、完全には、フルーツトマトのように育てていないのではないかとも思う。
これは、サラダにして食べると、ただの桃太郎より、断然美味しい。
(しかし、値段から行ってわかるように、フルーツトマトよりは、落ちる)

良いトマトが手に入ると、湯につけて、皮を剥き、適当に切って、冷やす。
そこに、さらし玉ねぎのみじん切りを沢山かけて、フレンチドレッシングで食べる。
このトマトにも、こんな食べ方があっている。

女性の店員さんがいい人で、私の顔を覚えていてくれる。
この人に、「フルーツトマトっぽいトマトは、この店でしか見たことがない」と話したら、「このフルーツトマトっぽい桃太郎の栽培農家は、うちの店が押えているから、他の店では買えない」とのことであった。

築地に行ったときに買うと良いものの隠れた名品(大袈裟)である。

山正の行き方を説明するのは、ちょっとわかりにくいので、興味のある方は、DMください。(地図があります)
但し、築地場内の魚とか野菜の位置関係がわかっている人でないと、地図をもらってもわからないと思う。



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2000年04月19日(水)

果実酢


この前、ミツカンのりんご酢を買って、味見したら、むせてしまった。
リンゴから作ったお酢って、こんなにきついものなの?と疑問に思ってしまった。
原材料は、アルコールとリンゴ果汁と書いてある。
「リンゴ酢」なのに、どうして、アルコールなのか、不思議であった。

そんなこともあって、MLで聞いたり、本を読んで調べた。

色々調べてみて、日本のお酢は、安全上、健康上問題ないのかも知れないけれど、美味しい物好きとしては、問題があるのではないかと思った。
お酢は、普通は、お酒を作ってそれをさらに発酵させて作る。
米酢は、米から作り、ワインビネガーはワインから作る。

しかし、日本で売られているお酢の中には、そんな単純ではないものが沢山あることがわかった。

本によると、果実酢には、次の2種類があるとあった。

1.破砕果肉や果汁をアルコール発酵させ、酒とし、さらに酢酸発酵させて作る。
  (発酵果実酢...欧米で発達したブドウ酢とりんご酢)

2.果実の酸味を利用し、そのしぼり汁を直接、または、他の酢を一部加えて作
  る天然果実酢−−すだち、かぼす

1と2を合わせたと思える方法、アルコールから酢を作ってそこにリンゴ果汁を補っても、リンゴ酢という名称をつけることができるようなのだ。
そして、アルコール酢は、「サツマイモ・ジャガイモ・その他のデンプン質原料、 糖蜜、またはパルプ廃液などを原料として、発酵・蒸留・精製された純アルコー ル(純度95%)を酢酸発酵して作った酢」なのである。
ということは、芋等の原料のお酢(ひどい場合は、パルプ廃液のお酢)に、りんご果汁で味と匂いをつけたものであることがわかった。
私の買ったリンゴ酢は、正しくは、「りんご風味の芋酢」というべきなのだ。
お酢を購入するときに、原材料をよく見た方がいい。

1と2と、芋酢にリンゴ風味をつけたもの、これら全てが一緒くたに、「醸造酢」という名称で売られているのだ。

もし、果実酢・サラダ用のお酢などを名乗りながら、原材料に、「アルコール、リンゴ酢、醸造酢」などとあったら、それは、本当の果実から作ったものではなく、他の穀物などで作ったお酢に、風味を加えたものなのだ。(と私は思う)
(リンゴ酢も、リンゴだけで作ったお酢ではないことが考えられる、)

但し、高いリンゴ酢など、ちゃんとしたものもあるので、購入する場合、しっかり、原材料を見て、自分が欲しいものかどうか、確認する必要がある。
なんというか、商品名だけを頼りに買物をすると、思うようなものが買えない可能性が強い。



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2000年04月20日(木)

もう一冊のお勧め 美味礼賛


実は、もう一冊お勧めがある。
「美味礼賛」という小説で、今、文春文庫に入っているそうである。
料理小説としては、今までの「おいしい関係」や「キッチン」とは違って、フィクションではなく、殆どノンフィクションの話である。

私がこの本を手にしたのは、日経新聞で、味の素の会長さんが推薦した記事を読んだからだ。
味の素は苦手だけれど、味の素の会長が推薦する料理の小説は、きっと含蓄があるだろうと思った。
そのときは、美味しいものには興味はあったが、料理自体とか、料理人については、何も知らなかった。

読んでみると、当時、終わっていたのか、人気があったのか、TBSの料理天国を仕切っていた「大阪阿倍野の辻調理師専門学校」の話であった。
全て、フィクションということだが、相当史実に基づいたものであることは明らかである。

主人公の辻静雄さんの著書を読んでも、この人の偉大さが伝わって来ない。
この人の業績の凄さを知るには、この本しかないと思う。
この本は、戦後日本の料理界の歴史でもあり、話としても面白いが、「ふ〜ん、こうやって日本の料理界は進歩してきたのだ」ということがわかる貴重な本である。

それにしても、料理とは全く関係ない世界の辻静雄さんが、大阪阿倍野の辻さんという、主婦向けの料理学校の校長の娘のところに、偶然、養子に行き、その後、自分の視点で、ものを考え、行動し、日本の料理界を変えていく話なのだ。
偶然と言えば、偶然なのだが、どうして、辻静雄さんが、神様からその役割を与えられたのか、どうして、彼がそれを成し得たかと考えると、とても不思議である。

結局は、彼は日本の古い料理界の新しい風だったのであろう。
料理学校、調理師専門学校というのは、どうも、全て世襲制のようである。
確かに料理というものは、舌で味わい、見て覚えるものであるから、世襲制の方が、「跡継ぎ」を育てやすいと思う。
世襲制の料理の世界の家に育った人たちは、きっと保守的になってしまうのだろう。
そんなところへ、知性と好奇心・探究心を持った辻静雄さんが、養子という形で行動したので、比較的静かに、世襲制一族の一員として、この偉業が成すことができたかと想像する。
その他にも、フランスを食べ歩く話、大阪高麗橋吉兆に通い詰める話、本当に、「羨ましい」と思いながら、夢中になって読める本である。
「この本も面白いから、時間があったら、是非読んでくださいね」というしかない。

私が大阪に暮らしていたとき、まだ、この本を読んでいなかったけれど、「料理天国」というテレビ番組のおかげで、この学校の名前を知っていた。
会社のお得意さんのところに行くのに、この辻調理師専門学校の前を通らなくてはいけないので、数回前を通った覚えがある。
殺風景なビルに、コック姿の若い男の子が沢山いたのを覚えている。
この学校の前を通りながら、「大阪で、会社の仕事をするより、この学校で修行した方が私の人生にはプラスになるのに、残念だ」と思っていた。
この本を読んでから、あの建物の中に辻静雄さんがいて、あの小説に出てくるようなことをしていたのかと、驚いた覚えがある。



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2000年04月21日(金)

油揚げ(薄揚げ)


3月の或る日、神田明神天野屋さんに、麹を買いに行ったついでに、末広町の構というおでんの種屋さんに行った。
10時半だったか、11時頃のことであった。
こんなに早く行ったのは初めてであったが、やはり、早起きは三文の得、良いことがあった。

おでんの種の巾着に使った油揚げの切れ端を袋に入れたものがあったのだ。
値段を聞くと、「いつもは、30円だけれど、今日は量が少ないから、20円」とのことで、買ってみた。
だいたい、油揚げ2枚分くらいはあったと思う。
これを冷凍にして、おみおつけに入れたり、おじやに入れたのだが、油の良い味が汁に移り、大変美味しいのだ。
多分、油揚げを揚げている油が良いものだと思う。

それで、自分でも凍らせようと思ったが、料理本などを見ると、油揚げは、「湯にかけて、油を抜くこと」になっている。
もし、油抜きをしたら、油がなくなってしまって、美味しくないし、末広町の油揚げは、どう考えても油抜きをしていないのではないかと思った。

MLで色々な人に聞くと、

1.工場生産の油揚げは、油抜きをしてから、冷凍しないと、使い物にならない。

2.お豆腐屋さんの油揚げや、高級店の油揚げは、油抜きしない方が良い

という結論に達した。

大量生産の工場で作る油揚げは、土台、揚げ油の種類が、2の場合と違うようなのである。

で、近所で評判の良いお豆腐屋さん、正直村で、油揚げを買ってきて細く切って凍らせてみたが、やはり、末広町の構の油揚げ程美味しくない。
構でおでんを買うとき、餅巾着は高いし、自分で作ることができるので、買ったことないけれど、相当良い油揚げを使っているのではないかと思う。(今度の冬、一度は買ってみようと思う。)

また、午前中家にいたとき、是非、買いに行こうと思うが、中々行けない。
開店まもないときでないと買えないであろう、希少価値で、しかも安くて美味しいものである。
近くを通った節には見てくださいね。(でも、油揚げだけでは、買いにくいと思うし、さつま揚げ類が美味しい店なので、そういうものも試しに買ってみてください)

場所は、末広町の交差点角(秋葉原寄り、山手線寄りの角から2軒目、中央通りに面している)



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2000年04月22日(土)

美味しいドレッシングが食べたい


美味しいドレッシングが急に食べたくなった。

最近、ドレッシングというと、「玄米酢+太白胡麻油+ゲラントの塩+にんにくのすりおろし(瓶詰め)+胡椒」が美味しいので、この和風ドレッシングばかりになってきていた。
それまでは、ドレッシングを作るときは、玄米酢+サラダオイル+ゲラントの塩+胡椒に、気が向いたら、フレンチマスタードを入れたり、玉ねぎの切り残しがあると、刻んで入れたりしていたのだ。
他には、「レモンの絞り汁+サラダオイル+塩・胡椒」というパターンもある。

これらのドレッシングが、いわゆるフレンチのレストランで食べるドレッシングとは違うのだと常々感じていたし、何が悪いのか、レシピどおりに作っているではないかという不満がずっとあった。

そのせいか、「太白胡麻油+玄米酢+ゲラントの塩+にんにくのすりおろし」に飽きても、普通の今までのフレンチドレッシングに戻りたいと言う気が起きなかった。

で、サラダのドレッシングに詳しい方に習いながら、お酢と油を探すことにした。

★油
ずっと、昔のdancyuに美味しいドレッシングの作り方として、サラダオイルに胡桃油、ピーナッツ油などを加えるレシピが載っていたのを覚えている。
やはり、高級なドレッシングを作るには、良い油が必要かと思うが、大瓶だと、気に入らなかった場合、大変なので、今まで、買い求めなかった。

しかし、今回は、小さい瓶探す決心をして、東京東部をうろうろしてみた。



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2000年04月23日(日)

フレンチドレッシング用の油を探す


油の探し歩き

どこもかしこも、オリーブオイルだらけで、木の実から作ったオイルを売っている店は少なかった。
アングリアというブランドの輸入物のオイルを置いている店がときたまあった。
250mlなので、お試し用として最適なので、2種類購入した。

★青山のピーコックストア
ホーネンの胡桃油の100ml入りが見つかる。→購入

★アメ横 カワチヤ
アングリアのアーモンドオイルの250mlで賞味期限が1年程度のものが、通常800円なのに、500円であった。→喜んで買って来た
でもその後行ったが、アーモンドオイルを新たに入荷した形跡はなかった。

★秋葉原デパートの2F
アーモンドオイルは売り切れであったが、アングリアの250mlシリーズが揃っていたが、どうも、売れないらしく、賞味期限が迫っているものが多かった。
他に、マカダミアナッツオイルもあったが、大瓶だった。
→何も購入せず

★築地場内と場外の食料品店
築地は、和食関係の品揃えが多いし、高級感のある油と酢は見当たらなかった。

★合羽橋
マントウさん
Ballyという会社のピーナッツオイルの大瓶があった

宇田川商店
ここもBallyのピーナッツオイルの大瓶であった。
社長さんがMLのメンバーなので、マカダミアナッツオイルの試供品をくれた。→ラッキー!であった、有難う。
★青山紀ノ国屋
ここにもアングリアの250mlが数種類あった。

★京橋 明治屋
アングリアの250mlのものが、3種類あった。ピーナッツオイルがあったので、購入



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2000年04月24日(月)

フレンチドレッシング用の油を試す


さて、以上で、新たに手に入ったものは、下記のとおり。

ホーネン  胡桃油
アングリア アーモンドオイル
 〃    ピーナッツオイル
ドイツ製  マカダミアナッツオイル

一番気に入ったのが、「胡桃油」(ウォルナッツオイル)、これは、コクがあって、胡桃の風味が濃くてとても美味しい。
単独で使ったことはないのだが、多分濃い味だから、他の油に混ぜて使っても(ケチ臭いかしら)、美味しく食べられると思う。

アーモンドオイルが次に風味があって、重たい。
これもいいかなと思う。

マカダミアナッツオイルは、マカダミアナッツの甘さと風味が生きていた。
自然な甘さで嫌味はないけれど、甘い油であるという印象が強い。
そして、とても軽い。
これは、アングリアのピーナッツオイルも同じであった。

総じて、「高級な油を使ったという満足感があって、コクがあって、変な癖がなく、私好みは、胡桃油である」という結論に達した。
今後は、値段のこともあり、太白胡麻油でドレッシングを作り、最後、仕上げに胡桃油を入れてみようかと思っている。



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2000年04月25日(火)

田端のビストロ ワカヤマ


一年くらい前に、この「ビストロ・ワカヤマ」のHPの存在を知った。
それ以来、2回行こうとしているが、未だに果たせない。
何せ、フランスの一流店で修行した後、東京の白山で「ラ・カルト・セジュール」という評判の高いレストランを開いていたワカヤマさんが、その店を閉じて、始めた居酒屋なのだ。
「ラ・カルト・セジュール」は、私の友人の旦那様で、フランス育ちのフランス語の先生であった人から、「絶対、美味しいから、行ってみたら」と言われていたが、ずっと、行けないでいた店なのだ。

★一回目
お昼にフラッと行こうと思ったのだが、地図も住所も持って行かなかった。
結局、裏覚えで、たどり着けなかった。
わからなくなって、近所の交番で、「ビストロ・ワカヤマ」というお店はこの近所にありませんか?」と聞いたら、「ビストロって、何だ?」と聞かれ、「フランス風居酒屋みたいなもの」と答えた。
お巡りさん曰く、「フランス風?そんなもの、ここらへんにある筈ない、山手線の中側の記憶違いではないの?」とまで、言われた。
そうなのだ、田端駅の山手線外側は、本当にすぐ住宅地というか、寂れた商店街、居酒屋、ラーメン屋がポツン、ポツンとある感じなのだ。
このワカヤマさんは、何故、ここに店を開いたのだろう。

★二回目

HPをコピーして友人に見せたところ、「行きたい」ということになった。
一回目で懲りているので、また、何か外れそうな気がしたので、電話して、「お昼に行きたいのですが、予約した方がいいですか?」と聞いた。
お店の人曰く、「お昼は、ご飯に味噌汁の定食しかないですが、それでいいですか?」であった。
場所柄、昼間から、美味しそうなビストロメニューを食べに来る人がいない地域なのだ、数少ないオフィスビルに勤務しているサラリーマン相手にお昼ご飯を作っているのだ。
電話で聞いてよかった、やはり、三ツ星シェフの作るご飯と味噌汁を食べに、人を案内できないと思い、他の店に行くことにした。

http://www.hi-ho.ne.jp/chef/index.htm←ここをクリック

このページから、「ビストロ ワカヤマ」をクリックすると、行き方等の情報がわかる。
出張シェフがメインだから、きっと出張料理の方が美味しいのかも知れない、ただ、若山シェフの名前でやっているビストロだから、ここそこに、気の利いた工夫があるのではと期待してしまう。
また、行ったら、報告する。



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2000年04月26日(水)

本駒込のシュウマイ屋さん


或る日、駒込の本郷通りと不忍通りが交差する上富士という交差点を曲がって不忍通りに入り、千駄木に向かっていた。
本郷通りは、もう、高いビルだらけで、相当高層化が完成しているが、不忍通りは、まだ、民家や普通のお店も多く、なんとなく、のんびりしている。
左手には、のんびりした、ジモッティ用のお店が並んでいたので、何となく見物しながら歩いていたら、「海老シュウマイ、お分けします 1個90円 数は相談に応じます」という貼り紙がしてあるガラス戸の間口の狭い家があった。
我が家の方も、こういう食料を作って卸している家もあり、きっと、少し地元に分けている店なのだろうと推測された。

しかし、卸の段階で90円のシュウマイというのは、小売店でいくらで売られるシュウマイなのだろうか、結構、高級なのではと思った。
また、どこかの中華料理屋のおみやげ物の下請けかも知れない、一体、どこのお店のシュウマイなのだろうと、色々、興味が湧いてきて、買いに行ったのだ。

お店というか、オフィスというか、面白い作りであった。
鰻の寝床のように、細長い形の後ろ半分が、「プロ用厨房」という感じ、前半分が机、電話、ファックスが置いてあるオフィス風なのだ。
そこに男性が一人いた。
聞くと、「大手高級スーパーに卸している」とのこと。
都会の人なら、誰でも知っているスーパーの名前であった。
そのスーパーの各店からの注文をファックスで受けて、翌朝、配送するとのこと。

で、ここのシュウマイを注文してみた。
頑固に冷凍されたシュウマイで、直径3〜4cmくらいの大きさ、割と大きめだった。
中身は、豚の挽肉、一番上に海老が乗っているとのことであった。
既に蒸しているタイプと、まだ、蒸していないタイプがあるとのことで、蒸していないタイプを買ってみた。
冷凍庫から、そのシュウマイを出して、一つひとつを、人参の丸く切った薄切りに乗せてくれた。
「冷凍するときは、生の人参は外した方がいいけれど、蒸すときは、鍋にくっついてしまうから、人参を敷いてね」とのことであった。
料理本で、キャベツを敷くというのは、見たことがあったが、人参というのは、とても良いアイディアであると思った、白っぽいシュウマイに色的に合っているし、キャベツに比べたら、すっきりしている。
その上、少量ではあるが、人参まで、口に入れることができるということは良いことだと思った。

そのシュウマイを持ってフラフラ寄り道していたので、相当解凍されたので、その日のうちに食べてしまった。
蒸すのは、確か、20分とか、13分とか、言われたような記憶があるのだが、圧力鍋で、圧一瞬、10分放置して取り出したら、とてもうまく、蒸すことができた。
これは、圧力鍋で蒸したからいいのか、普通の外で買ってくるようなシュウマイと違って、まだ蒸していないタイプだったからいいのかが、わからない。
味は、「高級という感じ(=材料が良い)、癖がない、味付けをけなす人が少ないであろう」という感想だ。
個性は少ないけれど、高級スーパーで販売されているものだから、私が感じた評価を狙った味付けなのだと思う。
で、また、買うかと考えたら、どうしようかという感じであった。(家の者は、また、インターバルが空けば、食べてもよいとのことであった。)
だいたい、シュウマイ1個90円は、やはり、絶対的に高い気がしたのだ。

その後、デパートの地下を2,3軒、歩くことがあって、シュウマイを見たのだが、名前のある店のシュウマイは、やたらに高く、一つ150円とか、160円なのである。
それらを見ると、この前の本駒込のシュウマイより、貧弱で高い気がする。
また、安いシュウマイは、明らかに本駒込のシュウマイより、小さくて、本当に貧弱に見えてしまうのだ。
そうだ、そうだ、世間水準で考えたら、あのシュウマイは、やはり、卸の段階で購入できるので、相当割安、お買い得なのだ、これからも買おうと決めた。

こういう、卸の店で地元民に分けてくれる店をもっと見つけたい。
我が家の近所には、おみやげ用のあんみつ・ところ天、普通のスーパーで売っているどら焼き等の卸の店があり、近所に分けてくれる。



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2000年04月27日(木)

アルコール酢


以下、余り楽しい話ではない。
私は、酢について、無頓着だったし、知識も全くなく今まで暮らしてきたのだ。
その私があるきっかけで、酢に目覚めたお話である。(目覚め方は、中途半端であるが)

ある日、辻調理師学校が出版している「西洋料理の本」を見ていたら、ドレッシングに、「フルーツ酢」を使うように書いてあった。
「フルーツ酢って、何を指すのだろう」と思った。
MLで聞いたら、ワイン酢、リンゴ酢、全てフルーツ酢であることがわかったので、日本の一番有名なメーカーの小さなサイズのリンゴ酢を買ってみた。

で、スプーンに取って舐めてみたら、むせたのだ。
とてもきつい。
原材料を見ると、「リンゴ果汁、アルコール」とあった。
リンゴ酢なのに、何で、アルコールを使っているのか不思議であった。
で、酢の本を読んでみたら、日本における酢の製造と販売の実態がわかった。

アルコールが原料のお酢は、「サツマイモ・ジャガイモ・その他のデンプン質原料、 糖蜜、またはパルプ廃液などを原料として、発酵・蒸留・精製された純アルコー ル(純度95%)を酢酸発酵させて作った酢」だったのだ。
ということは、私の買ったお酢は、「芋もしくは、パルプ廃液を原料としたお酢に、りんご果汁で味と匂いをつけたもの」であったのだ。
「りんご風味の芋(もしくは、パルプ廃液)酢」というのが正しいのかも知れない。

フルーツ酢には、次の2種類があると本に書いてあった。

1.破砕果肉や果汁をアルコール発酵させ、酒とし、さらに酢酸発酵させて作る。
  (発酵果実酢...欧米で発達したブドウ酢とりんご酢)

2.果実の酸味を利用し、そのしぼり汁を直接、または、他の酢を一部加えて作
  る天然果実酢−−すだち、かぼす

その拡大解釈と言おうか、アルコール酢に果汁を加えたものも、日本では、果実酢という名称を名乗って、一般に売られているのだ。

美味しい物好きとしては、法律がおかしいような気もする。

もし、このアルコール酢に果汁を加えたものが美味しいのなら文句はないけれど、舐めると、酸がきつくて、大袈裟に言うと、舌に刺さるような気がする。

これで、サラダドレッシングを作ったら、お酢がきついに決まっている。
良く、料理の本に、ドレッシングに白ワインを入れる等書いてあることがあるが、これは、日本の一般に売られている酢がこのようなアルコール酢であるがためのことであろうと理解した。

ただ、単純に、「オイル アンド ビネガー」という感じで、酢と油の美味しさでサラダを食べる場合、このようなアルコールから作られたお酢を使うことは、かなり無理が大きい。

最後は、自分の舌が頼りだけれど、お酢は味見して買うことができないので、買う場合、原材料を良く見た方がいいと思う。
原材料に、「醸造酢、リンゴ酢、アルコール」などと書かれていたら、これは、余り繊細な料理には向かないと考えた方が無難だ。

酢の物やお寿司には、原料が「米」であるお酢、さっぱりした単純なドレッシングには、洋物のお酢を買い求めることがいいと思う。



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2000年04月28日(金)

フレンチドレッシング用の酢


リンゴ酢で裏切られてから、心して、原材料を良く見ながら、フレンチドレッシングに向くお酢を探し歩いた。
概して言うのなら、油を見つけるより、お酢を見つける方が難しいと思う。

だいたい、何を買えばいいのか、まるで、情報がないのだ。
自分や仲間で順番に試すしかないのである。

仕方ないので、原材料をしっかり見ながら、お酢を探した。
探すお酢は、一番癖のない白ワインビネガーにしようと思った。
(それまでに、マイユのシェリー酒ビネガーと赤ワインビネガーを使ったことがあったが、両方とも、お酒の香り強くて、余り好きでなかったので。)

青山の紀ノ国屋で、日本製の3年ものとか、5年もののワインビネガーを見つけたのは例外で、どうも、日本製のワインビネガーは、醸造酢にワインを加えたものが主流のようだ。

そうなると、輸入物を探すしかないのであるが、これまた、輸入物のお酢を取り扱っているお店というのが、極端に少ない。
しかし、何軒か、見つけた。

青山 紀ノ国屋     ここが一番、洋物の酢が揃っていた。
            VILUXも揃っていた。
小石川 三徳      VILUXの250mlが揃っていた。
池袋西武 The Garden  ペルシュロン他、もう1、2種類あった。
合羽橋  宇田川商店  VILUXの白ワインビネガー750mlがあった。

ひょんなことで、宇田川さんでVILUXの白ワインビネガーを買ってみた。
これは、純玄米酢に比べて、酸っぱいのだけれど、キレがあって、さっぱりした味わいであった。
VILUXの白ワインビネガーは、最高ではないけれど、お酒臭くなく、さっぱりした味が気に入った。
(実は、CLOVISというフランスのメーカーのものを味わう機会があって、これは美味しいと思ったのだが、結局、見つからなかったのだ。
東池袋のやまやに、CLOVISのものがあったことはあったのだが、どうも、私が味わったのとは、シリーズが違うようで、瓶の感じ、輸入者が異なっていた。)
宇田川さんで、大瓶を買ってしまったので、これ以上、当面はお酢は買わないと思う。(使い切らなくては)

しかし、今回買ったものが減ったら、次に何を試そうかは、もう決めてある。
或る日、三徳に行ったら、VILUXのシリーズの中で、「フランボワーズビネガー」が人気で売り切れ、メーカーでも切れているとの張り紙があった。
その張り紙を見て、次には、このフランボワーズビネガーを買おうと考えてしまった。
(しかし、この地味な洋酢の中で、特定な地域で特定なビネガーだけ売れるというのは、とても不思議である、皆、どうして、このフランボワーズビネガーが美味しいと知り得たのであろう?)
他、私は、シャンパンが好きなので、シャンパンビネガーも、そのうち、買うと思う。

以上、取り止めもないし、未だに、何を買えばいいのか、わからない状態ではあるが、もし、私のように、サラダドレッシングに向くお酢を探したいと考えている人に、私がアドバイスするとしたら、「今、高級なスーパーなどで一番多く扱われているのは、VILUXというフランスのメーカーのもので、これが一番買いやすいと思うし、使った感じ、悪くない<最高ではないという意味で「悪くない」>」ということだけである。

ビネガーの権威になるには、まだ、2,3年時間がかかりそうである。



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2000年04月29日(土)

家庭でのドレッシング


結局、私の手元には、数種類の少量の木の実油と、VILUXの白ワインビネガーがある。
これと太白胡麻油と自然塩で、毎回、毎回、美味しいフレンチドレッシングを作ったり、その場でサラダに混ぜて食べていたのだ。

しかし、家族から、「前のような、韓国海苔をちぎって、醤油の味のするサラダが食べたい」というリクエストが上がってしまった。

どの油が美味しいか、このお酢はサラダに向いているだろうかなどと、夢中になっている私は、いくら、「オイル アンド ビネガー」のドレッシングを食べようと飽きないが、そのような興味のない者は、やはり、続くと飽きるようである。

ま、しょうがないので、高級なお酢と油のドレッシングは、私のレパートリーの一つにして、また、玉ねぎを入れたり、にんにくを入れたりのドレッシングを作ろうかと思っている。



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2000年04月30日(日)

ニューヨーク


先日、妹がNYへ遊びに行って帰ってきた。
彼女曰く、「私も年を取ったみたいで、お姉ちゃんがNYへ来たときのように、アメリカの食べ物が殆ど食べられなくなってしまった」そうだ。

今を去ること、10年くらい前、妹がNYに留学していたので、10日程、遊びに行ったことがある。

NYでアメリカのものを何度か食べたが、「大味で、繊細さにかけ、量が多い」ことが理由で、すぐにアメリカ料理を嫌やになってしまった。
NYの料理が口に合う人もいるのだろうから、一概にまずいとは言えないけれど、やはり、総じて、私はだめだった。

朝ご飯は、買っておいたパンなどを食べていたが、昼・夜とも、中華か、韓国、日本料理を食べて暮らしていた。
中華でも韓国でも、アジアの料理を食べると、何故かほっとした。
食事しながら、「本当に、中国も韓国も日本もアジアなのね、同じアジアの国同士で同じ系統なのだ、アジア人に生まれてよかった」と感激していた。

NYのすごいところは、大都市なので、アメリカの料理が嫌やでも、他のお気に入りの料理が簡単に手に入ることだと思う。
妹の寮の近所には、中華だろうが、和食だろうが、ケイタリングサービスの店があったので、電話で「ちらし2人前」と注文すれば、30分くらいで、届いてしまう。
このおかげで、私はNYで餓死しなくて済んだようなものである。

NYでどんなアメリカの味を食べたかというと、妹が英語ペラペラでNYに住んで1年以上経っていたので、色々な観光客用ではない店に連れて行ってくれた。

有名どころでは、セントラルパークの中にある、「タバーン オン ザ グリーン」というジョン・レノンが、誕生日パーティを開いたという超有名且つ高級なお店。
(ハンバーガーを頼んだのだが、たかがハンバーガーがうやうやしく大きなお皿にフォークとナイフを伴って出てきた、う〜ん、大味、感想はそれだけであった。)

リトルイタリーで、イタリア料理も食べたが、やはり、美味しいと思わなかった。

確か、メトロポリタン美術館で、一人で、サンドイッチを食べたが、あんな冷たいサンドイッチを食べたのは、初めてだった。

アメリカで食べた西洋料理で、唯一美味しいと思ったのは、「フォーシーズンズ」というフランス料理の店の、ミュージカルに行く前に食べる簡単なコースであった。
これは、美味しかった。
やはり、フランスの料理は繊細なのよね〜と一人で感激した覚えがある。

NY自体は、怖いけれど、とても楽しくて、魅力的な大都会であり、飛行機に乗っている時間の長さと、向こうでの食事を抜かせば、また、是非、訪れたい場所である。



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