宮川
対象 アマゴ・岩魚(いる・という噂は聞くが、影すら見たことなし)
日券 ¥1600(四月から¥1000) 年券 ¥4,400
期間 3/1〜9/30
釣り場周辺の地図 名古屋方面からは、伊勢自動車道・勢和多気ICから国道42〜国道422を宮川ダム方向へ。早朝ならR23〜R42〜R422。AM7:00までに松阪を越えられたら高速と一般道は大差ありません。
しかし・・・国道42・422って、道路にそんなナイスな番号付けなくても。
『死に・とか死にに』って語呂悪すぎ。これは国による三重県への嫌がらせとみた!
釣行記 2002年 7/5 9/18
釣行記 2003年 3/1 3/15 3/23 3/29 4/19 7/20 9/7
釣行記 2004年 3/7 3/13 ※2004年9月、未曾有の集中豪雨により甚大な被害が発生。
釣行記 2005年 3/6
釣行記 2006年 3/3 ※2006・2007年はダム上流・各支流が復旧工事と資源保護のため全面禁漁
釣行記 2007年 3/3
釣行記 2008年 3/22
釣行記 2009年 3/8
釣行記 2010年 3/13
釣行記 2011年 3/5 4/2 8/6
三重県宮川。奈良県との県境に位置し、大台ケ原を源とするその流れは訪れた者を魅了する。
断言しよう
三重県はおろか日本の中でも、間違いなく高い次元に位置する川である。
山、森、川、水、魚。全てがすばらしい。
しかし決して『人にやさしい』川ではない。
技術や体力が不十分にもかかわらず、軽い気持ちでこの川の奥地に足を踏み入れた者に、『死』という可能性を否定することは出来ない。
この川は人のための川ではない。当然、全ての川がそうであるが、私達が普段目にするような、人の手によって制御された川とは次元が違うのだ。
ただ流れている。人間など関係なく、ただそこにある。
こんな言葉が一番似合う川なのである。
そしてここは、特に三重県のフライフィッシャーにとっての聖地.。
あるレベルに達した三重のフライフィッシャーが避けて通ることの出来ない
いわば『三重の渓流最後の砦』
宮川を紹介している他のホームページを見た事があるだろうか。
大抵二人以上の複数で釣行していることに気付くはずである。
経験をつんだフライフィッシャーほど、この川の素晴らしさを知っている。その一方で、この川の危険を身をもって理解している。
三重県宮川奥地での釣りに関しては、絶対に無計画・軽装での釣行をしないよう、皆様にお願いしたい。
2004年9月に三重県他、各地の渓流を襲った豪雨災害は、この川に大きな爪痕を残していきました。
宮川の自然の力と、崩落した山林や道路等の復旧工事に携わる方達を信じて、この川の未来を見守っていきましょう。
ガラにもなく熱く語ってしまいました。
普通のFly High Fisherに戻ります。(←普通ってどんなの)
絶景かな
白いのは煙じゃないです。森から出た蒸気というか、霧というか、雲というか…。
曇りの日なんかに5m先が見えないぐらい真っ白になる事あり。
え? 『山じゃねーか』 って? はいそうですよ。山です。
川の紹介でなぜ山の写真からはいるのか。それは宮川上流で釣りするには車も徒歩も含め、まずは山登らなきゃいけないんです。
もちろん、ダム下の各支流なら、大抵川沿いに林道があるのですが(断っておくがダム下の支流も十分素晴らしい) 宮川の魅力はやはりダム上の各支流。
支流と言うより谷ですが、水も森も魚も、つまり『自然』のスケールが圧倒的に違う。
そんな素晴らしい自然に出会うためには、左の写真のような悪路を延々数十分は走らないといけないわけです。
言うまでも無いが、道はアスファルトじゃありません
道の真ん中に転がってる落石をどかさなければならない時が度々あるので、車には軍手を積んでいきましょう。
車を走らせると、足元より
ゴン! ガン! ガキン!
と、多種多様な打楽器の音がしてきて、運転手を楽しませてくれます。
そして時々
ガガガゴゴンッギンッ!!! と、いい音がした時は、車降りて下を覗き込むわけでございます(泣)
もしこの道を時速50kmで走り抜けると、車かあなたの命、どちらかがお陀仏になっている事でしょう。
無事入溪ポイントに着いたら釣り開始。とはなりません。
大抵入溪点から断崖降下か道無き藪こぎを強いられます。時期によってはヒルがいるので血行不良の方、遠慮せずくっ付けて下さい。
いよいよ川辺に立ったなら、まずは水の綺麗さに驚くと思います。
ここでごみ捨てる奴、精神科行って薬もらうか、脳神経外科で線がちゃんと繋がってるか診てもらうべきです。
川によって差別する気は無いが、この川で平気でポイ捨てできる人は、釣り人はおろか人間失格と言っても過言ではない。
流れは簡単に説明すると『連続した小さな滝』
流す釣りよりポイントにフライを『叩き込む』釣りになると思います。
水流が早いためドラグ回避の点から、長竿の方が有利。
谷の上は比較的開けているので、キャストに支障はないと思います。
フライの選択は、#14以上のよく浮くフライ。具体的にはフラッタリングカディス、各種パラシュート、ブラックハンピーetc...。
魚がいる所にフライを落とせれば、何らかの反応はあるはずです。
釣れてくる魚は『美しい』の一言
例えサイズが小さくとも、そのヒレの先端は、里川ではほとんどお目にかかれな”鋭角”です。
ちなみにこの川の放流魚は、全て宮川産の純血種だそうです。養殖されている時点で天然の魚とは全く別物ですが、こういった配慮は意味があるかと思います。
少なくとも、『釣れれば何でも良い』と、県外から魚を仕入れる漁協とは一線を画しています。
ところで、上の写真を見て気付いてほしいことがあるんです。それはこの川の『石』
見ての通り、普通の川で転がってるような、ざらついた石ではなく、例えるなら墓石のような大理石のような、表面が非常に滑らかな石なんです。
当然、足元はほとんどこのような石なんですが、こいつが結構厄介。
ウェーディングシューズのグリップが利きにくいんです。
一般的な溪ならジャンプできそうな(←すんなよ)傾斜の岩場でも、このタイプの石の上では、 ズ・・ズズ・・ズ・・・・って感じで微妙に滑るんですよ。
危ないかな? と少しでも思った岩には、絶対に足を乗せないほうが身のためです。
3月下旬〜4月でもサビの残る魚。三重県の川にしては水温が低い。
この川の各谷では、天候、時間、溪の状態、水量、総合的に見て、遡行するか引き返すかは全て早急な判断が必要です。
堰堤があるわけでもなく、高巻き、藪こぎをすればどこまでも続けて釣れそうな錯覚に陥る恐れがあるのです。
つまり、『ここまで』という明確な終わりを見つけ出しにくい、釣り好きには厄介な川な訳です。
特に谷の深部で日没の時間になってしまったら、時と場所(谷)によっては生きて帰るのは難しいかもしれません。
同様に、動けないほどの怪我をした場合、例えば長良川等の大河川なら助けを呼べるでしょう。
しかしここでは人間に会う確率が低い。携帯の電波も届きません。
これらの事から、釣行は二人以上の複数を強く勧めます。(これらの写真撮影の時も友人と二人でした)
そこまで言うダム上の谷がどんな感じかお見せすると・・・
そう・・・川って言うより『岩場』です。
険しいのは見てもらえばわかると思いますが、転がってる岩のサイズが半端じゃありません。
2〜3m級は当たり前。
中には幅10m、高さ20mぐらいの壁? とか思うような巨石もあります。
こんな場所ですから、普通に100m釣り上がるのに30分はかかります。当然帰りもあるので、無茶な行動は命取りになりかねません。
この写真を撮影した日、雨が強くなってきたので早々に引き上げるはめに。林道はすでにグチャグチャ。余談だが帰ってからの洗車大変でした。
この状況で一番怖いのは落石。
車のボディーが凹むぐらいならイイですが、デカイ石で道塞がれたら帰れなくなります。
そもそも、雨の日に行く事自体、自殺行為なんですけどね(泣)
ダム上の悪路からアスファルトの道に出ると『人間の技術ってスゴイ』と実感できます。
なぜなら常に震度5強の揺れの車にいたのに、アスファルトの道に出たとたん、ガン・ゴン・ガンの4拍子からゴーッっていう普通の車の音に戻りますから。
ダム下の支流も紹介すると、これが結構良い流れ。ミネラルウォーターの水源になる支流もあるぐらいなんで、水質はかなり良好。全国の河川調査で、何度も上位にランクインするだけの事はあります(何回か、全国1位にもなっています)。
釣れる魚は
こんな感じ
若干放流魚の特徴が見える魚もいますが、安全に釣れて数も出るのでオススメです。
自分がダム上の谷に行くのは、『せっかくここまで来たんだから』という思いのほうが強いんです。
どちらにせよ、釣行の際は充分に気をつけてください。この川に限った事ではありませんが。間違っても気軽に出かけられる川ではありません。
素晴らしいものを授けてくれる川ではありますが、その分求められる能力
体力・技術・判断力・マナー・装備は決して甘くありません。
様々な意味で、上級者向けの川であると思っています。