3/3 三重県
宮川
2007年、ようやく各地で渓流が解禁した。
少し迷ったが、今年も恒例の三重県・宮川へ出撃することにした。
3月中は600円高い宮川の日券、なぜ割増料金を払ってまでこの川へ来たかと言うと・・・実は、2003年からこの川で毎年解禁を迎え、ボウズをくらったことが無いのである。縁起が良いのである。
一方、2月解禁組の岐阜県・長良川さんにおかれましては、ここ3年連続ボウズという、大変ありがたい勲章を頂いております。
もうね、2月はおとなしくゲームでもしてすごそうかと本気で考えていますよ。
出発前夜、病院で処方してもらった花粉症用の薬を服用。アレジオン。何か近未来兵器みたいでカッコいい名前だ。
花粉症の薬というより、アレルギー全般に効く薬なのだが、前日飲めば丸一日効いているので市販の薬より楽。多分、市販薬よりかなり作用が強いんだろう。
個人的には喉の渇きが少し出るが、体質に合っているのか、服用すれば36時間ぐらい症状が治まる。
翌朝、午前10時に宮川到着。
この日はかなり暖かかったが、気温がもう少し上昇するまで魚が動かないだろう思い、川の様子をチェック。意外と釣り人は少ない。
春日谷と本流の合流地点。
一昨年は写真中央付近に映っているコンクリート製の建造物が殆ど埋まっていたが、砂利をかなり回収したらしく、川底が下がったようである。
また、右側の写真、漁協下の崩れていた道は、綺麗に修復されていた。1日で川を破壊した自然の力は凄まじいが、2年でここまで元に戻した人間の力も大したものだ。
なお、復旧工事はまだまだ続いており、引っ切り無しにトラックが走っているので注意が必要。また、ダム上の各谷と、ダム下の各支流は、去年に引き続き禁漁となっている。釣りができるのは本流のみ。
気温が上昇するにつれて、ミッジを中心として様々な水棲昆虫が飛び始めた。
目の前を飛んでいた虫をパッとキャッチ。#14ぐらいのマエグロヒメフタオカゲロウ・・・ですか?
これを見て、最初に結ぶフライは大き目に巻いた#16のパラシュートにすることにした。
あちこち見て回ったが、特に集中したライズは見られなかったので、カラスキ谷出会い付近から入渓。ポツポツとだがライズがある。
ところが問題発生。
ウェーダーをはいているとすぐ近くに車が止まり、ルアーの人が2人出てきた。と思った瞬間、ロッドを車から取り出して目の前でライズポイントまで移動(ブーツだから車から降りてすぐ移動できたらしい)。
そして即・釣り開始( ̄□ ̄ ;)。ポンポン投げ込まれて沈黙するライズ。
おいおい、渓流釣りって、明らかに今から川へ入ろうとしてる奴が目の前にいても、割り込んで良いなんてルールあったっけ?管理釣り場で5mスペースが空いているのとは訳が違うんですけど・・・。
仕方ないのでウェーダーを脱ぎ、1kmほど上流へ移動。解禁日だから仕方ないのか?少し悲しかった。
川へ入ってすぐ、お約束の1匹を釣り上げる。
ゴゴゴゴゴゴゴゴゴ・・・・。いつもの嫌な雰囲気が漂ってきた(汗)
さて、皆さん「こいつ、またやらかしたな?」と思っていることでしょう。しかし、今日の私は少し違いました。
車中泊や朝の4時起きで無理してる遠征ではなく、ここはホームなのです。
しかも、相性の良い宮川。
以下、釣り上げたアマゴは全て#16のパラシュート(ボディはダークオリーブ・テイルはジーロン)で釣り上げたことを最初に報告しておきましょう。
そう、勝利宣言です。
まずは流れの中でライズしていたアマゴをビシッと釣り上げ、祝・2007解禁!
放流魚の面影が色濃く残るが、約半年ぶりの自然河川での1匹は正直に嬉しい。
今後の参考のため、ストマックを確認させてもらう。
#18ぐらいのミッジピューパ・ミッジのスティルボーン多数。メイフライのシャックが少し。そして、見慣れない虫が多数。ヒラタカゲロウ(シロタニガワカゲロウ)のニンフ?なんだろう、この四角い虫。※タイムリーにフライフィッシャー誌に載ってました。どうやら、ウスバヒメガガンボの胴体部分がちぎれたシャックらしい。
メイフライのハッチも増えてきたので、フライはそのままで釣り上がることにした。
通常、解禁日なら放流場所に留まって粘るのが良いかもしれないが、魚は既に流れの中にいて、活発に餌を追っている模様。しかも、水面にかなり興味があるようだ。
3月早々にこんな釣りが出来るとは思っていなかった。
程なくしてまたヒット!放流場所と思われる橋の近辺、入川道から離れたポイントであり、今年は放流ポイントを相当広範囲に散らした感がある。
そしてもう1匹! この週末に行けなかった人には申し訳ないが、無茶苦茶オモシロイ!
ついでに、なんか今年の魚はデカイ。いつも使ってる8Xのティペットを、今日は7Xに変更した。
しばらく釣り続け、少し開けたプール状のポイントへ到着。2〜3匹の魚がライズを繰り返していた。
流れの緩やかな、フラットな水面で繰り返されるライズ、まずは手前の魚を狙う。
マキシマリーダー、SAGE TXL、SAGEクワイエットラインという、真っ直ぐにしか進めない車のような装備の管理人。ゆっくり、ふわりとティペットを曲げて、フライを魚の1m上流に落とした(意識してゆっくり振らないと、一直線にターンしてしまう)。
バグッ!
水面で暴れる魚体。ゆっくり、静かに寄せて次のライズを・・そんな甘い事は言ってられない。放流直後とは思えないパワーで大暴れ。
なんとか寄せてきた魚は、良いサイズの朱点の濃いアマゴ。他のライズは沈黙したが、満足の1匹。・・のはずが、10m程上流でライズが再開(汗)
当然、狙わせて頂きました。
そして、きっちり釣り上げる。サッカーやボクシングの試合もそうだが、やはりホームのゲームは超有利。
1時を過ぎて小腹が空いたので休憩。
休憩中、突然クシャミが止まらなくなる(汗)
・・・エックション!
・・・クシュンッ!
・・・ハ・・ハ・・クシュン!
あれ?おかしいな?アレジオンがまだ効いてるはずなの・・の・・・・ノニッション!
信頼しすぎて目薬しか持ってきてな・・な・・ナッション!
「バカな。あれほど強力なシールドを展開していたアレジオンが突破されたというのか?」
「艦長!アレジオンの出力が13%まで低下しています!花粉ブラスター、シールドを突破して着弾しています!」
「もう持ちません!お・・落ちる!」
「なにか、何か手は無いのか・・・!」
で、何かないかと車をゴソゴソ物色したところ、ありましたよ。花粉に対抗する最終兵器が。
『花粉のど飴』
それは、全然効果がなくて、車に置き去りになってる溶けた飴だった。
結局、ティシュペーパーを大量にポケットに詰め込むことに。
釣りをしていて気付いたのだが、護岸の工事は大部分が終わっていて、川に下りるための階段がかなり多く設置されていた。多い場所なら50m間隔。
釣りのため・・とは思えないので、ダムの放水や急な増水時にすぐ避難できるようにといった理由だろう。
ついでと言っちゃなんだが、お食事処なかせも復活。流されてた店の一部と、店の裏の護岸も修復されていました。
大変な目に遭ったのに、やはりこの地を移動しようとは思わなかったんでしょうね。
しばし休憩後、朝、割り込まれたポイントから再度川へ入る。
厳しいかと思ったがライズが復活しており、何回かのミス(食ったように見えても、微妙に食ってない)の後、根性でヒット。
もう一度、先程と同じ場所を釣り上がったら同じぐらい釣れるのでは?そう思ったが甘かった。
急激に川が濁り始め、散発ながら見られたライズは沈黙。
濁りの原因は、上流で行われていた砂利の採取工事(復旧工事兼、砂利を販売のため?)のため、川に重機が入ったためだった。
楽しい思いをさせてもらったが、宮川はまだまだ復旧工事中。
来年の、ダム上各谷の解禁を、今から楽しみにしている。