3/1 三重県
宮川


解禁


 いよいよこの日がやってきた。渓流釣りファン誰もが待ちわびた3月の渓流解禁。
2月に解禁する川は一種のお祭り。リハーサル。

3月1日が本番開始だ。

『明日の天気はどうかな〜? 暖かくなってきたし、長良川みたいに我慢の釣りを強いられる事も無いだろう!』前日、天気予報をチェックすると・・・













降水確率80%





さて・・・明日は年券でも買いに行くかな(泣)




朝の6時、目が覚めると雨こそ降っていないが、いつ降リ出してもてもおかしくないような空模様。


彼女を迎えに行ってから、車の少ない国道を一路宮川へ。

宮川へ到着すると、小雨が降り始めていた。
『まぁ、今日は年券買いに来ただけだから・・』
と思ってると、眼下のプールでライズを発見!


まぁ   今日は・・   年券をっ    買いに  き た だ け だ・・・    し・・。


再度ライズ。


++2分後++

ロッドセット完了(←オイ)

狙うにはあまりにも散発なライズだったので、支流を回る事にした。年券を買った魚協の人の話によると、今年は放流ポイントをかなり広範囲に散らしたので、どこでも釣れる可能性があるとの事。


まずは有名ポイント、春日谷へ向かう。
予想通り、先行者がかなり入っている。今日だけは誰かが釣った後を釣るしかないので、一番入川しやすい所から5ヶ月ぶりの宮川の流れへ足を踏み入れる。


地元の川はやっぱエエわー!

確認できた虫はフックサイズにしたら#40ぐらいの極小ミッジ。


しかし、結んだフライは#16のクイルボディ・パラシュート。

マッチ・ザ・ハッチ?ナンデスカソレハ??ってぐらい、完璧にセオリーを無視したフライ選択。しかし、これでいいのだ(バカボンのパパ)

ナニがいいのかって、もう嫌なんだよー!『#32のフライ、ティペット10Xで足場は雪と氷です。』とか、『4mのティペットで強風に晒されながら、鼻水たらしてルースニング』とか、そういう変な宗教の修行みたいな釣りは!

自分が一番楽しめるスタイルで釣る。地元の川での解禁日ぐらい、気楽に楽しめるスタイルで釣りをしたい。


かくして、全長7ftのショート・ティペットリーダー+ドライフライで、小場所をたたきながら釣りあがり始めた。
今日のロッドは先日買った、オービス・ティペット。
近いうちにタックルレビューで登場すると思うので、詳しい説明は省きますが、かなり気に入りました。いいロッドです!



久々の釣り上がりなので、足元に気をつけながら川の中を歩く。体力が落ちているのか、足元が覚束ない。

50mぐらい釣り上がっただろうか、キャストしたフライが飛沫と共に消えた。
しかし、フッキングしない。勘が鈍っている。

#16フライで反応があったので、少しホッとした。同じ場所にフライをキャストすると、また飛沫が上がり・・・


再会

手の平サイズ。しかし、メッチャ嬉しい。腹が減っていたのか、フライをがっちりくわえていた。
正直、これで今日は帰ろうかとも思ったが、せっかく来たのだからもうしばらく釣りあがる。雨が強くなってきた。川の横の林道を、釣り師が何人か歩いてくる。

『どうやー!? 釣れたかー?』

『1匹でーす!』

『今日はちょっと寒いからなー!』

そんな感じの会話を数回交わす。長良川とは違い、皆のんびりと釣ってる感じがした。
さらに20mぐらい釣りあがり、幅30pぐらいの溝のようなポイントにフライを落とす。

黒い影が飛び出してきて、フライが消える。


腹がパンパンでした

雨が本降りになってきたので、川から上がる。車の中で昼寝していた彼女に結果を報告して、場所を移動。

写真で見ると、いかにも飲めそうな沢の水。しかし、飲料に適しているとか、書いて無いなら飲まない方が無難。念のため彼女に飲んだか聞いたら、『うっ! 今から飲もうと思ったんやけど・・』



一旦魚協の事務所に戻って、ビールを一杯。すると組合員の人が集まってきた。


事務所内のサツキマス?の写真

『○○谷で結構釣れてるみたいやで』

『○○谷の××橋の少し上で・・・』

『放流して無いのに、△△谷でかなり釣れてたで。間違いなく天然物や』

などと、耳寄り情報を多数ゲット!
フッフッフ・・・さすがにコレは皆さんに教える事はできませんなぁ(笑)


気の良さそうなおっちゃんが『焼きたてのパン買ってきたから、まぁ食えや!』と、パンを薦めてくれる。
『ネーちゃん! ほら遠慮うせんと食べーや!』

『え! でも・・・』

++1分後++

『いただきまーす!』(オイ)

かなり和んできたので、思い切って以前より魚協の人に聞きたかった事を聞いてみた。

 
 『宮川のアマゴは、宮川の純血種のみを放流しているというのは本当ですか?』
これはやはり本当だった。
採卵する魚は宮川の原種のアマゴで、成魚放流よりも発眼卵、稚魚放流に力を入れているそうだ。


そして、最も聞きたかった質問


 『C&R区間を作ろうという予定とか、話はありますか?』
この答えは、意外だった。

まず、魚協の人はC&Rという言葉を理解していた。そして、C&R区間ではないけど、フライ・ルアー専用の管理釣り場のようなエリア(つまり、自然河川型管理釣り場?)を作ろうかという話はあるとの事だった。

ただ・・・。その人は付け加えた。

『大型化したアマゴは、稚鮎を捕食する。C&R区間を作っても、鮎釣り解禁までにアマゴは釣りきる必要がある』
詳しく聞くと、鮎の友釣りをしていると、15cmぐらいの友鮎に20cmのアマゴが食いついてくることがあるらしい。
三重県宮川といえば鮎釣りのメッカ。鮎釣りとC&R区間両立の難しさを、素人ながら感じた。


宮川にフライフィッシャーがもっと増えればもしかしたら・・・。いま自分に言える事は、こんな事ぐらいしか無い。



その後、パンのお礼を言って大熊谷へ向かったが、カッパを着て頑張ったけど反応すらなし。


大熊谷

まぁ、今日は年券買いに来ただけなので(ここまで釣っていながらまだ言う)潔く撤収。帰り道、フォレストピアに立ち寄って温泉につかる。

いよいよ渓流解禁、これからが楽しみだ。





p.s
今、三重県でフライフィッシングを楽しむために、管理人はいくつか考えている事があります。

1 C&R区間の実現

2 フライフィッシング用品を取り扱うショップを守る。


1に関しては、各地でもっとC&R区間設定が増えるまで、保守的な三重県では難しいかもしれませんが、いつか実現して欲しい。まずは多数の意見を集約する事が必要かと思っています。


2に関しては、フライ用品を扱っている店に直談判するしか無いでしょう。
鈴鹿のハ○は、在庫セールで売り切るつもりみたいだから、期待薄。津市のサンバレー近くにある上州屋が最後の希望か?

三重県のフライフィッシングサイトを運営している管理人の方々に呼びかけて、置いて欲しい商品とかのアンケート実施して、まとめて店長に送るとか、上州屋本部に掛け合うとか方法は色々ありそう。
見返りに、協力してくれるサイトオーナーが、その店の宣伝広告載せるとかね。
今からフライフィッシングを始めようとする人が、タックルやマテリアルを買えないってのはかなりやばい。

そもそも、フライ用品の扱いやめた店って、余分な物置きすぎ。0Xのリーダーとかティペットとか、ピンクのダビング材とか・・・。誰が買うっちゅーねん!
そら処理できやん在庫も増えるって。

上州屋の店員の人がここを見てたら、マジでメール欲しいぐらい。
まだまだ構想段階だし、自分自身、職場が替わったりして右往左往してる毎日なんで、ハッキリした事は言えませんが、何か良いアイデアがある人、釣具店で働いてる人、御意見頂けたら何か行動が起こせるかもしれません。


このままだと、三重県のフライフィッシングは間違いなく衰退する!

何か御意見があれば是非!


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