3/3 三重県
宮川


なんじゃこりゃぁぁ??

ドクドク流れ出す泥水に、目が点になった。



さてさて、解禁を迎えた三重県宮川に釣りに行ってきました。

・・・。


・・・・・・・。


ん?平日に行ったのかって?

うん。平日に行ったよ。



一句詠むと、
「平日に 仕事休んで 釣りに来た」
みたいな感じですかね。おおおぉ!なんか情緒があっていいんじゃないの?これ。



もう一句詠んでみよう
「平日に 仕事休んで 釣りに来た 次の日出社 席がない」

おおおおおおぉ!なんか現実味があっていいんじゃないの?これ。(←よくない)


+++


仕事じゃない日は早起きが苦にならない。しかし、車に道具を積み込んで運転席に座ると

フロントガラスに見事なアートが描かれていた。お湯を持ってくるのも面倒だったので、ハンドパワーで溶かそうと頑張ってたら結局20分ぐらいかかった。お湯持ってくればよかった。ついでにお手手がチベたい。

 宮川村(合併して大台町になったけど)に近付くにつれて、工事車輌を頻繁に見かかるようになった。現在、宮川村は復旧工事の真最中だ。
そしていざ到着してみたら、一番最初の風景が目に飛び込んできたわけである。正直ショック。


トップで告知してるように、宮川は平成18・19年の2年間、全ての支流とダムより上流が資源保護のため禁漁となる。

各支流の入口付近には上のような立て札が設置されているのだが、「繁殖保護のためあめご禁漁」の文字には少々疑問が残る。
例えば、以前なら最も有望な支流だった春日谷。

今の状況はこんな感じで、とてもじゃないが繁殖どころかアマゴが棲める様な状況ではない。多くの支流では流された護岸や砂防堰堤を建設中で、この泥水は工事現場から流れ出ている。

おそらく、工事車輌の通行の邪魔だから禁漁にしたというのが実際のところだろう。「2年待てば天然魚が釣れる」、なんて甘いことは期待しない方が良さそう。

工事をしている支流との合流点や、本流の一部ではかなり強い濁りが入っている。こんな場所には放流するとは思えないので、濁りがなるべく少なく、かつ放流のしやすい場所を見て回る。

すると、川と道路が面した場所や橋の付近では、少ないながらライズを発見することが出来た。その中で比較的ライズの多い場所に目星をつけて入渓。


目立ってハッチしている虫は見当たらず、黒っぽい小型のカディスや極小のミッジが時々飛んでいる程度。何にでも見えそうな#20のミッジを結び、釣り開始。

透明度の高い場所でもこの程度。常時薄っすらと濁りが入っている。

ついでに久々の低番手ロッドで、しかも1回しか使っていないSAGE・TXL#2、ラインも新たに購入したSAGEのクワイエットテーパーラインのため、いまいち調子が出ない。

あまり期待せずにライズへフライをキャストすると、パコッとあっさりヒット。しかしすぐにバレてしまう。

ポイントを少し休ませて、再度フライを流すと、濁った水の底から黒い影が浮上した。


祝 2006年解禁! 

しかも、ライズは単発ながらまだ続いている。フライの水気を切り、ライズポイントを見極めて数回キャスト。

バシッと2匹目。うーん、放流魚だけどやっぱり地元の川で釣れると嬉しいものですね。ボウズくらった長良川とえらい違いだ。

その後、渋くなったライズ相手に四苦八苦。ドライシェイクで浮き方を変えたり、ダウンで遠くから流し込んでみたりしたが、残念ながら2匹ばらしてライズは無くなった。

ちなみに使ってたフライはこれ1本。どこにでもありそうな#20のミッジ。濁りもあるので黒っぽいフライが効果的な気がする。


ところで、TXLのアクションは美濃フィッシングエリアでも感じたけど、かなり自分に合っている。フライをピックアップして次のキャストに移るのが、とにかく軽快で快適だ。
メンディングやカーブキャストも、スローアクションのロッドほどではないが、問題なくこなす事ができる。魚を掛けた感触も手にゴンゴン伝わるので、クネクネ曲がるロッドとは違った緊張感が味わえる。

ついでにTXL用に開発されたというクワイエットテーパーライン。こやつも中々自分好み。
アホみたいなターンオーバー性能を発揮してくれます。(アホってなんや)
#2ラインだけどDT3より飛ぶ上、近距離だとリーダーからティペットまで一直線に伸び切ってしまう。もう少し使ってレビューを載せたいと思います。


さて、次なるライズポイントを探すが、風が強くなり、しかも雪が降ってきた。

さらに最悪な事に、濁りがどんどん強くなってくる。一旦車に戻り、缶コーヒーで冷えた指先を暖める。

「これがあの清流の姿か・・・?」

釣り自体は楽しいのだが、あちこちに残る豪雨の爪痕と、響き渡る工事車輌のエンジン音が、何とも複雑な気持ちにさせる。

濁りが強くなった区間は諦めて、朝方ライズのあった場所へ移動。

濁りは強いものの、広範囲で単発のライズが見られる。しかし届きそうにはないのでさらに場所を移動。
時折雪が強まり、風も徐々に強くなってきた。

ハッチしている虫は全く見られなくなった。

さらに場所を移動してくると、朝方に様子を見ていた春日谷の合流付近で、数匹のアマゴがライズしているのを発見。
ミッジを流すが流れが速く、さらに複雑な水流ですぐにフライを見失ってしまう。

仕方ないな・・・と取り出したのは、#16のプードル。
雑誌で言われてるように、ミッジを食ってる魚にもこのフライで効果があるのは実験済みなので、8Xのティペットを継ぎ足してライズ付近に流し込む。

3バラシ2ヒットと上場の結果となった。

本日はこれにて終了。川の状態に関しては寂しい気分にもなったが、この川でアマゴを釣る事ができる事に感謝したい。


1日中見て回った情報を踏まえて、少々注意事項とアドバイスを書かせていただきます。

1 川と山、道路が同時進行で復旧工事の真最中です。5分に1回ぐらいダンプを見かけますので、狭い道には駐車しないように気をつけましょう。

2 放流ポイントは、濁りの少ない橋の付近のような気がする。

3 漁協事務所の少し上流にフラットな流れがあり、そこで比較的安定したライズが見られます。が、5〜6番ロッドじゃないと多分届かない。

4 食事処「なかせ」は、今年はアマゴの游漁証を売ってません。

5 フライは黒っぽい#20ぐらいが良さ気。濁りが強いのでティペットは8Xで十分。


6 スギ花粉が強烈です(泣)


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