第五話『星に願いを』 | ||
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7月21日(水) | ||
宇宙空間に浮かぶ流線形の宇宙船。NASAの制服を着た二人のクルーが、その中で雑談を交わしています。
どうやら片方はコージという名の日系人、娘の誕生日に側にいてやれないことを気掛かりにしている様子。寂しそうに操縦席に貼られた娘の写真を目にしています。 一方地上では、夜の校庭の真ん中に立ち、通信機のようなものに喋りかけている少女が。さっきのコージという乗組員の娘でしょうか、彼女もまた寂しそうに夜空を見上げています。 前話とはうってかわって幻想的なオープニングですね。ロゴの出方も今までで一番好みです。 などと見とれていたら、いきなり職員室にかかってくる三本の電話。現実は甘くありません。 主人公が喋れないことはもはや常識としてまかり通っているらしく、りん子先生・関原教諭・小須田教諭が電話をとってくれました。信じられないことに全部が苦情の電話、そして全部原因は3-Bの生徒です! まず北健太が河川敷でロケット花火を乱射して交番に補導され、次に大山太郎が爆薬を調達しようとして警察署に連行、さらに平光夫が突然弟子入りを志願してきていっこうに帰らないと、伊吹銀平の祖父である花火職人がたまりかねて学校に連絡。 この【火遊び続出】に大慌てで三人それぞれの許を訪れてみますと、三人とも火遊びではないと言い張ります。 しかしいくら問いただしても「男の意地がかかってる」「他の二人より良いものを作る」と要領を得ない答えが返ってくるばかり。何を作りたいのかは頑として語ろうとしません。 それにしても見事なデブ・チビ・メガネのズッコケ三人組メンバーですね。メガネの奴は頭脳労働担当だぞ! 大丈夫なのかタロP! 一方、夜の校庭には、オープニングの少女が、あの時と全く同じように空を見上げて立っていました。声をかける前に立ち去ってしまったので、詳しいことは何もわからずじまい。ああ、不粋にもマップ画面に「あやめ」と表示されていたため、とりあえずあやめって名前だってことはわかりました。興醒めだ! 素直に「???」とかにしとけ! | ||
7/22 7/23 7/26 7/27 7/29 7/30 8/2 8/3 8/4 8/6 8/14 | ||
7月22日(木) | ||
夏休みなのに職員室に小須田教諭がいるので訪ねてみると、教頭はただいまバカンス中だと何やら不機嫌そう。
しかしその途端に鳴り響く彼の携帯電話。通話相手は赤いアロハも眩しい南国満喫中の教頭でした。「休み中に新車が来るんで校庭に届けさせることにしたからヨロシク」とのこと。ご主人様の命令が下されたようです。やれやれ御愁傷様。 今日は自宅にいたタロP・光夫・健太の三人に、昨日の火遊びについてもう一度話を聞いてみることにしました。一対一の各個撃破で攻めたのが効いたのか、全員今日は素直に目的を教えてくれます。 彼らはなんとロケットを飛ばそうとしていたのだとか。なるほど、三人とも少しでも高く飛ばす方法を調べるために、あんな行動に出ていた訳ですね。誰も図書館へ行ったり博物館等で人に尋ねたりしようと思いつかなかったあたり見事なズッコケっぷりですが、考え過ぎるあまり及川光博に悲しみロケット2号の製造方法を聞きに行かなかったことは大いに評価できます。一応彼ももう三十代ですからネ! サクラ橋にて遭遇。才能開花により職業Cの歯科医助手に開眼。……えっ、この職ってアホでもなれ(略) だからでかくて新しい歯科医院ほど若くて顔の良い助手が多(略) | ||
7/21 7/23 7/26 7/27 7/29 7/30 8/2 8/3 8/4 8/6 8/14 | ||
7月23日(金) | ||
ズッコケ三人組が早くも助けを求めてやって来ました。ロケットを作ろうにも全員理科が苦手で、何をどうやったら良いのかまるっきりわからないそうです。とはいえ、所詮チンケな国語教師に過ぎない主人公に何をどうやったら良いのかなどわかるはずもありません(←人のこと言えないだろうが)。
そこで【協力者を探せ】カードによって、科学に強い人に協力をお願いしてみることにしました。 普通に考えてまず思い浮かぶのは、理科担当の相沢教諭です。まだ彼とは交流が浅いため、爆破コントが大好きで矢鱈に声が良いこと以外ほとんど判明していません。 恐る恐るカードを見せてみますと、相沢教諭は拍子抜けするほどいい笑顔で快諾。大学で宇宙工学を専攻していた彼にとって、ロケット製作はまさに専門中の専門だったのです。 「やるからには宇宙を目指すぞ!」とがぜんやる気の相沢教諭。理科室に集まったメンバーに【サクラ中宇宙センター】の設立を宣言し、本当に大気圏を突破できるロケットを作るつもりのようです。大喜びしている三人ですが、中学校の実験施設で、宇宙まで飛ばせるようなロケットが本当に作れるのでしょうか? ちなみに駄目元で関原教諭に【協力者を探せ】を見せてみたところ「僕はいつだって先生の協力者じゃないですか!」と笑顔で返されました。既にブラザー認定されている模様です。男にも女にも等しくフランクなのが彼の長所ですが、そのかわり等しく空気を読めていません。 そして、例の少女が今夜も校庭に現れました。 昨日・一昨日と違ったのは、夜空を眺めている彼女のもとに、タロP・光夫・健太の三人がやってきて親しげに話を始めたこと。彼女は浅間・ユウリ・あやめという日系アメリカ人で、三人とはごく最近知り合ったのだそうです。 はしゃいだ様子でロケット製作について語っている【あやめと三人】。ロケットを作ろうとしたきっかけは、間違いなく彼女のようですね。 ただ、あやめは「ロケットなんてできっこない」とひそかに考えている様子。馬鹿にしているのではなく、無理なのだと諦めているようです。 | ||
7/21 7/22 7/26 7/27 7/29 7/30 8/2 8/3 8/4 8/6 8/14 | ||
7月26日(月) | ||
本日から早速SJSC『サクラ中宇宙センター』の活動がスタート。
おそろしいことに相沢教諭はこの土日でロケットの設計図を書き上げてしまいました。なんとボデーの外殻は竹で作るのだそうです。軽量で発射時の運動エネルギーが長持ちする良質な素材なのだとか。 なかでも重要なのは「打ち上げ時に左右へ展開する可変翼」? 確かに設計図にも赤字で「重要」とハッキリ書かれていますが、どう重要なのかについては「打ち上げの際カッコイイ」ということ以外に具体的な回答が得られなかったのが気にかかります。大丈夫なのでしょうか。 ともあれ、聞いたこともない宇宙工学の専門用語や基礎知識にすっかり夢中のズッコケ三人組。相沢教諭は今日中に燃料を調達すると張り切っています。 そんな彼を追いかけてみると、向かった先はなんとプール。水泳部顧問の高峰教諭に「プールを貸してくれ」と頼んだところ、あっさり断られてしまった様子です。うーん、何故燃料の調達にプールが必要なのかはわかりませんが、高峰相手では説得も手強いでしょうね。 「受験で大切な時期にロケットごっこなんて非常識にもほどがある!」という感じに言い負かされでもしてしまったのでしょうか? 《二人の会話より再現》 相沢「おい、夢とロマン追いかけるからプール貸してくれ」 高峰「ハァ? 何言ってるんですか。ちゃんとした理由を教えてくださいよ」 相沢「だから男のロマンだって言ってるだろ! わからない男だな!」 高峰「訳わかんないのはそっちでしょう!」 確かに訳がわからねえ!! アンタが正しいよ高峰!! まさか「ロケットの燃料に使うから」という基本的な理由すら伝えずに頼んでたとは! 恐れ入りました相沢大先生! そこで今度はきちんと事情を伝えた上で説得してみることに。怒られるかと思いきや、拍子抜けするほどあっさり【プール使用OK!】の許可を出してくれました。 ちなみにここの高峰教諭は【協力者を探せ】と【サクラ中宇宙センター】のどちらかを見せるとプールの使用許可を出してくれるのですが、どちらを出すかによって高峰評価が微妙に変動します。思わぬ優しさにドキッとしたい方は前者、打算的かつ嫌味な発言にイラッとしたい方は後者を選択すると良いでしょう。 それはともかくスーツ着込んでプールサイドに立ってるこの先公は、もしかして水泳部顧問のくせにカナヅチなのでしょうか。Tシャツと海パンとまでは行かんでも、せめて体操着に着替えろやとちょっと思いました。 プール使用許可の知らせを持って向かうと、文字通り水を得た魚のように生き返った相沢先生。再び集合したSJSC一同の前で、水を電気分解してできる、液体酸素と液体窒素を燃料にすると説明します。要は水蒸気爆発のエネルギーを発射に使うってことでしょうか。 快調な製作状況にすっかりノリノリで、三人を「隊員」自らを「隊長」と呼びはじめる相沢。どうやら昔放映されていた『カミナリバード』というSF番組になぞらえているようです。ウワー歌まで歌い始めました。どうしようこのヲタ。生徒さん方が気の毒な目で見てるのに気付いてないですよ! ……まあ、数々の小さな不安は残りますが、いよいよ【ロケット本格始動】です。ここまでやるからにはバッチリ成功させたいですね! | ||
7/21 7/22 7/23 7/27 7/29 7/30 8/2 8/3 8/4 8/6 8/14 | ||
7月27日(火) | ||
朝から校庭でロケット作りに精を出すズッコケ三人組。相沢先生の指示により、ボデーカバーに使う竹を運搬しています。いよいよ部品の製作に取りかかるわけですね。そばで見てるだけで何もしない役立たず先公ですが、せめて無言で応援をするため、今日は一日彼らの努力を見守りたいと思います。
昼に理科室を尋ねてみると、相沢が種子島宇宙センターから送ってもらったという、球状の巨大なメカを見せてくれました。見るからに複雑で凄いメカですが、残念ながらLANケーブルと電話線の区別もおぼつかない当方には、何に使うのかサッパリ判りません。電気分解にでも使うのでしょうか? 午後には少し暇ができたらしく、世界最初のロケットについて軽い蘊蓄を語ってくれました。が、その直後に背後で起きる爆音。 相沢「製作快調! 心配は無用ですヨ!(ナイスガイポーズで)」 とりあえずズッコケ三人組が「ズッコケ二人組」→「ズッコケとうとう一人」→「そして誰もいなくなったズッコケ」と徐々に旅立って行かないようにだけは注意してもらいたいものです。 翌28日はサクラ中学の登校日。しかし何故かホームルームも行われず、唯一校庭にいた小須田教諭にひどく慌てた様子で追い返されてしまいました。もしかして教頭の車の納車予定日なのでしょうか。 ロケット製作も学校では行われていない様子ですので、大人しく才能開花に励むことにしました。最初に開花可能だった三人娘と太陽・美咲に加えて、あやかと陽子の才能開花ができるようになっています。と言うことは、この事件を解決すればタロP・光夫・健太の開花ができるようになるかな? サクラ橋にて遭遇。才能開花により職業Aのウェイトレスに開眼。ウェイトレスといえば槇原敬之の名曲『僕の彼女はウエイトレス』だが、この曲の歌詞には『ずっとわからなかった 数学の答えみたい』という一節がありこれはまさしく美咲と太陽のための曲ではないかと興奮している暇があったら早く寝ろと自分にツッコミを入れている現在は午前二時である。 | ||
7/21 7/22 7/23 7/26 7/29 7/30 8/2 8/3 8/4 8/6 8/14 | ||
7月29日(木) | ||
ロケットはもう間もなく完成だそうです。組立開始からわずか三日。日立製作所も真っ青のスピード開発に、様子を見に来たあやめも困惑顔。思わず「本当に飛ぶんですか」と正直な感想を洩らしてしまっています。まあ無理もないなあ、この竹ボデーじゃなあ。可変翼の角度なんてバルカン300の手足(※わりばし製)よりいい加減だしなあ。
これに対して我らが相沢大先生は「素人風情が何を言う! 僕は宇宙を目指すロケッティアだぞ!」と大人気なく反論。そのあまりの剣幕に引いたのか、あやめは早々に帰っていってしまいました。 引き続き校庭で作業中のタロP・光夫・健太に【あやめと三人】を見せてみると、彼らはようやく自分の口からロケットを作ろうとした理由を聞かせてくれました。 あやめとは夏休みの少し前、夜の校庭で花火をしていた時に出会ったのだそうです。可愛い女の子には目のない三人が恐る恐る花火に誘うと、彼女は「花火より本当のロケットが見たい」と言ったのだとか。この歳にして男の操縦方法をわきまえているとは、さすがアメリカ国民(偏見)……!! それに比べて「一番高くロケットを飛ばせた奴が告白できるんだゾ!」と控えめに息巻いて花火に一斉点火してた男子らの微笑ましいことと言ったら涙が出そうです。いいから潔く三人全員で特攻かけて玉砕して来いと言いたくなります。 そしてついに夕刻、ついにSJSC入魂のロケット『カミナリバード1号』が完成。あの不安な竹ボデーが金属製の装甲で覆われているため、今はちゃんとしたロケットに見えます。 再びやって来たあやめが「これをロケットに入れて打ち上げて欲しい」と、何かが入った箱を差し出しました。重量オーバーを気にして一旦は断った相沢ですが、ズッコケ三人組の後押しに根負けして、積載を許可してくれることに。 校門前に立っていたあやめを訪れると「願いが叶いそう、日本に来て良かった」と、いつもより少し嬉しそうな顔を見せてくれました。 アメリカ国籍を持つ日米ハーフの彼女は、この夏休みの間だけ父方の実家に滞在しているようです。当然、夏が終われば本国へ帰ってしまうでしょう。 三人組はそれを知っているのでしょうか。知っていてなお彼女のためにロケットを飛ばそうとしているのなら、なんとも切ない話です。青春だなあ……。 | ||
7/21 7/22 7/23 7/26 7/27 7/30 8/2 8/3 8/4 8/6 8/14 | ||
7月30日(金) | ||
いよいよ今夜はロケットの打ち上げ。発射までは大分まだ時間があるので、花火大会でも見て来たらどうかと相沢先生が勧めてくれました。
そこで、まだ日は高いですが、河川敷で花火大会の準備をしている伊吹銀平の祖父を訪ねることに。 忙しさに猫の手も借りたい様子のお祖父さん、「先生、どうせ暇なんだろ? 銀平探して来てくれよ」といきなりパシリを申し付けてくださいます。どうやら銀平にしばしば花火仕事の手伝いをさせているみたいですね。今日もその予定になっているらしいのですが、まだ来ていないみたいです。 銀平はコンビニであっさりと発見できました。「……っち、ジジイに言われて来たんだろ」と地獄の底から響いてくるような渋い声で語りかけられ、思わずたじろぐ当方。思えば彼とちゃんと話をしたのはこれが初めてです。 いやあビビりました。口調は静かなのに、聞く者の頭をおのずと垂れさせる威圧感を持った超低音。これはサイレンサー付きの改造マカロフで少なくとも5〜6人は殺ってないと出せない声です(←殺らなくても出せる人は出せると思います)。 周りからあれこれ言われて仕方なく、といった態ではありましたけれども、彼は「丁度これから行くところだ」と素直に土手へ向かってくれました。顔はヤンキー・声はキリングマシーン、しかし中身はなかなか家族思いのいい男です。 再び土手へ向かった頃には日もだいぶ傾いて、もうすぐ花火の打ち上げが始まる刻限になっておりました。 約束通り祖父の手伝いを見事に果たした様子の銀平。「口の悪い爺さんだけどな、ジジイが上げる花火は日本一だぜ」と泣かせることを言ってくれます。相変わらず凄い説得力の声ですね。どう考えても20年以上は生きてるように見える彼ですが、その辺は映画版バトルロワイアルに高校生役で出てた山本太郎の学ラン姿と同じように見ない振りをするのが大人のマナーでしょうか。 一方、華々しく上がる花火に密かなライバル心を燃やしているのは、我らがサクラ中宇宙センターの面々。 どこかで聞いたようなカウントダウンの掛け声がスタートし、遂にロケットに火が入ります。発射は大成功、後はまっすぐ宇宙を目指して飛んでいくのを待つばかり…… ところが、相沢お気に入りの可変翼が展開した辺りから、急に失速してヘロヘロと左右にブレ出したロケット。そのまま力なく落下し、あえなく地上に墜落してしまいました。あーあー、残念ながら【打ち上げ失敗】です。 「やっぱり届かない……パパ」と落胆を隠せないあやめ。彼女が宇宙へ届けようとしたものは一体何なのでしょうか? 今日もサクラ橋にて遭遇。【ロケット本格始動】を見せたところ「無事に地球へ帰って来てよ、お土産は月の石が良いナ!」と、本気なのか冗談なのか判然としない超発言を行う。そういうことは名前的に太陽にやってもらうのが筋というものであろう。 | ||
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8月2日(月) | ||
失敗どころか花火大会の会場に突っ込み、某国のテロと勘違いされてしまったカミナリバード1号。南国リゾートから戻った田沼教頭は、もう二度とこんな真似をするなと大激怒しています。ズッコケ三人組も自宅謹慎を命ぜられてしまいました。
あっけなく夢敗れた相沢先生も、ロケットに載せた何かを宇宙へ飛ばすことができなかったあやめも、自宅にカンヅメにされてしまった三人も、一昨日の失敗にすっかり意気消沈しています。「もう一度やってみよう」と言い出す者は誰もいません。 そんな中、メンバーを影で見守っていてくれたりん子先生が、相沢先生を元気づけるために残念会をする予定だと教えてくれました。 そこで夜更けに会場の「居酒屋・世情」を訪れてみると、二人とも居酒屋の前でベロベロに酔っ払っています。どうやらだいぶ前から呑み始めていたようですね。 が、そこに偶然通りかかった二人のほろ酔いサラリーマン。彼らは相沢を知っている様子です。彼のことを「厄介払いされたのにも気付かないで教師なんかやってる世間知らず」と嫌味な口調で嘲り、笑いながら立ち去っていってしまいました。 彼らは相沢の大学の同期で、現在は一流企業と国立大に務めるエリート研究員。彼らより優秀だったのに、研究一筋で融通の利かないロケットヲタだった相沢は、派閥抗争を口実にリストラをされてしまっていたのです。 「5年我慢すれば教授は現場に呼び戻してくれる」と言う彼ですが、あの嫌味な二人の様子を見ると、どうもそんな日はやって来そうにありません。 懲りもせずまた呑み直しているので、りん子も相沢も新しいタイプの妖怪のような顔になっています。酒癖悪いな二人とも…… | ||
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8月3日(火) | ||
この夏休みは大抵1〜2人しかいなかった学校に、何故か今日は多くの先生が登校してきています。
高峰教諭が珍しく校舎裏にいるので声をかけてみると「関原教諭が焼却炉の前でゴミ漁りをしている」という噂を聞いたので、それを調べに来ていたとか。いやあ、いくら彼でもそれは無いでしょう。夏休みですから給食の残り物も出ないでしょうし、学校のゴミ箱に女生徒の使用済パンティなんて入ってないでしょうからネ!(←お前は関原を何だと思っているのか) ってなわけで、妙な疑いがかかってますヨと関原教諭にご忠告申し上げようとしたところ、臆面もなく焼却炉から拾って来たノートを見せびらかす関原。ホントにゴミ漁りやってたんか! お前それは人としてアレ過ぎるだろ! が、よく見るとそれは古びた学習ノートのようです。子供の文字で「BIRD計画書(秘)」とタイトルが書かれており、その名前欄には「5ねん3くみ 相沢カヲル」とありました。どうして関原教諭がこんなノートを拾って来たのかは彼の学歴詐称疑惑を呼びかねないため書きませんが、これはどう見ても少年時代の相沢先生が書いたもの。一体どうして捨てられてしまっていたのでしょう? 理科室でしょげ返っていた相沢に【BIRD計画書】を見せると、彼は「どこで見つけたのか」とひどく驚いた様子。自棄っぱちになってロケット関連の資料を捨ててしまった中に、偶然紛れ込んででもいたのでしょうか。 『カミナリバード』の隊員が人助けのため奮闘する姿に憧れ、宇宙を志した少年時代の相沢。ノートに綴られたかつての情熱を思い出した彼は、BIRD計画の再始動を力強く宣言してくれました! が、今夜も校庭へ訪れたあやめに早速この朗報を伝えても、彼女の表情は冴えないままです。 そもそもあやめがロケットにこだわっていたのは、二年前のシャトル事故によって父親を失ったため。最後の日に父へひどい言葉を投げつけてしまったことを悔やみ、せめて地球の周回軌道をさまよっているシャトルに向けて、謝罪の言葉を送りたかったのだとあやめは語ります。 あのロケットに納められていたのは、彼女の声を吹き込んだボイスレコーダーだったのです。 | ||
7/21 7/22 7/23 7/26 7/27 7/29 7/30 8/2 8/4 8/6 8/14 | ||
8月4日(水) | ||
再挑戦が始まったばかりのBIRD計画に、早くも問題が発生してしまった様子。
あやめの父を載せていたシャトルが、地球の引力に引かれて降下を開始しており、15日には大気圏へ突入してしまうというのです。 15日までに打ち上げるには人手が足りなさ過ぎると大弱りしている相沢。「そんならシャトルが墜落した後に打ち上げりゃ良いじゃん」と薄情なことを考える当方ですが、あるいは墜落後では船体の破片等にぶつかり、大気圏を突破できない恐れがあるのかもしれません。 ここは謹慎中のズッコケ三人組に再び協力を呼びかけるより他にないでしょう。昨日あやめが打ち明けてくれた【声を届けたい】という思いを知れば、彼らもきっと手を貸してくれるはずです。 が、残念ながら三人とも謹慎の身。執拗な親の見張りから抜けだせず、とても協力はできそうにないと全員から断られてしまいました。 どうでもいいですがタロPのところのお母さんはものすごい時代がかった喋り方をしています。今日び「なりません!」なんて言葉、「先生! 今期の連続テレビ小説の糞具合はお話になりません!(2004年8月現在)」という複合技でしか使いようがありません(※例文はフィクションです)。 引き続き翌日も相沢先生が一人で開発を続けてくれていますが、やはり彼らに代わる協力者を今から探すのは無理なようです。 8/5は実に19日ぶりに桧山太陽がマップ上へ姿を現してくれたので、即座に喜び勇んで特攻しましたが、【火遊び続出】以外のカードには全て「何のことですか? よくわかりません」と低い反応を示す役立たずっぷりで当方を落胆させます。まあ、夏休みは受験生の最大激戦地なので仕方がありません。火遊びと聞いて真っ先に月山美咲への疑いを心配する天然ノロケを聞かせてくれただけでも良しとしましょう。 相変わらずサクラ橋にて遭遇、才能開花により職業Eの駄菓子屋さんに開眼。『算数』パネル3連発→『数学』パネル3連発のコンボが綺麗に決まって嬉しい限り。このパネル配置はやはり太陽と高峰の愛によるものか。 | ||
7/21 7/22 7/23 7/26 7/27 7/29 7/30 8/2 8/3 8/6 8/14 | ||
8月6日(金) | ||
連日寝食を忘れて作業に励む相沢先生、しかし彼の体力はもはや限界に近付いています。
このままでは倒れてしまうとりん子先生がしきりに心配していたその時、突然理科室のドアが開かれました。ズッコケ三人組がようやく到着です! 三人とも、親の目を盗んでこっそり家から抜け出して来てくれたのです。 ようやく全員揃った状態でBIRD計画が動き出しました。新たに製作中のロケット『カミナリバード3号』は、補助推進機構を付けた2段式。以前のものよりさらに本格的です。これなら、今度こそ上手くいくに違いありません。ここで「どうして2発目のロケットなのに3号なの?」と突っ込めるほど当方は若くないので黙っておきます。 何度も訪れてみると、相沢先生が某所で入手して来たという、2002年の日本製ロケット誘導プログラムを搭載すると教えてくれました。それって一般人が普通の手段で手に入れられるんでしょうか。ま、まさかnyで落と(後で「これはニューヨークの略だ」と言い訳するため以下略) 製作状況を見に行く度に背後でヤバイ爆発音が響き渡っていますが、本当に大丈夫なのでしょうか。新学期のタロPがちょっと見ないうちに金属っぽくなって、眼鏡からビームを出したり股間から中華キャノンを出したりするようなことが無いと良いのですが。 ズッコケ三人組のことを伝えるためにあやめを訪ねると、彼女もシャトルが墜落することを知っていました。 15日が過ぎてしまえば、もうあやめが父にメッセージを伝えることはできなくなってしまいます。これが事実上のラストチャンス。夜を徹して頑張っているはずの四人のためにも、今度こそ打ち上げが成功することを祈りましょう。 | ||
7/21 7/22 7/23 7/26 7/27 7/29 7/30 8/2 8/3 8/4 8/14 | ||
8月14日(土) | ||
日付は一気に飛んでシャトルの墜落前日。二度目の花火大会開催日であり、記念すべき『カミナリバード3号』の発射当日です。
が、打ち上げまで間もない日暮れ頃になって、相沢が血相を変えて打ち上げ中止を言い渡しました。シャトルの落下速度が彼の計算以上に早く、今夜には大気圏へ突入してしまうというのです。 あやめの声を届けるためにロケットを作っていたタ・ミ・ケ三人衆は、今から打ち上げを決行し、シャトルにぶつけることはできないかと懇願します。が、相沢は全く聞き入れてくれません。 「男のロマン」のために開発を決意したはずの彼だというのに、かつての同僚や教授を見返そうとするあまり、ローンチ(打ち上げ)を成功させることばかりに固執してしまっています。 こういう時こそ普段は背後霊で通っている主人公の出番。突き付けるカードはもちろん、あやめの思いがこもったあのカードです。 この決め台詞は格好良過ぎてこんな所で紹介するのが勿体ないため出しません。さあ、未プレイなのにここまで読んで来てしまった君達、とっととゲーム屋に走りたまえ!(骨の随まで信者) 熱い主人公のシャウトが相沢の心にも届きました。そう、彼が憧れるカミナリバードは、いつでも困っている人々の味方です。 あやめの声を宇宙へ届ける決意を固めた相沢は【ローンチは今夜20時】だと言ってくれました。もう時間は迫っています。急いであやめにこのことを知らせてあげなくては! 公園でひとり、父の最後の姿を見届けようとしていたあやめ。早速今夜のローンチを伝え、打ち上げ場所に急ぎます。 カミナリバードの発進に使われるのは、もちろん水をかき分けて飛び立つ姿が印象的なあの場所。あやめと三人、そして相沢先生が見守る中、カミナリバード3号はまっすぐに空を目指して飛んでいきます。 驚いて立ち尽くすあやめに光夫が差し出したのは、相沢お手製の長距離無線機。前の打ち上げで木端微塵になってしまったボイスレコーダーの代用として、相沢はロケットに無線の受信機を仕込んでおいてくれたのでした。 ここから先のシーンは「ありえねえだろ!」と誰もがツッコミを入れつつも、思わず涙してしまった箇所と思われます。凄えなあロケット誘導プログラム。さすが危険を犯してnyで落としてきた甲斐がありましたね相沢先生!(←絶対にあり得ません) かくしてあやめの願いは夜空へ届き、ズッコケ三人組は美しいひと夏の思い出、相沢は失われていた情熱を手に入れることができました。ロケットもシャトルも宇宙の塵に消えてしまいましたが、代わりに彼らの心に素晴らしいものを残してくれたようです。 まあぶっちゃけた話、シャトルにぶつけられたかどうかなんて地上からじゃ確かめようがないから見えない所まで飛ばしちゃえばこっちのもんだよね、などと余計なことを考えた人は当方と一緒に反省してください。 【 →第六話『足長おじさんの憂鬱』へ続く】 | ||
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