ネタバレ激多!!!


第三話B『勝手にしやがれ』
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 5月17日(月)

 舞台は変わってどこかの街角、高校生三人を徒手空拳で顔色も変えずに撃退しているのは、特注濃紺学ランから覗く赤いシャツも眩しい伊吹銀平
 「高校まで行ってこんなことしてんじゃねえよ……親御さんに悪ィだろうが……」と相変わらずのハードボイスで渋く決めています。どうやら、喧嘩を売ってきたヤンキーを返り討ちにした直後のようですね。「親御さん」などという昨今ではヨロシク仮面とみのもんたぐらいしか使わない超古代語をネイティブと同じ発音で話している辺り、それだけでかなりの手練であることが見受けられます。

 本章でプレイできるのは、一周めの第三話『たったひとつの冴えたやり方』の裏で発生していたもうひとつの事件。あの高峰の特別補習にも観光にも加わっていなかった生徒たちが、一体修学旅行中にどうしていたのかが明らかになる物語です。
 したがって本来の三話で活躍しまくっていたバカ夫婦はほとんど出てきません。……クソ……九・十話の後にこれを書かなきゃならんのは一層キツイぜ……

 ともあれ表の第三話と同じく、始まりは修学旅行の前日。りん子先生から主人公との 同衾 同室を宣告された関原教諭、「一晩中密室で二人きりですって」と嬉しそうに問題発言をしています。「たまには男もいいか」なんてくだらん好奇心は見せなくてもよろしいので、夜のブレイク先で一晩中地球最古の格闘技に励んでいてください。僕は一人でも全然寂しくありません(棒)。

 【喧嘩の常習犯】というカードを入手したので、無謀にも銀平本人のもとへ特攻。「だったらどうだってんだ、気安く話しかけんな」と予想通りの反応を頂きます。自分でも解り切っている欠点を人に指摘される程不愉快な話はないため、気持ちは良く解ります(←お前反省という言葉を知らないだろう)。

 ザッピング解禁が二周目の四話目からであるため、三話Aの主要キャラである桧山太陽が完全に姿を消してしまっていて面白くないったらありません(←お前プレイ日記書く気あるんか)。三周目からは平行してシナリオが進められるので、【明日は修学旅行】【喧嘩の常習犯】を同日に入手して、関係ないシナリオのカードをイベントキャラに見せられたりもするんですけどネ……。

本日の美咲 校門前にて遭遇。【喧嘩の常習犯】を見せたところ「銀平くんコワイからヒカルちゃんみたいに呼び捨てでは呼べない」と天然なコメント。ヤンキー認定されている同級生を名前の方で呼べるだけでも大したものである。


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 5月18日(火)

 三話Aと同じように、こちらの話でも今日が修学旅行の出発日。ただし、空港で出迎えてくれたのは中島ヒカルと塩見慶一郎、それに伊吹銀平です。この章から三人は既に仲が良い様子、一体どうして親しくなったのでしょう。
 未来を知る者としては、元気いっぱいなヒカルの姿が悲しくも嬉しい複雑な心境。逆に銀平と慶一郎は納得できる無視っぷりですね。ろくすっぽ口も聞いたことないのに五話と七話でフレンドリーに話してくれたので、その社交性にわずかばかり違和感を覚えていたのですが。

 フライトからホテルまでの一枚絵が次々と表示されるのは前と同じ。ただし月山美咲の「太陽くん、沖縄だヨー」という、RPGで街の入口にいる人的アナウンスがないので、ちょっと寂しい感じもします。
 こちらの話でも高峰教諭の補習事件はバッチリ起きているためか、折角の沖縄なのに全く観光へ出かけられません。仕方がないので、ホテル内にいる生徒たちへ【喧嘩の常習犯】を見せて、銀平の印象を片っ端から聞いて回ることにしました。

 ヒカルと慶一郎は普段から親しいだけあって好意的。顔も服装もヤンキー丸出しの風貌であるため、銀平は喧嘩を売られやすいのだそうです。しかし、自分から相手に仕掛けたことは一度もないと語るのは慶一郎。古き良き硬派に秘かな憧れを持つりん子先生も、どうやら彼には一目置いているみたいですね。
 もっともそれ以外の生徒は、ほとんど彼に興味や親しみを感じていない様子です。唯一「弱い者いじめはしないし、意外に良い人だったりして」と、勇気あるコメントをしてくれたのは聖あやか。アイドル活動で登校日が少ない割には、良く見ているなあ!

 ところがその夜、りん子先生が大変な剣幕で駆け付けてきました。決して喧嘩は売らないはずだった銀平が、国際通りで見ず知らずの男性を殴り、警察に捕まってしまったというのです。
 被害者は沖縄海浜高校で教師をしている島袋という人物。しかも目撃者によると、銀平はただ殴るのみならず、彼の懐を探って何か探す素振りを見せたようです。
 留置場に急いだものの、銀平は事件についてほとんど何も語らずじまい。こちらの話の一切を拒絶したばかりか、取り調べた刑事にまで、動機は【まぶしい太陽】のせいだといい加減な証言をしているようです。一周めで見せてくれた彼の姿からは【銀平の親父狩り!?】など、とても想像できないのですが……

 ヒカルと慶一郎にこの事実を伝えると、二人ともその事実に驚き、そんなことをするはずがない、何か訳があるはずだと強く語ります。
 が、逆に田沼教頭と小須田教諭は「我が校始まって以来の問題児」とさかんに銀平を罵倒し、頭から彼が悪者だと決めつけて、被害者への謝罪を命令してきました。
 しかし、売られた喧嘩を買っているだけの銀平レベルで「学校始まって以来の問題児」とは随分平和な中学校ですね。彼の悪さを1銀平としたら、八話で慶一郎がやらかした拉致監禁は7銀平、クソ桐谷の野郎が最終話でやりくさった悪行の数々は1メガ銀平ぐらい余裕で突破できると思うのですが。つまりアイツには銀平の1024倍の罰が下ってしかるべきということで、当方からすれば太陽を差し置いて美咲をたらし込んだというだけで1テラ銀平級の万死に値する重犯罪者なんですけどね。あっといけない、あの野郎の事は一切記憶からなかったことにしたんだった。もう当方ったらウッカリ☆

 ※参考※(1銀平を1キロ太陽=1,024太陽として換算)
 1メガ銀平=1024銀平(約110万太陽)
 1テラ銀平=1024ギガ銀平=約110万メガ銀平=約10億7000万銀平(約1兆太陽)


 すみません。ちょっと大人気なかったと書いてて反省しました。っていうかキロバイトとギガバイトの存在素で忘れてました。本当はバイトの単位は太陽じゃなくて高千穂誠にしたかったけどこの期に及んで未プレイの方に対する分かりやすさを考慮してしまったユーザーフレンドリーな当方です。


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 5月19日(水)

 警察に勾留されてしまった伊吹銀平は、事件後48時間以内に被害届を取り下げてもらわないと、正式に犯罪者として起訴されてしまうようです。
 どんな事情があったかは解りませんが、ともかくまだ若い彼を前科者にするのは避けたいところ。命令通り沖縄海浜高校を尋ね、島袋という教師に謝罪をしてくることにしました。
 途中合流した中島ヒカルと塩見慶一郎を連れて島袋教諭に面会すると「東京の中学生はまるで狂犬だ、何もないのにいきなり殴られた」と大層敵対的な発言。それが事実ならこの対応もやむを得ませんが、犯行の事実を尋ねた慶一郎とヒカルにまで侮蔑的な発言をしているのが引っ掛かります。そのくせ主人公には「私は今回の事件に対する誠意を見せて欲しいんですよ」と、暗に謝罪の代償をほのめかしています。 まるであの国とかあの国とかあの国みたいですね。

 結局、謝罪交渉は決裂。島袋の態度に不審を抱いたヒカルと慶一郎は、銀平が起こした事件の裏を探ってみようと提案してきました。
 慶一郎によると、地元の少女と銀平が話しているのを、大山太郎が事件前に目撃していたようです。全く見知らぬ男の懐を探って財布も盗らなかったことといい、この目撃情報といい、確かにただのカツアゲには思えません。

 高峰の補習に出るところだったタロPを捕まえて聞いてみると、話の相手は高校生くらいの美少女で、小指に包帯を巻いていたのだとか。手掛かりを見つけてがぜんやる気のヒカル委員長、「塩見、おいで!」と半年後に副担任をストーカーの末監禁する男に対してすごい口を聞いています。やっぱり彼女影ば(略)

 高校生というからには、もしかしたら沖縄海浜高校に通っている生徒の中に、その人物がいるかもしれません。
 そんなわけで先程追い返されたばかりの島袋教諭に【小指に包帯の少女】について尋ねてみることにしました。彼本人は心当たりがない様子ですが、そこへ偶然通りかかったのは、タロPが挙げた通りの特徴を持つ女生徒!
 島袋によると、彼女の名前は【浜口絵里子】。彼女本人は銀平のことなど知らないと言っていますが、島袋の方は明らかに絵里子のことを隠そうとしていた様子。そんな生徒は知らないと言っていたくせに、彼女の小指の怪我の原因は何故か知っています。

 ようやく身元を知ることができたので、拘置されている銀平に【浜口絵里子】のことを尋ねてみますが、相変わらず彼は少しも心を開いてくれません。慶一郎によると、どうも銀平の過去には何かがあって、それ以来一切の大人を信用しなくなってしまったようです。

 そこで、ホテルに戻っていたヒカルと慶一郎に【銀平のあの時】の話を聞いてみました。
 なんと彼らは同じ小学校に通っていた幼馴染みだったのです。当時からあまり従順な生徒でなかった銀平は、小学四年の時、学校で飼っていたウサギを毒殺したと教師らに決めつけられ、真犯人が発覚した後も一言の謝罪すらなく無視されたとか。しかも回想シーンによると、先公共のひとりは幼い銀平を引っぱたいてまで謝罪を強要しています。糞教師にもほどがあります。

 ……ところで、この回想に出てくる銀平(当時10歳)は、普通に子供っぽい顔をした可愛いチビッコです。
 ここで一周目の第七話に出てきた「ドリームチームの写真」を思い出してください。当時の彼は中学一年生(13歳)。これがああなるまで三年しか経っていません。青春学園で精神と時の部屋を使用させてもらったとしか思えない変貌ぶりです、
 おまけに当時の彼は髪が真っ黒。したがって、今は茶色く染めていることになります。ただでさえ危ういのに、この上まだ毛染めなどという危険物を愛用しているのか銀平! そこまでして己の不良性をアピールするとは、男の中の男だぜ!!(涙)

 沖縄海浜高校に「海浜高教師」という見慣れない人物アイコンが表示されているので行ってみたら、島袋教諭が出て来ない時用のハズレキャラだったようで、大した話を聞くことはできませんでした。
 が、一見さえない若ハゲ気味のこの先生、すごく見覚えのある三角定規を持っているのが気になります。……おかしいな、この人、確かにどこかで見たことがあるような気が……

 あっ!! この人【生徒と教師の恋愛】(※八話)のカードの絵に首から下だけ出てた人だ!!!

 み、見かけによらずなかなかやるじゃないか……しかも相手はわが校の生徒とはね(カード参照)……チキショウ修学旅行にやってきた女生徒をたらし込むとは 羨ましい けしからん男よ……


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 5月20日(木)

 田沼教頭から「ちゃんと謝罪して来ないから先方が怒って電話を掛けてきたじゃねえか! さっさと謝って来い!」といった旨のお叱りの文句を頂戴し、ついでに【謝罪します!】カードまで頂いてしまいました。

 そんなわけでノコノコ謝りに向かいます。謝罪する気なんかさらさらありませんが、とりあえず謝る姿勢を見せておかないといっこうに話が先に進まないことは目に見えています。 我が国と某国の外交関係のようです。

 ところが、島袋教諭を尋ねて【謝罪します!】カードを突き付けたところ、中島ヒカルと塩見慶一郎にすごい勢いで連れ戻され「まだ解らない事だらけだろ!」「最低!!」と罵りを受ける羽目になりました。
 他に出せそうなカードがないからとりあえず謝ってみたものの、どうも失敗だったみたいです。とりあえず当方に外務大臣は絶対勤まらないことが良く解りました。

 再度出直して、今度は【浜口絵里子】を出してみます。謝罪の姿勢を全く見せない主人公に激怒した島袋は、脅し文句を残して去って行ってしまいました。
 入れ代わりに出てきたのはヒカル・慶一郎・大山太郎の三人です。
 「銀平が人を殴るのにはいつだって理由がある、それを聞かないうちは謝罪なんて出来ないんです」とやんわり主人公をたしなめるヒカル。最初から【謝罪します!】以外のカードを出していれば、ここで三人から尊敬の眼差しで見てもらえるはずだったんですけどネ……アハハすっかり弱腰外交ダメ教師認定です。もしかして我らが外務省の先人たちは、皆ビビってたんじゃなくてただ面倒だっただけなんじゃないでしょうか。面倒臭えからとりあえず謝っとけみたいな。いやどこの国相手にとは言いませんけど。

 ともかく銀平事件の調査は晴れて続行とあいなりましたので、まずは海浜高の生徒である浜口絵里子を、タロPによって面通ししてもらうことになりました。
 タロPは絵里子のことを、間違いなく伊吹銀平と話をしていた少女だと断言。おまけにその時二人がしていた話まで聞いていたらしく、詳細な話の内容までその場で語り出しました。
 銀平は絵里子に、島袋からあるネガフイルムを奪って欲しいと依頼されていたらしいのです。そのフイルムに写っているのはポルノまがいの絵里子の写真。もともと親密な男女関係だったのを盾に取って、島袋が無理矢理撮影したものなのだとか。

 よし、話はわかった。【凶器】カードはどこにあったかねヒカル君。
 (↑頭に来るとすぐ猟奇的な発想をするのはDQNの特徴ですよ)

 しかし、この話を聞いた彼女は、あくまでも「そんな話知らない」と強く主張。これだけ具体的な話をしてみせたタロPが嘘をついているとは思いがたい話ですが、証拠がないので絵里子を強く問いつめることもできません。
 「こういう時にボイスレコーダーを使えば良かったんだ」とチクチク責めてくる慶一郎に、すっかり元気をなくしてしまった気の毒なタロP。今後はこのような事がないように、いつでも証拠が記録できるような媒体を持っていた方が良さそうです。

 そこで向かったのは、聖あやかがいるホテルのロビー。高峰の補習を抜けてきてくれたタロPは、授業を録音してもらうため、彼女に【ボイスレコーダー】を預けていたはずです。ヘコんでいるタロPには気の毒ですが、事件解決の秘密兵器として、しばらく貸してもらうことにしました。

 その直後、またしても教頭からのお呼び出し。先程「こちらにも考えがある」と腹を立てていた ゴリライモ 島袋教諭から、被害届を取り下げる代わりに慰謝料として50万円払えという要求があったらしいのです。

 【慰謝料50万】が入った袋を突き出し、これを渡してさっさと教師辞めろと解雇宣告を言い渡してくる教頭ですが、既に一度地獄を見てきた男(二話参照)にそんな脅しは通用しません。バッドエンドシグナルが赤色にならない限り、どんなに酷い有様に追い込まれても当方は無敵です。一周目の六話あたりでようやく気付きました。

 まずは黙秘を続けている銀平に【絵里子の秘密!?】の真偽を問いただしてみることに。絵里子と約束をしたことは認めたものの、彼は自分を切り捨てた絵里子の行動を受け入れ、一人で罪を被るつもりのようです。
 固く口を閉ざしながらもようやく話してくれたのは、島袋がネガを所持していなかったという新事実。これはもしや、狂言傷害を示す重要な証言では?

 しかしこの夜、旅行初日に続く大事件が勃発し、そんな疑惑もひと息に吹き飛んでしまいました。なんと今度は慶一郎が島袋教諭を襲撃し、留置場送りになってしまったというのです。不幸中の幸いにもボッコボコに返り討ちを喰らったため、翌朝には出してもらえるとか。
 銀平の話を聞いた後「気になることがある」と言って単独行動を申し出た慶一郎。色々な意味で頭のキレる彼のこと、疑惑の相手を考えなしに襲撃するとは思えません。一体、単独行動中の彼に何があったのでしょうか?


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 5月21日(金)

 刑事の予告通り、朝には無事シャバへ戻ってきてくれた塩見慶一郎
 浜口絵里子を尾行した彼は、なんと彼女が島袋教諭と笑いながら話しているのを目撃したのだそうです。そこにいた二人を問いつめたところ、島袋に襲いかかられてKO→警察行きとなってしまったのだとか。要するに考えなしに飛び出しちゃった訳ですか。頭がキレてる方の慶一郎君が出て来ちゃったみたいですね。
 伊吹銀平には全くの無抵抗で殴られるままだった島袋、実は凄まじく強い琉球唐手の使い手だったとかで、慶一郎も驚きを隠せない様子。

 しかし、彼のこの証言がフカシでなければ、島袋と絵里子の狂言説はさらに信憑性の高いものになります。喧嘩慣れしていそうな修学旅行生を絵里子が騙し、島袋がわざと殴られ、その後慰謝料を請求する……銀平の人の良さに付け込んだ、あまりにも卑劣な計画です。
 というかこの計画、仕掛けた相手によっては「何、あんたそんな写真撮ったことあんの? 俺にも撮らせてよトモダチも呼ぶからさあゥエッヘッヘ(略)」という展開が待ち受ける諸刃の剣ではないでしょうか。……ああそうか、そうならない為に物陰にゴリライモを潜ませとけば無問題か。成る程、そうなるとまさに水も漏らさぬ完全犯罪ですネ!

 ようやく全貌が見え始めた銀平事件の真実を暴くため、島袋の揺さぶりを依頼してくる慶一郎。どうやら今は頭がキレる方の慶一郎君みたいで何よりです。
 彼が与えてくれたヒントを元に、早速島袋が待ち受ける沖縄海浜高校へ特攻。直後に奴が動くことに賭け、イチかバチか【慰謝料50万】の釣り餌をばらまいてみることにしました。
 しかしこの50万って、高峰がキャンセルした分浮いた修学旅行の積立金じゃないでしょうね。予約の必要なバスやガイドはキャンセル料でほぼ全額ふんだくられるとしても、観光施設の入場料は基本的にその場購入ですよね。1学年50人キャンセル×1箇所平均500円×3箇所×3日分と見積もって、観光費で225,000円か……流石にこれだけだと微妙なところだな……(←貧民なので銭勘定に細かい)

 あとは島袋を尾けて、彼が浜口絵里子と会っている現場を押さえるだけ。果たして二人は町外れの廃工場で密会していました。タロPの執念が込められた【ボイスレコーダー】を、今こそ役に立てる時です。何も知らずアホみたいにベラベラ己の犯行を喋り続ける二人、もちろん会話はバッチリ録音済みです。今まさに慰謝料を山分けしようとしたところで……
 あっ、中島ヒカルが「そこまでよ!」と勇ましく飛び出して行ってしまいました! ご丁寧に貴重な証拠物件であるテープレコーダーを高々と掲げちゃってます。ウワー!! いっつも思うんだけどミステリー等で犯人の手掛かりを掴んだ人間って、どうして丸腰で犯人を説得したり脅迫したりしに行ってノコノコ殺されるんでしょうか。犯人が気付かないうちにさっさと通報しろよ馬鹿じゃねえかと思います。

 多分ヒカル嬢はあんまりミステリーを読んだことがないのでしょう。助けを呼ぼうにも人気のない廃工場、「それを渡してもらおうか」と迫る琉球唐手有段者の島袋に対し、こちらは三章Aの最終日においてすら戦力外通告を下されているショボイ国語教師です。相手が護身具を持っていたとはいえ、60越えたジジイ一人に若い娘と二人がかりで立ち向かってアッサリ気絶させられたどっかの若造弁護士とは状況が違います。勝算など微塵もありやしません。

 が、そこに颯爽と登場したのは、携帯を構えた我らが塩見慶一郎! ファンの方が地に伏して慟哭しそうな程スゴイ作画崩れと意外にもビビッドな携帯電話の趣味(※オレンジ色)が気になりますが、ともかく塩見慶一郎! 彼は昨日の二の舞を防ぐため、あらかじめ別の場所に潜んで、カメラ付き携帯で決定的瞬間を撮影していてくれたのでした。
 この二重の【動かぬ証拠】に、さしもの島袋と絵里子も観念した様子。絵里子の方は本性を現して悪態をついていますが、島袋教諭は腐っても教師のはしくれ、引き際はわきまえているようです。ヤケクソで襲いかかって来られたら9割がた負けてたと予想されるので助かりました。

 工場を後にし、早速銀平を釈放してやるために警察署へ。【動かぬ証拠】の携帯写真を突き付けてやると、刑事の奴め「これは一体…!?」と目を白黒させていやがります。

 まあ当方も絵を見た瞬間同じように目を白黒させたんですけどね。慰謝料受け渡しの瞬間どころか、どう見ても島袋と絵里子がただ廃工場で向かい合ってるだけの写真ですからね。おい慶一郎表出ろ。これのどこが動かぬ証拠だ。フカシにも程があるだろてめえ。これ見せて自信満々のヒカルもヒカルだ。さっさとメガネ屋行って来い。

 ともあれ被害届取り下げ+ショボイ証拠の合わせ技で納得してくれたのか、その場で無罪放免とあいなった銀平。
 最後まで「何でこんな事するんだ、こっちはアンタの事なんかどうでも良かったのに」と可愛くないことを言っています。全く頑固な奴ですね。
 こちらも負けじと格好付けてやりましょう。理由なんてどうだって良いのです。銀平が行きずりの女の名誉を守るため、傷害の罪を一人でひっかぶったのと同じように。

 こうして事件は見事に解決。例によって教頭のクビ発言もなかったことになったようで何よりです。
 【まぶしい太陽】を満喫する暇もなかった幼馴染みトリオ三人も、沖縄の地でようやく自由を取り戻すことができました。美咲と太陽が全然出て来ないせいでヤバイ程執筆が滞りまくった本章のプレイ日記もようやく締められます。……ああ大変だった。【まぶしい太陽】二人に見せたかったよ……すごいナイスな台詞なんだよ……

【 →第四話B『鉄ちゃんの恋』へ続く】

自分へ御褒美↓
本日の太陽 平和記念公園にて観光組の5名で仲良く観光中。バス酔いした岩木につられてゲロりかかっていたところ、未来の妻(確定)に「元気ないなあ」の一言で片付けられ、無理矢理引きずって行かれる。風邪を引いた際「他人に伝染せば治る」「汗をかけば治る」といった民間療法を新妻に強要され、余計に病状を悪化させて苦しむ十年後の姿が目に浮かぶようだ。


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