第四話C『連弾』 | ||
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7月6日(火) | ||
本話の冒頭に登場するのは高千穂誠。自宅でしょうか、倒れた椅子や楽譜のような書類が散乱する部屋の入口に立ち、表情を強張らせて室内を凝視しています。
室内の惨状に驚いているようにも、ひとしきり暴れまくったのち我に返った直後のようにも見えますが、これは一体どういうことなのでしょう。後者だとしたら、やはり完璧超人であり続けることにストレスを感じるあまりつい魔が差してしまったのかもしれません。白石雪也という完璧超人No.2が徐々に頭角を表していることに対する危機感の表れとも言えます(←完璧超人の話はもういいから)。 舞台変わって学校の音楽室、誠はどうやらピアノを弾いているようです。そんな彼を近くで見守るのは、スクールカウンセラーの久保真理子先生。 音楽担当の音無教諭によると、彼は一週間ほど前から毎日ここへ通い、ピアノを弾いているのだとか。しかし、以前に比べて音が乱れており、とても聴けたものじゃないと彼女は言います。転校や黒部鉄郎との仲たがいが重なって、落ち込んでいるのでしょうか。っていうか「流石誠、見事なピアノ演奏だ!」とか素で思ってた当方も少し落ち込みました(素人)。 【寂しげな誠】の変化について色々な人から話を聞いてみましたが、具体的な理由を知っている人は誰もいないようです。唯一思い当たる原因である鉄郎を訪ねたら、四話Bの冒頭と全く同じ「鉄郎が線路に寝そべってて交番に保護された」という話が始まってしまいました。話の後に手に入ったのは【友だちはいらない】カード。ははあ、ザッピングはこうやって進めていくものなんですね。 ここは『連弾』だけで進める分にはやることのない場所ですが、【寂しげな誠】を見せると結構面白い話をしてくれる人もいます。特に「元気がないんですか! じゃあ次の体育で10km走らせます」と真顔で口走る関原教諭、「誠くんていつも寂しげじゃないスか。男に寂しいって言われてもねぇ」と潔いまでに無関心な大山太郎の二名が秀逸でした。 | ||
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7月7日(水) | ||
『鉄ちゃんの恋』と同じイベントが冒頭に発生した他は、昨日に引き続いてこれといった動きはなし。
ただし、線路にいた黒部鉄郎に【寂しげな誠】を見せたところ、最近の高千穂誠がとった奇妙な行動について話してもらえました。登校時、学校の前で誠を見かけた月山美咲が「おっはよ〜」と彼の肩を後ろから叩いたところ、肩を押さえてうずくまるほど痛がっていたらしいのです。 まだ誠を嫌っている鉄郎は「オーバーなんだよ、あんなことで人の気を惹こうとして」と辛辣なことを口にしますが、これはオーバーで片付けられる問題ではありません。回想シーンで苦しむ誠には明らかに死相が出ています。……もしや、誠の元気がなくなったのは、美咲が肩の秘孔を突いてしまったためではないでしょうか。既に彼は生ける屍に等しい状態となっており、精神の力だけで動いている状態にあるのだとしたら……!!(←いくら書くことがないからって出鱈目なことを言わないでください)。 ついでに桧山太陽にも【寂しげな誠】のことを尋ねてみたら「すみません、全然気付きませんでした。僕も自分のことで精一杯で、他の人の様子を伺うまでは……でも、そんなことじゃ駄目ですね」と、『さわやか三組』の登場人物もかくやというほどの優等生発言を炸裂させてくれました。 やはり沖縄のおばあの話を聞かせたのがまずかったか、とちょっと後悔しています。今にして思えば、彼女の思い出話が彼にもたらした効果といったらほとんど洗脳に等しい破壊力でした。 どうでもいいですが太陽は「すみません」がほとんど口癖になってますね。タロPの「なるほど」と同じくらい使用頻度が高い気がします。 サクラ橋にて遭遇、才能開花により職業F・トラックの運転手に開眼。「ねー太陽くん、この車ジャンプボタンがないんだけど」「カメの甲羅ってどこから発射できるの?」などと仕事中に電話していそうで恐ろしい。 | ||
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7月8日(木) | ||
A組の生徒の間で「高千穂誠がアルバイトをしている」という噂が広まっているようです。りん子先生によると、彼の父親は大手食品メーカーに勤めるエリートサラリーマンで、お金に不自由するような家庭環境ではないはずなのですが……
カウンセラーの久保先生に【アルバイト疑惑】の件を相談してみると、彼女も何か心当たりはあるものの、まだ確証を持てずにいるようです。ここで【久保の心配】を入手。 誠の自宅へ行けるようになっていたので、早速家庭訪問をしてみます。洒落た立派な家ですが、郵便受けに大量の新聞が入れられたままなのが気にかかりますね…… 出迎えてくれたのは誠の父親でした。りん子先生の話では一流企業勤務のはずなのに、随分ラフな格好をしている上、日が高いうちから酒を呑んでいます。とりあえず【アルバイト疑惑】のことを伝えてみましたが、「あいつには何でも買ってやってます。そんな話をするなら帰ってもらえますか」と、まるで子供のような言いぐさで追い払われてしまいました。 アルバイトの話がイヤなら【寂しげな誠】の話はどうだ! と再特攻。が、こちらも「そういう年頃だし」の一言で終了されてしまいます。 かなり酔っている様子の誠の父、話題は飲んでいるワインの自慢から仕事の自慢へとどんどん脱線していってしまいます。何故か仕事の話はどれも過去形ですね。リストラでもされてしまったのでしょうか。 とりあえず「シャトーラトゥールを飲む時は『濃縮された味なのに重くない』と言えば良い」と深く心に刻みつつ(←どうせ飲む機会は一生ないので早く忘れた方が賢明ですよ)、【酔った父親】を残して辞去する当方。ガノタの方は「さすがシャトーラトゥールだ、濃縮されても重くないぜ」と覚えると良いかも知れません、とゴッグなんか見たこともないくせに言う、これが知ったかぶりのダブルプレイです。イベントが少なくて書けることがないためこちらも必死です(←ただでさえ長いんだから無駄に引き延ばすな)。 今日も橋にて遭遇。【アルバイト疑惑】を見せたところ「月々のお小遣いだけじゃやってけないよー、早く高校生になってバイトしたい」とのこと。給料分の働きどころか給料分の損失を与えることになりそうだが大丈夫なのか。 | ||
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7月9日(金) | ||
昨日の高峰教諭に続き、今日は関原教諭までもが高千穂誠の異常を訴えてきました。先週に続いて体育を見学した上、理由を尋ねても「体調が悪い」の一点張りなのだそうです。多分10km走らされるのが嫌だったのでしょう(←誰のせいだよ)。
そう思って【体育は見学】の件を直接誠に聞いてみましたが「体操着を忘れたんです。その前はちょっと風邪を引いて」と、関原教諭の時とは違う言い訳で誤魔化されてしまいました。つくづく嘘のつけないタイプですね。人によって言い訳を変えてはいけません。さもないと貴方の会社では、貴方は父方の祖母と叔母と従兄弟と遠い親戚を同時に失った上、僅か一日で奈良と栃木と香川と宮崎を順繰りに回ってお通夜に参加した伝説の人物として語り継がれることになってしまいます。叔母が栃木で死んだと決めたら誰に対してもそれを貫き、証拠として東京駅で栃木土産のひとつも買っておくのがプロというものでしょう(何の話だよ) 以前、誠に何か変わったことがあったら知らせて欲しいと頼まれていたのを思い出し、相談室にいた久保先生を訪問。すると彼女は【音楽MD】を取り出し、吹き込まれていた二曲のピアノ演奏を聴かせてくれました。 どちらも曲調は同じですが、最初の曲に比べて後の曲はテンポが遅く、どことなく重い感じがします。久保先生によると、一曲目は去年、二曲目は最近録音された、誠による全く同じ曲の演奏なのだそうです。 素人の耳には階調すら違って聴こえるほどの音の差。やはり誠の苦しみは根深いようです。とかいってこれで本当に階調違ってたら詐欺だなあ、とちょっと思います。音程もメロディラインも全く同じなんですよね、これ? 第一公園にて遭遇。才能開花により職業G・医療機器の開発者に開眼、ボーナスとして『医学』を入手。イラストの太陽はでけえポンプともプロ仕様の水鉄砲ともつかない黄緑色の巨大な道具を手にしており、何のために使うものなのか未だに解らずじまいである。医療というよりは除霊に使えそうだ。 | ||
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7月12日(月) | ||
高千穂誠の家に見慣れない人物の影が。とりあえず向かってみると、家の門の前に薄汚れた格好の子供が座っています。何のカードを見せてみても「お兄ちゃんならラーメン屋さんにいるよ…」と弱々しく答えるのみで、あまり大した反応はしてくれません。お兄ちゃん、とは誠のことでしょうか。とするとあまり似ていませんが、この子は誠の弟なのでしょうか。
誠はラーメン屋ではなく音楽室におり、いつものように久保先生の傍らでピアノを弾いていました。 どうやら何か用事があるらしく、演奏を早々と切り上げて帰り支度を始めます。その行き先に何か込み入った事情があることは察しつつも、本人が話すことを望むまで【見て見ぬふり】をすることが大切だと言う久保先生。 が、既に魔の赤ランプが点灯しているため、見て見ぬふりをしていたらゲームオーバーになってしまう当方。誠の家にいた子が話してくれたラーメン屋へと向かってみます。 満員の店内で「いらっしゃい!」と出迎えてくれたのは、店の主人と……制服姿の誠です! やはり誠がアルバイトをしているという噂は本当だったようです。いくらなんだって上っ張りぐらいは着せてやれよ店主! 中学生を雇ってるのがバレバレな上に衛生面の観点からも飲食店失格だぞ! 誠に事情を聞いてみると、彼はなんと生活費を稼ぐためにバイトをしていたのでした。昨年末にリストラされた父親が、仕事もせずに酒浸りの毎日を送っているので、父にかわって彼が働きに出るほかなくなってしまったというのです。 そういう事情があるのならば【見て見ぬふり】もやむを得ませんね。しかし誠、まさか黒部鉄郎を心配する傍らで、こんな苦労を背負い込まされていたのか…… ちなみにここと翌13日でゲームオーバーになると、田沼教頭と小須田教諭からかなり笑えるクビ宣告を頂くことができます。未見の方は是非試してみましょう。 相変わらずいつもの橋にて、ついに職業Sのカリスマ主婦に開眼。「勉強とかできないけど、人生それだけじゃないもんね!」と、いつになくコメントも強気。しかし開花可能職の三割が主婦、五割が家事関係職であるという現実に、勉強ができない者の人生の幅を垣間見た気分である。結婚できなかったらその幅も三割減か…… | ||
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7月13日(火) | ||
四話Bと同じく、高千穂誠が一学期いっぱいで転校することを報告してきました。転校とバイトの件を久保先生に伝えるため早速相談室へ向かうと、そこには誠も訪ねてきていました。袖をまくった彼の左腕には、最近できたばかりの痛々しい傷跡が!
ようやく重い口を開いた誠によると、これは父親によって付けられた傷なのだそうです。自宅のピアノを勝手に売り払った父に誠が詰め寄ったところ、居間のキャビネットに突き飛ばされてしまい、割れたガラスで運悪く重傷を負ってしまったのでした。 これで誠が最近音楽室でピアノを弾いていたことや、体育を見学していたことの理由が明らかになりました。どんな仕打ちをされても「あの人は【腐っても父さん】なんだ」そう思って、誠はずっと怪我のことを言えずにいたのです。 父親を現金製造機能付粗大ゴミ(自走式)ぐらいにしか思っていない者が多い昨今の若人の中で、健気なまでに自分の父親をかばおうとする誠。こうなれば彼の家に殴り込んで、担任自ら父親の目を覚まさせる他ないでしょう。あんないい子傷つけといてなに甘ったれてんだクソ親父! しかし誠の家に行ってみると、玄関先で出て行くの出て行かないのと何やら不穏な言い争いが起こっています。直後に家から出てきたのは、母親とおぼしき誠にそっくりな女性と、昨日会ったみすぼらしい格好の子供でした。 父親のあまりのダメっぷりに耐えかねて、実家に戻ることにしたらしい彼女。誠は自宅へ残ることを望んだものの、間もなく家が人手に渡ってしまうため、いずれにせよ転校してこの土地を離れなければならないようです。 本当は誠も連れて行きたかったと語る母と同じく、兄との別れを寂しがっている弟。「あたし……お兄ちゃんと一緒にいたい……」と弱々しく呟いて あたし!? 耳を疑いつつ読み戻し昨日でセリフを確認してみると、名前欄に「早苗」とあります。どうやら弟じゃなくて妹だったみたいです。てっきり男の子だとばかり……女の子ならもっとマシな服着せてやれよ両親! こんな汚い格好させるなよ!! 家を出て行く親子を見送り、改めて父親にメガトンパンチを喰らわせるべく高千穂家へ。家の前で久保先生に出会ったので、一緒に父親のところで話を聞くことにしました。 妻と娘が出て行ったにもかかわらず、何事もない様子で酔っ払っている父。いい加減にしろ! 誠はアンタのことを【腐っても父さん】だと言って、ずっと庇い続けているんだぞ!! 誠父「……ハイ? 父さんが何です? 父さんは、私です」 怒りの大演説を決めたつもりが、伝説の志村スルーで軽やかにかわされて落ち込む当方。次あたり「はい、はい、今年で四十歳になりますよ。息子は腕のいいラーメン屋でねえ」などと中年ボケを決め込まれるんじゃないかと心配になってきました。 一緒にいた久保先生が「もっと誠君の心をダイレクトに伝えるものはないかしら」と出してくれたヒントを参考に、今日のところは引き下がることにします。 | ||
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7月14日(木) | ||
黒部鉄郎が学校を休んだとりん子先生。これも四話Bと同じイベントですね。鉄郎を思いやる影で高千穂誠が人知れず苦しんでいたように、本章の鉄郎も見えないところで悩みを解決できずにいるようです。
が、とりあえず本章では誠を優先しなければなりません。廊下にいた誠に【腐っても父さん】という発言の真意をまず問いただしてみます。 ただでさえ影のある少年だった誠は、変わり果てた父に何度も期待を裏切られたことで、今やすっかり希望を失ってしまっているようでした。ここで手に入ったのは【心、閉ざして】というカード。なんかムード歌謡というか耽美系小説の章タイトルに付いてそうというか、微妙な名前のカードです。 使うのに僅かばかりためらいを覚えつつ、久保先生に「誠が【心、閉ざして】るみたいなんですが」と報告。もはや彼が精神的に限界の状態にあると悟った彼女は、最後の手段として誠と一緒にピアノを弾くことによって、彼の悩みを引き出せないか試してみることにしたようです。 早速【連弾】の誘いを誠に伝えるため音楽室へと向かいましたが、残念ながらカードは見せられず。 代わりに、皆に転校を隠していた理由は、父のリストラで家を手放す羽目になったことを伝えたくなかったからだと語ります。友達を心配させたくなかったからでも、別れの雰囲気が苦手だったからでもなかったのです。 「そんなこと友達に話したところで、僕の気持ちなんかわかりはしない」と吐露する誠。 その台詞鉄郎の前で言ってみような。四章Bで転校のことはバラしたくないが鉄郎とは仲直りしたいと無理難題を突き付けて人を散々コキ使ったのはどこの誰だったかな。(微笑) そうそう、誠の父にももう一度会って、きちんと話を付ける必要があります。 再度高千穂家へ向かうと、父親は「また貴方ですか」と不機嫌そう。まあごもっともです。父親との会見も、これで一体何度目だったやら。 今度は久保先生のアドバイス通り、誠の心を率直に伝えられる【音楽MD】を聴いてもらうことにしました。さすが誠の父親、ピアノの音色によって、そこに潜む息子の苦悩を即座に探り当てたようです。ワインに引き続いてピアノでも違いのわかる男です。 父が金に困って売り払ったピアノは、幼い頃の誠に何度もせがまれて購入した、一家の幸福の象徴ともいうべき大切なものでした。それをようやく思い出し、深く後悔している様子の父親。これで少しは彼も変わってくれるでしょうか? | ||
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7月15日(木) | ||
冒頭でいきなり【車庫だった公園】のカードをくれる大森巡査。こちらの章では黒部鉄郎の自殺未遂イベントは見ていないはずですが、既に見たものとして話が進んでいるようです。随分中途半端なザッピングになっちゃうなあ……
特にやることも無さそうだったので、音楽室にいた高千穂誠に【連弾】【車庫だった公園】の両方を見せて、四章Bと同じく【廃線歩き】を入手しておくことにしました。 ついでに校門前の鉄郎に会って、例の必死な誠を再度観察。問題の「頼むよ…!! 鉄郎…!!」ですが、読み戻し機能でセリフ字幕を確認してみたら、ただの「頼むよ…鉄郎…。」でした(反省)。 声優さんの演技的には前者に近い迫力だったので拍子抜け。むしろその前のセリフが「そうじゃないんだよッ!!」だったことに驚きを隠せません。ここって、そんなに気合を入れて否定しなきゃならんような内容だったっけか…… 翌16日はさらに暇になってしまい、仕方がないので誠に適当なカードを見せにいったら「今更そんな話は聞きたくない、ピアノ弾きたいんで邪魔すんな」と怒られました。太陽だったら「すみません…」と一言社交辞令を付け加えてくれるのにな、と考えるとちょっと鬱です。 珍しく神社にて遭遇。美咲に続いて職業Sの天才医学者に開眼。最高職だというのに石化させられたのみならず、下半身をスッパリチョン切られて台座に晒し者にされている姿には涙を禁じ得ない(←見たことのない方が誤解するような表現は慎んでください)。専業主夫と製薬会社勤務のイラストの方が好きだなあ…… | ||
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7月18日(日) | ||
この日は四章Bでも行われた廃線歩きの当日。しかし、高千穂誠が黒部鉄郎に転校の事実を明かすことはこちらでもなく、【思い出の写真】を撮ることを拒んだ鉄郎は、一人で帰って行ってしまいました。
ところが、ここからは以前と違った展開に。なんと公園内には誠の父親と久保先生も来ていたのです。誠が他の友達と一緒にいるところを見てもらうため、久保先生が父を呼び出していたのでした。 「誠にあんなに友達がいるなんて」と、廃線歩きに興じる生徒たちを見て感動している父親。しかしさっき鉄郎が帰ってしまったため、あの場には誠・あずさ・マミ・クミ・レミしかいません。友達というよりハーレムに見えることや、息子に男友達が一人もいないことは心配にならないのでしょうか。むしろあの廃線歩きメンバーは、実際には打算によって結ばれた黒い絆の産物です。ワインとピアノの違いはわかっても、友情の真贋が見抜けないようではまだまだですな、お父上! この場合はその誤解がプラスに働いたらしく、父は「あんなに仲のいい友達と誠を引き離してしまったなんて」とうまいこと反省してくれています。 ようやく自分の過ちに気付いてくれたところで、【腐っても父さん】を今度こそちゃんと見てもらうことにしましょう。また「父さんは私ですが何か?」と抜かす節穴野郎なら救いようがありませんが、誠がどんなに虐げられても父を信じ続けたことは、キッチリ伝えておかなければなりません。 過ぎたことは取り返しが付かないけれど、故郷の長野でもう一度人生をやり直すと決意してくれた父。もう、酒と過去の栄光に溺れて暴力を振るうようなことはなさそうです。 しかし家を手放してしまった以上、やはり誠の転校は避けられないことのようです。結局彼はこちらでも、友人に別れを告げないまま去ってしまうつもりなのでしょうか。 | ||
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7月19日(月) | ||
やはり高千穂誠は、最後まで転校を秘密にしたまま旅立って行ってしまいました。
そのことを出発後に聞かされてショックを受けるクラスメートたち、【思い出の写真】を撮ってやれなかった後悔に涙する黒部鉄郎……二周目と同じイベントですが、別の視点の物語を体験してから見ると、以前とはまた違った感慨がありますね。 特に「誠くんはずっと友情を信じてくれてたのに……」と涙まじりに呟く鉄郎の言葉を改めて聞いた時には、「そんなこと友達に話したところで、僕の気持ちなんかわかりはしない」という14日の誠のセリフが思い出され、とてもクールな気分を味わうことができました(←逆効果じゃねえか!)。 もちろん、こちらでも四章Bと同じように、誠と鉄郎の最後の思い出づくりを叶えてやることは可能です(というか、そうしないとゲームオーバーになってしまいます)。が、前述のようにここでは割愛。 長野へ向かう電車の中で、誠は土曜日に久保先生と行った連弾のことを思い出しています。 連弾の後、先生は誠への餞別として、ある特別な話を聞かせてくれました。その印象的な言葉を胸に、新天地へと旅立つ誠。 ふと人の気配に気付いて通路の方を振り向いた彼は、その人影の正体に気付いて、嬉しそうな微笑みを見せます。二人分のお茶とお弁当を買って戻ってきてくれたのは、もちろん、かつての優しさを取り戻した父の姿でした。 さて、とても良い話でした。下手に突っ込んだりネタをバラすと不粋になってしまうためあえて伏せていますが、土曜日の連弾、久保先生の最後の言葉、電車内で誠が父親に見せる笑顔、いずれも実に感動的なもので、本編で一番最後にプレイする話として相応しい内容だったと思います。 ただし唯一問題がありました、それは、最後のシーンで父親が持ってきたお茶の名前です。 「もろ茶」。これはいけません。エンドロールを見ながら久保先生の名台詞や連弾時の誠を思い起こしていた当方の静かな感慨は「もろ茶」のインパクトによって木端微塵に吹き飛ばされ、思い起こしてみればこの物語がもろ茶一色であったかのような錯覚すら覚えてしまう有様で、あまりにも興醒めだった記憶があります。「十五茶」「おーい緑茶」「さらっと茶」等、パロディにしてももう少し無難なネーミングはなかったものなのでしょうか。 ちなみに本章が当プレイ日記の本編最後の章であるため、事実上このクソ長いプレイ日記はもろ茶によって締めくくられたことになってしまいます。 なんか実に当サイトっぽい終わり方であるなあと感慨にふけりつつ、これにて本編の攻略日記は終了。お時間がございましたら、全体総括の項も併せてお楽しみ頂けますと幸いです。 【 →『総括』へ続く】 | ||
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