ネタバレ激多!!!


第十話『Tod und Madchen: Zweiter Teil』
←前の話 →次の話

 2月7日(月)


 こんにちは。前章のラストで怒りのあまりテレビ画面をぶん殴った粗忽教師です。
 クレイジーヒューズと呼んでください。

 日曜の夜に起きた三つの事件。第一公園で何者かに刺傷されたりん子先生と、中島ヒカルの目の前で自殺未遂を行った月山美咲、そして、繁華街の裏通りで、誤って誰かを襲撃してしまった関原教諭……
 全ての事件の影で糸を引いているのが、ことえりの「きょうし」第一変換候補が日本一似合う男、桐谷正輝であることはもはや動かしようのない事実です。
 あの狂死、否、狂し、否、狂詩(チキショウまだ変換候補に「教師」が出てこねえ)ああもういいや面倒臭い美術饗しの邪悪な企みを、誰もがただ見ていることしか出来なかったために起きてしまった悲劇を、もうこれ以上繰り返すわけにはいきません。

 事件から一夜明けた本日は、まず、無断欠勤している関原教諭の自宅を訪ねることにしました。病院で一命を取り留めた美咲とりん子先生の容態も心配ですが、関原が昨夜誰をバットで殴りつけたのが気にかかります。

 幸いなことに、関原はアパートに在宅していました。人目をはばかるように招き入れられた部屋の中には、なんと、頭に包帯を巻いている塩見慶一郎の姿が!
 内密の話をするため桐谷に呼び出された慶一郎は、全く同じ場所へ現れる予定だったネット詐欺師と間違われ、関原に襲撃されたようです。桐谷が美咲や高峰の時と同じように、手駒と邪魔者の口を一度に塞ぐことを目論んだのに違いありません。

 続いて病院の美咲とりん子先生を訪問。残念ながら二人とも、まだ面会できる状態ではないようです。
 そのかわり、病室の前で八話に登場したりん子の元彼、御法川実に会うことができました。新聞記者を務めているため、いち早くりん子の事件を知ることができたと語る彼。探偵かデカレンジャーの茶色あたりでもやってるんだろうとずっと思っておりましたが、まさかブン屋だったとは!

 これだけの大事になってきている以上、マスコミの情報力は大きな助けになります。思い切って御法川に事の詳細を知らせてみたところ、快く調査協力を申し出てくれました。おお、その 一人だけ手抜きっぽい コンセプトが曖昧な顔が、仲間になった途端に頼もしく見えてくるから不思議だゼ!

 ところで本章の高峰教諭は、第一公園からサクラの森公園に居場所を移して、相変わらずリストラ中年かルンペンも同様の生活を送っております。何のカードを見せてもほとんどまともに答えてくれません。
 もっと頑張れよ! そんなだから美咲の母ちゃんに「あの人には失望しました」とかトホホな台詞を吐かれる羽目になるんだよ!


2/8 2/9 2/10 2/14 2/15 2/16 補足


 2月8日(火)

 一連の事件は全て自分のせいで起きているのだと、しきりに己を責めている中島ヒカル。可哀想に、精神的に相当参ってしまっています。

 彼女の家を訪ねると、母親は主人公のことを覚えていたようでした。やはり【6年前の事件】で自殺した冬月チハルはヒカルの血縁。両親が離婚したため、それぞれの親元に一人ずつ引き取られた姉妹だったのです。
 理由も証拠も曖昧なままですが、冬月チハルの自殺原因に桐谷教諭が関わっている可能性は濃厚です。そして、このまま彼を放置しておいたら、今度は妹のヒカルまで同じ目に遭わせてしまうかもしれません。
 ここまで、何もかもが桐谷教諭の思い通りに進んできてしまいました。昨日仲間に加わった御法川実の存在が、なんとか反撃の糸口となってくれるといいのですが……

 そこで本日は、図書館にいた御法川のもとへ即時特攻。新聞社のデータベースなら、六年前の自殺騒動や真学受験会の噂を、もっと詳しく調べられるかもしれません。早速作戦会議といこうぜ御法川!

 御法川「……なんだ、あんたか。何しに来た?(すげえ不機嫌)」

 ……昨日「なんかあったら知らせてくれ」つったのお前だよネ? 話し合いたいことがあるから知らせに来たのに、そういう小生意気を抜かすのはどの口かナ?(微笑)

 これでまともな対応しなかったら殺すと思いながら【6年前の事件】について尋ねてみる当方。すると、ちょうど御法川も同じことを調べていたところでした。真学受験会の調査絡みで耳にする機会があったようですね。
 クヌギ中学で起きた女生徒の飛び降り自殺、それと全く同時期に、同じ学校で囁かれていた不正受験疑惑。さらに暴漢の襲撃を受ける直前、りん子先生はクヌギ中の元教師から【桐谷枠】という推薦入学枠の情報を入手していたようです。

 六年前、桐谷教諭が名門校の推薦枠を悪用し、真学受験会と組んで裏口入学を行っていたとしたら……サクラ中でも同じように、桐谷枠が使われている可能性は大いにあり得ます。普通使えない生徒ばかり送り込んでいる学校の推薦枠は速攻で取り消されるはずなのですが、まあ、奴の事だから尻子玉パワーで何とかしたのでしょう。

 そ、そして、当方の心のオアシス桧山太陽が遂にマップ上へ帰ってきてくれました。ここぞとばかりに特攻し、手に入れたイベントカードを日付も忘れて片っ端から突きつけまくる当方(変態)。

 【6年前の事件】を見せては「6年前は僕小学生だったんで覚えてないです」というコメントから当時9歳のチビっ子太陽を想像して幸福に浸り、【美咲の異変】を見せては「そのことはもう話したくないんです……」と表情を曇らせるさまに萌え、【美咲を信じて】を見せては「美咲ちゃんが本当にそんなことしたんなら、涙なんて流す訳ないじゃないですか!」と叫ぶ小野大輔(声優)のテンパり声に熱狂し……

 気がつくとゲームオーバーになっていました。(お前って奴は……)
 バッドエンドイベントの教頭が信じられないほど優しいため、罪悪感もお得な3倍ファミリーパック。すみません。暗い展開ばっかりでボケどころがないのでむしゃくしゃしてやりました。今は反省しています。


2/7 2/9 2/10 2/14 2/15 2/16 補足


 2月9日(水)

 関原教諭と塩見慶一郎がようやく学校に登校して来ました。「ネット詐欺師の件はどうなりましたか?」と何喰わぬ顔で尋ねる桐谷教諭に、関原は顔を青くして逃げて行ってしまいます。……まさか、そこまで手の込んだ方法を使っていたとは……

 一方の慶一郎は、屋上で伊吹銀平を激しく怒鳴りつけています。「その程度の奴だったのかよ!」と叫んでいるところからみて、圧力に屈してしまった銀平を責めているのでしょう。気持ちは解りますが、今はあまり無理をして欲しくないところです。見た目は組幹部と社会人テニス部でも、彼らはまだ社会的に何の力も持っていないのです。

 中島ヒカルは入院中の月山美咲にようやく面会許可が出たことを知り、彼女のお見舞いに来ていました。やはり美咲も事件の日、桐谷によってヒカルと同じ場所へ呼び出されていたようです。

 が、ここは当方の心の最悪イベント第2弾なのでなかった事にしました。いやー太陽くん、美咲ちゃん早く良くなるといいね。お見舞いにはもう行ってあげたのかい。マップ上に出て来てるとこを見ると受験はもう終わったのかな。君の実力なら合格間違いなしだから安心だね。あと、ようやく黄緑のヲタシャツから冬服に着替えてくれたのは嬉しいけど、いい加減その赤いスニーカーはやめた方がいいよ。水色のオーバーにその靴を合わせるのはどう考えてもおかしいからね(※設定資料集より)。さあ、そんなことより喉が渇いただろう。どこかで何か飲まないか、ご馳走するよ。アハハ……アハハハハハハ……(果てしない世界へ現実逃避中)

 幸いなことに、りん子先生の方も意外に傷は浅く、今日から面会ができるようです。いち早く駆け付けていた御法川と共に、事件の日の話を聞いてみることにしました。
 すると、なんとあの日のりん子先生は、クヌギ中の元教師から、六年前に行われていた裏口入学の実態を聞くことに成功していたのです。
 その不正入学のからくりは、恐るべきことに全く法に触れない綿密な構造によって成り立っていました。
 受験先の高校から見ればただの推薦入学である上、利害の一致する真学受験会・クヌギ中教師・保護者間で秘密が守られているため、決定的な証拠が明るみに出る恐れもない。まさに悪魔の知恵と呼ぶに相応しい計画です。

 桐谷はこの計画によって一銭の金も受け取らない代わりに、不正入学に手を染めた教師たちの弱味を握り、学校を自分の思い通りに支配するのが目的だったようです。
 りん子先生が会った菊川という人物は、その理由を「創作活動のため」とだけ答えたそうですが、これは一体何を意味しているのでしょうか。まさか冬月チハルの自殺は、学校ぐるみで黙認されていたのでは……?


2/7 2/8 2/10 2/14 2/15 2/16 補足


 2月10日(木)

 情報が少しずつ集まりつつありますが、憎き変態教師の首を取るにはまだまだ力不足の今日この頃。当の桐谷はスッカリ勝ち誇って「一週間後には絵が完成するよ」などとナメた口を聞いております。その肝臓悪そうなタレ目三白眼で調子こいてられるのも今のうちだぞ尻子玉。

 昨日御法川に頼まれていた【桐谷の目的】を聞き出すため、癪ですが今日は美術室へ。
 すると、桐谷は話の代わりだといって、一枚の油絵を見せてきます。うつろな表情で立っている少女の全身を描いたもので、彼女とその周りを取り囲む空洞の他には何も描き込まれていません。これはもしや、六年前に自殺した冬月チハルをモデルに描かれたものではないでしょうか?

 「元気ハツラツな十五歳のピチピチ美少女が絶望し、死へ包容されていく姿こそが私のテーマなのだよフハハハハ(意訳)」と、己のヤバイ性癖(年齢まで限定した深刻なロリ萌え)を堂々とカミングアウトする桐谷。

 さらに彼は、描きかけの新しい絵をもう一枚取り出してみせました。そちらに描かれていたのは、恐怖に目を見開いて壁にすがりつく、一枚目の絵とそっくりの少女の姿。ああ、九話のラストでこいつがキティガイみたいな顔して下描きしてた奴です。そこに描かれている少女のモデルが誰なのかは言うまでもありません。

 遂に謎が明らかになりました。この男は己のモチーフを手に入れるためだけに、真学受験会を使った裏口入学で学校を腐敗させ、何の罪もない少女を自殺に追いやったのです。実際に見なきゃ描けないなどと甘ったれている辺り、お前画家向いてねえよと叫びたくなるほど想像力が欠如しています。

 直後に廊下へ現れた伊吹銀平【桐谷のモチーフ】を見せてみると、中島ヒカルの危機を知っていよいよ覚悟を決めた様子の彼。なんと、布にくるまれた血染めの刃物を差し出してきました。
 それは、りん子先生が公園で刺された時に使われた【凶器】だと彼は語ります。倒れた彼女が桐谷の名を呟いたため、彼の犯行だと思った銀平は、仇を取るために凶器を持ち出してきてしまったらしいのです。

 お祖父さんのことで動けない自分の代わりに、桐谷を止めてくれとナイフを差し出す銀平。脇目もふらずマップ画面を確認してみると……しめしめ、奴はまだ美術室にいるようです。

 死ね桐谷!! このナイフで流された血によって貴様の最後の作品を完成させてやる!! 殺人教師上等じゃァー!!!

 と息巻いて美術室へ討ち入りに行った当方でしたが、塩見慶一郎が思わぬ邪魔をしたせいで天誅を下すことができません。

 おまけに「りん子先生をお前が刺した証拠ならあるんだよ、見せてやってくれ先生!」とか言われました。……チッ、塩見の野郎め、こんな下らないことに【凶器】カードを使わせやがって……(←ちゃんとした人にとってはそれが本来の用途です)
 わかっていたことですが、当然桐谷は動じません。同時刻の彼にはアリバイがありますし、仮にりん子先生を狙う理由があったところで、自ら手を汚すような真似をするほど馬鹿ではないはず。とすると怪しいのは、あの真学受験会の前沢という男でしょうか。

 【凶器】カードが不発に終わって頭に来たので、腹いせに河川敷の桧山太陽へ特攻して血染めのナイフを見せてやることにしました(←思考回路桐谷以下)。

  「うあぁっ…!! 何で……何でこんなことばっかりするんだ!!!」

 いきなりすごい勢いでキレ出した太陽に腰を抜かす当方。ゲームオーバーになるほど何枚も何枚も変なイベントカードばっかり突きつけまくったため、遂に我慢の限界に達してしまったのでしょうか。あわわわわわわ。
 ところがその後に「こんなことしたって、誰も幸せになれやしないのに!」と続いたため、どうやら当方の行動に対してキレた訳ではないようだと知ってホッと一安心。このゲームにおいて最もビビった瞬間でした。スリルをありがとう太陽!


2/7 2/8 2/9 2/14 2/15 2/16 補足


 2月14日(月)

 御法川実が、先日りん子先生が話を聞きに行ったクヌギ中学の元教員、菊川悟郎と会うことになったそうです。偶然近くを通りかかった中島ヒカルと共に、インタビューに同席させてもらうことにしました。

 【6年前の事件】のことを尋ねてみると、菊川は冬月チハルの自殺原因が「失恋の末の飛び降りだったらしい」と思いがけないことを口にします。それはつまり、チハルは桐谷教諭に言葉巧みにもてあそばれて絶望し、自殺に追いやられた……ということでしょう。糞ロリコンめ! やはりあの時【凶器】カードで異界送りの刑に処してやるべきだった!!

 しかし腹立たしいことに、表向きは何一つ法に触れることをしていない桐谷の悪事を物語るのは、被害者の言い分ばかりです。御法川の言う通り、これではマスコミとしても大っぴらに告発することができません。
 ……あっ、「せめて死人でも出ればなあ」などと御法川がウッカリしたことを言うので、ヒカルが本気に取ってしまいました! やめれ! 悪事を証明するために自殺したら奴の思う壷だ!!

 全くここの御法川は、2/8に「六年前に生徒の自殺に耐えかねて辞めた先公ってアンタだろ」と言ったばかりでありながら、今日は「六年前の事件にアンタも関わってたのか!?」と驚いており、ウッカリ過ぎて訳がわかりません。今日は二号機が来てるんですか? いつもの御法川くんはダンボールに入って充電中ですか?

 美術室にいた桐谷教諭は、どうやら六年前の事件を心の中に封印していた主人公の弱さが我慢ならないようです。
 「大事な人を失った傷と向き合わず、どうやって前に進むのだ」と、自分を棚に上げて綺麗事をぬかしはじめる桐谷。その原因の張本人であるお前に言われたかねえよとイライラする当方ですが、冬月チハルを死に追いやったはずの彼が、彼女を「大事な人」と呼んでいるのが気になります。
 また、この日の桐谷は何故かいつものふてぶてしい態度とは別人のように神妙な面持ちだったのが印象的でした。バレンタインデーなのに女生徒からチョコを貰えなかったのでヘコんでいるのでしょうか。

 ……そう、この日はバレンタインデーなんだよ……美咲が太陽に出来かけの巨神兵みたいな形をした手作りチョコをあげて彼に死を覚悟させたり、タロPがあやかにチョコを貰って「今年もコレクションに加えるッス!」と大喜びしていたり、陽子が何故か女生徒からチョコを貰っていたり、慶一郎がりん子先生から貰った義理チョコを中原中也の詩を口ずさみながら思いつめた表情でちょっとずつ大事に食べてたり、何よりこの日はこれまで面倒見てきた女生徒たちから心のこもったチョコを貰えるものだと心から信じてきたのに!!!

 ちきしょう……桐谷さえいなければ……お前なんか嫌いだ畜生め……(血涙)


2/7 2/8 2/9 2/10 2/15 2/16 補足


 2月15日(水)

 昨日菊川悟郎から聞いた話が余程ショックだったのか、中島ヒカルが桐谷教諭を「お姉ちゃんと付き合ってたなんて嘘でしょ!?」と、切羽詰まった様子で問いつめています。
 バカだねこの子はそんなこと聞いたってこの尻子玉がまともに答えてくれるわけないでしょうに! 一番ダメージのでかい返事をわざと選んで返してくるに決まってるでしょうが!……と言いたいところですが、いつもの頭のいいヒカルなら、そんなことは言われるまでもなく気付くはず。それだけ彼女が精神的に疲弊し切ってしまっているのです。

 そこへ小須田教諭が大慌てで駆け込んできました。な、なんと、入院中の月山美咲が、またしても自殺未遂を試みたというのです。
 「ほう、凄いな彼女」と面白そうに言ってのける桐谷。……あの、早くカード選択画面出してくれませんか。【凶器】カード選びたいんですけど、ねえ。【凶器】が駄目なら【バールのようなもの】とか【ワイヤー】とか【殺しのライセンス】とかでも良いです。

 「表現者はね、表現して精神から溢れてくるものを掬い出さないと、内側から破裂してしまうんだ」と、相変わらず桐谷は己のキティガイ行動を正当化しています。そういうことはケツの穴に詰まってる尻子玉を抜いてから言ってください。多分お前が破裂しそうなのそのせいですから。

 美咲、高峰、銀平、慶一郎、関原、そしてりん子先生。自分を絶望させるために次々と生み出される犠牲者に、ヒカルの精神はとうとう崖っ縁のところまで追い詰められてしまいました。

 今また、六年前と同じように、屋上のフェンスの外に女生徒が立ちます。
 その時と異なるのは、彼女が最後まで友達を思いやり、留守番電話へメッセージを吹き込んでいたこと。そして、そこから飛び降りる目的は桐谷から逃げるためでなく、大事な人たちにこれ以上の危害を及ぼさせないこと。
 しかし、反対側の屋上からワクワク顔で見守っている桐谷にとっては、ヒカルが誰のために死ぬも同じこと。彼は嬉々として新しい絵を完成させるでしょう。そしてその罪はとうとう明らかにならないまま、いずれ必ず同じことが繰り返されてしまうでしょう。

 大急ぎで屋上に駆けつけて説得に及びますが、ヤバイことに彼女を説得できそうな、それっぽいカードを一枚も持っていません。ここまで手に入れたイベントカードに不自然な空欄はなかったはずですが、もしかして【凶器】カードの後、まだ何か手に入れてないカードがあったりしたのでしょうか。
 ……ど、どうしよう。どうしたらいいんだ?(八話ぶり二度め)

 「このままでは桐谷の思い通りになってしまうぞ!」という心の叫びを込めて【桐谷のモチーフ】を突き付ける当方。が、「そんなことどうでも良いんです」の一言であえなく撃沈。ギャー! ヒカルが飛び降りてしまいました!!

 バットエンド時の悲しいバイオリン音楽が脳裏をよぎります。肩書きは『見殺教師』でしょうか。
 ところがその瞬間、主人公が飛び出してフェンスをよじ登り、驚異の動きで落下したヒカルの腕を捕まえました! そのまま引き上げられるかと思いきや……あっ、バランスを崩して彼女もろとも屋上から真っ逆さまに!!

 こりゃあもう助からないでしょう。バッドエンド時の肩書きは『死亡教師』でしたか……チーン……

 が、驚いたことにまだゲームオーバーになっていません。気がつくとそこは病院のベッドの中でした。
 それどころか偶然下にあった木に引っかかったので、主人公はほとんど無傷の状態で助かったのだそうです。彼が空中で必死に庇ったおかげで、ヒカルも多少の骨折で済んだようです。
 ヒカルが真下にいかにもクッションになりそうな木がある場所から自殺しようとするウッカリさんで助かりました。そこに木を植えといた庭師グッジョブ! 建築技師も設計士もグッジョブ!!


2/7 2/8 2/9 2/10 2/14 2/16 補足


 2月16日(水)

 目立った怪我はないにしろ、大事をとって一日入院することにしたらしい主人公。そこへ、中島ヒカルと冬月チハルの両親が面会にやってきました。
 父親はチハルを失った悲しみのあまり、六年前に主人公をひどく罵ったことを謝罪し、今回の件について改めて感謝の念を述べてくれます。

 一方、留守電のメッセージと彼女の行動によって桐谷の洗脳から脱し、ようやくヒカルの優しさと誠実さを思い出すことができた月山美咲
 ここでのイベントも太陽にはとても聞かせられないプチ最悪イベントなのでちょっと省略しますが、やっと元の仲が良い二人を見ることができて一安心です。

 が、事件はまだ終わっていません。
 退院してきた病院の前には、静かな憤りに燃える御法川実の姿がありました。これ以上桐谷を野放しにしておけない、あるだけの証拠で校長に奴を【告発】しようと語る彼。
 今日はしっかりしていますね、一号機がやっと充電から戻ってきてくれましたか? ヒカルが飛び降りた理由の10%程度が一昨日の君であることを当方はまだ忘れていませんよ?

 かくして、いよいよ桐谷正輝との最終対決がやってきました。
 ここまで集めてきたイベントカードをありったけ使いまくって、次から次へと事件を告発する主人公と御法川。
 しかし、やはり具体的な証拠をろくに出せないことが痛い。りん子先生の刺傷事件、真学受験会とつるんだ裏口入学疑惑と、大きな疑惑が校長によって次々に却下されていってしまいます。

 かろうじて美咲を使って高峰に無実の罪を着せたことだけは認めて貰え、高峰の職場復帰を許可してくれた校長ですが、その件に関して桐谷に下された処分は、なんと三月いっぱいまでの謹慎! わずか一ヵ月足らずで、あの野郎はこの学校に戻ってきてしまうというのです!

 どういうことだ一体! 逆転裁判みたいにうろたえまくって髪掻きむしったり目玉飛び出させたり尻子玉吹き出したりする桐谷の姿を楽しみにしていたのに、これじゃあ全然カタルシスが得られないじゃねえか!! 成歩堂呼んでこい畜生め!!!

 ……やはり、桐谷を完全に追いつめるためには、決め手となる証拠が今ひとつ欠けていたようです。
 とりあえず我が3ーBの生徒が狙われることはもう無くなりました。しかし、真学受験会は依然存在し続け、桐谷はサクラ中学でのうのうと教鞭を取り続けることになってしまったのです。
 おまけにヒカルの父親に声当てしてた声優がX-MEN: Evolutionでサイクロップスの役をやってる上田陽司だったことにスタッフロールで初めて気付いて「もっとちゃんと聞いとくんだったあァァ!!」と後悔の念にうちひしがれる羽目になってしまいもう最悪です。


 ……………………
 …………

 なかった事にしました。(明るく)

 気を取り直して二周目行きましょう! あの尻子玉が自分でそうして欲しいっつってるんだから、何も遠慮することはありません。
 新しい物語も一気に五話追加されますし、まだまだ楽しいスクールライフは終わりそうにありませんネ! さァー二周目も美咲と太陽の愛らしいラブっぷりにどしどし萌えるゾー!

【 →二周目第三話『勝手にしやがれ』へ続く】


2/7 2/8 2/9 2/10 2/14 2/15 補足


 補足

 実はこの九・十章は、一周目のプレイでは真の結末に至ることができません。
 したがって、一周目をプレイした感想を掲載している本プレイ日記では、りん子先生を襲った犯人や、桐谷が少女たちを狙う真の動機が不明のままに終わる、中途半端な結末しかお伝えできていない状態になっています。

 全ての真実が明らかになるのは二周目以降のプレイから。そして二周目の最終話と、この十話終了後に訪れる『卒業式』の内容は、こんなところに書くわけに参りません。こればっかりはご自分の目でお確かめになることをお勧めします。

 そして当方は、十話である生徒に起こった大きな変化を、未プレイの方のためにわざと伏せています。ゲームのシナリオに大きく絡むわけではありませんが、これは文字で書いても驚きが伝わりにくいと判断し、あえて割愛させて頂きました。

 さあ、気になるだろう? 気になるだろう? ゲームをプレイしてもいないのにこんなところまで読み進めてしまった不届きな貴兄は、今すぐゲーム屋に走って(略)


2/7 2/8 2/9 2/10 2/14 2/15 2/16


←前の話 →次の話

3-B生徒たちの素敵な顔アイコンは『P:Mo』様、画像素材は学校印様よりお借り受けいたしました。
Kaiketsudoh Honpo: Shigen Harubara (Storekeeper)
harubara@cmail.plala.or.jp