第二話『大人は判ってくれない』 | ||
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4月21日(水) | ||
のっけから縁起の悪いことに、エピソードを開始してすぐ流れるシーンは放火犯の姿。けれども犯人の胸中は「やめたいのにやめられない、誰か助けて」と悲惨な印象。単純な愉快犯ではないようですね。 一話終了直後の次回予告で、月山美咲に放火の疑いが掛けられてしまうらしいと知ってしまった当方としては、心安らかに見られるものではありません。というかこんなイベントを見て心安らかになってたらただのヤバイ人ですが。 それはともかく、本日も朝から田沼教頭と小須田教諭が放火のことについてなんか説教たれている様子です。が、耳糞をほじりながら全て無視。 こんな中年コンビよりも、まず優先させねばならないのは桧山太陽です。今度こそと進展を願いつつ自宅へ特攻してみると、ようやくカード選択画面が出てきました。 もちろん、選ぶカードは【太陽はメル友】。動揺するも太陽との面会を拒む母親に業を煮やし、同行していたりん子先生が、彼の自室へ強行突入。美咲のおかげで少しは興味を持ってくれていたらしく、太陽は主人公を部屋へ招き入れてくれました。 まだ日が傾きかけて間もないというのに、彼の部屋は閉め切られて真っ暗、光源といえばパソコンモニタしかありません。こりゃあどう見ても雨戸まで閉め切っています。 しかも、画面上で見る限り太陽の部屋にはベッドもタンスもないみたいなのですが、寝室が別にあるのでしょうか。それとも一週間に一度程度しか着替えず、椅子に座ったまま寝るという納期直前のプログラマーのような生活を送り続けているのでしょうか。この年頃は代謝が激しいので、せめて風呂ぐらいはきちんと入っていてもらいたいものです。すみません、また話が逸れました。 引きこもりの生活は受験勉強に集中する環境として最適なのだと語る太陽。言葉の冷たさとは裏腹に、その口調はどこか悲痛です。【勉強が全てじゃない】と励ます主人公の言葉もまた、今の彼には上手く届きません。 取りつく島がない訳ではないけれど、なかなか道は険しそうですね。 家庭訪問を終えてなんとなく指導室を訪れてみると、そこには高峰教諭とりん子先生、それに見知らぬ女性がひとり。彼女はどうやら月山美咲の母親のようです。 美咲の母と高峰は大学時代からの親しい付き合いで、美咲の特別補習はそのよしみに依るものだったのでした。 なるほどねえ。確かにこんな知的美人に「美咲をよろしくお願いしますね、高峰君」とか頼まれちゃったら断るわけにもいかんでしょう。まして相手は未亡人、母ひとり子ひとりのナイスシチュエーションですしねえ。やっぱり高峰先生も人の子だったんですねえ。 というわけで高峰は『↓存在抹消』『↓淫行教師』『↑意外に優しい一面もある教諭』ときて、ようやく『↑未亡人狙いの健気な先生』にランクアップ(その基準はなんだ)。 この日も竹内直美は校門前に立っていました。主人公を、熱血が過ぎて周囲の先公から爪弾きにされやしないかと心配してくれています。ありがとう。「昔からそうだった」と言われても全然身に覚えがありませんが、ともかくその気持ちだけはありがとう。 | ||
4/22 4/23 4/26 4/27 4/28 4/30 5/3 5/4 5/5 5/6 | ||
4月22日(木) | ||
田沼教頭と小須田教諭が家庭訪問の件で今日もカンカンですが、大欠伸をしながら無視。 高峰先生の一件をチクってやるため、早速月山美咲のもとへ特攻すると(嫌な野郎だな)残念なことに高峰本人が美咲と一緒におりました。 いくら補習をしても全く成績の上がらない美咲の学習態度に不真面目さを感じたのか、高峰は「明日の小テストで100点満点中30点取れなかったら、もう補習は打ち切り」と宣告。 普通のバカなら「やった勉強しなくて済むぜラッキー」と喜びそうなものですが、美咲は凄い勢いで落ち込んでしまいました。彼女にとっては、辛抱強く勉強を教えてくれる高峰に見捨てられることが、大変なプレッシャーになってしまっているようです。 一方の高峰先生、ああ言ったけれど結果が何点でも補習は続けますと涼しい顔。厳しいながらも誠実な対応ですね。高峰ポイントをまた上方修正しなければ。 珍しく指導室に小須田がいるので「今日は単品か?」と思って立ち寄ってみたら、やはり狸親父と一緒でした。呑気に将棋なんかさして、主人公がいるのも知らず悪の会談をしています。 「あの男は若い頃の金八に眼が似ている。使えないが無害な校長と違って使えない上に有害だ。潰せ」ですかそうですか。今の会話携帯に録音して校長んとこに持ってってやれば良いのにと考える小物丸出しな当方と異なり、何事もなかったかのように堂々と構える主人公は本当に男らしいですね。 | ||
4/21 4/23 4/26 4/27 4/28 4/30 5/3 5/4 5/5 5/6 | ||
4月23日(金) | ||
補習打ち切りデスマッチ宣告が心配になり、試験前の月山美咲のもとへ向かいますと、昨日に引き続いてひどくヘコんでいます。 あんだけ教わっといて5点しか取れないのは教える側にも問題があるから、いっそ補習なんて打ち切っちゃった方がハッピーかもヨ? と軽いトークでリラックスさせてやりたいのですが、我らが主人公はカードでしか会話のできない重度コミュニケーション不全男。カードを出す前に関原教諭がやって来てしまいました。 「これからテストで30点取るんだって? 凄いじゃないか。1000点満点とかじゃないよなぁ?」おお、軽いジャブで緊張をほぐそうとしているな。コイツにしては空気を読めている発言だ、と思いきや、美咲は怒り出してその場を去っていってしまいました。どうやら空気が読めていないのは当方もお互い様だったようです。 「バカ関原!」という美咲らしからぬ罵声と相まって、いささかショックを隠せない当方。き、嫌いな先公には容赦無いんですね美咲さん(敬称)……。 が、この日のショックはこれだけに留まりませんでした。なんと美咲は、良い点を取って母と高峰を喜ばせるために、小テストでカンニングをやらかしてしまったのです。 これを知った真面目な高峰は大激怒。本当はどんな点でも続行してやるはずだった補習の中止を宣言してしまいます。 何度もごめんなさいと繰り返す美咲が気の毒でなりませんが、盗んだ金で買ったプレゼントは受け取り難いもの、泣かせるために架空のヤラセを仕込みまくったテレビ番組は感動し辛いものです。やはり不正はいけません。仕込みは鼻につかない程度にコッソリとやるべきです(何の話だよ) 生徒指導室で手に入れた【カンニング】カードを手に、気は重いですが美咲の家を訪問。お母さんにそれを見せると、自室へ閉じこもった美咲に何とか会わせてもらうことができました。 母と高峰への思いが裏目に出て、逆に二人に見放されてしまったと深く落ち込む美咲。その姿はあまりにも痛々しくて哀れです。 【傷ついた心】カードを掴まされ、なすすべもない己の無力さに歯がみしつつ帰路。 | ||
4/21 4/22 4/26 4/27 4/28 4/30 5/3 5/4 5/5 5/6 | ||
4月26日(月) | ||
例の二人にカンニングの件が洩れていたらしく、なんかまた説教を喰らいましたが鼻歌を歌いながら無視。 本日最初に特攻したのは桧山太陽宅です。母上が不在なので今日は簡単にコンタクトできました。 【傷ついた心】を見せてみたところ、太陽は、子供の価値が勉強だけであるかのように振るまい、努力を押し付ける大人を非難する一方、彼女を助けられない自分にも不甲斐なさを覚えて苦しんでいるようでした。やはり彼はただのガリ勉ではありません。むしろ本来はかなりの熱血くんです。演説中に激昂して机を叩く辺り、かなり優秀な熱血の素質を持っています。 ちなみにこの日の彼に【カンニング】を見せると、太陽が引きこもった理由が勉強のためではなく、中一の時にいじめられていたためであることがわかります(三周目でようやく気付く)。 そりゃそうだ、勉強が唯一の取り柄の根暗なチビ(※当時)で、中学受験に失敗したという噂のオマケまでついていれば、これは「さあ! 俺をいじめろ!」と言っているようなもの。同時にその手のヲタにとっては「さあ! 俺に萌えろ!」と言っているようなものです(黙れ)。 太陽を訪問した後は、久しぶりに顔アイコンが出てきた金八先生の元へ。 【傷ついた心】を見せて相談すると「今やるべきことは、彼らに外へ出ることの大切さを教えてやることだ。まあお前になら何とかできるだろ」と、有り難い中にも一番大事な部分が丸投げの励ましを頂くことができました。 なんと【外へ出る理由】といういかにも重要そうなカードのおまけ付き。こ、これはもしや、対桧山太陽のアルティメットウエポンなのでは? そう思って再び太陽宅へ特攻しようとしたところ、急に出て来なくなる太陽の顔アイコン。訪問できる時間帯を過ぎてしまったのかと思い、リセットして病院から先に回ったのですが、やっぱり【外へ出る理由】を入手すると会えなくなってしまいます。 いかにも効きそうなカードが出てくると必ず直後に連絡が取れなくなるのは桧山君の逃走本能ですか? 彼ははぐれメタルですか? そしてこの日の夜、ついに恐れていた事態がやってきてしまいました。学校の駐車場で高峰先生を待っていた月山美咲が、そこで発生した放火の疑いをかけられ、警察に補導されてしまったのです。 美咲は頑なに否定していますが、先客の説教コンビは完全に彼女を犯人扱い。このままでは本当に美咲がやったことにされてしまいます。何とかしなくては! | ||
4/21 4/22 4/23 4/27 4/28 4/30 5/3 5/4 5/5 5/6 | ||
4月27日(火) | ||
日付変わった本日も例によってのお説教、ただし今日はいつもと若干事情が異なります。さすがに生徒が放火の疑いをかけられたとあっては、うかうか聞き流してもいられません。【美咲が放火?】カードを入手しましたので、本日はこれを使って積極的に事実解明をしていきましょう。 まずは「高峰先生を待っていた」という月山美咲の証言のウラを取ることにしました。これが真実なら、彼が来る=犯行を目撃されることがわかり切っている場所で、美咲が放火などするはずがないという理論が成立し、動機の面での疑いが弱まるはずです。 さあ高峰! このカードを見ろ! そして【アリバイ】カードをよこせ!! 「あんた何をバカなこと言ってるんですか! 美咲がそんなことするはずないでしょう!!」 バカな事ホザいてんのはてめえだ!! 廊下で突っ立ってる暇があったらさっさと証人として出頭しろ!! 高峰評価下方修正『↓役立たず』。 貴重な証人がこのザマだとすると、他にできることは目撃者の捜索と現場の調査くらいでしょうか。そうそう、美咲本人の証言も、もう一度よく聞いてみる必要がありそうですね。 そこでまずは美咲宅、続いて第一の放火発生現場である土手にも訪れてみましたが、どちらも徒労に終わってしまいました。深刻です。美咲はもう、主人公に顔も見せてくれません。 直後にいきなり場面が校長室に切り替わったので、そういえば朝「放課後校長室に来い」と言われていたのをようやく思い出しました。「うかうか聞き流してもいられません」とか偉そうに書いてたくせに、言われたことを素で忘れています。 校長の前で、説教コンビは「この男はクラスで起こっている問題を何ひとつ解決できていない、わが校には不要だ」と、盛んに主人公の事を罵倒し始めました。 事実なだけに耳の痛い言葉です。放火の件はまだ犯人の影すらも掴めていませんし、引きこもりの件は太陽がアルティメットウエポンの危険を察知して逃亡してしまったため、今は進展のままならない状況です。 「このままこの学校で教師を続けるというのなら、それなりの覚悟を見せてもらおうじゃないか」 突然教頭がとんでもなく勇ましいことを言い始めました。直後に開くカード選択画面。 えっ!? 思わぬ展開に思考停止を起こす当方。なんかいきなり覚悟を見せろとか言われましたが、そんなカードもらった覚えがありません。そういえば、入手カード一覧表の、この不自然な空白は一体なんでしょうか。ま、まさか、どこかでウッカリ取り逃してしまったカードがあったのでしょうか。 どう見ても手持ちのカードにそれっぽい物は無い様子です。どうしよう、どうしたらいいんだ? 仕方なく【よろしく!】を突き付ける当方。一同唖然。 「この期に及んでコイツはこんな訳の判らんことを言うとは! クビだ!!」と教頭が怒っています。そうでしょうね、出した当方にも訳が判りません。 こりゃあもう駄目だゲームオーバーだと腹を括りましたが、ここで校長が助け舟を出してくれました。 が、それでも最終的に宣告されたのは「三日間で事件解決できなかったらクビ」というあまりに厳しい条件。こりゃあますますピンチです。 ドラえもんに頼るのび太のごとく金八先生に助けを求めに行きますと、廊下から何やら話し声が洩れ聞こえてきました。どうも金八先生が、前の中学に勤めていた頃の主人公について話している様子。 なんか「女生徒に目の前で自殺されて以来あいつはトラウマ持ち」とか恐ろしいことを言っております。っていうかこの激しく蛇足な主人公設定は本当に何とかならんものでしょうか。頼むから俺に余計な過去を背負わせないでくれ!! ちなみに本来校長室で突き付けなければならなかったのは、この数日前に職員室の教頭から手に入る【教師生命をかけて】でした。奴の顔は朝の説教で見飽きているため、わざわざ足を運んでやる気が起きなかったのが災いしたようです。迂闊! | ||
4/21 4/22 4/23 4/28 4/30 5/3 5/4 5/5 5/6 | ||
4月28日(水) | ||
本日も全くのゼロからスタートした放火犯探し。相変わらず二つの事件現場にはクラスの生徒しかおらず、何を尋ねても有力な情報は得られません。りん子先生も交番を訪れて事件解決に尽力してくれているようですが、やはり目撃情報も証拠品も未だ闇の中です。 ところが、一方の引きこもり問題に大きな進展がありました。逃亡中だった桧山太陽の顔アイコンがようやく出てきてくれたのです。アルティメットウエポン【外へ出る理由】を携えて早速自宅へ特攻する当方。 ところが太陽、件のカードを突き付ける間もなく、いきなり自ら脱・ひきこもり宣言をぶちかましてくれたではありませんか。 メールで月山美咲が追い詰められていることを知って、これまで自分の心を支えてくれた彼女を救うため、ついに外へ出る決意をした太陽。 なんと勇敢な決意! そしてそんな彼に比べ、なんと役に立ってない主人公!(涙) が、ここで「外へ出ます」と力強く演説をぶってくれた太陽は、これ以後また完全に姿を見せなくなり、当方を震撼させます。さんざ話の進展を期待させておいて逃亡。もう彼はサクラ中のメタルキングということで結論して宜しいのでしょうか、チュンソフトの皆様。 これまで校門の前で見かけることが多かった竹内直美が、この日は公園に佇んでおりました。 「実は卒業式の日、先生に言えなかったことがあるんです」ってオイ、ラブ路線か!? 先公と生徒間でのラブは問題だがOBならまあ良いだろうという判断なのか!? うーん、ということはこの子はそういう役回りなんですかね……いわゆる影のヒロインという奴ですか? | ||
4/21 4/22 4/23 4/27 4/30 5/3 5/4 5/5 5/6 | ||
4月30日(金) | ||
4/29が祝日のため、ただでさえ惜しい時間が一日削られてしまった模様です。ガーン!! 説教コンビがわざわざ放課後やってきて「今日中に解決できないとクビだから」と憎たらしいことを抜かして行きやがりました。チキショウ無理に決まってるじゃねえか! 今の状況じゃ成歩堂だって逆転できねえよ!! りん子先生と委員長二名はその状況を冷静に把握できているらしく、いよいよ深刻な表情です。太陽の方はともかく、放火犯捜しの方は完全にお手上げ。犯人の目星すらつけようがありません。 最後の悪あがきとばかりに、まずは桧山太陽宅へ。何故か男子委員長の高千穂誠が立っています。 学校へ誘いに来たものの、インターホンを押しても誰も出ないのだとか。流石サクラ中のメタルキング、逃亡においては他者の追随を許しません。手掛かり無し。アハハ…… 続いて月山美咲宅を訪れると、こちらには女子委員長の中島ヒカルの姿が。 しかし、やはり美咲と話をすることはできなかった模様。「犯行現場にいたのなら、美咲、犯人の顔を見ているかも?」と気掛かりなことを教えてくれましたが、本人に会えないのでは尋ねることもできません。こちらも手掛かり無し。アハハ……アハハハハ…… おまけに最後の頼みの綱である金八先生にまで「クビとかそんな事は気にするな、これは生徒と教師・人と人との心の勝負だから必死で頑張ってみろ!」とヒントのかけらもないお言葉を頂戴するにいたってはね、もうブチギレですよ、そりゃあ。「激励するなら証拠くれ!!」ともはや死語となりつつある過去の流行語を真似て叫んでしまいたくもなりますよ。 そして遂に4ターンを全て消費。もう駄目です、万事休しました。手掛かりはなく、それっぽいイベントも発見できず、なんにも進展できないままに今日一日が終わってしまいました。 短い教師人生だったネ……校長室でもカードを使い間違えるし、これはきっとどこかで何か失敗をやらかしてしまったんだろうな……いやあ実に難しいゲームだ、教師という職業の難しさを身に染みて実感するにはもってこいですね、ええ……フフ……フハハ……フハハハハハハハハ…… | ||
4/21 4/22 4/23 4/27 4/28 5/3 5/4 5/5 5/6 | ||
5月3日(月) | ||
こんにちは。教師をクビになった無職28歳です。(灯) このゲームでは、通常土日祝日は学校が休みなのでスキップされるはずなんですけどね、何故か祝日なのに何事もなかったかのように「残り4ターン」とか出て来てます。「もうお前は教師じゃないから休日もターン消費して良いよ」という意味の皮肉ですかね。急に職安とか競馬場とかに行けるようになってるんでしょうか。ハハ、こうなったら潔く「場外馬券場」→「パチンコ屋」→「居酒屋」→「ビデオ屋」のダメ人間コンボを組んでやる。俺はダメ人間だ。ダメ人間バンザーイ! 素人の公務員風情に放火犯なんか捕まえられる訳ねえだろうが畜生め! アーッハッハッハッハッ ……………………(大分落ち込んでいるのでそっとしておいてやって下さい) さて、4/30の時点で今度こそ本当にゲームオーバー覚悟、駄目教師宣告スタンバイ体制でテレビの前にくずおれていた当方。 ところがこの日、遂に思いもよらない大進展がありました。それは、マップの右端に何気なく表示された、ある生徒の名前。 「神社:桧山太陽」 えェーーーーー!!!!!! これまで自宅に数えるほどしか表示されていなかった太陽の名前が、遂に屋外に!? 驚いて即座に急行しますと、特に感動的なイベントがある訳でもなく素で立っていた太陽、「ひょっとして僕を探してたんですか?」と呑気声。 メタルキングじゃなくてサマルトリアの王子(確信犯)だったか不覚だぜ、お前が丸四日消息不明になってたせいで俺はスッカリ教師をお払い箱さウフフという愚痴を固く胸に仕舞いつつ話を聞いてみると、なんと彼はこの行方不明期間を、月山美咲の疑いを晴らすための調査に費していたというのです。 愛の力(確定)は偉大です。二年のブランクを乗り越えて引きこもりから脱した【太陽の決心】、早速美咲のもとに届けてあげましょう。クビになったダメ人間(確定)にできる事は、こんなささやかな事くらいです。 すると、自分を救うために外へ出てくれた太陽に心打たれ、ようやく美咲も元気を取り戻してくれました。これであとは物証を見つけて目撃証言を固めて放火の真犯人を追い詰めるだけですね! 絶対無理です!(←負け犬) 驚いたことにこの日の夜、早くも美咲が外出しています。 その向かった先は公園、太陽の姿もありました。続出する放火の発生場所から推理した結果、太陽はこの公園が次の犯行場所になるのではないかと目星を付け、美咲と共に張り込みをしようと考えたのです。主人公よりよっぽど頭が冴えています。 なんかもう完全に二人の世界で見ていて嬉しいことこの上ありませんが、中でもツボだったのがこの会話です。 美咲「太陽くん、ありがとうね。美咲みたいなバカのために」 太陽「……ううん。」 太陽が「美咲ちゃんはバカじゃないよ」とフォローできるステージにまだ達していないのか、そこまで言いたかったのだけれど恥ずかしくて言えなかったのか、それともバカなのは確かだと考えてあえてフォローしなかったのかが良い具合に不透明で大変秀逸です。この返事が太陽の人格そのものを表していると言って過言ではありません。狙って書かれたのなら、このシナリオライターの方は恐らく神でしょう。 | ||
4/21 4/22 4/23 4/27 4/28 4/30 5/4 5/5 5/6 | ||
5月4日(火) | ||
無実の罪を晴らすために体を張っている生徒たち。彼らからほんの少しやる気をもらった主人公、本日こそはと張り切って放火犯探しに向かいます。 が、今日も手掛かりは悲しいほどに出て来ません。夕方頃校門前に中島ヒカル委員長が突如現れたので「すわ、新展開か!?」と意気込んで特攻をかけてみたのですが、なんか夕暮れの校庭をバックに追悼イベントのようなものが発生してしまってよけいに凹みました。優しい彼女の励ましとは裏腹に、どんどん八方塞がり感が加速していきます。 結局今日も役に立てなかったやるせなさを、夜の公園の茂みに張り込む二名のアニメ絵でほのぼのと癒すダメ人間当方。 世代を超えたヲタルックの太陽と、当方が小学校低学年時に流行っていたようなダサ幼い服を着ている美咲が並んでいると、なんだか二人とも小学生のようで実に可愛いのです。これで地べたにしゃがみつつ互いに首傾げてニコッと笑い合われた日には、もう萌えのあまりこのまま死ぬのではないかという錯覚すら覚えました。 ただひとつ気になるのは太陽が自信満々に履いている赤いスニーカーです。これはもしかして新しいオシャレのつもりなのでしょうか。オシャレ心を出すのは素晴らしいことですが、黄緑の上着と白いTシャツとアイボリーの綿パンにそれを合わせるのは服装センスが年金制度並に破綻した当方でもさすがに躊躇します。お母様も引きこもりの息子に靴なんて不要だと言わず、もっとマシなスニーカーを買ってあげてください。 | ||
4/21 4/22 4/23 4/27 4/28 4/30 5/5 5/6 | ||
5月5日(水) | ||
相変わらず手掛かりを何も発見できない当方に、先々で出会う先生方が「少しは頑張るかと思ったら全然駄目だ」「もう少し器用に立ち回れば良かったのに」と打ち切りが確定したジャンプの連載漫画のように温かい言葉をかけてくださるため、一層前日見たラブラブ小学生の思い出に逃避していく当方の心。 カウンセラーの久保先生がただひとり「もうすぐ修学旅行ですから、生徒たちに気を付けてあげてくださいね」と先の話をしてくれましたが、その気遣いも次ターンの関原教諭に「今年の修学旅行は沖縄なんですよ、あッでも先生は行けないんだった、残念ですね〜」と木端微塵に打ち砕かれて台無しです。いい加減空気読まねえと全裸で橋から吊るすぞ関原。 そんなわけで本日もただ町内を徘徊する怪しい大人として無為な午後を過ごしたわけですが、事態はこの日の夜に急展開。 まず、公園で張り込みをしていた太陽と美咲がパトロール中の大森巡査に見咎められ、またしても補導されそうになる騒ぎが発生。ところがその直後、すぐそばで炎が上がりました。騒ぎに気付かなかった放火犯が、太陽が推理した通り、この公園で犯行に及んでいたのです。 駆け付けた一同に気付いて振り向く放火犯、その顔には当方も見覚えがありました。……えッ!? ま、まさか……!! ゲームを一度もやったことのない方でも、ここまで読み進んで来られたなら、放火犯の正体はおそらくバッチリお解りでしょう。主人公がかつて教えていたクヌギ中学の卒業生・竹内直美。全ての犯行は、ストレスによって密かに苦しんでいた、彼女の仕業によるものだったのでした。 が、例によってオゾンホールに等しい当方の目は、その事実にこの瞬間まで気付いていません(実話)。 それどころか「美咲以外で髪の長い女生徒」ということで、久住あいと櫛形陽子をもしやと疑って積極的に付け回してたりしてました。特に陽子の方は「何故こんな夜に放火の現場である神社にいるのだ! 怪しい!」と思ってかなり積極的に疑ってました。すみません。本当すみません。ルパンの方の銭形と呼んでください。 ともあれ真犯人はその場で身柄を確保され、美咲の疑いもようやく晴れることに。 思い出の橋の上で、太陽と一緒に学校へ行きたいと語る美咲。けれど何を思ったのか、太陽は再び引きこもりの生活に戻ると言い出しました。美咲を救うために夢中で外へ飛び出したけれど、その危機の去った今、再び外への恐れが甦って来てしまったようです。 よし、ようやくここであのカードの出番です。手に入れたと思ったら逃亡されて結局使わずじまいになっていたアルティメットウエポン、【外へ出る理由】をバーンと突き付けてやりましょう! 『上を見上げれば空がある。横を向いたら友達がいる』 名シーンをバックに、気合の入った決め台詞が出て参りました! これは手応えありです。良い台詞と見せかけて「だからなんだ」と軽く流される危険をはらんだ諸刃の剣ですが、「理由」なんて他人に言葉で伝えようと思ったら、この程度が精一杯でしかないのです。あとは太陽の気持ちに任せるしかありません。 ちなみに当方なら『大切な人が隣にいるのに、何を恐れることがあるものか』と己の欲望のままに太陽をけしかけてやるところですが、その結果数カ月後に妊娠騒動が勃発してクビになることが目に見えているため、やはり主人公の決め台詞の方が大いに良いと思います。 | ||
4/21 4/22 4/23 4/27 4/28 4/30 5/4 5/6 | ||
5月6日(木) | ||
かくして月山美咲の冤罪は晴らされ、主人公は見事に事件をひとつ解決することができました。後半は美咲と太陽に任せっきりで何もやってなかったような気もしますが、ともかく校長に誉められたのでそういうことにしておきます。 が、約束の期限を大幅に過ぎてしまったことは事実。そして残念ながら説得及ばず、桧山太陽は本日も登校していないようでした。 潔く辞表を校長の机に差し出す主人公。あとはそれを受理するばかりというところになって、ついに最後の奇跡が起きました。 駆け込んで来たりん子先生が指し示す窓の外に、並んで登校してくる美咲と太陽の姿が! うろたえながらも辞表の受理を迫る田沼教頭に、校長は「彼みたいな先生がこの学校には必要なんです」と笑いながら有り難い一言。どうやらクビの件は水に流してもらえることになったようです。 彼らを出迎えるため、一緒に校庭へ降りたりん子先生が、こっそり机の上からかっぱらった辞表を返してくれました。元気いっぱいの美咲とはにかんだ様子の太陽、二人にとってはまだしばらく大変な日々が続くでしょうが、そんな苦労は太陽の学生服姿が致命的に似合わないことに比べたら屁でもありません(←いきなり出鼻をくじくんじゃないよダメ教師)。 ともあれ、これで最初の大事件はこれでなんとか大団円。 ようやく20人全員が揃った3年B組、いよいよこれからが本番です! 既に当方の執筆エネルギーは限界に達しているけどナ! 【→ 第三話『たったひとつの冴えたやり方』へ続く】 | ||
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