季語一覧表 中学受験 学習用資料

中学受験専門 国語プロ家庭教師 


季語(季題)
短歌には季語を詠み込むという決まりはありませんが、俳句には季語を必ず一つ詠(よ)み込むのが作法となっています。俳句は季節感の文学ともいわれ、俳句を味わうには何よりも季節をとらえることが大事です。春、夏、秋、冬の
季節を表す言葉季語(季題)で、それぞれの季語がどの季節に属するかは約束によって定められています。

季語は昔使われていた
旧暦(太陰暦、陰暦)をもとに分類されています。現在採用されている新暦(太陽暦、陽暦)は地球が太陽の周りを一周する時間、365日を一年とするものですが、旧暦は月の満ち欠けによって日を決め、満月の日を十五日とした昔の暦です。

立春」とは「春の始まる日」という意味です。旧暦で立春は一月の初めにあたりましたから、春の始まりの月は一月となりました。同様に夏は四月から、秋は七月から、冬は十月からということになります。
 
ちなみに新暦では
立春が二月四日ごろ、立夏は五月六日ごろ、立秋は八月八日ごろ、立冬は十一月八日ごろとなりますので、旧暦と違い春は二月から夏は五月から秋は八月から冬は十一月からと、暦の上ではそのようになっています。さらに、旧暦は一年が354日しかありませんでしたから、旧暦と新暦のずれは一か月あまりにもなり、今の感覚ではとらえにくい季語がありますから注意が必要です。

年賀状には「
初春」、「賀春」などと書く習慣がありますが、「正月」というのは冬の盛りであっても昔は春の初めの行事だったわけですから、これらの語は春の季語となります。「七夕」は七月の行事ですが、旧暦では七月は秋の始まりの月でしたから、秋の季語となります。

同じ春の季語でも「
元旦」や「初夢」などと、「茶つみ」や「八十八夜」などとは三ヶ月近くも時期が離れており、陽気に相当の差があります。「」の花も「」の花に先立って咲きますから、季節の移ろいをも念頭に季語の学習を進めてください。

★なお、春の季語の中で「元旦」「初日の出」「若菜」「賀状」「鏡もち」などの景物を特に「新年の季語」と分類する場合があります。以下の一覧表ではこの分類に従いました。

歳時記(季寄せ)
俳句で用いられる季語を季節ごとに分類し、解説と例句を添えた書物のことです。「俳句歳時記」「季寄せ」などとも呼びます。


季重なり(きかさなり・きがさなり。または「季重ね(きかさね・きがさね)」ともいう。)
一句に季語を一つ詠み込むのが作法ですが、二つ以上の季語を詠み込んだ場合、これを季重なり(季重ね)と言います。季語は季節特有の風物を表す語ですが、複数の季語が用いられると季節感がぼやけてしまうので、これを嫌います。季重なりとなっている場合は、特にその句の主題となっているほうを季語としてとります。

例1:行水(夏)の捨てどころなし虫の声(秋)(上島鬼貫)

美しい秋の虫の声をそのまま心地よく響かせていたいと願う作者の思いが強く伝わってきますから、季語を「虫の声」とします。季語を特定する基準を教わっていないために、「最初のほうが季語」だと思い込んでいたり、感覚だけで判断したりする小学生が少なくないようです。



例2:啄木鳥(きつつき:秋)落葉(おちば:冬)をいそぐ牧の木々

落ち葉散りゆくさびしい晩秋の高原に、まるで冬への移り変わりを急かすかのようにせわしなく響きわたっている啄木鳥の幹を叩く音、そこに作者のしみじみとした思いや、過ぎゆく秋を惜しむ気持ちが込められていますから、主題となる季語は「啄木鳥」となります。「啄木鳥」に切れ字の「や」が用いられていることも手がかりとなります。

切れ字「かな・けり・や」などの語で、次の二つの大切な働きがあります。
@句切れ(文としての意味の切れ目)となる。
A作者の感動の中心を表す。


「落ち葉(秋)」や「つばめ(春)」「虫(秋)」など、季節の境目に当たる風物には特に小学生にとっては判断に迷う季語が多く、テストで狙われやすいので注意しましょう。日がな一日机に向ってばかりいるのではなく、普段から季節の移り変わりやその風物にも関心を持ち、人と人との関わりを大切にし、視野を広げ、世の中の動きにも目を向け、考える姿勢が大切であり、それこそが本当の意味での勉強だと言えます。





季語は季節ごと、五十音順に並べてある。
◆赤字のものは模試や入試で狙われやすい季語。
青字のものは季節を誤りやすく、やはり狙われやすい。
太字のものは特に注意。完全に暗記しておこう。


春(新年)

生き物 初雀(はつすずめ)、初鶏(はつとり)
植物 なずな、福寿草(ふくじゅそう)、若菜
気象・天文など 初日(はつひ)、初日の出
行事・生活など 賀状(がじょう)、門松(かどまつ)、鏡(かがみ)開き、鏡もち、書初(かきぞ)め、元日、元旦(がんたん)、こま、新春、新年、双六(すごろく)、雑煮(ぞうに)、羽子板(はごいた)、初春、初富士、初詣(はつもうで)、初夢、羽根つき、松の内
●語意(五十音順)
鏡開き・・・・・・・・・・正月に供えた鏡もちを割って汁粉(しるこ)などに入れて食べる行事。
初雀・・・・・・・・・・・・元日の朝のすずめ。また、その鳴き声。
初鶏・・・・・・・・・・・・元日の朝にいちばん早く鳴くにわとりの声。
松の内・・・・・・・・・・正月の松飾りのある元日から7日までの期間。
若菜・・・・・・・・・・・・初春に生えるやわらかで新鮮な食用の草。


生き物 うぐいす(かえる、かわず)の子(ちょう)つばめ(つばくらめ、つばくろ)、蜂(はち)、雲雀(ひばり)若鮎(わかあゆ)
植物 、木の芽、草の芽、桑(くわ)、、桜草、すみれすみれ草たんぽぽ土筆(つくし)つつじ椿(つばき)、菜の花=桜、藤、芽吹く、桃の花、柳(やなぎ)、山吹(やまぶき)、よもぎ若草
気象・天文など 暖か、淡雪(あわゆき)うららか、おぼろ月、陽炎(かげろう)かすみ、風光る、東風(こち)、残雪(残る雪)、菜種梅雨(なたねづゆ)、なだれ、のどか、花曇り、花冷え、春一番、春雨(はるさめ)、水温(ぬる)む、山笑う雪解け余寒(よかん)
行事・生活など 朝寝(あさね)、遠足卒業田打ち凧(たこ)種まき茶つみ、つみ草、苗代(なわしろ)、入学試験、野焼き、(はた)打ち八十八夜花見彼岸(ひがん)桃の節句ひな(ひな人形)ひな祭り麦踏み山焼き
●語意(五十音順)
朝寝・・・・・・・・・・・・朝遅くまで寝ていること。朝寝坊。
淡雪・・・・・・・・・・・・泡(あわ)のように軽くて溶(と)けやすい雪。
陽炎・・・・・・・・・・・日光で熱せられた地面から炎のようにゆらゆらと空気が立ち上る現象。
かすみ・・・・・・・・・・遠方の景色が霧などでかすんで見える現象。
風光る・・・・・・・・・・暖かな日差しを受けた若葉がそよ吹く風に吹かれて翻るたびに、きらきらと光るように見えるさま。また、そのようなさわやかな季節のたとえ。
東風・・・・・・・・・・・・春の東寄りの風。春風。
雀の子・・・・・・・・・・春に卵からかえったばかりのすずめのひな鳥。
田打ち・・・・・・・・・・田植えに先立って、田の土をすき返す(掘り起こす)こと。
菜種梅雨・・・・・・・・菜の花の咲く頃に降り続く雨やぐずつく天気。
苗代・・・・・・・・・・・・稲の種子をまいて苗(発芽して間もない植物)を育てる水田。
八十八夜・・・・・・・・立春(旧暦1月初旬)から数えて八十八日目の日。新暦では5月1日か2日。種まきの適期とされる。語意は、八十八夜を最後として、以後は霜の被害は無いということ。
花曇り・・・・・・・・・・桜の花の咲くころ、空が薄(うす)く曇っていること。
春一番・・・・・・・・・・立春を過ぎて、その年初めて吹く強い南風。
彼岸・・・・・・・・・・・・春分の日(春の半ば)、秋分の日の前後三日を含めた七日間。
麦踏み・・・・・・・・・・麦の根の張りを強くするために、麦を足で踏むこと。
山笑う・・・・・・・・・・春の芽吹(めぶ)き始めたはなやかな山の感じをいう。笑う山ともいう。
余寒・・・・・・・・・・・・立春のあとも残る寒さ。
若鮎・・・・・・・・・・・・春に川をさかのぼる、若い元気な鮎(あゆ)。


生き物 青がえる雨がえる(あゆ)、蟻(あり)、うなぎかたつむり、かぶと虫金魚金魚売り黄金虫(こがねむし)、せみはえ初鰹(はつがつお)、ほたる、ほととぎす、みみず、めだか
植物 青葉紫陽花(あじさい)あやめ、いちご、卯(う)の花、うり、早苗(さなえ)菖蒲(しょうぶ)新緑たけのこ、なす、葉桜(はざくら)万緑(ばんりょく)ひまわり、牡丹(ぼたん)、ゆり、若葉
気象・天文など 秋近し、暑さ、風かおる(風薫る)雷(かみなり)雲の峰(みね)、薫風(くんぷう)、五月(さつき)晴れ五月雨(さみだれ)涼風(すずかぜ)涼しい梅雨(つゆ)梅雨明け、虹(にじ)、西日(にしび)、入梅(にゅうばい)、日盛(ひざか)り、夕立、夕なぎ、夕焼け
行事・生活など 青田、うちわ、扇(おうぎ)、川開き、帰省(きせい)行水(ぎょうずい)金魚売り、草取り、こいのぼりころもがえ田植え端午(たんご)端午の節句、登山、土用(どよう)、土用波、花火、日傘(ひがさ)、昼寝、風鈴(ふうりん)吹き流し(こいのぼり)、短夜(みじかよ)、麦刈(むぎか)り(むぎ)の秋麦秋(むぎあき、ばくしゅう)虫干し山開き、浴衣(ゆかた)
●語意(五十音順)
風かおる・・・・・・・・初夏の青々とした草木を渡って風がさわやかに吹くさま。
雲の峰・・・・・・・・・・入道雲。
薫風・・・・・・・・・・・・初夏に若葉の香りを運ぶ快い風。
早苗・・・・・・・・・・・・苗代(なわしろ:稲の苗を育てる水田)から田に植えかえるころの稲の苗。※苗(なえ)・・・発芽して間もない植物
五月雨・・・・・・・・・・梅雨。
端午(の節句)・・・・菖蒲(しょうぶ)やよもぎを軒(のき)に飾り、ちまきや柏餅(かしわもち)を食べ、鯉(こい)のぼりを立て人形を飾り、男子の成長を祝う。
土用・・・・・・・・・・・・立秋前の十八日間。暑さがもっとも厳しい時期。
土用波・・・・・・・・・・夏の土用の入り(7月20日頃)が過ぎた時分に、太平洋岸に現れる大波。南方洋上数千qの遠方にある台風によるうねりが海岸に到達したもの。
葉桜・・・・・・・・・・・・花が散り若葉が出たころの桜。
初鰹・・・・・・・・・・・・五月ごろ、その年でいちばん早くとれるかつお。
万緑・・・・・・・・・・・・あたり一面が草木の緑で覆(おお)われていること。
短夜・・・・・・・・・・・・夏の短い夜。
麦の秋・・・・・・・・・・麦が熟し、刈(か)り入れをする初夏のころ。「秋」には「穀物の実ること、実り」の意がある。
タなぎ・・・・・・・・・・タ方、海辺で昼の海風(かいふう)と夜の陸風(りくふう)とが交代するとき、しばらくの間風がやむこと。(「朝なぎ」は朝、海辺で夜の陸風と昼の海風とが交代するときの一時的な無風状態で、やはり夏の季語。)


生き物 赤とんぼ、いなご、馬肥(うまこ)ゆるかまきり、雁(かり)、啄木鳥(きつつき)、きりぎりす、こおろぎ、鮭(さけ)、さんま、鹿(しか)、鈴虫(すずむし)とんぼばったひぐらし渡り鳥
  
植物 朝顔、いちじく、柿(かき)、、きのこ、桐一葉(きりひとは)栗(くり)鶏頭(けいとう)すいかすすき、つた、どんぐり、なし、野菊(のぎく)、萩(はぎ)、花畑(はなばたけ)、彼岸花(ひがんばな)、ぶどう、ほおずき、松たけ、曼珠沙華(まんじゅしゃげ)、紅葉(もみじ) 、桃(もも)の実、りんご
気象・天文など 朝冷(あさび)え、天の川稲妻(いなずま)いわし雲、霧(きり)、さわやか、残暑(ざんしょ)、露(つゆ)、流れ星、野分(のわき)=台風冷(ひ)ややか、星月夜(ほしづくよ)、三日月(みかづき)名月・明月、夜寒(よさむ)、夜長(よなが)、流星(りゅうせい)
 
行事・生活など 十六夜(いざよい)、稲刈り運動会、案山子(かかし)、刈田(かりた)、障子(しょうじ)はり十五夜(じゅうごや)、相撲(すもう)、七夕(たなばた)月見、二百十日(にひゃくとおか)、墓参(はかまい)り、星祭(ほしまつ)り、盆踊(ぼんおど)り、迎(むか)え火

●語意(五十音順)
十六夜・・・・・・・・・・旧暦十六日の夜の月。「いざよい」は「ためらうこと」の意味で、満月(十五日)の翌晩は月の出がやや遅(おそ)くなり、「月がためらうようになかなか出ない」ことからこの名がある。
馬肥ゆる・・・・・・・・秋になって、馬が肥(こ)えてたくましくなる。
桐一葉・・・・・・・・・・桐(きり)の葉が一枚落ちるのを見て、秋の訪れを知ること。
十五夜・・・・・・・・・・旧暦八月十五日の夜。満月の夜。古来、名月をめでて月見をする。また、旧暦十五日の夜。
障子はり・・・・・・・・
夏は暑いので障子を外しているが、秋となり朝夕寒くなると障子の汚れや破れが気になり、きれいに張り替えることから
二百十日・・・・・・・・立春(旧暦1月初旬)から二百十日目の日。新暦では9月1日前後。このころ(旧暦8月)から台風がよく来るので注意を喚起(かんき)する日。稲(いね)の開花期と重なるので、二百二十日(にひゃくはつか)とともに厄日(やくび)とされる。
野分・・・・・・・・・・・・野の草を吹き分ける風の意。ニ百十日、二百二十日頃の台風のこと。または秋から冬にかけて吹く激しい風。「のわけ」とも言う。
星月夜・・・・・・・・・・星が輝いて月が出ているように明るい夜。
星祭り・・・・・・・・・・七タ祭り。


生き物 うさぎ、牡蠣(かき)、(かも)、寒雀(かんすずめ)、鷹(たか)、千鳥(ちどり)、(つる)白鳥、ふぐ、ふくろう、水鳥、鷲(わし)
植物 落葉枯れ尾花(かれおばな)枯れ木枯野(かれの)枯葉(かれは)寒椿(かんつばき)、さざんか、水仙(すいせん)大根大根引き、人参(にんじん)、ねぎ、白菜、みかん
気象・天文など 霰(あられ)、息白し、オリオン(座)、北風、氷、木枯(こが)らし小春(こはる)、小春日(こはるび)小春日和(こはるびより)、寒さ、時雨(しぐれ)霜(しも)、霜(しも)柱、短日(たんじつ)、冷たい、つらら、初雪、山眠る、雪、流氷(りゅうひょう)
行事・生活など 大晦日(おおみそか)、重ね着、風邪(かぜ)、火事、こたつ、七五三障子(しょうじ)、除夜(じょや)、師走(しわす)、スキー、スケート、すすはらい、炭(すみ)炭火(すみび)、咳(せき)、節分(せつぶん)、たき火、竹馬、足袋(たび)、 手袋(てぶくろ)、年の暮れ、火鉢(ひばち)、麦まき、雪見(ゆきみ)
●語意(五十音順)
枯れ尾花・・・・・・・・枯れすすき。
寒雀・・・・・・・・・・・・寒中(冬の寒さの厳しい期間)のすずめ。
寒椿・・・・・・・・・・・・寒中(冬の寒さの厳しい期間)に咲くツバキ。
小春(日和)・・・・・・晩秋から初冬にかけて現れる、暖かく穏(おだ)やかな晴天。
時雨・・・・・・・・・・・・晩秋から初冬にかけて降ったりやんだりする雨。
障子・・・・・・・・・・・・
冬は障子を閉め切って風や寒さを防ぐことから。元来は、障子(さえぎるもの)の意で襖(ふすま)も含めて障子と呼んでいた。扉を閉じたまま採光できる機能や防寒機能を併せ持つことにより、平安時代に明障子(あかりしょうじ)として襖(ふすま)から分離し普及した。
除夜・・・・・・・・・・・・大晦日(おおみそか)の夜。
師走・・・・・・・・・・・・十二月の古称。
節分・・・・・・・・・・・・立春の前日。夜、鬼払いの豆まきなどをする。暦(こよみ)のうえではこの日までが冬で、翌日の立春からが春になる。
山眠る・・・・・・・・・・冬の山がひっそりとしていて、深い眠りに入るように見える姿をいう。眠る山ともいう。
流氷・・・・・・・・・・・・寒帯(かんたい)地方の海氷(かいひょう)が割れて流れ出し、海上を漂(ただよ)っているもの。