■中学受験 学習用資料
■「読点の打ち方」一覧表:PDFのダウンロード (全1ページ)・指導用の教材として利用される場合は、生徒に教材を渡しっぱなしにして済まさず、生徒にとって有効な活用法をご考慮願います。
読点の打ち方
・読点が多いと文章が緩慢になりがちなので、記述答案を作成する訓練において、無駄に解答スペースを消費してしまわないよう、普段から読点が本当に必要な位置をしっかりと意識しながら取り組むようにしよう。
・併せて「記述上の技術」についての項目もご参照ください。
読点の打ち方 | |
①主語のあと | 1)「叙述の主題となる主語」のあとに打つ。 ・ゾウは、鼻が長い。 2)助詞が省略された主語のあと ・ぼく、もう宿題は済んだよ。 ※「ぼくは」の「は」が省略されている。 |
②並列関係にある語句の間 | 1)重文(主語・述語を備えた文の対等な連結) ・おじいさんは山へシバ刈りに、おばあさんは川へせんたくに行きました。 2)述語が二つ以上あるとき ・犬が立ち上がり、ほえだした。 3)語句が二つ以上並ぶとき ・静かな、明るい朝のひとときです。 4)同格(イコール関係)の語の間 ・それは1945年、昭和20年のことであった。 |
③条件や限定などを表す文のあと | 1)条件や限定を表す文のあと ・犬が追いかけてきたので、走って逃げた。 2)時・場合などを表す語句のあと ・その時、戸があいた。 3)接続語のあと ・しかし、誰一人彼を理解しようとはしなかった。 4)文頭に用いる副詞のあと ・もしも、雨がふったら…。 5)感動詞のあと ・「おお、寒い。」(感動) ・「おはよう、花子さん。」(あいさつ) ・「もしもし、 山田さんのお宅ですか。」(呼びかけ) ・「はい、そのとおりです。」(応 答) ・「さあ、始めよう。」(かけ声)等 ※感動詞:感動、あいさつ、呼びかけ、応答、かけ声などを表す言葉。 |
④倒置文の場合 | 1) 主語の前 ・やぶの中から、ウサギが出てきた。 2) 述語が文の中間に置かれた場合、そのあとに打つ ・ぼくは知らないよ、そんなこと。 |
⑤カギの前 ※会話・引用文の場合 |
1) 力ギの前 ・次郎が、「あれは何だろう」と言った。 2) 会話や引用文でを力ギで囲まない場合、その前後 ・次郎が、あれは何だろう、と言った。 |
⑥読み誤りや、読みにくさをさける | 1) 読み誤りを避ける場合 ・「大急ぎで、逃げる男のあとを追いかけた。」 ・「大急ぎで逃げる男のあとを、追いかけた。」 2) 読みにくさを避ける場合 ・裏の山の、松の木の上の鳥の巣が、風でこわれてしまった。 ※「の」の連続使用や、「の」による単純連結にも注意しよう。 |
⑦読みの間(ま) | ・チリン、チリリンと、風鈴が鳴る。 ※「チリン、チリリン」とするか、「チリンチリリン」とするか、読点を打つ場所や有無によって、風鈴の鳴り方の違いを表すことができる。 |
⑧!(感嘆符)と?(疑問符)について | もともと外国語に用いられる符号であり、和文に用いる場合は意図や効果を考えて使うようにしよう。 |