■□スポットライトをルイージに□■
ゲームキューブのロンチとして発売された本作は、ルイージ初めての主人公。
グラフィックは3D描画なのだけど、屋敷はドールハウスのように画面手前側の壁が取り外されたようになっていて、2Dスクロールのように横から眺める視点。部屋に入ったり廊下に出たりすると画面が切り替わる。1つの部屋はこぢんまりとしており迷うことはないが、複数の敵が出てくると相手にしていない他の敵と接触しないようにしなくてはならないのが逆に大変。
ストーリーは、ある日、ルイージのもとに「あなたに大きなお屋敷をプレゼント」という手紙が届いた。なんの疑いもしないルイージは兄さんのマリオを招待し、自身も地図に書かれていた森の中のお屋敷へと出向いた。
そこはなんとも不気味な場所。おそるおそる屋敷にはいるとルイージはオバケに襲われ、オヤ・マー博士に助けられた。
もしかしたらマリオがオバケにつかまってしまったのかもしれない。ルイージは博士の発明品を手に屋敷の探索に出かける。
■□オバケを捕獲□■
屋敷の中は明かりがついてなくて暗い。ルイージは懐中電灯を持っていて、あたりを照らす。Bボタンを押している間は明かりを消す。
オヤ・マー博士からもらった発明品は2つ。オバケを吸い込むオバキュームと、自分の居場所を確認したり博士とやり取りをしたりできる、その名もゲームボーイホラー。残念ながら実物のゲームボーイカラーとの連動はない。
オバキュームはゴーストバスターズのように、掃除機でオバケを吸い込んで閉じこめる。吸い込むには懐中電灯の光を当ててオバケをドキッとさせなくてはならない。光を当てるとオバケの心臓あたりにハートが見えるのですぐさまRボタンで吸い込みを開始する。結構タイミングがシビアだ。数字がゼロになるまで吸い込むと完全に捕らえられるが、途中で逃げられたらもう一度ライトを当てて吸い込む。
掃除機の吸い込み口はルイージの正面に向いているが、吸い込みを開始すると吸い込み口が向いている方向が固定されて、スティックを動かすとその方向を向いたままルイージは移動する。吸い込み口の方向はCスティックを動かせる。
右指で動かすCスティックはゲームキューブのコントローラで初めて搭載されたので、それを活かした物をと考えたのだろう。だけど吸い込み口の方向を変えて思う場所に定めるのが案外難しい。
オバキュームはオバケ以外の物も吸い込める。テーブルクロスやカーテンを引っ張ったり、ツボなどのオブジェクトを揺らしたりもできる。
コインや紙幣、宝石などは1ステージ終了後に精算されてお金に換算される。エンディング時にそのお金でマイホームが購入できるようだ。
オバケに接触すると体力が減っていき、ゼロになるとゲームオーバー。接触時には所持しているコインもばらまいてしまい、すぐに掃除機で吸い込まないと消えてなくなってしまう。
■□サーチする□■
ゲームボーイホラーはマップ表示だけではなく、ルイージ視点のサーチモードにも切り替えられる。
通常のオバケのほかに肖像画のオバケというのがいて、姿が人間に似ている。これをサーチモードで心をのぞくことができ、攻略のヒントとなる場合もある。
肖像画のオバケというのはもとはオヤ・マー博士が世界各国で捕まえてきたオバケを肖像画にしたもので、テレサが元の姿に戻してしまったものだ。
ステージクリア後にはまたオヤ・マー博士が肖像画にしてしまうので、博士の研究所で絵が眺められる。
そのマリオシリーズでおなじみのテレサも捕まえられる。部屋の中のオバケをすべて捕まえられると部屋に明かりが灯される。明るい部屋ではどこかにテレサが隠れていることがあり、画面の右下のレーダーが赤く光るとルイージのいる付近にテレサが隠れているので、吸い込みなどでオブジェクトを揺らすと出てくる。
テレサも掃除機で吸い込むのだが、そのほかのオバケと吸い込みの感覚が違う。その他のオバケは釣り針にオバケを引っかけて釣り上げている感覚で、オバケが逃げると吸い込み口がそれに引きずられるかたちとなり、スティック操作で応戦できるとなお良いが、一度吸い込み始めるとRボタンを押しっぱなしでなんとか吸い込むこともできるのだ。
テレサの場合は実態のない物を吸い込んでいる感じで、テレサが動くとルイージをスティックで動かして移動させたり、Cスティックでテレサがいる方向へ吸い込み口を変えたりしないと吸い込めないので難易度は高いといえる。
ボス戦も攻撃方法に趣向を凝らしたり、カギを入手して次への道を開いていく謎解きのような部分もあるものの、全体的にもボリュームが少なめで単調な感じがしてしまう。
ゲーム性は新しいとは思うけれども、「ゴーストバスターズ」みたいとか、ディズニーランドの「ホーンテッドマンション」を彷彿してしまうとか、任天堂らしさが薄いのが残念。
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