■□惑星を行き来□■
3Dマリオとしては「スーパーマリオサンシャイン」以来の5年振りとなる本作。ニンテンドーDSのヒットで、トレーニング系のソフトが流行っている昨今、ゲームらしいゲームの売れ筋は果たしてどうなるだろうか。
今回の舞台は宇宙空間。画面はクリアながらも、マリオらしいグラフィック。
惑星がフィールドとなるのはとっても斬新。多くのステージで、小惑星を渡り歩いてゴールを目指す。ツルをよじ登ったり、星形のリングから飛び出たりして惑星間を移動する。
ステージは宇宙空間に浮いている状態なので、足を踏み外すとブラックホールに吸い込まれてアウトとなる。なので、穴に落ちるミスは結構多くなったと思う。
球形や円盤形の惑星では引力が働いているので、球の裏側でマリオが逆さまになってもブラックホールに吸い込まれずに普通通りに歩いたりジャンプしたりできる。そのため、引力のある惑星に向かってジャンプするだけで、磁石に引きつけられるようにして次の惑星に渡れる場面もある。
カメラ視点は常に後方というわけではなく、ある程度の距離から見ているかんじなので、3D酔いが少ないと感じた。なので、逆さまになっているときなど操作が難しい場面や、周りを見渡しにくい場面などがあるのだが、しばらくやればその操作にも慣れてくる。
惑星によってはふわふわと浮遊感があったり、宇宙空間らしい演出もある。
広大な3D空間に投げ出されるとどこがゴールなのかもわからなくなるほどだが、ほどよい小さな惑星を渡り歩くので、3Dでもどこへ行ったらいいのか迷うことも少ないのが実は利点だと思う。
■□パワースターで宇宙を照らせ□■
ピーチ姫をさらって宇宙の彼方へと飛び去ったクッパ。たどり着くためにはパワースターをゲットして宇宙を明るく照らす。
ステージの最後にパワースターがあるので、それに触れるとステージクリアとなる。
ライフは3段階で、敵と接触すると1つずつ減る。コインを取ると1段階ずつ回復する。また、ライフを6段階にまで増やせるアイテムもある。コインは50個取ると1upする。
スターピースという金平糖のような星が至る所に落ちている。マリオを移動させて取りに行ってもいいが、リモコンのポインタを当てても回収できる。これも50個入手ごとに1up。
スターピースはBボタンで投げつけることも可能だ。敵の動きを止めたり、光るドットや光る双葉に当てるとコインが出てくるので体力回復には欠かせない。
ミスをするとコインは0に戻り、途中からのリスタートとなる。スターピースの数はミスをしても引き継ぎ、クリアするとゲットした数だけ持って帰れる。
クリアした時のコインの数は記録されるので、ミスなくクリアするほどいい記録が残せることになる。
パワースターを60個取ったところでクッパのいる城へと行くことができる。クリア後も120個のコンプリートを目指そう。
120個取ると……。長く遊べることになります。
■□基本はスピン□■
リモコンを振るとマリオはスピンして接触した敵を気絶させることが出来るので、その敵を蹴れば倒せてスターピースをゲットできる。
ジャンプして踏みつぶして倒した時はコインが出るので、記録を残したい人は踏みつけがよい。
3D空間では踏みつけは難しいので、よく考えられた方法だ。
ゼルダの伝説やペーパーマリオからヒントを得たような仕掛けもあって楽しい。とりあえず、何かあればスピン。氷の柱を壊したり、砂の中に埋まったスターピースを掘り出したり、椰子の実を蹴り飛ばしたり。
ボスは巨大で、その倒し方も色々。スピンで尾を蹴ったり、マユの中に入ってパチンコの要領で体当たり攻撃をしたり、一筋縄ではない。
パワーアップには時間制限付きのファイアマリオ、無敵になるレインボーマリオ、水面を凍らせてスケートのように滑っていくアイスマリオ。水に触れたりすることで元に戻る空飛ぶハチマリオ、ジャンプ力があがるバネマリオ。透明になるお化けマリオは光に触れると元に戻る。
パワーアップした状態でないと進めない場所もあってか、レインボーマリオ以外は元に戻ったあともアイテムが復活しているので、何度も挑戦できる。
アイスマリオは流れる滝も凍らせるので、壁キックの要領で登っていけるのだ!この発想には脱帽だね。アイスマリオでジャンプするとフィギュアスケーターのように、手を胸に当てたまま回転ジャンプするのがかわいい。
カメの甲羅を持つときもリモコンを振るとよい。結構広範囲の甲羅を拾ってくれる。
また、甲羅を持って水中に潜ると、ジェット噴射機能が備わって早く泳げる。……不思議です。
■□ドームからギャラクシーへ□■
天文台と呼ばれる場所が拠点となる。従来のマップと思えばよい。ここでは敵は出現せず、足を踏み外してもアウトにならない。
天文台にはプラネタリウムのような「ドーム」があって、従来のワールドと同等なものと考えられる。ドームからはギャラクシーと呼ばれる惑星群が見えるので、そこからステージに向かうことになる。1つのギャラクシーにはだいたい3つのステージがあり、クリアしてパワースターを入手しないと次のステージには行けないようになっている。
また、次のギャラクシーへ行くにも決められた数のパワースターが必要となる。
ドームにはボスがいるギャラクシーがあって、ボスを倒せばグランドスターを入手でき、次のドームへと行けるようになる。
ステージのどこかに別ルートがあって隠しパワースターも存在する。ドームの中にはボスステージへいくために必須ではないステージもあり、ボスがいるギャラクシーに行けるようになったらそれらを後回しにして先にも進んでいける。
そのほか、ハラペコチコにスターピースを食べさせると新たな惑星へと連れて行ってくれて、そこをクリアするとパワースターがもらえる。
ハラペコチコはステージの中にいることもあれば、天文台に出現することもある。
これらのステージは多少難易度が高い。エイの背中に乗ったタイムアタックのレースなどミニゲーム要素の強いものもある。
そのためか、どのステージに入っても、クリアする前であっても、ステージから抜けて天文台へ戻ることができるので、クリアできそうになかったら、とりあえずあきらめることも可能だ。
■□いたずらコメット□■
ある程度ゲームが進むといたずらコメットがやってくる。コメットがギャラクシーに飛来すると、様相が変わり、その条件のもとでしかプレイできなくなる。
レッドコメット:制限時間内にクリアする
デスコメット:体力が1になる
シャドウコメット:分身とのレースに勝利する
クイックコメット:敵の動きが速くなる
パープルコメット:ステージ内に現れたパープルコインを100枚とる
コメットの種類によって条件が課せられ、その条件でステージをクリアするとパワースターを入手できる。
分身とのレースは、影のマリオが現れ、バック宙をして壁を乗り越える等の技術を要したレースとなる。デスコメットは大抵、中ボス戦で、ステージは大幅にカットされている。
コメット飛来時は通常のステージを使い回ししているので、長く遊ぶための工夫が施されているなと思った。
このゲームにはタイムがないので、案外1つのステージは短いと感じていたのだが、いざ4分以内でクリアしろとなると、結構厳しいことに気づかされた。
■□Wiiも楽しむ□■
Wii発売元の任天堂ということもあって、本体機能との連動もおもしろい。
まず、ゲームを始めるとセーブするファイルを作るのだが、ファイルは計6個作ることができる。今までもセーブファイルに名前を付けて、家族で一本のソフトを遊んでいても自分が作ったファイルでゲームの続きを楽しめたのだが、このソフトでは、わかりやすいようにアイコンで表示される。
マリオやピーチ姫のアイコンも用意されているのだが、自分のWiiの似顔絵広場にあるMiiと連動しており、自分のMiiをファイルの顔として登録できる。自分で作ったMiiでなくとも、気に入ったMiiを使うことも可能だ。
ゲームを進めていくと、ギャラクシーのどこかでキノピオを救出する。キノピオのひとりは郵便屋さんで、ピーチ姫からの手紙を届けてくれる。ピーチ姫はたとえ捕らわれていようが、どこからでも手紙を送ってくることで有名ですね(笑)今回はメッセージと一緒に1upキノコが5つも同封されている。
ゲームを終わらせると、マリオの残機をいっぱい溜めていても、再開時にはゲームスタート時に戻されてしまうのだが、ピーチ姫がちょくちょく送られてくるので、ゲームオーバーとなってしまうことはそうそうないだろう。
さらにルイージを救出したあとは、ルイージも独自にパワースターを見つけてくれる。
だが、彼はギャラクシーの中で迷ってしまい、マリオ宛に郵便を送ってきて迎えに来てと、自分がいる場所の写真を同封してくる。
ゲームの中だけではなく、ゲームを終了させてもWiiの伝言板にキノピオからのメッセージが届くのだ!
宛名はセーブファイルのときに使ったMiiの名前になっているようだ。
キノピオはルイージがいなくなったと教えてくれる。
そして、ゲームの中でルイージを連れ戻してくると、またゲームの外でもキノピオからメッセージが送られてきて、ありがとう、また頑張りましょうというようなことが書かれている。
おもしろい使い方をしますねぇ。
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