Myourei,インドへ行く その3

ヴァーラナシー(ベナレス)・ガンジス河


ベナレスとは英国領訛りの言い方で、元来は、聖なるガンジス河とその支流であるヴァルナ河とアシー河にはさまれた地帯であるので、
ヴァーラナシーという。昔はカーシー国と称し有名であった。
今人口は凡そ350万、ヒンドゥー教7大聖地の随一で2000余の神殿があるので1年中何らかの神の祭日があり、
約3万人の人が毎日集まるという。

インダス文明はBC2500年ごろから1世紀に渡って栄えたが、中央アジアの高原から南下してきたアーリア人の侵入によって終わることは、
インド最古の文献リグ・ヴェーダ(神々に勧請するための讃歌集・BC1200年ごろ成立)から推察される。
BC1000年頃、ヴェーダを神学的に解説するブラーフマナ(梵書)が、バラモン教によって成立する。
その頃からヴァーラナシーは宗教や文化の中心地として栄え、3000年の間連綿と続いている。

インドの人々にとってガンジス河は聖なる河である。
それは、ガンガー女神の水で浄化され、昇天できると信じているからである。
一生に一度でもいいからヴァーラナシーに来て、聖なるガンジス河の水で沐浴し、亡き人々の霊魂と共に
心身の罪障を消滅し、出来ればこのガンジス河の岸辺で現世を終わって、
死後の灰をガンガー女神の流れに託したいと願っている。(「インド仏跡巡禮」より)


3日目、2月11日の朝は夜明け前にホテルを出て、ガンジス河の沐浴の見学に行く。
観光客は小舟に乗って河から見学する。
町はお香と乾燥牛糞(燃料)の燃えるにおいが立ち込めていて、
歌のようなお経のような音が流れている。
きれいとは言えないが、ここが聖なる河・ガンジスである。
(確かに・・・・・写真に精霊が映っているのが、わかりますか?)

    

沐浴をしようとしているインドの人達

     

岸辺の宿舎や旧王侯貴族の別荘

   


   



   


この日は曇っていてご来光は拝めなかった。残念・・・


Holy ganga


ガンジス河の降下
<中央がシヴァ神その頭上がガンガー、左はパギーラタ聖仙、右はガネーシャとパールヴァティー
天からインドラ、ヴィシュヌ、ブラフマーの三神が花を降らしている〜「インド神話入門」長谷川明著より>


叙事詩ラーマーヤナによると、
ヒマラヤ山系の山神ヒマーワンとその妃マノラマには二人の清純な息女があり、長女をガンガー、次女をパールヴァティーといった。
ある年、山神ヒマーワンはガンガーを神々の世界である天上界に遣わし、ガンガーは抑留していた。
一方、次女のパールヴァティーはヒマラヤ山中に修行にきたシヴァ神に恋慕し、二人はヒマラヤのカイラーサの宮殿を愛の巣とした。
天上界におけるガンガーは清浄なる水の神として、地上界で神々を敬い聖なる生活に努めた人々の死後の灰を洗い清め、
そうした人々を天上界に昇天するように救済しようと発願した。

そうした時、地上界の北インド・コーサラ国のパーギラター王は、3代前の王室の祖サガラ王の王子たちが
ヴィシュヌ神の禅定三昧の場を犯したことで、ヴィシュヌ神の怒りにふれて灰と化し、幽迷界にあって未だ安らぎを見出せずにいることを
残念に思い、先祖供養のためには神聖なるガンガーを地上に迎え、その清浄な流れに灰を流すことによって昇天させたいと
発願したのである。王は治政を側近にまかせ、バラモンの苦行に入り、創造神ブラフマーの心にかない、また破壊と再生の神シヴァ神の
心にもかなったので、ブラフマーは、ガンガーに地上界に降下するよう説得した。
ガンガーは雀躍として降下し始めたが、たまたま妹婿のシヴァ神が待機しているのを見ると、
生来のお茶目な性格が起こってきて、シヴァ神もわが流れの勢力によって連れ去り
妹にジェラシーを起こさせてやろうと考えた。

一方、シヴァ神も才色兼備のガンガーの自惚れに、教訓を与えてやるチャンスが到来したと直観した。
その瞬間、ガンガーの勢力的な流れはシヴァ神の頭上に達し、シヴァ神の頭髪の中を旋回し押し流してしまおうと
全力を尽くした。しかしいかんせん女性の力量、シヴァ神の力に及ばず、毛髪の中から一滴も外に漏らすことができなかった。

それを見てパーギラター王は憂慮し、シヴァ神に許しを請うべく、再びシヴァ神のもとで苦行を続けた。
シヴァ神はその誠意ある心がけに感応し、頭髪の生え際からガンガーを再生させ、ヒマラヤ山系のビンドゥサーロジーというところから
七通りの水路に分水させてガンガーの勢力を分散した。そしてパーギーラター王のコーサラ国で再び合流するのである。

これ以来ガンガー女神も自惚れることなく、慎み深くより清浄化され、その流れのしぶきは白銀の如く舞い踊り歌い
人々を浄化しまた大地も浄化して聖なる河として悠久にヒンドゥーの世界に光明を与えてきたのである。

パーギラター王は、浮かばれざる精霊のための儀式を盛大に催し、ガンガーの清浄な流れに灰を託したので、
精霊たちは清められて天上界・極楽界へと昇天していった。
このパーギラター王の行事が盂蘭盆会の精霊流しの起源である。(「インド仏跡巡禮」より)




朝食後、車でブダガヤへ移動すること、260キロ(約6時間) 3時頃、ブダガヤのホテル着
歩いて近くの日本寺・大仏・大乗教寺などを参拝する。



   


   



   
豚と牛もいた、かわいい


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