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「美味しい!」が好き 特別編 第九回

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          第五回分   第六回分   第七回分   第八回分

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2005年02月19日(土)

3話 最近の甥たち


12月から店を開けて、既に2か月半。

甥たちは、学校から帰ってくると、小学生の甥2は、店の中を通ってエレベータのところに行くので、そのときに、中学生の甥1は、お店の横のドアから顔を見せて自分の家に帰っていく。

最近、数人の私の知り合いが家に来たとき数回、甥たちがいると、紹介したのだが、皆、異口同音に、「素直そう!」と言ってくれる。
柄の悪い中学校に通った経験のある友人が、十代の初めの頃、うちの甥たちくらいに「素直そうな顔つきで雰囲気」だったら、もうぐれることはないと、解説してくれた。
(おばさんは、「う、うっ」と心の中で嬉しかった。←そう聞くと、十歳くらいまでの家の環境・家族との関係は大切なのだと思う。)

甥たちのお父さん(私の弟)に言わせると、「ちょうど育ったときに、おじいさん、おばあさん、おばさん二人と、可愛がってくれる人が周りに沢山いたからだ」という。

よく、小学校5,6年生になると無口になって、しゃべらなくなるという。
確かに、我が甥たちも、幼児の頃に比べたらしゃべらなくなったけれど、それは、「高学年になって、知能も体力も伸びて、やるべきことが増え、友達も増えて、忙しくなったから」だとわかるのだ。
本質的な心の部分では、幼児の頃と余り変わっていない感じがする。
(多分、私や家族に対して、「絶対的に自分の味方」という安心感があるのではと思う。)

家で可愛がられた子供たちであるけれど、家にべったりしているわけでもなく、ちゃんと友達はいるし、友達と話しているとき、とても楽しそうだし、よく友達の家にも行っている。
でも、家は家で、家族には、それなりに心を許しているし、しゃべらないことはない。

特に面白いのは、甥1。
中学校が統合され、歩いて十数分の学校に通っているのだが、入学したときから、「かばんが重い、かばんが重い」と言っていた。
ランドセルではなくて、肩からかけたり、手に持つかばんで、沢山の教科書やノートを持ち歩くのは、疲れるようだ。(だったら、電車で通っている私立の子はもっと大変だと思うのだけれど)

学校から帰ってくると、学校で緊張しているわけではないだろうが、それなりに、家に着いて、ほっとした気持ちになるのか、重たいかばんを運び終わったという安堵感からか、結構色々しゃべっていく。
何となく、「お帰り!」だけではなく、「お帰り!今日、何か楽しいことあった?」とか「試験はまだ?」とか言う言葉をかけて、会話する方が、彼が活き活きするように感じている。
こちらが忙しくて、甥1が顔を出しても、顔を上げて「お帰り!」と言って、すぐにコンピュータに向かってしまうことが何回かあった時に、それだけだと、何か甥1が消えていくのに、淋しそうに消えていく感じがすることに気づき、最近は、こちらも甥1が帰ってきたら、色々話しかけなくてはと心掛けている、別に長くなくてもいいのだ、一言三言で。

何か、昔飼っていた猫が皆、外から遊んで帰ってきたら、「私は帰ってきたわよ、撫でて、撫でて、話し掛けて」と尻尾を立てて人の足にすり寄って来たのに、似ているような気がして、可愛い。

母がお店番をしていた頃、おばあさんがお店で甥たちを遊ばせたり、休ませた習慣が残っているだけかも知れない。
(母は、孫たちとお店で、短い時間だけれど、過ごせるのをとても楽しみにしていたし、色々な話をしたようだ。)
ただ、お店を閉めていた一年四ヶ月の間に、甥たちは、真っ直ぐ自分の家に戻る習慣が身についてしまったようで、お店でたむろはしなくなった。(たむろする場所を私がなくしたこともあるが)

このまま、真っ直ぐ、素直なまま育ってくれればと思っている私でした。



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2005年02月21日(月)

4話 節約術


私は、午後1時までお店を開けて、1時になると、お店の入り口の鍵をかけて、2時間休憩に入る。
この2時間の間に、買い物やら簡単に料理して、昼食や雑用を済ませる。

で、1時過ぎに家の近所のスーパーに行くと、豊富に「見切り品」が沢山あることを発見し、これが現在結構楽しみになっている。

お勤めに出れば、お金は沢山入ってくるし、別に見切り品を買わなくても暮らしていけるのだろうが、確実に優良な見切り品を買える時間にスーパーにいけない、お勤めしなければ、お金は入って来ないが、このような感じでコストを下げる機会にも恵まれるのだと、実感した。
(お金も見切り品もgetしたかったら、夜働けばいいかも)

よくテレビで主婦の節約術なぞやっているけれど、「お金稼いで時間なくて高めのものを買う生活を送る」か、「お金ないけれど、時間があるから、安いものを探す生活を送るか」、だいたいの人はこのどっちかだろう、今の私には、後者が快適。

そのスーパーの見切り品は、野菜・果物は半額近くになっており、置いてあるものの中から、良さそうで、その日の夕飯に使えそうなものを選ぶ。
半額になっているかどうか、見切り品ではないコーナーで正常な価格を見て、下げ率もチェックしたりする。
見切り品の葉類は、ちょっとしおれた感じがするが、このスーパーで無料配布しているアルカリイオン水に少し浸けておけば、元気が出るし、だいたいのものは、保存を考えずに、その日のうちに食べることを考えれば、、半額以上の価値はあると思う。
また、例えば、見切り品のほうれん草は、買ってきたら、アルカリイオン水に少し浸けておいて、その日に茹でてしぼって、タッパに入れて冷蔵庫に入れておけば、二三日は持つ。
見切り品って、本当に嬉しくて楽しい。(だいたい、最近、野菜が高過ぎる)
その日の見切り品を見ながら、夕飯の献立や数日冷蔵庫で保管できる料理を考えるのも楽しい。

魚の見切り品は、鮭と練り物が多いが、こういうものには目を向けず、結構ちゃんとしたメーカーの明太子のまだ賞味期限まで日があるものが1つ2つ出ることがあるので、これを探す。
二度程、ちゃんとした明太子を買う機会に恵まれた後、ばたりと見切り品に明太子が出なくなったので、「やはり、アルバイトの人が、間違えて、見切り品にしてしまったものだったのかな?」と思ったが、今日、行ったら、久々、お気に入りの明太子が見切り品として、一つ出されていた。
不思議なのだが、今日が21日で、製造年月日が2月19日、賞味期限が2月27日のものが、三割引の札が貼られていた。
何で、作って2日で、賞味期限まで6日もあるものが、見切り品になって割り引かれるのか良くわからない。
でも、それでスーパーが良いというのなら、私が買って、冷凍してしまう。(笑)

「賞味期限にうるさい社会」は本当は嫌いなのだが、もうそうなった以上逆らえない、でもそれを逆手にとって、見る目と料理法さえ知っていれば、安い買い物ができるのだということを学んだ。

語弊はあるかも知れないけれど、専門知識の少ない人たちが店員の殆どであるスーパーでは、レッテルに貼られた賞味期限や私には理解できない基準を元に、機械的に見切り品を生み出すしかない世界なのだ。

先週一週間、お肉や魚は別として、野菜は見切り品を主に買っていたら、本当に、現金支出が減って、土日は結構優雅な材料を買うことができた。
とても幸せ。



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2005年02月22日(火)

5話 浅草橋の路地は楽し!


平日の午前10時頃に浅草橋駅に用があって行った帰り道、鳥越の方へ向かって、路地を適当に走っていたら、前方に何やら品物が置いてあるワゴンを発見。
我が家の方は、卸し問屋さんが突然店の前にワゴンを置いて、何やら売ることが多いので、違和感はなく、つつっと自転車ごと「何売っているのかな」と近寄ってみると、その商品は、何と「野菜」であった。

しかも「無農薬」「どれでも100円」との文字の貼り紙と、と100円を入れるボックスがあった。
人参、胡瓜、ほうれん草、長葱、トマトなどが小さなワゴンに並べられていた。

もう一人、買いに来た人がいて、「ここのご主人が千葉に菜園を持っているのよ」と教えてくれた。
まさか、まさか、こんなゴミゴミした台東区の浅草橋で、無農薬野菜の無人スタンドを見つけるなんて、信じられない。

無人と言っても、ドア一枚で事務所だから、外の気配がよくわかるらしくて、その社長らしき人が出てきてくれた。
何でも、千葉の自宅で、家族用に無農薬で栽培している野菜を食べ切れないので、お父さんが通勤の車に乗せて来て、東京の事務所の前で売っているとこのと。
長葱なぞ、スーパーの葱の2/3程度の長さではあるけれど、3本100円の安さ、しかも無農薬。

八百屋さんのように業として野菜を売っているわけではないが、毎日新鮮な野菜を並べているとのこと。
当然、宣伝もしていないし、近所のその存在に気づいた人が買いに来ればいい、売れ残っても別にいいよみたいな感じであった。

量も限られているから、午前中で売り切れてしまうだろうが、今後は、スーパーの見切り品よりもこちら優先で、野菜を買おうと思った。

無農薬野菜がいいとか、色々言うけれど、一番美味しい野菜は、農家の人が、「自分たちで食べるために作った野菜」なのだ。
この無農薬野菜ワゴンは、農家の人ではないけれど、「自分たちで食べるために作った野菜」であることには間違いない。

郊外に行かないと、安くて新鮮で美味しい野菜は買えないと思い込んでいたが、自転車で5分くらいの近所に「無農薬野菜無人スタンド」があることがわかって、信じられないくらい嬉しい。

試しに買ったほうれん草を茹でてみたが、葉にほんのり甘みがあって、美味しかった。



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2005年02月24日(木)

6話 フードプラネットで見たフランスの食教育


22日の午後11時に、何気なく見た「フードプラネット」という番組で、フランスの食教育を紹介していた。
とても、興味深くて、面白くて、吸い込まれるように見てしまった。

見逃された方は、きっと、そのうち、再放送されると思うので、「第2夜:スイーツは永遠の誘惑〜味覚って何?おいしいって何?〜」は絶対見てくださいね。(私も次回は必ずビデオを撮ろうと思う。)

三ツ星レストラン(南西フランス、店の名前は忘れた、シェフは、トルマさん?)の風景

  最近、フランスの三ツ星レストランでは、大人一人でだいたい4万円くらいかかる
  ような高級なレストランで、子供用のディナーなり、ランチなりを3500円程度
  で出すことが流行しているとのこと。
  (やはり、今後、お客さんとなる子供たちに、小さいときから慣れ親しむ機会を与
  えなくては、将来的にレストラン業は生業が立たなくなると考えているから、この
  ようなシステムになってきたのだと思う。
  昔は、フランスの一流レストランに、子供は連れて行かないものだと習っていた
  のに、きっとフランスもファーストフードなど子供が喜ぶような食品が増えて、こう
  いうものばかり食べて育つと、大人になっても、ファーストフードを求めるようにな
  るという危機感があるのだろう。。
  きっと、日本の一流レストランでも子供向け特別料理は、そのうち、流行るような
  気がする。)

  実際に、二人の小学生を含む家族のレストランでの食事風景が紹介された。
  シェフは、子供たちに、「このレストランの料理は、お母さんが作るものより、美味
  しくないよ」と言う。
  これは、ファーストフード等の大量生産の味に慣れた子供たちにこれから食べる
  ものを分析するように味わうように仕向けるための言葉だそうだ
  で、子たちは、メニューを見てもチンプンカンブン、ついに、小学校高学年と思わ
  れるお姉さんが「私、フライドポテト」、低学年の弟が「僕、パスタ」と注文を
  出す。
  そうすると、シェフの人は、快く応じて、好みのものと自分が食べさせたいもの両
  方を乗せた皿を出す。
  シェフは、子供たちの好みを優先させるとか、尊重するとかナレーションが流れ
  てた。(わ、私みたいと思った。自分たちの好みを尊重してくれるからこそ、食べ
  る人は作る人を信頼できると思う。)
  出された料理を食べた子供たちは、自分たちのオーダーの料理もシェフ推薦の
  料理も両方とも、とても気に入って、上機嫌な楽しそうな表情で、「このお店の料
  理は全て美味しい」と感想を述べていた。

フランスの小学校の食育風景

  何でもフランスでは、最近、食教育の重要性が見直され、小学校で、半年間週に
  2,3時間ずつ、食に関する授業があるとのこと。
  その食育の専門の先生が「『味覚が発達する』というのは、人間性を育てると言
  ったのか、正確には覚えていないが、やはり、成長過程で必要なことだし、興味
  を持ちながら、食事をすることを覚えれば、食卓で人と会話ができる人間にする
  と言っていた。
  (でも、食に興味のない人に、食べている最中「この食感がいい」と言っても会話
  は続かないし、全員がそういう人間にならない限り、色々問題はあると思う。)

  また、赤い着色料をつけたピンクの牛乳を子供たちに配って、これが何かを考え
  させ、実際に飲ませる授業風景が紹介された。
  殆どの子供が、見た目で「苺入りヨーグルト」等の答える。
  そして、飲ませるのだが、着色料で色づけしたものだから、苺などの味がするわ
  けないのに、半分弱の子供は、飲んだ後も「苺入り飲料の味がした」と答えてい
  た。
  先生は、「食べ物は、見た目では味はわからない」と教えたかったようだ。
  (きっと、フランスも着色料できれいに色づけされた食べ物が氾濫しつつあるの
  だろう)

このような内容の番組で、「子供に食べるものを分析させるように仕向ける」、「作り手は食べ手の好みを尊重した上で、作り手の食べさせたい料理も提供する」など、学校や民間が食に対する子供への教育に熱心なフランスの話を見て、「私が甥にしてきたことと同じだ〜」と嬉しくなった。
うちの甥たちは、私がいたおかげで、食の部分だけ、質は落ちるけれど、フランス風に教育されて、育ったと思う。(笑)

後、違う場面で、パティシエで有名なピエール・エルメさんが出てきて、「いつも美味しいものばかり食べているわけではない。美味しいものを作るためには、不味いものを食べることも重要なんだ。『美味しいが何か』を脳に覚えさせるためには、不味いものがどんなものかも脳に伝えた方がはっきり脳が『美味しいが何か』をはっきり認識する」というようなことを言っていたが、これもそうだなと頷いた。
きっと、ピエール・エルメさんは、複雑な味付けをする人らしいので、本当に下手な混合だと「不味い食べ物」になるところを、彼の舌と頭脳でと「美味しい料理」にしているのだろう。



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2005年02月25日(金)

7話 立ち食いそば屋のねぎどん in 千束


知り合いのブログで、「ねぎどん」という立ち食い蕎麦屋が美味しいと読んだ。
地図を見ると、合羽橋の道具街の北の外れから、歩いて5,6分のところだったので、そちら方面に用があるときに、二度行った。

自慢ではないが、私は、大抵の立ち食いそば屋さんは、一度試しで行っても、二度と行くことはない。
お蕎麦はともかく、化学調味料臭い汁がどうしてもだめなのだ。
しかし、このねぎどんは、きっと化学調味料を使って、本物の出汁なぞ使えない値段ではあるが、そんなにそのことが気にならず、再度、千束方面に用があったとき、再訪してしまった。

場所は本当に不便なところで、わざわざなんて行く必要は全然ないのだけれど、合羽橋を見て回るついでなら、何とか行けるような気がする。(私は自転車で行くのだけれど)

初めてお店を見つけたとき、タクシーが店の前に停まっていて、「あ、このお店は安くて美味しいのだ」と思った。(タクシーの運転手さんは、安くて美味しい店の情報に詳しいとのこと)

結構広くて明るくさっぱりした店内で、立ち食いと言っても、全部椅子席。
どう表現したらいいのか、真面目で働き者のお母さんという感じの中年の二人の女性がテキパキ注文をこなしている。
補助のおばさんもいて、この方も、テキパキ、調理補助をしたり、洗い物をこなしている。
この3人の女性の働き振りが気持ちが良い。

この三人の女性の調理場に沿わせた感じでカウンターがあるのだが、ちょっと離れたところにも2,3人用のカウンターがある。
でも、調理の様子や道具を見ていて面白いから、調理場方面に座るのがお勧め。

一番気に入ったのが、麺を茹でる機械。
三つのシンクが並んでいて、注文を受けると、一番左のシンク(ガスがついている)に、人数分の麺を入れて茹でる。
茹で上がって、くるくるとハンドルを回すと、一番左のシンクは、網のかごが仕組まれていて、麺の入ったかごがくるっと180度近く回って、真ん中のシンクに、茹で上がった麺が落ちる仕組みになっている。
(もしかしたら、二連のシンクだったかも。確か三連だと思ったけれど、改めて考えたら、三連目の役割を覚えていないのだ、ごめんなさい)

へ〜、面白い、よく考えるな〜、あの機械は合羽橋で売っているのかしら、オーダーメイドかしら?と、結構楽しい。

お勧めのメニューは、まだ二回だから良くわからない。
今まで食べたのは、掻き揚げとざる、それから、大根おろしうどんとおいなりさん、その程度。
おいなりさんは、自販機で、80円と書いてあったので、当然1つだろうと思っていたら、2つも出てきたのでびっくり。
安くて、さっぱりしていて、お勧めの立ち食いそば屋さんであることは間違いない。

All About Japanのねぎどん訪問記のページ←ここをクリック。



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2005年02月28日(月)

8話 ほうれん草うま煮ラーメン


一人でご飯を作って食べるのは、大勢で食べるより美味しくないけれど、麺類に限って言えば、一人で作って一人で食べると、出来立てを食べられるので、満足している。

お昼に、適当なスパゲティやラーメンを作って食べることが多いけれど、いつも出来立てを間髪入れずに食べて、「美味しい〜、私って料理が上手」と一人で上機嫌になっている。(笑)

で、以前書いたかも知れないけれど、最近、気に入っているラーメンの作り方を。

まず、買い物から。

チャーシューは、切れ端でも、ちゃんとしたものでも良いから、冷凍しておく。
ほうれん草は、茹でて水気を切って、タッパに入れて、冷蔵しておく。

これだけの材料が揃っていることを前提で、冷凍ラーメンなり、普通のラーメンをゆでるのだが、ラーメンができるのに、合わせて、フライパンに薄く油を引き、適当に切ったチャーシューと茹でたほうれん草を炒め、お酒、お水、何かスープの素少々に、おしょうゆ入れて、薄く味をつけ、最後、水溶き片栗粉でとじる。

で、丼に麺と汁を入れた上に、このうま煮風のものをかけて、小口の長葱を散らして、出来上がり。

スープをお湯で溶いでおいて、そこに茹で上がった麺を入れるタイプのときは、フライパンの中のチャーシュウとほうれん草に、そのお湯で溶いだスープを少しもらって加えて、醤油でも少々加えて味をつければいい。

この食べ方だと、ほうれん草が沢山食べられて、家庭におけるラーメンの具としては、これが美味しくしかも緑黄色野菜が摂れて、一番良いと思う。



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2005年03月02日(水)

9話 たたきごぼう


浅草橋に、無農薬無人スタンドを発見してから、私の食生活は少しずつ変わりつつある。
やはり、美味しい野菜が手に入ると、自然と、美味しい野菜中心の食生活になるものだと思う。(後、若干の料理をする時間があることも必要であるが)

無農薬無人スタンドで、100円のごぼうを買って来た。
ごぼうは、産地とか無農薬とか、美味しくて柔かいごぼうの条件は他にも色々あるのだろうが、私が思うに、「新鮮、掘り立て」が第一条件だと思う。
八百屋さんやスーパーで、たまにごぼうを買っていたが、柔かいごぼうに当たるのは稀であった。
我が母なぞ、ごぼう料理を出しても「それ、スーパーで買ったの?」と聞くので「うん」というと、それだけで手をつけなかった。

ごぼうを使った料理は、そりゃあ、若干の腕は必要だけれど、そもそもごぼうが新鮮でなければ、成功しないのだ。

浅草橋の無農薬野菜スタンドのごぼうは、スーパーなぞのより絶対新鮮だろうと思って買い、その日のうちに料理した。
何を作ろうか本を見て、「たたきごぼう」にチャレンジすることに決めた。

で、結果、大成功!
食べた人に、「本当に自分で作ったの?どこかで買ってきたのでは?」とまで言われた。

材料(2人前)

ごぼう(細いもの)  100g
酢          少々
だし         1/2カップ
 味醂        大さじ3/4
 薄口醤油      小さじ1

胡麻酢
 半ずりの白胡麻   大さじ1+1/2
 砂糖        大さじ1/2
 酢         大さじ1
 薄口醤油      小さじ1

作り方
1.ごぼうをたわしで綺麗に洗って、鍋に入る長さに切ってから、水に入れてあくを抜
  く。

2.鍋に水を入れて沸騰させた中に、酢を少し入れて、その中でごぼうを煮る。
  (「歯ごたえが残る程度の硬さに」と本に書いてあったが、これが中々見極めが
  難しい。竹串で刺して、スッと通る手前くらいの感じだと思う。)
  煮えたら、水にとって粗く冷やし、水気を切ってから、まな板の上なぞに置き、
  すりこぎで叩いて、軽くひびを入れる。
  長さ4cmに切り揃えるのと同時に、太いものは、2つ割か、4つ割にする。

3.だしに味醂と薄口醤油を入れた鍋を火にかけ、熱くなったら、ごぼうを入れて、
  2,3分煮た後、浸けておく。(時間は適当)

4.半ずりの白胡麻をすり鉢に入れて、すりこぎで少しすって、香りを出し、その中
  に、調味料を炒れて、味をつける。

5.水気を切ったごぼうをすり鉢の中に炒れて和える。

6.一晩以上置くと、味が染みて美味しくなる。

ごぼうも良かったし、出汁も本枯れ節だし、胡麻も、山梨の親戚が自分で栽培した金胡麻だったしで、材料的にも申し分なかった。
私の場合、山梨から送ってくれた金胡麻を予め炒って、ミルサーで軽くすったものが手元にあるので、このような作り方になった。
洗い胡麻を炒ってからするとなると、ちょっと面倒かも。

不思議だったのは、だしにつけて胡麻和えにしたごぼうが、出来立てでは、だしの味が強くてごぼうの味がしなかったのだが、一晩置いたら、ごぼうの味が回復したみたいで、ごぼうの味、だしの味、胡麻の味、お酢の味のバランスがうまく取れたことだ。

「たたきごぼう」はお正月のお節料理の定番だと覚えているけれど、良いごぼうが手に入った場合、全部を当日に使い切りたいわけで、半分は、ささがきにして、豚汁や牛肉と柳川風にして食べるとして、残りは、たたきごぼうにしておけば、2,3日後に、また違った風なごぼう料理として食卓に出せるから、良いと思う。



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2005年03月03日(木)

10話 らふてい


今、夜の10時過ぎなのだが、東京地方、これから雪になるということで、寒い。
そこで思いついたのは、明日もきっと寒いだろうからと、今、小豆を煮始めた。
小豆を煮れば、部屋は暖まるし、明日、甥たちが学校から帰ってきたとき、お汁粉が待っているということになる。(甥のお母さんがしまわないで、出せば、であるが)

先日、豚ばら肉を買ってきたのだが、中華風にとろとろに煮るのには、おからがなかったし、大根おろしで煮る方法は以前失敗したことがあって、気が進まず、沖縄のらふていという料理が目に留まったので、作ることにした。(ちょうど、日高昆布のずっと前のものが少し残っていた)

らふていは、豚肉を昆布とともに煮る料理なのだが、そのほかに、焼酎や削りかつおも入れるらしい。

ベターホームの肉の本より

材料(4人前)
豚ばら         600g
 昆布(日高でしょう) 20g
 水          3カップ
焼酎          1+1/4カップ
 削りかつお      1/2カップ(4〜8g)
 砂糖         大さじ2
 醤油         大さじ3強

作り方

1.豚バラは、6〜7cm角に切って、焼酎1/4カップを振りかけて10分置いて
  おく。(私は、振りかけるだけではなく、揉みこんだ)

2.昆布は3カップの水に浸けておく。昆布水も取っておくし、戻った昆布は、
  6〜7cmの長さに切る。

3.鍋に、1と水3カップを入れて、アクを取りながら、沸騰後1時間弱火でコトコト
  煮る。

4.箸が通るくらいになったら、肉を取り出し、煮汁を捨て、鍋を洗って、肉、昆布、
  昆布水と焼酎の残り、削りかつお、砂糖、醤油を入れて、あくを取りながら、更に
  1時間弱火で煮る。

5.煮汁が少し残るくらいで出来上がり。
  削りかつおは箸で落とす。

とあったが、私は、削り粉を麦茶袋に入れて煮たので、最後の「箸で落とす」手間はなかった。

煮上がりよりも、翌日に温めなおした方が美味しかった。
お肉も美味しいけれど、昆布がとても美味しく煮えて、昆布を美味しく食べられる料理だと思った、おでんの昆布より美味しいかも。

ただ、慣れないせいか、このらふていは、ご飯のおかずにはちょっとゴワゴワしていて、向かないような気もする。
時間があるときに作っておける料理で、酒の肴に良いと思う。



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2005年03月04日(金)

11話 小豆の煮方


昨日、急に思い立って、小豆を煮たので、予め、小豆を水に浸けるようなことはしなかった。

前回は、一晩水に浸してから煮たから、「一晩水に浸すか否か」の違いがわかったと思う。

小豆は、浸水性が低いので予めお水に浸けておく必要がないと物の本には書いてあるが、実際両方のやり方をやってみて感じたのは、「一晩水に浸けておいた方がふっくら煮える」「水に浸ける作業なしで、乾燥豆のまま煮ると、結構、皮が破けてドロドロに煮える」ということ。

もしかして、今回ドロドロっぽくなったのは、差し水の仕方が悪かったのかも知れない。
でも、きっとこれは、一晩豆を浸けておくか否かの違いによると思う。
ふっくら、小豆の形のまま煮上げた方がきれいなので、私は、「一晩浸水」の方が好き。

ただ、昨日のように、「明日は雪。皆にお汁粉食べさせたい」なぞと急に思いついた場合は、浸水なしのやり方で作るしかない。
ま、こういうときは、作ることに価値があるのだから、こだわる必要がない。

時間に余裕があるときは、是非、浸水してから、小豆を茹でてください。

ところで、最近、ブログが流行っている。
私のこのエッセイなんか、「ブログの初期の形」ではないかと思う。(一人ブログという感じ)
このエッセイもブログに移行した方がいいか、思案中。



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2005年03月09日(水)

12話 家庭がシェルターでない家に育った子


間違えて、消してしまいましたので、覚えている限り書き直しました。

昔、私の高校時代の証明書の写真を友人に見せたら、「家庭に問題がある家で育った子という顔をしている」と言われた。
そんなことが表情に出て、他人から指摘されるのかと嫌な気がしたし、それが事実なら、親元から離れて静かな環境で暮らすうちに、そんな表情が消えればいいなを思ったことを覚えている。

我が家は、両親それぞれ良い人であったが、相性が悪かったのと、小売店で忙しかったこと、24時間一緒だったことからだと思うが、喧嘩が耐えなかった。
私は、外から家に戻ると、ほっとはしたが、両親の関係に対して、ほっとしたことがなかった。

ある日、今、話題のライブドア堀江社長の高校時代の証明書用と思われる写真をテレビで見たら、その「家庭に問題がある家で育った子供の顔」と指摘された昔の私の写真の表情と同じに見えた。
その時、「どんな家に育ったのだろう」と興味が湧いた。

その後、テレビの波瀾万丈で、「両親共働きの一人っ子で、幼い子供が遊びに行く家が近所にはないところに育ち、生まれてからずっと、両親が帰ってくるまで、どうやって一人で時間を潰すかが一番の問題だった」ということが描かれていた。

お母さんは、遅かったが家に帰ってきたが、お父さんは、土日も家にいることは少なかったそうだ。
また、教育方針で、お年玉とお小遣いはもらえず、試験で100点を取っても、褒められることがなかったそうだ。

その後、女性週刊誌を読んだら、お父さんが巨人とゴルフが好きで、巨人が負けると、意味もなく家庭内暴力を振るう人と書いてあった。

堀江社長は、「普通だったら、グレますよ」「温かい家庭というものを僕は知らない」と言っていたけれど、私が見たり読んだりした限り、その言葉どおりの殺伐とした環境で育った人だと理解した。

知能指数の高い子供は、家庭内暴力があって、自分にとってシェルターにならない家庭で育っても、グレたり、犯罪を犯す人には育たない。
しかし、当然のことながら、そういう家に育つと、魂とか心は成長できないのだが、心の未発達をどうにかこうにか、高い知能指数でカバーできるのだ。
で、本人は、「結構難しい環境に負けないで生き抜いて、自分は偉い」と自己評価するだろうが、実は、「しなくて良い苦労で、心が未発達状態のままであるが、それを知能でカバーしている大人に成長する」だけなのだ。

多分、そういう家に育った子は、頭では、「愛情」「友好的」「人を尊敬・尊重する」という言葉の意味は理解しているけれど、それがどういうものなのかは、未体験だから、骨身に沁みてはわかっていないのだ。

だから、最近は、「僕は、初めから、友好的に業務提携したいと言っていたでしょう?」との発言しているようだが、その「言葉」と、彼の今までの「支配する」「ラジオ放送の価値はない」みたいな発言や行動と、彼の中では、相反するものではないのだと想像できる。

親や周囲と心の交流があって、親や周囲から守られた経験を持つ子供時代を持っている人ならば、「友好的に業務提携をしたいのなら、そんなことを言ったり、行動をするものではない」と思うだろうが、彼は、「仲良くしたいのなら、そういう配慮をすべき」という意識が全く欠落した人のように思える。

堀江社長は、子供の頃、自分の親を「どうしてこの人たちが自分の親か」と認識するときに、「自分が彼らの子供だから、可愛がられ、守られている」なぞと思ったことはなく、多分、「戸籍上で、父母と書いてあるから、この人たちは自分の親で、自分に『我慢しろ、お小遣いを欲しがるな、褒められると思うな』と命令できるのだ」と思ったのではないだろうか。

そう考えると、堀江社長が、事前に人間関係を作ったり、挨拶に行ったりすることなしに、突然大株主になって、相手に「私は大株主になったのだから、業務提携しましょう」という神経が理解できるような気がする。
彼の姿勢は、(彼から見た)彼と両親の関係にそっくりだと思う。
彼にとって基本の「人間関係」は、「法律上の書類に載っている関係」で、それを作れば何でも言えると思っているのだと思う。

普通の家庭に育ったとは言え、両親不在で寝に帰ってくるだけの環境で、堀江社長は、両親が自ら周囲の人と人間関係を作る様、それを維持するために腐心する様とか、見た事がないのではないか。

私はフロムの「愛するということ」という本が好きで、「愛と信頼のある人のみが愛と信頼を持つ人とそれを交換できる」と書いてあったが、堀江さんは、そういう人には思えない。

こういう人は、短期的には成功するかも知れないし、もしかしたら、一生大金持ちのまま生きるのかも知れない、でも、今のままでは、愛とか信頼を人と交換できないのだから、どこかで行き詰ると思う。

今の硬直化した大会社や社会が変わるべきだとは思うが、やはり、「愛と信頼が身に付いた人」に変えて欲しいと思う。

それにしても、堀江社長をよしとする人も多いようで、世の中、似たような考えの人が多いと思うと、結構恐ろしい。

ただ、彼の弁護をすれば、堀江社長は、愛情も感情も少ない人に見えるが、彼だって、好きでそうなったわけではなく、親から与えられた環境に順応して、反応して、そうなってしまったのだろう、とは思う。



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2005年03月10日(木)

13話 野菜スープにお酢


最近、野菜を無駄にしないようにしている。
信じられないくらい、食べ切っている。

キャベツの芯も溜めておいて、古くなった切り口を切り取り、人参や玉ねぎ・長葱・ベーコンなぞの余り物とと一緒に炒めて、お水とマギーブイヨンを入れて、沸騰させ、あくを取り、保温鍋に入れておいて、スープを何度か作った。

(余談だが、保温鍋で野菜を煮るところも美味しさの秘訣かも知れない、美味しく煮えるから)

私の父は、こういうスープにお醤油や胡椒でうまく味をつけて、美味しい和風スープを作ってくれた。
確か、父のスープにはキャベツは入っていなかったと思う。

玉ねぎ、人参だけでもスープは甘いが、キャベツを入れるともっと甘くなってしまう。
甘さを消そうと、塩やお醤油を入れるのだが、甘さを打ち消すだけの塩分を入れると、ちょっとしょっぱくなり過ぎるような気もした。

そこで、思い出したのが、東京會舘風ミネストローネ。
薄くて小さな正方形に切った野菜を煮たこのスープの最後に、トマトのみじん切りを入れる。
これが美味しい。

キャベツの余ったるいスープにも、トマトを入れたら合うだろうなと思ったけれど、手元にトマトがなかったので、ほんの少しお酢をたらしてみた。

と、あ〜ら、不思議、味見すると、酸味は加わったが、甘さが相当抑えられていた。
酸味は甘さを抑える力を持っているのだと、新たな発見であった。

反対を言えば、甘酸っぱいものというのは、そんなに甘く感じないのかも知れないが、実は糖分が沢山入っているのかも知れない。
甘酸っぱいものは、甘いものと同じくらい、ダイエットの敵かもと思った。



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2005年03月12日(土)

14話 合羽橋プロパックの黒板


合羽橋のプロパックは、ご存知の方も多いだろうが、シモジマの子会社で、若い店員さんが多くて、元気が良い。

そういう人たちのアイディアだろうか、プロパックに行って、いつも感心するのは、入り口の黒板の看板。
白墨の手書きで、「○月×日 雨のところ、ご来店有難うございます」とか、「△月▲日 今日は晴れでよかったです。セールで皆張り切っております。目玉商品のティッシュは、1Fエレベータ前にあります」とか、毎日書き換えているところ。(文章は原文どおりではないです)

セルフサービース形式のお店だから、店員さんと話すことも少ないお店なのだが、入り口に手書きの白墨で、このような挨拶が書いてあると、入って行っても誰も挨拶なぞしてくれるお店ではないのだけれど、その愛想のなさが補われるというか、「あ、お客と会話する気があるのだ」という感じがする。

この点、合羽橋の他のお店も真似すればいいのにと思う。
目玉商品があるお店は、「合羽橋にようこそ、当店の今週のお買い得は○○で、××円です」とか、品物が溢れかえっている、探し難いお店では、「探し物がありましたら、お気軽に店員に声をかけてください。私どもは皆道具のプロです」とか、黒板に書いて、どのお店も店の前に置いておいたら、どんなに感じが良いかと思う。

もし、合羽橋の道具街に、そういう手書きの黒板がずらっと並んだら、読んで歩くだけでも楽しい。
プロパックの黒板を見て、「お客さんとコミュニケーションするのに、こういう手段もあるのだな」と思った。
よく飲食店では、その日のランチなぞを黒板に書いてお店の前に置いてあるけれど、こういう看板も、メニューを書くだけではなく、何かアピールすることとか、挨拶を書くと、不思議なもので、それを読んだ人は、「熱心で、感じがいいし、入ってみようかな」という気になると思う。



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2005年03月14日(月)

15話 大量の水菜とルッコラ


私は、私を知っている人によく言われるのだが、やはり、美味しいものを探そう、手に入れようという姿勢が、通常の人より強いみたいだ。

だから、美味しいものを売ったり、食べさせてくれるお店に行くと、どうも顔もニコニコして、熱心で、良く通うし、ちゃんとお店の人に「美味しい、嬉しい」と伝えるので、そのお店の人に覚えられて、良い目にあうこと少なくない(と、自分で思っている)

浅草橋のシロウト無農薬野菜スタンドでも、行くと、たいてい、経営者の人が出てきてくれて、何やかやと会話を交わすことが多い。
ある日のそんな時、サラダに向いた野菜として、ルッコラと水菜があったのだ。
私が「確か、ルッコラは癖があるから、水菜にしよう」と水菜を選んだら、ルッコラをサービスしてくれた。

これは、私が毎日買いに来るということもあるだろうけれど、多分、「ルッコラの味を知っている」お客さんが少なくて、買う人がいないからかも知れない。
無駄になるより、味を知っている人にプレゼントした方がいいと思ったのかも知れない。

ルッコラは、ハーブであることは知っていたし、外では食べたり、料理に使ったことがあったが、自宅で使うのは初めてかも知れない。

何せ、一人暮らしに、大量の水菜と、結構多い量のルッコラ、どうやって使い切るか、心して使わないと、捨てることになりそうだと思った。

最初の日の晩は、水菜とルッコラの葉とトマト、ハムのサラダに、玉ねぎドレッシング。
水菜だけだと、癖がないが、ルッコラを入れると味が渋めになって、より美味しい感じがした。

次の日のお昼に、たらこスパゲティに、貝割れ大根の代わりに、大量の水菜とルッコラの葉を入れて、混ぜ込んで食べたらどうだろうとやってみたら、大当たりで、これも美味しかった。
水菜やルッコラは、柔かい葉のせいか、熱々のスパゲティの上に大量に置いても、フォークで混ぜるだけで、スパゲティに馴染んだ。

本を見て、この2つを使い切る方法を探していたら、水菜は、塩漬けがあったので、半分以上、塩漬けにしてしまい、どうにか食べ切れそうな目処がついた。

ルッコラは、向いている調理法を発見できないでいるが、食材図鑑に、「スープや味噌汁の実にも良い」と書いてあったのを、拡大解釈して、芯の部分をためて、キャベツの芯とともに、スープにしてみようかなと思いついた。

今日、また無農薬野菜スタンドに行ったときに、経営者の人と話したら、「ルッコラは、おひたしにしても美味しい」とのこと、やってみようかな〜、そうすれば、無事、食べ切ることができるから。

水菜の塩漬けと、ルッコラのお浸しは、また、別の機会に書きます。

それにしても、美味しくて新鮮な野菜は、辛い思いをせずに、無理なく食べこなすというか、食べ切ることができるから不思議。
やはり、野菜は、新鮮なものが一番。



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2005年03月15日(火)

16話 長葱のグラタン


新鮮で安い野菜が手に入るようになって、野菜料理を沢山作っている。

一番良く買うのは、ほうれん草、ごぼう、長葱かも知れない。

で、以前古本屋で見つけて買っておい婦人之友社の古い「野菜料理」の本で、今まで私が作ったこともないような野菜料理を探して作ったりすることもある。

長葱が2本余っていたので、その本に載っていた「長葱のグラタン」を作ってみた。

作り方は、簡単、マカロニグラタンのマカロニが長葱を4cmくらいに切って、熱湯で2分茹でたものになるだけだ。

で、出来上がったのを食べたのだが、不味くはないのだが、何となく食事には向かない気がするのだ。
パンと一緒に食べると、長葱がパンに合わない感じがするし、ご飯のおかずにするには、ホワイトソースが合わない感じがする。

では、単独で、長葱のグラタンだけ食べると、マカロニのような小麦粉を使ったお腹に溜まるものとは違って、お腹に溜まらない感じがするのだ。

何か、中途半端な料理であった。
もし、長葱が沢山余ったら、「この料理を使えば、一人2本分ずつ減る料理」と紹介する程度の価値しかないような気がした。(美味しい話でなくてごめんなさい。)

でも、長葱を減らそうと思ったら、すき焼きに入れるときに、斜めの粗い千切りにして大量に入れるのが一番良いと思う。



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2005年03月17日(木)

17話 筑前煮の保存


浅草橋の無人スタンドで、人参、里芋、ごぼう、さやえんどうを、2,3日かけて集め、足りない蓮根だけ、スーパーで買い足して、筑前煮を作った。(こんにゃくは余り好きでないので、省略)

最初見た本で、「炒り鶏」が美味しそうだったので、作る気になって、材料を集めたのだ。
他の本を見ると、「筑前煮」というのもあって、どこが違うか、レシピを比較したら、里芋が入るか入らないかみたいに見えた。

私は里芋を入れるから、筑前煮を作ることになった。
実は、炒り鶏を作る気になっていたとき、鶏肉をわざわざ買わなくても、冷凍してあった薄切りの豚肉があったので、「炒り豚」が作れる、炒り豚って、何か変なの、でも面白いネーミングだと気に入っていたが、「筑前煮」に変更になって、残念。

で、野菜を乱切りにしたのだが、やはり、千葉直送の野菜の人参や里芋の切り口の新鮮で、瑞々しいこと、本当に感激ものであった。

それらと豚肉と戻した干し椎茸をごま油でじっくり炒めて、出汁、お酒、味醂を入れて、10分煮た後、おしょうゆを入れる。
再び汁がひたひたになるくらいまで、時々、上下ひっくり返しながら煮て、出来上がりと本には書いてあったが、人参、ごぼうなぞ、まだちょっと硬かったので、保温鍋に入れておいた。

で、次の日、温め直して食べたが、中々美味しかった。
こういうものは、腕よりも、野菜自体が新鮮でないとねと改めて思った。

で、冷蔵庫に入れずに、常温で保管して、次の日のお昼(今日)に食べたら、こちらの方が美味しかった。
私でもこんな美味しい煮物ができるのだと感激。
また、あ〜いう野菜の煮物は、変に温め直さないで、常温で食べるのが一番美味しいのかもと思った。

が、油断大敵。
また、今日の夜、あの美味しさをもう一度と食べたら、若干酸っぱい味がした。
今日、昼間は結構温度が高かったので、常温で出しておいて、傷んでしまったのかも知れない。

冷蔵庫に入れて食べる前に常温に戻すか、お昼から常温で置いておくのなら、一度火にかければ良かったと反省。(酸っぱくなってから気づいたのだが、作ってから丸2日常温で置いてあったのだ)

こういう煮物は、結構足が早いものだと思い知った。



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2005年03月18日(金)

18話 スペイン産オリーブオイル


2,3か月前に、小石川のスーパーで入手した安売りのスペイン産エキストラバージンオリーブオイルを使い出した。

日本においては、イタリアからオリーブオイルが最初に入ってきたせいか、イタリア産が当たり前という感覚があるので、「スペイン産」「しかも安売り」なので、一瞬「大丈夫かしら?」と心配になったが、物は試しと買ってみた。
安くて、味が悪かったら、使い切れないのに、1リットル入りを買ってしまったのだ。

まず、アーリオリオ・ペペロンチーニに使ったのだが、率直な感想、「普通のイタリア産のオリーブオイルと同じ味、但し、味が薄い」と思った。
イタリア産の中級製品を使うと、食べたとき、もっとむっとするようなオリーブオイルの香りと味がするのだが、スペイン産の安売りは、むっという程ではないオリーブオイルの香りと味がした。
でも、二度目に同じスパゲティに使ったら、「薄い」ということが余り気にならなかったから、慣れれば、全く気にならなくなると思う。

この安いスペイン産のオリーブオイルは、「安かろう、不味かろう」ではなくて、「安かろう、(味は良いが)薄かろう」だったので、一安心。

とりあえず、1リットル入りのペットボトルを使い切れるとは思う。

味が薄いのなら、ドレッシング向きかと使ってみたが、作っている途中で味見したら、薄いと言っても、お酢:油=1:3の3全てがオリーブオイルだけではしつこいような気がして、少し、サラダオイルを加えた。

私が今使っているのは、「Ballester」という商品名のものだが、最近、我が家の近所の普通のスーパーでも売り出したようだ。
決して使えないものではないし、不味くないと思う。
「安かろう、不味かろう」だったら、二度と買わないと思うけれど、「安かろう、薄かろう」だったら、どうしようかな?
ま〜、食費を節約したいと思うときには、買うのは悪くないと思う。



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2005年03月19日(土)

19話 松戸市北小金の「ZOPF」(ツォップ) 1/2


今年の初めだったかに、ALL ABOUT JAPANのパンの人気投票を見たら、「ZOPF」という松戸のパン屋さんが一位であったことから、このお店を知った。

叔父が新松戸に住んでいるので、この叔父のところに行くときに、是非行ってみたいと思っていた。

で、今日、叔父が東京まで我が家のお墓のお墓参りに来てくれたので、その車に便乗して行って来た。

一言で言って、「大満足」のパン屋さんだった。
本当に、「一位を取るだけある」という感じ。

欠点は、もし自力で行くとなったら、我が家から遠い千葉県松戸市の「北小金」という各駅停車の駅にあり、おまけに駅からバスでしか行けない場所にあることだけ。

このお店は、繁華街ではなくて、大きな広い団地の近所にある。
ロケーションだけ見たら、どう見ても近隣の人向けのお店であり、「何で、ここにあるお店が全国一位なの?」という疑問が湧いてくる感じ。

しかし、辿り着いて、お店の扉を開けたら、外とは別世界で、狭い店内にパンがずらっと並んでいて、お客さんが20人くらいいただろうか、とても活気があり、人気があることがわかった。
(売り場は結構狭い)
叔父の話では、大分ナンバーの車で来ている人もいたそうだ。

お店は混んでいたので、二階のレストランに上がって、食事をすることにした。
幸い、一時過ぎだったからか、カウンターが空いており、すぐに座ることができた。

メニューを見ると、ランチは、一品料理にサラダ・パンか、サンドイッチのようなものを取るどちらかという感じであった。

メニューの中に、「パンの盛り合わせ 500円」というのがあって、これが食べたくなって、お店の人に「パンの盛り合わせが食べたいのだけれど、これに合った料理はありますか?」と聞いたところ、「一品料理についてくるパンで十分ですよ」とのこと。

叔父がビーフシチュウ、私が若鶏のマスタードソースを取ることに決定。

そして、最初に運ばれてきたのが、一品料理用のパンのお皿だったのだが、それが、十種類以上の薄切りのパンが盛られてきた。

まさか、ランチのパンがこんなにゴージャスだとは、想像もしなかった。
ランチのパンとは思えない量と種類、もうこれだけで幸せという感じであった。
さすが、パン屋さん直営のレストランのパンという感じ。

何も入っていないパン、ゴマが入ったパン、クランベリーが入ったパンなど、どれもこれも美味しそうで、叔父と二人で「こんなに一杯、嬉しい!」と楽しくなってしまった。



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2005年03月21日(月)

20話 松戸市北小金の「ZOPF」(ツォップ) 2/2


パンとサラダ付きの一品料理の他、Fixingと呼ばれるパンに塗るジャムやレバーペースト類が一種類50円なので、ミオジャムの王様のジャムとレバーペーストも取った。
ジャムもレバーペーストも、雑味というか、余計な味がなくて、純粋に美味しかった。

次に、私の若鶏のマスタードソースが登場したのだが、これがものすごかった。
丸いお皿に、こぼれんばかりに、若鶏のマスタードソース、キドニービーンズかな、お豆と、人参の1.5cm程度の角切りが乗ってきた。
この3つでお皿がいっぱいな上に、カリフラワーの酢漬けやさやいんげん、スナックえんどうの煮たものも飾られ、美味しそう。

叔父のビーフシチュウは、乗り切れないのか、にんじんとお豆は別皿だった。

少し交換して、ビーフシチュウも食べたが、若鶏もビーフも柔かく美味しく煮えていて、とても美味しかった。
添えられている野菜も、皆新鮮な美味しさで、残すことなく全て食べ切った。

洗練されている美味しさではなく、家庭的で牧歌的な美味しさで、大満足。

これで、ビーフシチュウが1400円、若鶏のマスタードソースが1200円だから、本当にお得。
(コーヒーとデザートをつけると400円アップ。パンを沢山食べて、胃にパンが沢山溜まっている状態で、水分をお腹に入れると、お腹が膨らんで、眠くなりそうなので、やめておいた。)

松戸の叔父は、「良い店を知ることができて嬉しい、今度は家族を連れてくる」とのこと。

食後、売店に行って、お土産を買った。
叔父の家にはペストリーとアンパン各種。
私はお腹が一杯だったし、沢山の種類を食べたので、結構、お腹も脳も満足していたのか、2種類しか買わなかった。

家に戻って、8時近くまでお腹が空かなかった。
空いたところで、買って来たゴマの入ったパンを食べたのだが、これが美味しいの何のって。
お店のレストランで食べたときは、色々な種類を味わったというか、味見した程度で、本当に、このパン屋さんのパンの美味しさがわかったのは、家で食べたときかも知れない。
小麦粉の香ばしさというか、小麦粉自体の味がものすごく良い。
(石臼で自家製粉していると書いてあるけれど、そのおかげかな?)

遠いけれど、行ってみる価値は十分あると思うお店。

松戸の北小金「Zopf」(ツォップ)のページ←ここをクリック。



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2005年04月10日(月)

21話 甥2が中学生


ご無沙汰しております。
エッセイを休む気もなかったのですが、小さなつまらないことが沢山続いたこと、それから、ホームページを作る仕事で、一つ頼まれたものがあり、そのことを考え続けていたら、自然とエッセイを休んでおりました。
長い間、書かないですみませんでした。

頼まれ物のホームページも、シロウトが悪戦苦闘していて、シロウトの域を抜けないのだけれど、トップページがそれなりにまとまりましたので、一段落です。

で、今日は、甥たちのお話です。

3月に、小学校を卒業した甥2と背比べをしたら、甥2の身長は、165cmだそうで、既に私を抜いていたのだ。
「肥満児」ではないかと心配された甥2だが、ここに来てようやく身長が伸び始めて、スマートまでは行かないけれど、どうにか、普通より体格が良いくらいの印象の体型になってきた。(甥のお父さんが、「甥2に首ができた!」と陰で喜んでいた<笑>)

4月から、甥2も中学生。
今の区立中学は、必ずしも地域の中学に行かなくて良いらしいのだが、甥2は、甥1と同じ中学を選んだと聞いていた。

土曜日に、甥のお父さんが、おばさん二人を自宅に呼んでくれて、甥2の中学入学お祝い会を開いてくれた。

そこで、甥2に「クラブは何に入るの?」と聞くと、「え〜、笑われちゃうけれど....」と言いながら、甥1と同じ陸上部に入るとのこと。

甥1は、足が早いから、陸上部を選んだのはわかるが、体重は重めで、足も遅い甥2が陸上部を選ぶことは意外であった。
でも、砲丸投げとか槍投げとか、確かに足は早くなくてもこなせる競技もあることはあるのだが、今まで陸上競技の「り」の字にも興味がなかった甥2が陸上部を選ぶなんて、想像もしなかった。

生まれたときから、お兄ちゃんの存在を疎んで、目の上のたんこぶみたいに扱って、絶対に「お兄ちゃん」とは呼ばずに、名前で呼んでいた偉そうにしていた弟が、生まれて初めて自らの意思で、お兄ちゃんと同じクラブを選んだのだ。

それを聞いて、私は思わず、「甥2ちゃんは、本当はおにいちゃん好きだったんだ〜?」と言うと、「うん」と大きく頷いたのは甥1であった。(笑)
甥1も、甥2が自分と同じクラブを選んだことで、「弟に頼りにされている、親近感を持たれている」と感じられて、嬉しかったのだろう。
(甥2は、聞かぬ振り)

兄弟なんて、本人の意思に関係なく存在するから、ずっと一緒だと、「兄弟なんて要らないよ」と思う存在かも知れない。
でも、甥1が小学校を卒業して、中学に行ったことにより、甥2は、この2年間、兄がいない学校に通う経験をしたことで、お兄さんを心のどこかで頼っていた自分を発見したのかも知れない。
そして、中学生になったことを機に、そのことに素直になったのかも知れない。

同じ中学校の1年生と3年生であり、一緒に学校に行くことはないそうだが、前より仲良しになったみたいで、嬉しいおばさんであった。




2005年04月13日(水)

22話 色のきれいなサラダ


先日、浅草橋の無人無農薬スタンドで、そこの社長の前で、水菜を買おうかな、ルッコラにしようかな、ルッコラは癖があるものねなどと話しながら、と迷った挙句に、水菜だけを買ったら、社長さんが、ルッコラをおまけしてくれた。
(どうも、ルッコラの名前とか食べた方を知らない人が多いのか、売れ残りやすいようであった。)

ルッコラと水菜が冷蔵庫にあったとき、サラダを作ることになった。
動物性蛋白質は、粗く切ったチャーシューが少々だけ。
後、めぼしい野菜は、浅草橋の無人無農薬スタンドで買った人参だけ。

そのときに、思いついたのが、人参を野菜の皮むき器で薄く削いで、塩で水分を抜いて、サラダにしたら、結構美味しいかもと思ったのだ。

で、人参の皮を剥いた後、細長い人参を削った長方形と言おうか、削った物体に塩を少しかけておいてしんなりさせ、水をきつく絞った後、胡椒して、マヨネーズで薄っすらマヨネーズが表面についているな程度に和えた。

水菜は、3,4cmに切って、ルッコラは葉だけを摘み、食べよい大きさに切って、水にさらして、サラダドライヤーで水気を切った。

お皿に、水菜とルッコラが混ざったものを敷き、その真ん中に人参のマヨネーズ和えを乗せて、チャーシューの粗みじんを散らして、出来上がり。

出来上がったら、うす〜くマヨネーズで覆われた人参の色が思いもかけずに、きれいで、水菜などの緑に映え、とても美味しいサラダになった。
千切りの人参でもいいのだろうけれど、皮むき器で削いだ方が、赤い面積が大きくなるから、色を綺麗に見せたいサラダなら、やはり、皮むき器で削ぐ方が良いと思う。

欲を言えば、マヨネーズよりサワークリームの方が良かったと思うし、松の実やクルミなどのナッツ類を細かく切って散らしてもいいなと思う。

また、人参に直接塩を振ったら、結構塩気が強くなってしまった。
今度、作るときは、薄い塩水に人参を浸けておくか、直接塩を振るのなら、ほんのちょっとにして、時間をかけてしんなりさせた方がいいと思う。

柔かい人参があるときに、是非、試してください。




2005年04月15日(金)

23話 台東区寿 てらさわ


夕飯を食べ損ねた日があり、野風僧に行ったら、お休みで、その近所をグルグル自転車で回ったら、お蕎麦屋兼酒房があったのだ。

以前から気になっていたお店であったし、中を覗いたら、お客が少なかったので、一人で思い切って入ってみた。

手打ちのお蕎麦が自慢のお店だが、「粋」とか「侘び」「寂び」というコンセプトに拘っていない明るい店内。
息子さんとそのご両親3人で、経営しているお店であった。

お蕎麦は、所謂老舗に負けないくらい、とても美味しいし、しかも、量が結構あってコストパフォーマンス良好。
その後も2回行って、3回お蕎麦を食べたのだが、そば汁は、お酒飲んだときにはちょうど美味しいけれど、シラフで食べるときには、ちょっとしょっぱいし、寝かせ方が足りないかな〜と思うところがやや不満。

その他、居酒屋でもあり、酒の肴にも色々工夫されたものがあり、夕方飲みに行っても楽しいお店である。
何でも、息子さんが東海大静岡を出たとのことで、静岡との縁で、静岡名物の黒はんぺんとか、産地直送の生桜海老を使った大きなかき揚があって、これらが美味しい。

また、「イカの口」というのが260円だったので、取ってみたら、小さな三角形のイカの口というものが数個刺さって、焼かれた串が2つ出てきた。
コリコリして美味しいし、これもお得。

息子さんは、厨房専門のようで、お父さんが接客してくれるのだが、にこにこしていて感じが良い。

場所は、合羽橋から歩いて5,6分のところだから、合羽橋に買い物に行った折、お昼食べるのに推薦できる。
手打ちのお蕎麦はコシがあって、すごく美味しい。

土曜日に、1370円でお蕎麦の食べ放題をやっているとのことで、チャレンジしてみたが、私のお腹では、3枚しか食べられなかった。
3枚しか食べられない場合は、まあまあ損ではなかったかなという程度。

食べ放題よりも、生さくら海老のかき揚とせいろとか、そういうものの方がお勧め

「台東区寿の蕎麦酒房てらさわ」のページ←ここをクリック。




2005年04月20日(水)

24話 大根の皮と葉


浅草橋の無人無農薬野菜スタンドへ、平日の朝は殆ど、買い物に行くのが習慣となってしまった。

週に2,3回でもいいようなものなのだが、そのスタンドは、プロの八百屋さんでも農家でもないので、日によって、何があるかわからないところがあり、買わないときもあるのだが、一応毎日チェックするようになってしまった。

初めは、「朝10時頃に品物が並ぶ」とのことだったので、10時に家を出ていたが、どうも10時過ぎに着くのでは負けることが多いことがわかり、最近は、9時半過ぎに家を出るようになってしまった。

ほうれん草や小松菜などの葉物は潤沢にいつもあるのだが、キャベツ、レタス、ナス、さやえんどう、トマト、ぬか漬けなぞは、元々収穫量が少ないのだろう、一日に数個しか出ないので、売れるのが早い。

特に、売れ行きが早いのだが、「ぬか漬け」と「トマト」。

両方とも10時前に売り切れてしまうことが多いようなのだが、それだけ美味しいのだ。

トマトは、もう他所のトマトを食べられないと思うくらい美味しい。
きっとスーパーや八百屋さんのトマトは、畑で完全に熟す前に収穫しているのではないだろうか?
その点、浅草橋のトマトは、サンサンと好きなだけ太陽を浴びたような味がして、甘くて美味しいのだ。

以前、私は、サラダに動物性蛋白質がない、野菜だけのサラダは好きではなかったのだが、この浅草橋の野菜なら、動物性蛋白質が乗っていなくても、美味しくペロリと野菜だけ食べてしまう。
レタスやサラダ菜も買ってみたのだが、ちぎるときに「こんなに沢山食べられるかしら?」と思うのに、いつもきれいに食べ切っている。
どこが美味しいとははっきり言えないのだが、私が食べ切るということは、相当に美味しい野菜なのだと思う。

さて、浅草橋の無農薬スタンドで、大根を一本買ったのだが、葉や皮を捨てるのが勿体無くて、インターネットで検索して食べ方を探したのだ。
で、見つかったレシピに従って、塩揉みなぞして食べたら美味しかったのだ。
そのレシピを紹介したくて、昨日探していたのだが、URLを保存していなくて、わからなくなってしまった。

作り方は、簡単。

1.大根の葉は洗って、細かく刻み、電子レンジに2分かける。
2.電子レンジから出したら、やけどしないように、水にさっとかけて粗熱を取った
  後、水気を絞り、塩を少し振って、置いておく。

3.大根の皮は、粗い細切りにして、塩少々と、塩の2、3倍くらいの砂糖を
  振って、置いておく。

4.2と3がしんなりしたら、水気を絞って、合体させ、おろし生姜や白ゴマ
  (擂ったものでも、丸のままでも)を少し混ぜて、出来上がり。

結構、美味しかった。

ポイントは3つで、大根の葉を電子レンジにかけて茹でた状態にすること、大根の皮は、塩だけでなく砂糖もまぶして、塩揉みすることにより、程好い塩気にすること。
もう1つは、生姜やゴマなど、風味をつけるものを混ぜ込むこと。

これは、残り物料理であるが、食べるときに少しお醤油をたらすと、食べられて、数回に分け、食べ切った。




2005年04月21日(木)

25話 筍


今週の月曜日に、浅草橋の無人スタンドに野菜を見に行ったら、何と、筍があったのだ。
社長さんに聞くと「うちの山にできるのですよ」とのこと。
どうもこの社長さんは、大きな菜園だけでなく、山も持っているらしい。(羨ましい)

筍は新鮮さが命で、この社長さんが自ら掘ったものだったら、絶対新しいだろうと、小振りのを3つ買ってきて、茹でてみた。
値段も良心的で、1本100円であった。

普通の八百屋さんやスーパーで、「良い筍を選べ」と言われても、きっと私には見る目がないと思う。
その点、この産地直送というか、生産者直売のこのスタンドの筍なら、見る目がなくとも、外れないと思ったのだ。

筍は、私の母が大好きで、筍の季節になると、一回以上は必ず、近所の八百屋や吉池あたりで、良さそうな筍を選んできて、茹でて、筍とふきとがんもどきの煮物や、しらすの入った筍ご飯を作っていた。
「筍のいいのを見つけたから、明日は筍ご飯よ」というときの母は幸せそうであった、きっと、筍が大好きだったのだろうな。

だから、筍は、母の得意分野で、私は自分で筍を処理したことがないと思う。
我が家のやり方は、米糠は使わず、米のとぎ汁を使うことだけは知っている。
これは、私の父方の祖母のやり方だと聞いた覚えがある。
物の本を見たら、どちらでも良いそうだ。

我が母が筍を茹でるとき、お米を四合くらいといでいたと思う。
しかし、私は、一回に一合しか炊かない。
いくらなんでも一合のとぎ汁では少ないだろうと、一合半といで、濃い目のとぎ汁になるようにした。

物の本には、唐辛子も、筍のアクを取るそうなので、乾燥した唐辛子を2,3本加えた。
でも、やはり、お鍋いっぱいにお水を入れると、とぎ汁だけでは薄めに思えたので、古いもち米の余っているのをちょっと加えた。

で、本に書いてある通り、外側の皮を3,4枚剥いて、上を斜めに切って、縦に、皮だけを切るような気持ちで、深く一直線に切れ目を入れ、お鍋に沈めた。

火をつけて、沸騰しても、筍が浮かないように落し蓋をし、それでも浮きそうなので、その上にお皿を一枚乗せ、そこに、お水を張って重石とした。

沸騰してから、50分茹でて、切り口に、竹串を刺すと、すっと入ったので出来上がり。

しかし、それでまだ終わらないのだ。
火を止めて、鍋のお湯が完全に冷めるまで、筍が液体から顔を出さないようにして、そのまま放置しておくそうなのだ。

で、2時から3時くらいまでかかって茹でて、その後、冷めたのが10時近かったと思う。

茹で汁から筍を出して、皮を剥くと、中から白くて美味しそうな筍が出てきた。
剥いて、改めて、筍の構造がわかったような気がする。
一番下の切り口のところから山形に食べられる部分になっていて、その上にちょこっと姫皮というところがあるのだ。
ふ〜ん、成程。

全部剥き終わって、お水に放った筍は、とてもきれい。
少しつまんでみたが、アクもなく、とても美味しい。

自力の一回目としては、上出来であった。

(茹で方がうまいというより、そもそもの筍が新鮮なことが良かったと思う。)




2005年04月22日(金)

26話 卯の花 1/3


筍の話の続きも書きたいのだが、筍を手に入れたとき、がんもどきと煮ようと、美味しいと評判のお豆腐屋さんに回ったら、良いおからが手に入り、それを材料に卯の花を作ったら、やたらに美味しくできたので、そのお話を先に書きます。

早起きは三文の得と言おうか、朝10時頃、お豆腐屋さんに行ったら、ちょうどお豆腐ができ上がったところで、お店の前には、湯気を立てたおからが沢山出ていた。
その一番上に真っ白なおからがあったのだ。

おからには、茶色っぽい大豆の表皮を含んだおからと、それを含まない白っぽいおからがあり、以前通っていたお豆腐屋さんに、「卯の花を作るときには、白いおからが良い」と教えられてから、白っぽいおからを買うようにしていたのだ。
そのお豆腐屋さんがお店をたたんでから、他のお豆腐屋さんで白いおからを見ることがなかったせいか、おからを買うことはなかったのだが、久々、真っ白くて、新鮮そうなおからを見たら、買いたくなったのだ。
で、おじさんに「その白いおから、買いたいのだけれど」と言ったら、「いいよ、持ってきな」と、沢山ただであるだけの白いおからを大量にくれたのだ。

家に帰ってから、量ると、何と600g強あった。
お料理の本を見ると、おから料理は、一回に100gで4人分みたいなので、6回分をゲットしたことになった。

卯の花のレシピは、どんな和食の本にも載っていて様々だけれど、以前、海老の茹で汁を入れると美味しいとか、浅利の剥き身を混ぜ込むと美味しいとか、書いてあったのを覚えていた。

おからを煮ようと思ったとき、浅利の剥き身を探してみたけれど、スーパーに並んでいなかったし、あっても結構高いと思ったので、手持ちの帆立の割り身缶を使ってみれば、同じような効果があるのではと思い、帆立のくずしでやってみることにした。




2005年04月23日(土)

27話 卯の花 2/3


卯の花にあさりの剥き身を入れると美味しいと書いてあったのは、辰巳芳子さんの「手しおにかけた私の料理」であった。
その本には、おからを炒ってから使うことも出ていた。

で、実際に作った私の料理は、ベターホームの「かあさんの味」と婦人之友社の「豆腐と乾物料理」、それから、頭に入っていた辰巳芳子さんの本に書いてあった知識。

うまく行った「葱を入れないタイプ」の卯の花

<材料>

おから          100g
にんじん          20g
ごぼう           20g
油揚げ            1枚
干し椎茸           1枚(と本には書いてあるが適当)
帆立のくずし缶       小1缶(全体で70g、身だけで45g)

胡麻油          大さじ1
だしと椎茸の戻し汁    1カップ
砂糖           大さじ1/2
酒            大さじ1
味醂(できれば赤酒)   大さじ1
薄口醤油         大さじ1

塩            最後に味を見て、塩気が足りなかったら少々

<作り方>

1.干し椎茸をお水に浸けて、戻して、細切りにする。

2.おからは、お皿に広げて、「電子レンジに2,3分かけては、かき混ぜて、水分を
  飛ばす」をやっておく。(どのくらいやればベストかはわからない。でも、これを
  数回繰り返すと、おからからずいぶん水分が飛ぶことは確か)

3.ごぼうは、洗って皮をこそげ取って、2cm程度の細切りにして、水に浸けてアク
  を抜く。

4.人参は、2cmの細切り。

5.油揚げは、油抜きをして、2枚に剥がして、縦半分に切って、2〜3mm幅に
  切っておく。

6.鍋に油を熱して、野菜類を強火で炒め、牛蒡がしんなりしたら、おからを入れて
  混ぜ合わせ、出汁と調味料を入れる。

7.中火にして、かき混ぜながら、煮汁がなくなるまで、こがさないように煮る。
  (最初におからの水分を飛ばしているから、時間はかからない。)

8.で、ここで味を見たら、やはり、だしと椎茸の戻し汁、野菜の味だけではイン
  パクトがなかったので、帆立缶の汁全部と、帆立のほぐし身半分を粗くほぐし
  て入れたら、大正解で、とても美味しくなった。

9.帆立を入れたら、また帆立がバラバラになるようにかき混ぜて、水分が見えなく
  なるまで、かき混ぜて、味を見て、塩等追加するか、決めて、出来上がり。

これは、本当に美味しくできた。
実は、ベターホームの本に、「葱 2/3本、卵 小1個」と書いてあったのを忘れて、この作り方になったのだが、明日、葱を入れたバージョンを書くが、葱は入れない方が美味しいと思った。

余った帆立缶の身は、冷凍した。
多分、帆立缶でなくても、アサリ缶でも美味しくできると思う。




2005年04月24日(日)

28話 卯の花 3/3


弟の嫁さんに、「おから煮たけれど、要る?」と聞いたら、今健康のために大豆製品を沢山摂るようにしていたところとのことで、喜んでもらってくれ、おまけに食べた感想が「味付けを習いたい!」であった。
(これは、多分、味醂ではなく、「赤酒」を使ったからだと思うのだが、赤酒についてはまた別途書く。)

弟のお嫁さんが、「味付けを習いたい」なぞと言ったお料理は、この「卯の花」が初めてだと思う。
結構の量(4人分)を作ったと思うのだが、私も弟の家でも既に、一回目の卯の花を一回の食事で食べ終わっていたので、次の日、今度は二倍の量で再度作ったのだ。

材料も調味料もだいたい昨日の割合で入れたが、帆立くずし缶は1缶で作り、「そうだ、昨日は葱を入れるのを忘れたっけ」と思い、冷蔵庫にあった万能葱の刻んだものを、ジップロックコンテナ中の半分くらい、入れてみたのだ。

しかし、これが失敗であった。
とっても葱の味・香りが強くて、全体の味のバランスが壊れ、葱の味が突出してしまった。

その日は、諦めて、そこで止めておいたが、次の日、「卵を混ぜ込むと、葱臭いのが抑えられるかも」と思い、再び、おからを火にかけ、溶き卵1個混ぜ込んでみた。

これが正解で、葱臭さは、見事に抑えられた。

葱を入れるのなら、卵はセットで、絶対に入れた方が良いと思う。

卵のおかげで、味のバランスが取れ、一回目とは異なった味だが、どうにか「美味しい」の範疇の味になったと思う。

魚臭いのを消すのが葱なら、葱臭いのを消すのは卵、覚えておこう。

でも、こうやって、二度作ってみると、私の卯の花に葱は余計である。
葱を入れることのメリットは、量が増えることと、実際、葱入りを食べると、体が温まるような感じがして、寒いときにはいいかなと思うが、私の作り方で、かつお・昆布出汁、椎茸の戻し汁、ごぼう 味、帆立缶の汁で、味付けをする場合で、「ご馳走としての卯の花」を作りたい場合は、葱は入れない方が(葱を入れないということは卵も入らないので)、さっぱりして美味しいと思う。



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