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「美味しい!」が好き 特別編 第六回

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2004年09月14日(火)

1話 孤野芙実子さん


8月1日の日曜日だったか、テレビ欄を見たら、「情熱大陸〜パリの出張料理人孤野扶実子」という番組を発見した。

見てみると、パリのコルドンブルーを出た後、アラン・パッサールの「アルページュ」というお店で、ゴミ箱掃除から始まって3年で、スーシェフ(セカンドシェフ)になったのだけれど、スーシェフになると、全体を見なくてはいけないし、人を管理したり指導しなくてはいけないので、「それは自分のしたいことではない」と辞め、現在は、パリを本拠として、一人で出張料理人をしている日本人女性のドキュメンタリーだった。

ご本人、ほっそりした背の高い、黒髪の、ごく普通の30代の女性という感じで、やり手とか、料理人というイメージは全然ない。
でも、今や、世界のお金持ちが彼女のディナーが食べたくて、申し込みが殺到しているし、フランスの国営テレビで、一年かけて、彼女のドキュメンタリーを作製しているそうだ。
テレビを見ていたら、ロビュションの番組にゲスト出演していたところも映った。

全てが、「へ〜」の驚きの連続。
ドキュメンタリーの最初の方は、パリのセーヌ河畔の上流階級の家のディナーパーティの準備と出張の様子が描かれていた。
買出し、アパートでの下準備、出張先に着いてからの支度、ディナーが始まると、次の皿を出すタイミングを気にしながら、調理を続ける様子、最後は、食堂に呼ばれ、食べた人たちから、賛辞を受ける様子が映し出されていた。

後半は、ロスアンジェルスだと思うが、インテルの副社長の自宅でのディナーを成功させるために、パリから3日間の予定で出張し、インテルの副社長と共に、材料を買出しから準備を始める様子が描かれる。
(余程、インテルの副社長はこのパーティを成功させたかったのだろう、ディナー直前に、不足している食材が書かれた紙を片手に、スーパーに車でお使いに行く様子まで描かれていた。)

見終わって、あそこまで、色々なセレブが自分の家のディナーを孤野扶実子さんに料理してもらいたがっているというのは、本当に美味しいのだなと思った。
そのディナーを食べた人が、「心が優しくなる」と表現していたように思うのだが、得していると思ったのは、食べた人たちが「フランスと日本料理の融合だ」と言っていたこと。
日本で育った日本人がフランス料理を習ったのだから、日本人の美的と料理のセンスが入り込んだフレンチで、フランス人では作れない、彼女にしか作れない料理なのだなと思った。

私は、食べた経験がないのだが、アラン・パッサールのお店の料理って、本当に、美味しくて優しいのだそうである。
孤野扶実子さんは、どうしてもアラン・パッサールのようなお料理が作れるようになりたくて、3年、レストランの近くのアパートを借りて、「お店の料理のことしか考えられない3年」を送ったそうだ。

番組を見て、一番印象に残ったのは、料理をしている最中、素材に「気持ちいい?」と話しかけながら、素材と対話しながら料理すると言っていたこと。

レストランの万人向けの料理を作るのではなくて、彼女を雇った人と選んだ素材の両方と対話して、食べる人と食べられる物、双方の良いところを引き出した、美味しい料理を作る才能がある人に思えて、漫画「美味しい関係」の百恵ちゃんみたいだと思った。

このテレビを見て、インターネットで検索したら、栄養と料理の2004年2月号にインタビューが載っているとのことで、図書館で借りて読んでみた。
日本の大学を出た後、ヨーロッパのことを知りたくて、ソルボンヌに留学。
帰国後、パリで知り合った人と偶然東京でも出会って、結婚。
ご主人の転勤で、再度パリに行き、コルドンブルーで、料理と製菓を学んだらしい。

経歴見ても、ごく普通に育った、(日本では料理に関する職業に就いたことがないと思われる)料理の好きな女性が、色々なことが重なって、才能が開花し、フランスで、ここまでの評価を得ることが驚きであると共に、見ていて、羨ましかった。

一瞬、「私もあ〜いう風にこれから才能が開花したらいいな」と思ったが、「そうだ、忘れていた、私はもう若くないのだ」と思い直した。(笑)
私は私なりに、こんなに華やかでなくていいから、すす〜っと、進める道が開ければいいのだが。(それ程努力していないのに、図々しいかも<笑>)

レストランを開いていない人だから、彼女の料理を食べるのは、至難の業で、この先もないと想像されるのも残念。
彼女に一夜のディナーをお願いできるくらいのお金持ちになれたら、いいな。(夢は大きく)



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2004年09月15日(水)

2話 長野の郷土料理「ヤタラ」


夏に、菅平に行ったときに、長野の丸ナスを買って来たのだけれど、丸ナスに合った食べ方がわからなかった。
きっと長野独特の食べ方があるのではと、インターネットで検索したら、「ヤタラ」という料理のページが見つかった。

長野の郷土料理「ヤタラ」を紹介するページ←ここをクリック

結論から言うと、この「ヤタラ」は、市販の味噌漬と他の野菜のみじん切りのお漬物で、美味しかった。
この「ヤタラ」は、長野の丸ナスのレシピなのだが、今後は、東京では丸ナスは手に入りにくいので、普通のナスを使った「野菜の味噌漬」の料理として、活用させていただくことになりそう。

野菜の味噌漬って、たまにちょっと食べたくなって買って来ても、しょっぱいから段々食べなくて、冷蔵庫にずっと残っていることが多い。
(それが何度か続くと、野菜の味噌漬自体、買わなくなる。)
でも、野菜の味噌漬は、ヤタラのように、他の野菜を増やして、リニューアルさせると、しょっぱいのが程好く中和され、しかも、他の野菜を美味しく食べさせる力があることがわかり、評価が変わってしまった。

この「ヤタラ」は、マリモさんという方のHPにあったもので、このサイトは、ご本人初めメンバーの方のレシピが沢山あって、役に立ちそう。
どのレシピも見やすく、作り方が簡潔なので、読んでいると、「チャッチャッとできそうな」感じがしてくるし、実用的なレシピが多くて良い。

マリモさんの「Good Cook Club」←ここをクリック

さて、ヤタラなのであるが、このレシピもとても親切に作られていたので、作る気になったような気がする。
長野出身の方の作り方と説明だけで終らないで、マリモさんが、数回作られた試作の記録が載っているところがとても良かった。

実は、「スーパーの味噌漬でも美味しくできる」という箇所で作る気になり、スーパーに行ったら、「大根と胡瓜の味噌漬」があったので、買って来て、すぐに作った。

このレシピと私の作ったヤタラの違いは、2つ。
青唐辛子が家になく、しし唐があったので、しし唐で作ったことと、どうも、切り方が大振りだったようで、汁が数日経ってから出てきたこと。(それにしても私のヤタラはちょっとしか水っぽくならなかった。)
しし唐で作っても、全く問題なく美味しかったし、汁もそれ程こだわらなくてもいいことなのだと思う。

だいたい、レシピどおりの分量で作ったが、ジップロックの中の四角いコンテナーいっぱいの量に膨れ上がって、一人で食べ切るか不安であったが、美味しいので、2週間くらいで、全て一人で食べてしまった。

レシピにも書いてあるように、ご飯と合う。
夕飯で、最後に白いご飯に乗せた食べたり、朝食のおにぎりの中心に入れて焼いたり、はたまた、ご飯をチンして、その中に、ヤタラを混ぜ込んで、混ぜご飯にした上でおにぎりにしたりした。(混ぜご飯のおにぎりは、私の野菜や漬物の切り方が大き過ぎたのか、うまくまとまらずに、ボロボロこぼれて困ったが、美味しかった。今度作るときは、本当に細かいみじん切りで作ろうと思った。)

他にもお茶漬けに合いそう。

もう夏は終るけれど、秋ナスのシーズンだし、まだ、茗荷も安いので、是非、お試しください。



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2004年09月16日(木)

3話 さようなら、一升瓶


最近、暑さが納まったので、一生懸命、母が残した酒屋のお店を片付けている。
一年閉めてあったので、お店の片付けは結構大変。
賞味期限切れのもので、飲んでも大丈夫そうな物は、殆ど、親戚や友人が引き取ってくれた。(皆、「美味しく沢山飲めて、楽しい夏よ」と言ってくれた。)

今は、賞味期限切れの飲み物がなくなった店内や店の外で、空き瓶を片付けたり、母が老齢で捨て切れなかった古い商品を片付けたりしているのだが、この前、一年お店を放っておいた間に、世の中が変わっていたことに気づいた。

我が店には、十数本なのだが、お酒、お醤油、ソースの一升瓶の空き瓶があり、それを引き取ってもらうべく、酒や醤油の問屋の配達の人に頼んだら、「今は、一升瓶は引き取らないことになっているのです」と言われて、引き取ってくれなかった。
中小のソース会社ならきっとまだ一升瓶を使っているだろうから、引き取ってくれると思って、近所なので、尋ねて行ったら、「すみません、今は、一升瓶のソースは製造止めてしまい、引き取れないのです」と言われた。

ガ〜ン。

何でも、今、一升瓶は、使うメーカーも減り、取り扱う業者がなくなってしまい、引き取っても換金できないから、誰も引き取らなくなってしまったとのこと。
どうも、お酒とお醤油の一升瓶はまだ存在しているらしいが、一年、私がクタクタしている間に、「一升瓶」というものが、世の中から消えつつあり、それに代わって、ペットボトルの時代になってしまっていたのだ。

一升瓶、可哀想に、その使命が終るのね〜とも思ったのだが、きっと、一升瓶が出たときは、樽がその座を奪われたに違いない。

私は、母が生きている頃、お醤油やお酢は、一升瓶をあけて、ペットボトルに移して使っていたが、今、そんなことをする人はいないのかも知れない。
その内、「一升瓶」を見たこともあったことも知らない人ばかりの時代になるのだろう。

同じ時期に、酒販組合から、「一升瓶などは、繰り返し使えますから、市町村の回収に出しましょう」というポスターが届いた。
何か、片一方で「回収しましょう」と言ったって、メーカーや消費者が一升瓶使うのを止めたら、回収しても、「繰り返し使うことはない」事態になってしまうのに、何か、チグハグな気がする。

ペットボトルのビールも出てきたし、本当に、「瓶」がなくなる日も間近かも。
(フランスのワインは瓶にこだわりそうな気がするが。)



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2004年09月17日(金)

4話 最近発見した近所のお買い得品


ずっと前、どっちの料理ショーに出たので、我が家の方の鳥越神社の近所に、五十川(いそがわ)株式会社(大分の椎茸会社)の支店という木造家屋があることは知っていたのだが、先日、初めて入ってみたのだが、とても安かった〜。

お店の前のワゴンに、どんこ(何故か変換できません)100g700円弱、香信100g650円くらいで並んでいた。
それを買おうかなと一つ持って、中に入ったら、もっと商品があったのだ。

で、結局は、店の中にあった割葉(われは)という、香信の、選別するときに、形が完全ではなく、一部欠けていて撥ねられたもので、150g600円を、お店の人が「これは、国産椎茸の壊れ物です」と言っていたので、家庭使いなら、これで十分と割葉に決めた。
スライスして干した椎茸は、戻すと味が抜けてしまうというけれど、壊れなら、それ程、極端なこともないかと思ったし、何となくなのだが、高い値段でちゃんと見てくれの良い物を買うより、高い物の端っことか、壊れた物を安く買うのが、何故か私は好きなのだ。
(味さえ良ければ良いタイプなので)

干し椎茸は、最近、山梨から送ってくるし、郊外に行ったときに買っていたので、東京での相場がわからず、スーパーに行った時に調べたら、余りの価格にびっくりした。
ちょっといいものが10g200円、徳用が10g150円くらい。
なんじゃ、この値段、高い牛肉と同じではないか、ま〜、乾物だから、水に浸ければ、増えるけれどね。(スーパーだから、余計高いのかも知れない)

私の買ったのは、10g40円で、徳用の1/4弱のお値段、嬉しくなってしまった。
でも、そんなに末端相場より安いのなら、ケチしないで、ちゃんとどんこを買えば良かったなとちと反省した。

五十川椎茸屋さんは、蔵前橋通りを末広町方面から隅田川に向って歩き、鳥越神社を通り越して数軒目。(最寄の駅は、都営浅草線の蔵前駅)
近くにいらっしゃることあれば、是非、椎茸を仕入れると、お得だと思う。

その他、一ヶ月くらい前に、御徒町の輸入食材屋で、グラハムクラッカーの大きい箱が105円で、ワゴンに並んでいるのを発見。
自転車を降りて、見てみると、「箱が壊れている」ものだそうだ。
グラハムクラッカーは、アメリカからの輸入物なのだけれど、包装が紙の箱だから、輸送の途中で壊れるケースが多いのか、一ヶ月経った今でも、「105円」で売られいてる。
成城石井での値段を見たら、380円だったから、本当にお得。

こちらは、御徒町駅南口(秋葉原寄り出口)を山手線の内側の方に出て、線路に沿って秋葉原に向って歩くと、すぐに、右側に、新潟のへぎそば屋が見えてきて、その道を挟んだ隣の食材屋さん。(名前は忘れた)

電車に乗っていくと、高くなってしまうが、御徒町や蔵前にいらっしゃる用があるときは、是非、チェックしてみてください。



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2004年09月18日(土)

5話 美味しい物の切れ端が好き その1


ある日、一生懸命お店の肉体労働をしたので、自分へのご褒美で何か買おうと、上野松坂屋の地下を物色した。

ローマイヤーというハム屋の冷蔵ショーケースを見ると、端っこに「骨付きハム」と書いてあって、あらかたのハムをこそげ取った大きな骨が一つ袋に入っていて、それが 1個315円であった。
今まで、ローマイヤーはたまに買っていたし、小さいときからずっと見て来たお店であるが、あらかたのハムを取った大きな骨が売られているのは初めて見たと思う。(気付かなかっただけかも知れないけれど)

面白そうだから、買ったのだが、骨は2袋あって、好きな方を選ばせてくれた。

ギャートルズや犬になった気持ちで、ストレス解消に、骨にかぶりついて、ハムを引きちぎりながら食べたいという気持ちもあったのだけれど、今回は初めてだったので、我慢して、計量してみた。

包丁で、どのくらいハムがついているか、こそげ取ってみたら、250gもあった。
こそげ取ったハムは、骨の回りの肉だから、ローマイヤーの普通のハムよりは、固めで赤いところなのだが、硬くて食べられないというのではなくて、それなりの味わいがあって美味しかった。

また、スライスはできない部位で、細切りとか、みじん切りにして使うしかないけれど、味や塩加減は、文句はない。
250g取った後、腱というようなところをちょっと取り除いたから、正しくは250g弱になってしまった。

きっと、ボンレスハムのboneを取った方の部位で、どのくらい骨にハムがついているかは、当たり外れがあるのかも知れない。
ちょっと固めで、スライスはできないけれど、ローマイヤーの上質なハムが250g手に入ったのは嬉しかった。(100g126円)
肉を集めたプレスハムだって、100g120円以上はすると思う、100g126円で、このような本物のハムが手に入るのなら、申し分がない。

後、骨にも少しハムがついているので、スープ取れるかしらとやってみたら、1000ccくらいのお水を入れ、30分くらい煮たら、薄いけれど、他に、ブイヨン足せば使えそうな白濁したスープが300cc取れた。(これは無理して作る必要はないと思う)

結構、遊べて楽しかった。
今度買ったら、是非、かぶりついてみたい。



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2004年09月19日(日)

6話 美味しい物の切れ端が好き その2


本題に入る前に、2,3日前に書いた五十川さんの干し椎茸、開けたら、ぷ〜んと干し椎茸の香りがして、戻るのが異常に早かった。
味は、キムチ鍋に入れたので、よくわからない。(笑)
でも、とても気に入った。

で、本題です。

夏に、初めて、浅草の松屋の地下に行ったら、結構良い店揃いであった。
上野松坂屋から撤退した中島水産が魚を売り、日本橋の日山が肉を売っている。

また、東京のデパ地下の殆どに出店をしている「丸赤」という東京では有名な干物や粕漬けを売るお店があった。(松坂屋から湯島に向かった左側に本店があるけれど、高くて、狭いから中々冷やかしでは入いりにくい。)

その時に、銀ダラの切り落としがあって、買ったのだ。
(銀ダラ以外の粕漬けもあったけれど、「粕漬けと言ったら銀ダラよね〜」と他の魚には目が行かなかった。)
その時、お店の人が週に何度か出ると言っていた。

これを買って来て、お弁当に入れるくらいの大きさに切って、一度食べ、残り4切れを冷凍しておいて、時々解凍して焼いて食べたのだが、とても役に立ったし、美味しかった。
だいたい、銀ダラは、油の強いしつこい魚だから、大きな切り身より、幕の内弁当の中の小さな切り身の焼き魚程度の大きさがご飯のおかずにもちょうどいいし、お客さんが来た時に、酒の肴の一品として焼いて、他の肴とともに盛ると楽で豪華で良い。

今まで、丸赤で切り落としの粕漬けを出していることを知らなくて損をした。
(切り落としは、人形町の魚久が有名だけれど、買いに行くのは、ちょっと遠くて、行けなかった。
でも、丸赤でも切り落としを出しているとわかったので、文句はない。)

浅草の松屋は中々行けないので、上野の松坂屋の中の丸赤で聞いたら、「曜日は決まっていないけれど、時々、切り落としが並ぶ」とのことであった。
今、私は勤めに出ていないから、午前中からデパ地下に行くことも可能。
お勤めしていないで、午前中にデパートに行けると、こういうメリットもあるのだと思う。

で、以上の情報はまだ松屋で一度買っただけなので、こなれていないし、切り落としと言っても、他のお店の粕漬けに比べたら、高価かも知れない。(粕漬けは余り買わないから、他のお店の値段、私は詳しくないのだ。)

でも、丸赤さんの中では、お買い得だから、午前中からお昼頃にかけて、デパ地下に行くことあったら、探してみてください。



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2004年09月20日(月)

7話 美味しい生活しか無理な私 1/2


最近、「お買い得品」とか「美味しい物の切れ端」なぞと書いているが、実は、7月、8月と二ヶ月連続で、携帯電話を水に落としてしまって、この1か月は、なるべく現金を使わないように心掛けていたので、つい、安い物に目が行っていたのだ。(笑)

携帯の水ポチャの原因は、携帯を首にぶら下げていたこと。
お勤めをしている頃から、首にぶら下げていたが、余り水に接しない環境だったのか、落とすことはなかった。
しかし、3月から家に入って、食事の支度や洗い物、掃除をしたりの水に接する機会が増えたのだが、水に近付くなら、首から携帯を外せばいいものの、それを怠ったたのが、原因だ。

一度水を引っ掛けて、だめにしたのだから、もう二度と首からぶら下げなければ良かったのに、やはり、首にぶら下げているのが一番電話が取りやすいことが捨て難く、今後は意識して気をつければ大丈夫だと考えたのが甘かった。

でも、二度水難に合えば、馬鹿な私もさすがに懲りて、首から外し、ジーンズのベルト通しからぶら下げるようになった。

6月に、NTTドコモの携帯のバッテリーが壊れ、安くあげるために、ボーダフォンに変わり、ボーダフォンで2か月で二回水に落として、また安くあげるために、auに移ってしまった。(6〜8月で、2回、携帯の番号が変わった。)

auに代わったのは、auのお店で「この機種は、機械は無料だし、2年間は、水に落としても5300円で、何度でも新しい機械と替える」と言ってくれたことが大きい。

おっちょこちょいな私が、携帯をこれからも身から話さずに携帯するとしたら、機能やデザインが良いことではなく、水に落として損害が一番小さい携帯が一番私に向いている携帯なのだ。
(それにしても、これだけ技術があれよあれよという間に進化する時代に、どうして、「水に強い携帯」ができないのか、不思議だ。)

二回、携帯を水に落としてかかった損害は2万円。(涙)
これが勿体無くて、一ヶ月、どうにか支出を少なくしようと倹約生活を送っていたのだ。
忙しくて、お昼が遅くなったときでも、ちゃんと家で用意して、お昼ご飯を食べたし、作り過ぎたものなぞもちゃんと食べ(当たり前か?)、買った野菜は使い切ったし、使い切るまで次の野菜を買わなかったり、きちんとした倹約生活を送ったが、私には一ヶ月が限界だと感じた。
その他の要因もあったのだが、美味しい外食を殆どしなかったのだ。

そんな生活を送っていたら、気持ちが小さくなってしまった気がし出して、「これではいけない」と思うようになった。



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2004年09月21日(火)

8話 美味しい生活しか無理な私 2/2


それで、この1か月、野風僧にも行っていなかったので、久々、1時過ぎまで仕事でご飯の用意ができていないお昼に、自分に楽をさせるために行ってみた。
まだ蒸し暑さの残る日だったので、冷やし中華を食べたかったのだが、行ったら、既にメニューから外されていたが、一時過ぎだったこともあって、特別に作ってくれた。

食べると、全てが程良く冷えていて、麺の上質感、胡麻だれの美味しさ、トマトのちょうど真っ赤に熟れてしかも冷えている感じ、レタスの清々しさが、美味しいと言う以上で、食べる度に、「身体を冷やしてくれる上、清らかで美味しい物が次々に喉を通って胃に落ちて行く感じ」がした。
食べ終わったら、心と身体がきれいになった感じがして、元気が出て、その日の午後は、やたらに元気に働けた。

あそこの冷やし中華は、麺も野菜も胡麻だれも全て清らかで美味しかった。
夏の初め頃は、ちょっとお酢が私にはきつかったが、今年最後の先日の冷やし中華は、最高であった、880円。

あのお店のランチには、小さなサラダがつくのだが、そのサラダに添えられているトウモロコシの粒さえ、冷凍や缶詰のおざなりのトウモロコシではなく、きちんとした、こだわった、きれいなトウモロコシの粒で、美味しかった。
やはり、良い素材、優れた腕の料理は私を元気にしてくれる。

この1か月の倹約を心掛けた生活を体験して、反省したのだが、私は、自分で望んだわけではないけれど、絶対、食いしん坊に生まれついて、「美味しい食べ物に触れて、その美味しさ・清々しさに励まされながら、生きて行く」タイプで、それ以外の生き方は無理なのだ。
やはり、倹約・倹約なぞと考えずに(もしくは、倹約が第一になるような生活にならないように働いて)、たまには、外で、美味しい物を食べながら、生きて行こうと思った。(笑)

しかし、こんなことを考えていたら、最近会った父方の叔父が、「美味しい食べ物を食べると、元気が出て....」と嬉しそうに話していた。
「美味しい物に励まされながら生きる」というのは、、血筋というか、遺伝子ベースでそういう体質だと悟った。(笑)



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2004年09月22日(水)

9話 茗荷の甘酢漬け


以前購入した有元葉子さんの「手作りたれ工房」の最初の料理が「みょうがの甘酢漬け」で、ずっと一度作りたいと思っていた。

我がお店に、お酢が沢山余っているので、上田で買って来た茗荷で、今年は作ってみた。

甘酢は、米酢2カップ、砂糖1+3/4カップに塩大さじ1を混ぜると、約2+3/4カップができるようなのだが、これでは多過ぎるので、だいたいこの割合で、味を見ながら適当に作った。

そこに、ボールに入れた茗荷に塩を加えて軽く揉んだ後、重石をして1時間くらい置くそうだ。
塩の加減は、茗荷15個に大さじ1とあるので、これを目安に茗荷に塩を加えた。
重石は、ボールに入れた茗荷の上に、すっぽり置ける小さめのボウルを置いて、そこに水を張って、重石とした。

一時間くらいすると、茗荷の水気を切るためにきつく絞ると、生の茗荷の時よりはしんなりして、水気が出るようになるので、それくらいで、良いみたい。
(完全にふにゃっとならなくて良いみたいだ)
また、ある時、重石をしなかったときもあるが、時間がかかるけれど、重石なしでも、時々揉めば、柔かくなる。

きつく水気を切った茗荷を甘酢に全て浸るように漬けて1日以上置くと出来上がり。
面白いのは、茶色っぽい茗荷もこの甘酢に漬けると、茶色い部分が赤くなり、お酢の色まで赤くなること。(化学の実験みたいで面白い)

出来上がってから、たまに食べていたのだが、やはり、飽きるのか、段々手が伸びなくなってしまった。

残った茗荷は、千切りにして、軽く汁気を切って、縦半分に切った上に薄切りしたナスを塩水に浸けておいてから、絞った物と和えたり、キャベツの塩もみとピーマンは好き嫌いがあるだろうから、千切りにして軽く煮てから水気を絞った物と和えたりしてみた。
三回目は、ナスの塩水浸しに生姜の千切り、茗荷の甘酢漬け。

「塩揉みの野菜+茗荷の甘酢漬け」は結構良いと思う。
塩揉みだけだと、塩の味しかしないが、甘酢の茗荷を加えると、お酢と砂糖が加わることによって、飽きの来ない味になるみたいだ。
甘酢で和えた塩揉み野菜は、甘過ぎると思うし(実は作っていない)、塩もみだけではしょっぱいだけだし、この甘酢漬けの茗荷で味を調整すると良いと思う。
(また、甘くなってしまったら、ちょっと醤油を加えるのも良いかも)

冷蔵庫でキュンと冷やしておいて、ちょっと食卓に出すと、箸休めやお新香代わりにもなるし、お酒の肴にもなる。

茗荷が漬けたばかりのものだと茗荷の風味も期待できる。

便利なので、茗荷が安いときに買って来ては、最初に作った甘酢を増やしつつ、入れている。
当面、作り続けそう。

それから、本によると、冷蔵庫で一週間くらい保存可能とあったが、茗荷の味が薄くはなるものの、ラップを汁の面にピタッと張った状態で2,3週間冷蔵しておいても、茗荷の風味は薄れるけれど、食べることができた。(自己責任でお願いします)



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2004年09月24日(金)

10話 栗の渋皮煮 1/2


母の姉である山梨の伯母が、栗と胡麻を送ってくれた。

先日、人と、「もう栗は売られているけれど、まだまだ暑くて、栗という気分ではないね〜」と話したばかりだったのだが、向うから栗がやってきてくれると、簡単に「栗を料理する」気分になった。

伯母が私たち兄弟3人にとくれた物なので、一人占めするわけに行かず、他の2名に希望を聞いたが、余り積極的な反応もなかったし、茹でてから配ってくれた方が嬉しいという声もあり、私が調理法を決めてしまった。

栗を茹でるのも食べるのも簡単だから、まずは、栗の半分を茹でて配ることにした。

残りは、母が生きていたら、栗ご飯だけれど、私は作ったことがないし、作っても「お母さんのとは違う」と言われそうなので、止めた。
(密かに練習して、うまくなったら、栗ご飯、皆に配りたい。)

で、残り半分を、以前から一度作ってみたかった「渋皮煮」の材料とさせていただくことにした。
作るのに3日かかるが、うまくできたら、皆に配るつもり。

今日は、作業第一日目で、本を見ながら、渋皮に傷がつかないように剥いてみた。
熱湯で5,6分茹でた後、お鍋ごと、テーブルに運んで、座り込んで楽な姿勢を取り、苺のヘタ取りでお湯の中から一つずつ取り出して、布巾で栗を挟んで手に持って、苺のヘタ取りと指で厚い外の皮を剥がしていった。

苺のヘタ取りの先で、栗の尖ったところをむしり取れば、包丁で傷をつけるのと違って、手を切る心配もなく、栗に小さな傷をつけることができて、苺のヘタ取りは栗の皮剥きにも役に立つと思った。
でも、大胆に皮を剥くときは、指で引っ張った方が楽。

栗の皮を剥くはさみのような道具も持っているけれど、渋皮をきれいに残しながら剥くには、「苺のヘタ取りと指」の組み合わせが最も栗を傷をつけないと思う。(それでも、2つくらい、渋皮をちょっと剥いた栗ができてしまったが。)

この作業はとにかく時間がかかり、500gの栗で一時間くらい。
料理本には、1kgの単位で、作り方が書いてあるが、1kg一人で剥くのは、ちょっとしんどいかも知れない。

剥き終わって、だいたいの筋を取り除いた後、焙じ茶を煮出してから人肌に冷ましたお茶に一晩浸けるとあり、現在、浸けている最中。
焙じ茶はなかったが、焙じ茶のティーバッグがあったので、袋を切って中身を出して、濃いお茶を作った。

明日は、熱湯で30分煮こぼしを三回やってから、蜜に一日漬け込むのだそうだ。

渋皮煮は、一度食べたことがあるが、美味しいのだ。
うまくできたら、再度作って、伯母に送ってあげたい。
(こういうふうに、うまく行くことだけしか頭に浮かばない作業の途中状態が「料理を作る幸せの時」)

この続きは、明後日になります



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2004年09月25日(土)

11話 新米の季節−山形庄内平野のお米年間契約−


我が家は、山形の農家から直接お米を送ってもらっている。

きっかけは、MLで知り合った女性のご主人が山形の人で、その親戚の友達だったか、親戚の農家が、斎藤さんという農家で「値段も高くないし、お米を注文の都度精米して送ってくれるから美味しいの」と紹介してくれた。

その頃、昔は、新潟のお酒の関係で、新潟ののコシヒカリを取っていたが、米不足を機に、それができなくなって困っていた。
農家に親戚があるわけではないし、お米屋さんやスーパーでお米を買う習慣がなく、当たり外れが大きそうだし、やはり、農家から直接買いたいとのことで、その話に乗ったのだが、精米し立ての山形のお米は美味しいので、それ以来続き、早5年以上が経ったと思う。
以前のエッセイに書いたけれど、大きなきれいな川のある大きな平野のお米は美味しいのだ。

斎藤さんは、お父さん、お母さん、息子さんの三人家族らしい。
いつもお話するのは、お父さんかお母さん。
お会いしたことなく、注文のときの電話やファックスだけのお付き合いだけれど、すごく温かくて、良い人たちで、朴訥で真面目な人柄が伺われる。
お米を売ったり買ったりする間柄なのだが、そういう取引で接しているというより、遠くの親戚にお米を分けてもらっているという感じがするのだ。

お米を産地直送で売っていると言っても、インターネットのホームページもなく、通販しているわけではない。
ご本人たちと話すと、本当に、算盤片手の商売というより、農家の人が販路を広げるために産直を始めたという感じがする。

今まで、一度のトラブルもなく、順調に、斎藤さんから、お米を送ってもらっていたが、去年は、6月からの母の入院や他界で、お米を取寄せる暇がなかった。

で、落ち着いた12月に連絡を取ったところ、「後4回分残っていますから、いつでも送りますよ」と言ってくださったのだ。(こちらは後何回残っているかも定かでなかった。)

我が家はコシヒカリ系が好きで、送ってもらったコシヒカリ系「はえぬき」でご飯を炊くようになったら、あれ程、「便利だ、美味しい」と言っていた「サトウのご飯」は我が食卓から消え、炊く手間が面倒なのに、斎藤さんのお米でご飯を炊くことが苦にならず、また、炊き立ての美味しいご飯があるからと、料理を作るようになった。
やはり、ツヤツヤピカピカの炊き立てのご飯は、何にも替えがたい。

その4回も終ったとき、特別追加で、二三回、分けてもらった。
現在は、妹と食事は別だが、10kg取寄せては、6:4か、7:3に分けて使っている。
5kgでも良いと思ったのだが、5kgだと高いので、冷蔵庫の野菜室にお米を保管して10kgの取寄せで2人で2か月は持たないと思う。(二人とも美味しいお米が好きなようで良く食べている)

で、そんなこんなで、お世話になったので、「私のHPで紹介して、美味しいお米が売れるように、宣伝しましょうか?」と聞いたら、「新米の季節になったら、お願いします」とのことであったので、今回、ご紹介です。

「東北一の清流谷谷沢川からふるさとの庄内米をお届けします」とパンフレットに書いてある。
きれいな川のある大きな平野のお米が美味しいのだ。

はえぬき(コシヒカリ系)

ひとめぼれ(ササニシキ系)

ササニシキ

 5kg....3,000円(宅急便代、送料、消費税込み)

10kg....5,300円(宅急便代、送料、消費税込み)
              (5kg入りを2つでも可)

今、精米機が良くなって、七分つき、五分つき、などにも対応できるようになったそうである。
私は思うのだが、健康のため、七分つきや五分つきを食べる方こそ、こういう産地直送の良いお米の方が数段良いと思うのだ。
ご興味ある方は、下記にファックスにて連絡して、パンフレットと振込み用紙を送ってもらってください。
電話とファックスとも  0234−57−2764

住所・氏名・電話番号の他、「HPで知った、パンフレットと振込用紙お願いします」と書いてください。
(最初は、住所等の連絡があるので、ファックスの方が良いと思う。それに、「もしかして、今農作業の時間かな?」と想像できる時間に電話しても、誰も出ない。電話するのなら、昼休みか夕方から8時くらいまでだと思う。)

だいたいの流れは次のよう

1.振込用紙を送ってもらう。

2.1年分のお米の代金を振り込み、○kgを何回とファックスで申し込む。

3.お米がなくなりそうになったら、電話かファックスで注文すると、その日に作業し
  て宅急便に出してくれるようで、注文の時間にもよるのだろうが、だいたい、次の
  日には届く。

精米の度合いに対する注文や「何時頃の配達にしてください」「5kgを2つ」という特別な注文があったら、その都度、伝えてください。

同じ価格でスーパーで買うより数段美味しいし、家まで届けてくれるので、重い思いをしなくて済むし、絶対のお勧め。

現在、ササニシキ系統から刈り込み、もうすぐはえぬきに着手するそうで、はえぬきの新米まではちょっと日にちがかかるとのことであった。

質問や申し込みを、私宛DMでしていただいても、構いません。



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2004年09月26日(日)

千葉県の白子日帰り旅行 1/4


菅平から帰ってから1か月の間、どこも行かなかったが、ようやく「九十九里に行こう」という声がかかった。

何でも、おじさんは、九十九里方面の温泉に行きたいとのこと。
(きっと美味しい魚が食べたくなったのだ)

白子は、初めて行く町だと思ったのだが、結局、太陽の里のすぐ上の町で、去年、太陽の里に行った時に、食事するところを探したところが「白子町」であった。
そうなると、来るのは二度目で、まだ記憶に新しいので、初めて行くよりは楽であった。

千葉東金道路の東金インターを下りて、一般道路を走ってから、東金九十九里道路という200円の高速道路を通り、九十九里インターで下りてしまう。
ここで下りなかったら、九十九里海岸道路と言う、九十九里海岸に沿って作られた高速道路に入ってしまって、また料金がかかるのだが、去年確か帰りにこの高速道路を走ったのだが、「何で、この高速道路を作ったのか」全然わからないくらい、高速道路に自動車が見えず、それに並んで走っている普通道路にも走っている自動車は数台確認されただけだった。

高速道路と一般道路の差は、高速道路が高い所を走って海が見えて景色がきれいで、信号が0なのに対して、一般道路は、低いところを走って、海との間の高速道路が邪魔しているから海は見えないことと、信号が2,3個あるだけのことだと思う。
(機能的には、一般道路で十分足りる。)

九十九里の白子あたりだと、海から、高速道路、一般道路、もう一つ一般道路が、南北に走っている。
去年の経験で、一番内陸にある一般道路が、どうも生活道路のようだ。
(九十九里インターで下りるすぐに出る道路は真中の道路で、生活道路はもう一本内陸側の道路)

実際にその生活道路を走ってみると、去年入って美味しかった浜清丸という魚料理の店もその道路沿いであるし、魚屋、八百屋、お寿司屋、酒屋、商店街にはなっていないのだが、一本海側の道路には店がないのに対し、生活に必要なお店は全て揃っている。

去年と違うお店で食べることになり、その生活道路沿いのお昼に開いているお寿司屋さんで、ランチで、本マグロの漬け丼と、穴子天丼を取ってみた。

穴子の天ぷらは、活きが良くて美味しかったけれど、まぐろの漬けは今ひとつ。
「本まぐろ」という言葉にどうしてこんなにも弱いのだろう、絶対、九十九里で本マグロは獲れないのだと99%頭では理解しているのに、「本マグロ」の看板を見ると、つい引っかかってしまう。

他に、鯵の「なめろう」を取ったが、これは、新鮮で美味しかった。

料理はまあまあだったが、このお寿司屋さんは、お客さんが殆どいないで、静かだったし、ランチサービスで、最後にコーヒーを出してくれたりして、中々良かった。



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2004年09月27日(月)

千葉県の白子日帰り旅行 2/4


行く前に、九十九里の温泉を調べたのだが、太陽の里(長生村)、白子アクア健康センター、犬吠崎観光ホテル、飯岡荘しかないみたいだ。
太陽の里と犬吠崎観光ホテルは既に行ったことがあったし、飯岡荘より白子の方が近いので、白子に行くことにした。

で、公立の白子アクア健康センターは、入場料が1700円と大変高い。(初めの頃は、入場料2000円の太陽の里に平気で行っていたが、経験を積む毎に、値段にシビアになってしまった。)
でも、これは、値段の設定が、2時間もそこにいる予定のない温泉と午睡だけが目的の私たちには高過ぎるだけで、一日中、温泉やプールや砂風呂で遊びたい人たちには、適正な料金なのかも知れない。

で、インターネットで色々検索して、露天風呂のあるホテルで、お風呂だけだったら、タオル付きで1150円、砂風呂入れたら1620円というところを見つけた。
しかし、不安なのだ。
公共の施設なら、大抵は、寝転がるスペースがあるが、民間の施設の場合、これを節約している場合があるから。
色々な情報を集めると、「休むスペースは椅子」と書いてあったので、不安で、ホテルに電話したら、「2人だったら、横たわることも可能です」という返事。
完璧を望んだら、中々決まらないので、行くことにした。

が、行って、すごくがっかりした。
今までで一番良くなかったかも知れない。

料金は、インターネットの情報と異なり、バスタオルやタオルなしで700円であったことや、空いていて、女風呂は、二人、男風呂も4,5人だったところは良かった。
温泉の質は、浸かっていて「何か、昆布の匂いがする」茶色だったが、後から温泉の効用を書いてある板を見たら「ヨード温泉」と書いてあり、昆布くさいのはヨードの香りであり、これも天然温泉っぽくて、悪くなかった。

でも、何ていうのか、風呂場に面している脱衣場の窓が大きく開放されているからか、脱衣場も洗い場も、「海の家を連想させる建造物という感じ」と言えばわかるだろうか?
そして、ゴミが散らかっているということはないのだけれど、洗い場が、何となく掃除が足りなくて、前日までに入った人たちが使った洗剤がきれいに洗い流されていなくて白くなっていたり(もしかして、これは洗剤ではなくて、海風による塩かも知れない)、足拭きの大きなタオルがじめじめしていて、思わず、避けてしまうようなものだったりだった。

また、確かに休憩場に、木のテーブルと椅子が置いてあり、4,5人掛けられそうな長い椅子というか、ただの長方形の板に足がついたものがあった。
それは、大きな長方形のテーブルを囲んで、座る板が四方にあるので、長い板2つには、人が横たわることも可能なのは、確か。(ホテルの人は嘘はついていない。)
でも、小石を敷き詰めた大きな容器の中にテーブルが置いてあって、そこには10cm程度の深さで水が張ってあり、座りながら、足を水に浸けて、涼むようになっているのだ。
その真上の幅20〜30cmの板に横たわるのは確かにできるが、眠り込んで、寝返りを打ったら、お水に落ちてしまいそうで、怖くて、休むことは断念した。
(その代わり、帰り道の高速道路のサービスセンターに車を止めて、眠った。)

もしかして、今まで最悪の施設だと思うので、そのホテルの名前は書かない。



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2004年09月28日(火)

千葉県の白子日帰り旅行 3/4


ホテルに行く前に、生活道路に魚屋さんを2軒発見したが、1軒は休みだった。
両方の店とも、店の横に、魚の名前の漢字を沢山書いた古びた大きな看板があり、期待できそうな感じのお店。

温泉の後、開いている一軒に行ってみると、奥の方には、野菜もお惣菜もあり、純粋な魚屋ではなかったけれど、店の前の方に、昔ながらの発泡スチロールの箱が並んでいて、魚を詰めて、きれいなお水と氷を浮かべたスタイルで懐かしかった。
(我が家の方でも、魚屋の閉店があり、私ですら、魚屋さんらしい魚屋さんには中々行けなくなってしまったのだ。後日、御徒町の吉池の魚館に行ってみたけれど、お水を張って魚を売ることはしなくなったようだ。)
いかにも、地元民のための魚屋さんであり、観光客相手ではないところが良かったし、私たちが行った時間には、他のお客さんが0であった。

新鮮そうな、鯖、大きな鯵、中くらいの鯵なぞが入っている箱が並んでいたが、一人暮らしなので、中の鯵6尾230円と、蛤が買いたかったけれど、使い勝手がいいし、お値段的にも安いので、アサリを1kg1100円で買うことを決めた。

他、並んでいる発泡スチロールの箱の中に、「さるえび」という文字を発見。
私は、「さるえび」という名前を今まで知らなかった。
で、このさるえびは、良く売れていて、残り僅少という感じであった。

お店のおじさんに聞くと、「この海で獲れたものだけれど、九十九里は港がないので、陸揚げは銚子港になる。」と教えてくれた。
地元の海老で、「唐揚げか天ぷらかフライにして食べるよ、地元では」とのことであった。
大きさは、芝海老よりは相当大きく見えた。(天ぷらやフライにするからという言葉があったからかも知れない。)

食べたことのない食材だったし、冷凍する程の量を買うことも躊躇われたので、おじさんの手のひら一掴みくらいにしてもらって、200円。

小さな保冷バッグに氷をもらって、買ったものを詰めた。

魚屋のおじさんに「この近所で、一番美味しい魚料理のお店はどこ?」と聞いたら、「浜清丸かな?」とのことであった。(多分、お得意さん?)

帰りは、行きと違って、なるべく普通道路を走って、大宮インターから高速道路に入るコースを選んだが、果物の直売所が1軒見つかったが、野菜の直売所が全然なかった。
地場の野菜は何も買えなかったが、お魚は、地元で獲れた新鮮な物が買えたので、大漁、大漁、大満足。
ただ、海を見るのを忘れたのが心残り。

本当に、海の近くに行ったのに、高速道路があるおかげで、浜辺まで行かないと海が見えないのだ。



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2004年09月29日(火)

千葉県の白子日帰り旅行 4/4


で、家に帰って、早速、夕飯に料理をした。

さるえび

 さるえびは、「猿蝦」と書くらしく、関西で良く食されている物のようだ。
 (詳しくは、yahooで、「さるえび」で検索すると、「旬マガ 旬の食材図鑑」が出てく
 るので、それを読んでください。どうもリンク・引用禁止のようなので。)

 東京に出荷する程の量も取れないし、地元で消費してしまう海老なのだと思う。
 (どうせ、海の近くに行ったら、こういう物を常に手に入れたい。)

 でも、海老って、本当に、頭取って殻を剥くと小さい。
 小鯵は、唐揚げにしてから南蛮漬けにしたかったので、猿蝦は、揚げるのは止し
 て、頭を取って、お酒を入れたお湯で茹でて、マヨネーズで食べることにした。
 230円で、数えたら12尾だった。
 もっと買ってくれば良かったなと思う、サラダに乗せるのに適している。

 (地元では、天ぷらにすると言っていたが、「かき揚げ」にしかならない大きさだっ
 たし、フライについては、単独で海老フライは難しいと思う。もっと大きなサイズの
 猿蝦もいるのかも知れない。)

 味は、特段美味しいという程でもないけれど、当たり前の新鮮な海老の味がした。
 東京で手に入る海老は、天然物の近海物はやたらに高いから、輸入物の解凍物
 か養殖物がしか口に入らず、こんな前浜物の冷凍していない天然海老を食べるこ
 とはできないのだ。
 やはり、食感が良かったし、自然な新鮮な味だったと思う。

小鯵

 ・南蛮漬け

 私は、母と妹が鯵が嫌いで、父の死後、鯵を料理したことが殆どなかったのだ。
 で、この前から南蛮漬けを作りたいと思っていたので、本を見ながら、南蛮漬けに
 挑戦。

 どの本を見ても、小鯵は、内臓だけ取って、頭から揚げてしまうのだが、骨のつい
 ている魚が嫌いな人がいたので、頭を取って、三枚に下ろすことにした。
 (三枚に下ろすと、鯵の中骨が取れて、これを素揚げにして、塩を振って食べると
 美味しいと以前から聞いていて、この料理が作ってみたかったこともある。)
 (また、一品増えるのも嬉しい)

 ベターホームの本を見ながら作って、甘酢に浸けておき、最後、白髪葱を沢山作
 って上に盛って出した。
 でも、後でインターネットで見たら、玉ねぎと人参のスライスを一緒に漬け込むレシ
 ピが見つかって、これも良かったなと反省。

 南蛮漬けは、鯵が良いせいか、美味しくて、その場で、6尾全て食べてしまった。
 三枚におろしてしまうと、身の方が揚げ過ぎになるのではと心配になり、揚げ方が
 弱くなるような気がした。

 ・中骨のおせんべい

 中骨のおせんべいはパーフェクトに美味しかった。
 南蛮漬けにする味を揚げ終わった後、水気を拭いた中骨を油に入れ、適当にひっ
 くり返しながら、両面、狐色になったら油から上げて、油を落として、塩を振ってお
 いた。
 熱くても美味しいし、冷めても美味しい。

 鯵の中骨って、こんなに美味しい物だったと、今まで知らなくて損したと思う位美
 味しかった。
 昼間、入った寿司屋の鯵の皿に、鯵の肉を取った頭と骨が竹串に刺さって飾って
 あったが、あんなことしないで、揚げて出してくれればよかったのにと思った。
 今後も、中骨のおせんべいが食べたいから、鯵は、中骨を切り出してから料理す
 ることになりそう。(笑)

 何でも、サンマでもイワシでも、生でも干物でも、おせんべいはできるとのこと。

浅利

 浅利は、家に着いてからすぐに、水道水に塩をしたボウルの中に入れ、蓋をして、
 静かなところに置いておいた。
 砂抜きしているかどうか聞くのを忘れたが、砂は全然入っていなかったようだ。
 本当に採れ立ての新鮮な浅利なのだろう、殻にもどこにも汚れがなかく、触れて、
 気持ちの良い浅利であった。

 その晩は、ボンゴレ・ビアンカにして食べ、次の日は、浅利のお味噌汁にした。

 最近、例えば「日本の浅利」と言っても、韓国産の浅利を千葉の海岸に撒いて育
 てた物とか聞くが、これもそうであったとしても、きれいで新鮮で美味しいから、そ
 れならそれでよいと思った。

 で、スパゲティは、高級な粉にこだわったヴォイエロを使ってみたが、こういうシン
 プルなトマトを使わないオリーブオイル主体の調理法で、その美味しさが良くわか
 った。
 (前に、トマトソースでヴォイエロ食べたが、余り感激しなかった。)


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2004年10月04日(月)

16話 久し振りの合羽橋フラフラ


来週は、合羽橋道具祭だが、先週の土曜日、野風僧でオフする前に、参加者と一緒に、合羽橋を2,3時間歩いた。

私は、一週間に一度くらい、合羽橋に行くけれど、目的のお店だけ行って、フラフラすることは滅多になくなっていた。

久々に歩いて、合羽橋も変わって来たと実感した。

土曜日の午後3時半から回ったのだが、まず、入口の田窯に、若い人たちが沢山いたのにびっくりした。
皆、お店の前の安めのお皿から、自分の好みのものを一生懸命探している、そんな真剣さが伝わってきた。
世の中、「最近、料理をする人が減ってきた」と良く言われるが、この若い人たちの真剣な雰囲気を感じると、「若い人でも、料理する人は料理しているのだ」という感じがした。(でも、好みのお皿に、買って来たおかずを乗せる可能性もあるけれど)

また、東京直輸入センターも若い人で賑わっていた。
ここもちょっと見ない間に、店舗が広がっていて、品数がずいぶん増えて魅力的になっていた。
(間貸ししていて、同じフロアを使っていた大家が出て行ったみたいだ)
ここは、輸入物の面白い道具が多い。

元気の良いのは、この2店の他、Dr.Goodsという高級で個性的な輸入品ばかりの店とか、キャニオンという洋食器を扱っている店。
総じて、若い個人客にターゲットを絞って、品揃えをしているお店が元気であった。
(こう言っては何だが、昔からある、昔の在庫が山積みになっているお店ではなく、新しいお店の方が元気な感じがした。)

それにしても、キャニオンを見たら、以前は、ものすごく高いブランド物のティーカップがずらっと並んでいたのに、今はそういうものが本当に少なくなって、非ブランド品の安めの色々な大きさの白いお皿が山積みに並んでいた。

洋食器は、以前は、ブランドの流行だったが、今は、こじゃれた白いお皿を探して、使う人の個性で、自分なりのオシャレのセンスで使い倒す時代になったのだとしみじみ感じた。

確かに、時代が変わった。

ずっと松が谷側を南から北に歩いたのだが、いでいさんという陶器屋さんの前を通ると、夏に私がデパートで買ったブルージェというロイヤルコペンハーゲンもどきのそばちょこが、いでいさんのお店のカード入れに使われていた。
あ、ここでも売っていると思い、お店の人に、お店の前に出ているそばちょこや小皿以外に、ブルージェのものはないかと聞くと、「種類はお店の前に出ている二つだけだが、数は沢山あるよ」とのこと。

そして、そのそばちょこの値段を見ると、何と180円。
え、私はそれを300円で5個買ったのに、一体何なの?という感じ。
やはり、ワゴンに乗っている商品と言えど、デパートは高いのだ。
すごく悔しかった。

ご一緒した人が、ロイヤルコペンハーゲンもどきの小皿を1枚140円で6枚買ったが、とても可愛いし、和のお醤油皿、洋の取り皿としても使えそうで、評判が良かった。
あれは中々いいと思うので、合羽橋に行ったら、いでいさんで見てください。
合羽橋道具祭で値段が下がるとは思えないのだが、あれは今のままのお値段でも、お買い得だと思う。

後、私が気に入ったのは、アサヒサンライズで、卓上ガスコンロ用のボンベに取り付けると、バーナーになるものが980円だったのだ。
前から欲しかったのだが、結構高く、こんな安値は初めて見た。
お店の人に聞くと、自動着火ではなく、ガスライターやマッチで火をつけなくてはいけないこと、そして、市販のそこらへんに売っているガスボンベでは使えなくて、アサヒサンライズで一本400円で売っているボンベでしか使えないものなのだそうだ。
バーナーを使うというのは、ケーキの表面にお砂糖を振って、それをバーナーで燃やして、美味しそうな焦げ目を付けたり、グラタンに焦げ目をつけたり、そのくらいしか使わないので、ボンベの価格が高い道具を買っても、そんなに使わなくて、あれば嬉しい道具程度なので、そんなに損にはならないと思えた。
また、我が家は合羽橋の近所だから、ボンベのガスがなくなったら、無理なく買いに行けるしと、思って、買いたいと思ったのだが、その時は決心がつかなかった。
お店の人に、「こういう安い物はもう本数がないから、早めにね。来週は、合羽橋道具祭の週だから、すぐに売れちゃうからね」と言われたのだが、今日は、一日雨で買いに行けなかった。

明日、買いに行って、使ってみて、また、報告します。



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2004年10月07日(木)

18話 最近合羽橋で買ったもの


・簡単なバーナー

先日、このエッセイに書いたバーナーは、無事購入できた。
正式には、「プリムス ブロートーチ ハンディジェット」という名称のようだ。


買って来て、使う当てがなかったが、どのようなものか、セットして使ってみた。
箱の後ろにある説明書きに沿って、付属のガスカートリッジに、トーチ本体を付けて、着火したら、本当に、鍛冶屋さんが、目を保護するために、鉄の仮面を顔にあてて使うバーナーのような炎が出た。

用途を見ると、「各種管材、板材のロウ付け作業」「塩ビパイプ、プラスチック等の加工」なぞ、建設系の作業がずらっと続いている。
最後の方にようやく「ケーキの焼き目着け、焼き豆腐、グラタン等の調理に」が出てくる。

そうだ、どっかで見たと思ったら、お祭に、焼き豆腐を前日から予約していたのに、全て売ってしまったお豆腐屋のおじさんが、「大丈夫、今、作るから」と、木綿豆腐を水から引き上げて、バーナーで表面を焼いて、焼き豆腐を作っていたっけ。
(その焼き豆腐は、水気を切っていないお豆腐で作らなかったので、味は、今一つであった。)
この「使用用途」で、焼き豆腐は、昔はわからないが、今では、お豆腐屋さんがバーナーで焼いて作るのが普通だとわかった。

この道具があったら、焼き目を付けるのが簡単になって嬉しいと思って購入したのだが、「ご使用上の注意事項」を読むと、怖いことが沢山書いてあるから、ちょっと不安。
使い終わったら、ガスカートリッジが完全に冷めてから、本体を取り外すことと書いてあるのだが、たまにしか使わないであろう私がそれを忘れて、熱いうちに取り外したらどうなるのだろう、悲惨な自体が起きるのだろうか、それを想像すると、本当に怖い。

また、カートリッジは、一度使用したので、穴が開いたのだが、それを蓋するだけで、本当にガスが漏れないのかな?保存している最中に、何かの拍子に倒れても大丈夫かしら?とか、わからないことが多く、ちょっと怖い。

でも、もう買ってしまったのだから、使用上の注意に忠実に火の気のない冷暗所に保存して、説明が書いてある箱を捨てずに、使う度に注意事項を読みながら、使うしかない。

・ブルージェの小皿

カジワラキッチンサプライの隣のいでいさんに、本日、友人と行ったのだが、友人が、例のブルージェの小皿を一枚140円を6枚買うことにした時、お店にいた西洋人のカップルも偶然12枚を注文した。
それを見ていたら、「やはり、私も欲しい」と6枚買ってしまった。
このお皿は、和食の取り皿や醤油皿にもいいし、洋風の料理の取り皿にもなりそう。

いでい陶器さんには、安くて気の利いた小皿があり、長くいるともっと買いそうで、怖くて、買い終わったら、すぐに出てしまった。(笑)



大きさはちゃんと測っていないが、7cm四方かな?外人観光客のおみやげにもいいかも。(どちらが縦でどちらが横だかわかりません)





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2004年10月08日(金)

19話 こんなこともあるのだ


一昨日、友人と上野の国立博物館で、妹からもらった招待券で、「中国国宝展」を見て来た。
見応えは十分。
今を去ること5500年前の作品から、展示されていた。
一つひとつの作品も面白かったが、古代から順番に見ていくのだが、唐の時代の作品になると、急に、彫刻されている人々の顔が柔和になるのだ。
唐の時代は、国が栄えて、平和で、皆、幸せな時代だったのだなと思った。
国とか社会の緊張、繁栄などが、彫刻の表情に投影されるのだ。

なんて、感想を持ちながら、見終わって、お昼ご飯を、合羽橋近辺で食べることにした。
全然下調べしなくても、木曜日だし、大丈夫だろうと思ったのだが、結果は悲惨だった。

まずは、合羽橋の周辺だったら、ストロバヤが一番かなと、行ってみたら、定休日で休み。

それだったら、まだ、浅草にはロシア料理があると、ストロバヤより高級路線の雷門のマノスに向った。
マノスは開いていたが、何でも、その日のお昼は、貸切パーティの真っ最中ということで、また、アウト。

え〜い、だったらと、まだ入ったことのない、最近できた菊水通りの「KATORI」というフレンチに行ってみようと、向かったのだが、生憎、その日は、臨時休業。

本当にめげた。

でも、気を取り直して、ROX横にある、松波というステーキ屋さんに行ってみた。
ここも私は入ったことがないのだが、ステーキとご飯と味噌汁などで、1575円とリーズナブルだし、古くて名のあるお店だから、と入ってみた。

お店は、16人は座れるような大きな鉄板のテーブルがいくつか置かれていた。
案内されたテーブルでは、他のお客さんのために、シェフがお肉を焼いていた。

1575円のステーキランチは、目の前で、シェフが焼いてくれて、焼き立てを食べさせてくれる。
美味しさ・量など、お値段に見合ったものだと思う。
やはり、お値段がお値段なので、霜降りなぞというお肉ではなく、脂身と赤身がくっきりはっきり分かれたお肉で、量は結構あったし、お肉に味があったから、お勧めという程でもないけれど、まあまあだと思う。
お肉のたれは、生姜醤油たれと胡麻辛子だれの二種類が用意され、この味が濃いので、ご飯が進む。

久々、合羽橋近辺でのランチだったのだが、友人を引っ張り回す結果になって、とても、反省した。
友人が良い人だったので、助かったが、気の短い人だったらと、ひやっとした。
まさか、既に二時近いというのに、3軒もお店に入れなかったなんて。

反省して、合羽橋界隈のめぼしいお店の電話番号を携帯に登録した。



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2004年10月10日(日)

20話 山梨のぶどう


我が母は、山梨出身で、今でも、母の姉と弟と妹が、山梨で暮している。
全員、家は農家ではないのだけれど、産地ということで、桃とぶどうは、美味しい季節に「お母さんに供えてね」と三軒とも送ってくれるので、美味しい思いをしている。

今年も秋になったら、皆、ぶどうを送ってくれた。

母の弟である叔父は、8月中旬に、巨峰やマスカット、甲斐路を送ってくれた上に、今回は、「甲州」を送ってくれた。
実は、その前日、母の姉である叔母からも、甲州と甲斐路が届いていた。

二人に、お礼の電話をしたら、二人とも、「皆、巨峰とか甲斐路とか、新しいぶどうが人気があるようだけれど、山梨の人は、ぶどうと言ったら「甲州」しか食べないんだよ。甲州が一番美味しい。ま、粒が小さくて、真中に種があって、種を出すのが面倒だから、人気ないようだけれど、山梨の人は、種など一切出さん。誰も種出さないで甲州食べているけれど、誰も盲腸にはならん」と言うのだ。

これは、ぶどう農家やぶどうの販売を委託されている郵便局の人の言ったことの受け売りの面もあるのかなと思った。
最近、色々品種が改良され、巨峰のような大粒のぶどうが珍重され、甲州のような小粒は、山梨以外で、昔からの目新しくないぶどうに見えて、一般的な人気がないのかも知れない。

いただいた甲州をよく冷やして食べたところ、軽い甘さで水っぽくて美味しかった。
種を気にしなくて良いのなら、巨峰のように、しっかり皮を剥いてから食べるタイプより、甲州のように、口に皮ごと含んで、口で、実と皮を分けて、皮を出す方が食べやすいから、次から次へ沢山食べてしまった。

甲州は、種を出そうと実を噛むと、種の回りが渋いのかも知れない、健康に害がないとなれば、何も考えず、種があること忘れて、飲み込むのが一番美味しい食べ方だと思う。

スーパーで見たら、甲斐路は、一房結構なお値段、青森のスチューベンもまあまあのお値段の中、甲州は、安かった。
種を気にしないで、食べたら、甲州は、「安くて食べるのが簡単で、美味しい」ぶどうだと思う。

皆様、甲州も是非召し上がってくださいね。



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2004年10月11日(月)

21話 2004年合羽橋道具祭 日曜日


合羽橋道具祭は、日曜日と祭日の月曜にワゴンセールがあるのだが、日曜日は、歩行者天国ではないので、歩道から溢れんばかりの人で、盛況であった。

私は、出遅れて、3時過ぎに行ったのだが、ワゴンセールなぞ、「これが売れたら終わり」みたいな商品も沢山あるみたいなので、歩きやすさを優先したら、歩行者天国になる月曜日だし、掘り出し物はワゴンセール初日の日曜日の方が良いしで、遠くの人は、どちらに行った方がいいのか、難しいと思った。

日曜日に私が買った物(買うまいと思って行ったけれど、やはり、買ってしまった)

1.直径20cm程度の木の調味料を置く木のターンテーブル500円 川崎商店

  後3つで売り切れとのことだったし、私は、多分人より多く調味料を持っていて、
  しかも片付けるのが下手で、台所に調味料が散らばってしょうがないので、買っ
  てしまった。
  500円は、やはり安かったと思うけれど、相場を知らないのでよくわからない。
  でも、家に帰って、胡椒関連と唐辛子関連の瓶なぞ、お醤油差し、お酢差しなど
  の調味料が乗り、一つにまとまり、大満足。

2.ジップロックのコンテナー特大角型 2つで400円 箸藤さん

  なんと、容量2250mlで、横28cm縦17.5cm深さ7cmくらいのジップロック
  を発見。
  こんな大きなジップロック、初めて見たけれど、多慶屋でしか、ジップロックを私
  見ないせいかも知れず、世の中では皆に知られた大きさかも知れない。
  2つで400円が高いか安いかわからないが、冷蔵庫に、例えば、胡瓜の使い残
  しとか、生姜とか細かいものをこれに入れて保存したら、わかりやすいかなと思
  ったのだ。
  帰って、胡瓜を入れたら、胡瓜がすっぽり一本、切らずに入る大きさで、満足。
  1つは冷蔵庫用にして、もう1つ何に使おうか思案中。
  とても気に入って、書類や文房具をまとめておくにも便利そうと思っている。

3.39cm×28cmの長方形と33cmの正方形の黒塗りで、淵が赤いお盆のような
  もの(合成樹脂性)1枚300円 藤田商店

  現品限りで、黒塗りのお盆を色々売っていたのだが、どれとして、同じサイズが
  ない。
  お店のおじさん曰く「サイズが揃ったら、こんな安いわけない。サイズが揃わない
  から安いのだ」とのこと。
  で、最初見たときは、サイズが揃ったら、ランチョンマットのように、一人ひとり
  に、このお盆を敷いて、その上に、箸や食器を並べたら格好いいと思ったのだ
  が、本当に、全てサイズは違うし、一枚一枚微妙に角などが違うので、諦めた。
  でも、他を見ているうちに、「一人一枚と考えないで、大皿と考えたら、一枚でも
  使いようはある」と思いつき、戻って、正方形一枚を買い、長方形は、もしかし
  て、お盆として、お茶を出すときに使えると思ってもう一枚買ってしまった。

木の大きめスプーン5個315円という張り紙に気付いたのだが、そのときには既にそこにばってんが書かれ、売り切れだったのがすごく残念で終った合羽橋道具祭日曜日であった。



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2004年10月15日(金)

22話 2004年合羽橋道具祭 月曜日 1/2


(暫く更新しなくてごめんなさい。
実は、4年半使ったPCの傷みがひどく、新しいPCを購入して、今までと同じ環境にしたくて、頑張って設定をしていたので、中々、更新できなかったのです。)

月曜日の祭日は、午前午後2回、お祭りに行ってしまった。

10時頃は雨が少し降っていて、午前中は人出が少なかったが、午後は、晴れはしなかったけれど、雨が降らなくて、すごい人出であった。
午後、本当に皆楽しそうで、「皆のためのお祭」という感じが強かった。

私は買物もしたけれど、甥のブラスバンドを見たり、明治大学の応援団を見たりで、結構時間が潰れた。
うちの甥2が出るというので、勿論私は時間どおりに見に行ったのだが、そこで、弟夫婦、妹も来ていた。
甥2はトランペットだったが、家族が皆来ているのに気づいたようで、誰よりも、嬉しそうに吹いていたような気がした。(浜口京子ではないけれど、個人的応援団がいるのといないのでは、やる気が違うのだろう。)

私は去年、10分くらいしかお祭にいなかったので、去年と比べようがないのだが、今年は「頑張る店が増えた」という感じがした。
数年前、宇田川商店ばかりが張り切っているように見えたお祭だったが、今年は、人だかりのある店が多く、どの店も創意工夫していたのだと思う。

で、ワゴンセールを見て歩いて、今年のテーマは、「和のテイスト」という感じかなと思った。
和食器の半端物を出しているお店が多かったし、木のスプーンも目立って、和の単品を現代の生活に取り入れやすくした商品が多かったと思う。

また、釜浅さんなぞは、お店の前に、何升炊きだろう、ものすごく大きなお釜二台で、ガス火でご飯を炊き、手でおにぎりを握って、売っていた。
それが、すごい行列で、食べてみたかったけれど、並ぶ時間がなくて、諦めた。

また、100円の価値が上がったと思う、以前の道具祭りの時は、100円ではガラクタしか買えなかったのに、今年は、100円で、結構ちゃんとしたお皿や敷物が買えた。
(これは、100円ショップができたおかげだと思う。)

めぼしい買い物は、片手鍋みたいなデザインの直径18cmのサラダドライヤー。
アサヒサンレッドで、480円だったので、親戚にあげるように、買った。
これはお買い得だと思う。
実際に私は使っているのだが、3、4人くらいまでの家族なら、この大きさで十分だし、蓋は別にして、本体はボウルと重ねて仕舞えるので、収納が楽。
(容量が小さかったら、野菜を二度に分けてドライヤーにかければ済むことだし、この収納のしやすさを考えたら、本当にお勧め)
買うときに、ハンドルをクルクル回して、回しやすいことを確認した。

サラダドライヤーを初めて買う人は、「直径18cmの片手鍋型」で「ハンドルが回しやすいもの」がお勧め。



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2004年10月16日(土)

23話 2004年合羽橋道具祭 月曜日 2/2


<キャニオンと田窯の会員入会のお皿>

以前に、従姉妹の娘から「合羽橋道具祭の時にキャニオンで会員になるとお皿をくれる」と教えてくれていたので、会員になって、一枚、ミニーちゃんがすかし掘りになっているお皿をもらったが、なんだか、色むらがある感じ。

その後、同じ経営の田窯に行ったら、同じシステムだったので、こちらも会員になって、殆ど黄色で、底が白くて青い模様がついている結構いい小鉢をもらった。
でも、これもなんだか色むらがある感じだっただが、その時は汚れかな〜と思ったのだ。

今回一緒にお祭りに行く予定だった従姉妹の娘が来れなかったので、午後、彼女の住所を持って、田窯に行って、彼女の会員登録も済ませたら、小鉢が切れて、マグカップになっていた。
このマグカップは、色が良くなくて、とてもダサイ物だけれど、品質的には問題ない感じがした。

で、夜、ミニーちゃんのお皿と黄色い小鉢を洗剤で洗ったのだが、絶対、この2つともうわぐすりのかけ方が均等ではないのか、色むらが相当目立つものであった。
。 商品にならない傷物を、会員になったときのプレゼントにしているのかなと思ったが、従姉の娘に電話で聞いたら、以前、もらったときはそんなことはなかったとのこと。
ということは、偶然かな〜?とも思うし、よくわからない。

<電気ワッフルメーカー>

川崎商店のワゴンで、ミッキーマウスの電気のワッフル焼き器が7千円で、吉田菓子道具店のワゴンには、ごく普通のベルギーワッフルの型が、4200円と8千円の二種類があった。
吉田貸し道具店で、店員さんが説明してくれて、値段の違いは、電気のパワーの違いだそうで、「では、値段の差が味の差につながりますか?」と聞いたら、「絶対繋がります」と教えてくれた。
8千円のものは、通常デパートで1万2千円程度で売られているものだそうだ。
私は買うつもりはなかったけれど、気になって、帰りに吉田貸し道具店を覗いてみたら、両方とも売れていた。
川崎商店のミッキーマウスのは売れ残っていたが、あの7千円は、きっとパワー的には4千円クラスで、後は、ミッキーさんのパテント代かな?

<ミスプリントフェットチーネ>

台東中央図書館の前のテントに、イタリアの食材屋さんが出ていて、10時頃、行って、ワインビネガーが安かったので、買った。
そのときに、「賞味期限の印刷間違えのフェットチーネ」が一袋100円で出ていたのだが、そのときは、フェットチーネは余り食べないからと、買わなかったのだが、時間が経って、「やはり、お買い得はお買い得だな〜」と思い始めて、4時頃に行ってみたのだが、完売であった。
こういうものは、やはり、早めにゲットしなくてはと、反省した。

今年の合羽橋道具祭りは、雨も降らなかったし、張り切るお店が増えたせいか、すれ違う人たち、皆、それなりに思い思い楽しい買い物ができているように見えて、大変良かったと思う。



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2004年10月18日(月)

24話 「西八王子 ア・ポワン」の焼き菓子


西八王子の従姉の娘が、「ア・ポワンの焼き菓子」の詰め合わせをプレゼントしてくれたのだが、本当に美味しい。
リッチで味があって、しかもしつこくなく、もう1つ食べたくなる。
もしかして、今まで食べた焼き菓子の中で一番美味しいかも知れない。

一番気に入ったのが、四角くて、ココナッツの味がしたと思うけれど、周囲に細かく刻んだ木の実がまぶしてあるもの。

電話で聞いたら、「ア・ポワンは、焼き菓子より生菓子の方が美味しい」とのこと。
こんなに美味しい焼き菓子を超える生菓子って、どんなものなのだろうと思うが、何せ、遠いから、中々食べに行くチャンスがない。

ア・ポワンは、ものすごく有名なお店だし、皆、知っているかも知れない。
以前、ケーキの食べ歩きのサイト見て、このお店が一位だったので、名前は覚えていたが、ここまで美味しいと思わなかった。

八王子方面に行くことがあったら、絶対、チェックした方がいいと思うお店です。
近かったら、絶対、通ってしまうと思う。



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2004年10月19日(火)

25話 しょうゆのみ


漢字で書くと、多分「醤油の実」という商品だと思うのだが、御徒町吉池の地下で発見。
品名のところに、括弧して、「もろみ」と書いてあった。
もろみは、確か、酒・醤油などの醸造で、発酵がすんでまだ漉(こ)していないものと何となく覚えていた。

多分、「もろみ」という名前の商品は見たことがあると思う。
ただ、「もろみ」自体、馴染みがないものだったので、今まで、興味がなかったのだが、「しょうゆのみ」という名前で、「醤油を作る過程のまだ搾っていない大豆の入ったものだ」というイメージが沸いて、興味を持ったのだと思う。

「もしかして、これを使えば、美味しいピーマン漬けができるかも」と思って、買ってみたのだ。

何故そう思ったかというと、今まで食べたピーマン漬けの中で一番美味しかったのは、叔父が野田で買ってきてくれたもので、確か、醤油製造メーカーのお店で買ったと聞いたように覚えていて、このしょうゆのみを使えば、醤油では味がきつくなるところを、マイルドな感じでピーマンを漬けられるかなと思ったのだ。

でも、実際に作ってみたが、見事失敗した。(リトライはしていない)

そうなると、醤油の実の使い道が良くわからない。
このまま冷蔵庫で腐らせるのも勿体無い。

どんなものかというと、若いお味噌の液体状のものと言えばいいのだろうか、茹でた大豆に塩と麹を入れて寝かせている過程で、大豆が溶け切っていないで、茹でた大豆の形が沢山残っている感じのもの。
(実は、醤油の作り方を知らなくて、今、検索して知ったのだが、醤油を作るときは、大豆だけではなく、小麦も使うみたいだ。)

袋には、「ふるさとの味」と書いてあるが、使い方は何も書いてなかった。
今は、醤油を家で作ることなぞ、考えられないが、昔、農家などでは自分の家で醤油を作っていたのかも知れない。
もしくは、その土地土地に、昔ながらの醤油を製造する家があって、そこで、売られていて、田舎では欠かせない調味料なのかも知れない。
で、醤油を作る過程の若い状態で、きゅうりなぞにつけて食べていたのかも知れない。
こういう「もろみ」は使い慣れている人しか買わないから、「使い方」を書いていないのかも知れない。(醤油だって、使い方書いてないものね)
全て、「知れない」「知れない」で、私にはわからない調味料なのだ。

きゅうりにつけるには、私には、ちょっと甘過ぎる感じがした。

だから、一人暮らしの夕飯で、良く、白菜と豚肉のお鍋を作るのだけれど、そのときに、汁の中にこのもろみを入れてみた。
一度は、お水に、しょうゆのみと創味のめんつゆとお醤油とコチュジャンを、味を見ながら入れた。
二度目は、豚と鶏の中華風スープの素、しょうゆのみ、醤油を入れた。
両方とも、美味しかった。

味噌味のお鍋は、味噌だけでは、具が貧弱だとどうしても味がきつくなり勝ちだし、お醤油味のお鍋は、さっぱりしていて何か物足りない。
しょうゆのみを入れたお鍋は、味とこくがあるのに、塩味がきつくなく、味噌とお醤油の中間の風味で、いい感じなのだ。

発酵の美味しさが良く出ているのかも知れない。
しょうゆのみのお鍋は結構気に入ってしまい、お鍋の季節の間、常備して、お鍋の味付けに使おうと思っている。



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2004年10月20日(水)

26話 共感


少し前の話だが、長崎の小学校6年生の同級生を殺してしまった女の子の精神鑑定の結果で、「他人への共感性やコミュニケーション能力など、社会生活を円滑に進めるための能力に欠けていると判断された。また感情に乏しさがあることが指摘された。」とあった。

そのことを報道したテレビで見たか聞いたと思うのだが、「この女子は、生まれてこの方、自分の感情に共感された経験が乏しいことが原因で、『被害者のお父さんが悲しんでいるよ』と言っても意味がわからない」とのことだった。
「悲しい気持ちがどういうものだか理解できないから、当然、謝まる段階まで感情が行かない」というようなことをテレビで言っていた。

人間は、幼い時から、悲しい目にあったら、周囲から、「悲しいでしょう」と言われて、自分の中に自然と湧いた感情が「悲しみ」だと心に刻まれ、そういう経験が積み重なって、自分の心の中で、「こういう気持ちが『悲しい』、こういう気持ちが『嬉しい』という言葉と符号するのだ。そして、その感情は、自分だけが感じるものではなく、他の人も同じような場面で同じように感じるものなのだ」と覚えていくものなのだそうだ。
そういう周囲のその子が悲しんでいるか、どういう気持ちなのかという観察と言葉による慰めなり、働きかけがないと、その子は悲しいときに悲しい気持ちになっても、それが人間に共通の感情である「悲しみ」と名づけられたものを理解できなくなると言っていた。
人によって、自分の気持ちを共感してもらう経験があって、初めて、「人と共感できる人間」になれるそうだ。

普通の家で育った子でも、人に共感できない人間に育ってしまうことがあるのだ。
その子は、結論ではあるが、家庭で、「心身」の「身」だけ成長していたのだ。
その子は、12才まで、家族と一緒に暮らしていても、誰とも精神的に繋がらず、感情を共有したこともなく、それが「孤独」ということだと知らずに「孤独」で生きてきたのだ。

この報道を見たときに、思い出したのが、女子レスリングの浜口京子さんの日本帰国後のインタビュー。
インタビュアーが「準決勝で負けたとき、悔しかったでしょう?」と言うと、「悔しかったのですが、浅草の応援団の人たちが自分と同じように悔しがってくれているのを見たときに、『皆、私と同じくらいの強さで悔しがってくれている』ことが心から嬉しくて、悔しがるのは皆に任せて、自分は皆のためにも次の試合のことに集中しようと思うことができたのです。」というようなことを明るく言っていた。

浜口京子さんは、オリンピックで、身体的には、一人で戦っていたのだが、実は精神的には、「共感」によって両親や応援団と繋がっていて、1人ではなく多人数で、最終戦を戦うことができたのだ。

彼女は、上質な共感の世界を持っている。
自分が頑張れば皆が喜んでくれるし、また、不利な状況に追い込まれて負けたときは、我がことのように悔しがってくれる、自分は一人ではないのだ、皆と一緒に戦っているのだという安心感を彼女は持てたのだ。
これは、彼女自身の力というよりも、両親の生きる姿勢(子供の教育、周囲との繋がりに対する姿勢など)によるところが大きいのだろう。

私の頭の中では、この最近テレビで見たこの2つの報道が「共感」の両極端の事象に思えてならない。

子供を育てるのは大変なことだろうけれど、親や周囲の生き方の根本に「人間一人で生きているのではない、皆、支えあって、お互いの気持ちを理解しながら、労わりながら、生きていくものなのだ。」という考えがあって、それを言葉で子供に伝えて、心も育てるようにして行かねば、その子供は、感情が欠如した人間になってしまうし、そのことで、周囲にもものすごい迷惑をかけることになるのだと思った。

人生、一番大切なのは、やはり、「人に対する優しさ」とか「自他ともを大切にすること」、すなわち、「温かい心」なのかも知れない。

人間が、成長して、「人の気持ちのわかる人間に育って、他人と繋がって生きていく人間」になるか、「自他の気持ちや感情が理解できないで、孤独で犯罪を犯す人間」になるかなんて、自分だけの力ではどうにもならないことだと思った。

そういう子供を救うために、道徳というのではなく、何が「愛」で、何が「優しさ」、何が「悲しみ」であるということを、学校でも教える必要性があると思う。
どんな家庭に生まれるかは、そして、どのような環境で育てられるかは、子供は選べない。
でも、何が「温かい人間関係」なのか、何が「正常な人間関係」なのかは、幼いうちに知る必要があると思うから。



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2004年11月03日(水)

27話 温かいブロッコリーの料理 1/2


先日、浅草の利き酒会に行き、日本酒数種、ワイン4種、焼酎5種を味わった後、野風僧で、鶏そばを食べたら、やたらに澄んだ味で、美味しかったのだけれど、どうも物足りなくて、その後、ケンタッキーで普通のチキンと胡山椒チキンをひとつずつ買って、家で食べた。
で、その後、余り布団もかけずに、昼寝したら、お腹が冷えたのか、それ以来、元気が出なくて、エッセイ休んでいて、ごめんなさい。
(こんなことすること自体、色々なお酒飲んで、酔っ払っていたのだと思う、反省)

最近作った料理の中で、手軽で、美味しいお料理を紹介します。

ブロッコリーは、国産と外国産では味の濃さが全然違うので、私は国産派。
安いときに、買ってきて、茹でて、ジップロックコンテナに入れて、冷蔵庫で保管。
二三日かけて消費している。

で、一二年前に試した有元葉子さんの「ブロッコリーのオレキエッテ」という料理が、参考になった。
その料理は、ニンニク・赤唐辛子・オリーブオイルの中に、茹でてつぶしたブロッコリーを入れてソースを作り、オレキエッテという種類のショートパスタに和える料理だった。

ブロッコリーのマヨネーズグラタン

茹でたブロッコリーが残っていて、食べたいけれど、もう冷たいブロッコリーをサラダに入れて、食べたくなかった。

本当は、ホワイトソースで和えてグラタンのように焼いたら美味しいかと思っていたのだが、冷凍してあるホワイトソースがなかったので、マヨネーズで和えてグラタン風にしてみた。

ブロコッリーは、とうもろこし粒の2,3倍程度の大きさに、茎は包丁で切り、房は手で分ける。
量は、適当でいいと思うが、ブロッコリーととうもろこし半々程度に、ハムはアクセント程度。

冷凍物は軽く解凍し、材料を軽く油で炒めて、水分を飛ばし、塩・胡椒。
ボウルに取り、しつこくならない程度に、うっすら材料にマヨネーズが付くくらいにマヨネーズを加えて和え、直径8cm程度の器に入れ、上から、パルメザンチーズとパン粉をふりかけ、ほんのひとかけのバターを置いて、オーブントースターで焼いた。
(私のオーブントースターは、サーモスタットがついていて、ある一定以上の温度になると、熱源が消えるので、中々焼けない。
だから、最近、焦げ目をつけたいときは、蓋を開けっ放しにして、加熱する。
この方法だと、電気代は勿体無いが、グリルのように、物が焼けて嬉しい。)

これは中々美味しく、また作りたいと思った。

玉ねぎのみじん切りを加えるのを忘れたし、まだまだ色々なバリエーションが考えられる。
この料理は、一人あたり大量に作ると飽きる味なので、少量ずつ作って、酒の肴や何かもう一品欲しいと思うとき、隙間を埋めるのに適した料理だと思う。



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2004年11月04日(水)

28話 温かいブロッコリーの料理 2/2


ブロッコリーのトースト

もう一つは、ブロッコリーのトーストである。

茹でたブロッコリーをグラタンのときと同じで、房は小分けして、茎は包丁で切って、細かくする。
そこにハムを細かく切ったものを入れて、塩・胡椒して混ぜる。
オリーブオイルを少々入れて、混ぜる。

ここまで用意ができたら、オーブントースターで食パンを軽く焼き、その上一面に、ブロッコリーとハムをオリーブオイルで和えたものを乗せ、2,3分焼く。
ブロッコリーが温まったなと思ったら、スライスチーズを乗せて、さらに焼いて、チーズを溶かして出来上がり。

もちろん、和えるのは、マヨネーズでも可。

また、ブロッコリーとハムをフライパンでオリーブオイルで焼いて、トーストに乗せても良いと思う。

フライパンを使ったときには、洗い物が増えるが、時間は短縮される。
最初に書いたやり方では、洗い物は少ないが、時間はちょっとかかる。

私の母は、身体に良いと、茹でたブロッコリーを冷蔵庫に入れておいて、毎朝、トーストを食べるときに、必ず冷蔵庫から出したブロッコリーを食べていた。
このトーストを作りながら、母を思い出していた。
朝は、母と別だったので、はっきりわからないが、きっと冬でも、真面目人間だから、冷たいブロッコリーを食べていたのだと思う。

ブロッコリーは身体に良いと、冬でも冷たいブロッコリー食べているおばあさんがいたら、「こういうのも美味しいよ」と教えてあげてください。
(でも、おばあさんは、トースト一面に物が乗っているものは、食べにくくて、受け入れないかも。
だったら、ココットにでも入れて、トースト焼く隣で、細かく刻んだブロッコリーを焼くといいかも。)



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