研究内容

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2002年4月~2005年3月 日本学術振興会 特別研究員(PD) > 投稿論文(共同研究)

Fluorescence enhancement by hydroperoxides based on a change in the intramolecular charge transfer character of benzofurazan
M. Onoda, H. Tokuyama, S. Uchiyama, K. Mawatari, T. Santa, K. Kaneko, K. Imai and K. Nakagomi
Chem. Commun., 2005, 1848-1850.

 Abstract
Strong fluorescence signals were observed after the reaction of novel reagents with hydroperoxides.

 内容
ベンゾフラザン化合物における置換基のハメット定数と蛍光性の関係を利用して,過酸化物用の発蛍光試薬を開発しました. 開発した試薬は濃度感度が高く,既存の蛍光試薬と比較して 10 倍程度薄い濃度(10-6M)の過酸化物を検出することが可能となりました.

 ひとこと
4年後輩に当たる小野田さんが,M2の後半以降に行ったテーマです. 試薬のデザイン自体は僕がM2の頃には少なくともしていたはずで,そう考えると足かけ6年近くかけて論文になった,ということになります. 疑問なのは,1.なぜ僕の名前が入っているのか,2.なぜ僕の名前が入らざるをえないのか,で,もう少し何とか興味を示してほしいものです,僕より後ろの著者の皆さん. 著者=論文を眺めるだけの人ではないはずです. ところでこの論文は小野田さんがわざわざベルファストを訪ねてきたときに2週間かけて完成させました. その甲斐あって,写真を追加するだけの楽々審査で,投稿からアクセプトの期間もわずか16日と最短記録更新です. どうも彼女の論文は自分のよりうまく事が進むのですが,なぜなのでしょう...