明治20年皆既日食の起こる前、帝国大学院講義室にて、理科大学教授寺尾寿氏が日蝕についての講義を行った。その講義の内容です。口語を当時の仮名遣いで記録していますので今の時代では大変読み辛いですが、最低限の編集にどどめ当時の表現を尊重しました。また、現代からみれば適切でない表現や言い回しも多々ありますがご理解、ご了承をお願いいたします。 寺尾寿氏 明治20年当時 帝国大学理科大学教授 1855年 福岡藩士の長男として生まれ、東京外国語学校にてフランス語を修め、その後東京大学理学部を卒業、官費でフランスへ留学、パリ天文台にて天文学を研究しカリブ海での金星太陽面通過観測にも参加、その後、米国の天文台を見て回り1883年に帰国、東京物理学校の初代校長、東京大学理学部星学科教授に就任、1888年つまり日蝕の翌年には東京天文台の初代台長、1908年には日本天文学会を創立し初代会長に就任した。 |
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