西表島の不思議な木の実を探す

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トウアズキ

モダマカショウクズマメシロツブサカキカズラサキシマスオウ

トウアズキ/方言名アハダン、アカダマ。中国名では紅豆、相思豆。
西表でも限られた一地域にしか自生しない熱帯アジア原産のマメ科の蔓性植物。
西表にあるものも古くに移入された可能性がある。
非常に細かな卵型をした小葉が並んだ羽状複葉で、この脇から紫がかった薄紅色の小さな花を搭状にしてつける。
花の後に出来る莢の房は12月頃に完熟し、黒くなって弾けるが、莢の中にあるマメはほとんど落ちない。
概ね五個づつ莢に入ったマメは鮮やかな赤に3分の1ほどの黒い部分があり、全体に艶があって非常に愛らしい。
こちらでは、ちょっとした細工物の他にも薬用として用いられていたらしい。
乾燥したマメや根を湯に煎じて飲んだというが、何に効用があったのか。一説では「媚薬」であったとも煎じた汁を洗眼用に使ったとも言われる。中国で「相思」豆と呼ばれていたことを照らし合わせれば・・・。効用はともあれ、縁起がいいだけでなく、可愛らしくアクセサリーとして若いカップルに人気が出そうである。
ただ、実際には種子や莢には深刻な毒が含まれており、これが血液中に混ざると、死に到るほど、劇的に作用するという。
反面、最近の研究では、抗がん剤の材料としても見直されてもおり、結局、毒にも薬にもなるということか。

完全に熟し、弾けた莢。だが、種子は飛び出さず、残っている。

春先、去年の莢と種子が未だ残っていた。さすがに莢は色褪せ、白くなっている。

夏のトウアズキの蔓。青々と茂る葉が覆い隠す。

非常に綺麗なトウアズキの種子。東南アジアだけでなく、アマゾンなどでも原住民のアクセサリーに利用されている。分布は広い。

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