プロラクチンはLHFSH同様、下垂体から分泌されるホルモンで授乳をつかさどります。また不妊症や流産の原因にもなります。

 一見、矛盾するようなこの2つの働きは、授乳期間中は妊娠しない方がよいという非常にリーズナブルな関係で理解できます。

 つまり、プロラクチンが高い授乳期間中は「子供がまだ幼いのであるから手間がかかる、妊娠・次の子は授乳期間が終わってからでよい」という自然に備わった妊娠しにくい時期なのです。

 このプロラクチンが非授乳期間中に高い病態が、高プロラクチン血症で、不妊症や月経不順の患者さんに多く見られます。

 高プロラクチン血症はTRHテストなどの採血で容易に診断が可能です。