プロラクチンはTRHテストなどの採血にてその値が分かるため診断は容易です。多くの場合はその上昇は比較的軽度ですが、値が非常に高い場合は精査が必要です。
下垂体に良性の腫瘍(しゅよう)ができている場合もあります。
プロラクチンの値がかなり高値の場合、乳汁分泌が認められることがあります。これは本来プロラクチンが乳汁分泌を促す性質があるためです。ご自分は問題ないかお風呂で試してみましょう。
腫瘍がある場合、外科的な手術が必要なこともあります。
腫瘍が大きくなると視野に異常を来すこともあります。
プロラクチンの上昇が軽症である場合、お薬を使ってその値を下げます。
現在その主役は、
ブロモクリプチン
テルグリド
の2種類の薬です。
これらの薬の最大の副作用はおう吐や吐き気です。内服を続けていくとだんだん症状は軽くなります。プロラクチンは夜間に高くなる性質があるため当院では寝る前に内服することをお薦めしています。
テルグリドはおう吐などの副作用を軽減した新しいお薬ですが、やはり内服できない方もいらっしゃるようです。
吐き気止めを同時に内服という処方はあまりお薦めできません。
吐き気止めにはプロラクチンを上昇させる種類のものがあるからです。