はじめに
広義に御伽草子とは十六世紀後半から十七世紀にかけて書かれた、短編の物語群をさす。絵巻物風の挿し絵が挿入されていて、若い女性の読みものとして喜ばれたという。(便宜上「室町時代物語」と呼ぶことにする)
初版の年時は定かではないが、寛文年間あるいはそれ以前に、「文正草子」「鉢かづき」「一寸法師」「浦島太郎」など二十三編を収めた短編集が『御伽文庫』または『御伽草子』という名で刊行された。
──と、かたいことはさておき、原典の昔話はこういう話だったというのをコンセプトに、わたしなりのアレンジで日本の民話を取り上げていこうと思う。
其の一、 一寸法師 (御伽草子)
其の二、 七草草子 (御伽草子)
其の三、 瓜姫物語 (室町時代物語)
其の四、 浦島太郎 (御伽草子)
其の五、 蛤草子 (御伽草子)
<参考文献>
「御伽草子集」校注・訳/大島建彦(小学館)
「おとぎ草子」全訳注/桑原博史(講談社学術文庫)
「お伽草子」訳/福永武彦 谷崎潤一郎 他(ちくま文庫)
<ためになるサイト>
日本文化について色々と知ることができます。