おまけ

Age 35

2010.4.24

新学期の幕開けと共に35才になりました.その昔,Age 35っていうドラマがあって,それに出演していた田中美佐子さんに憧れたものです.どのくらいまで生きられるかは分からないですけど,折り返し地点あたりには来ましたかね.「憎まれっ子世にはばかる」ということわざがあるので,もう少し長生きしてしまう可能性もありますが.

35っていう年をどう迎えるかは非常に大事だ,って若いときに周りから言われて来たんですけれど,実際その年になってみるとそれは本当のように思っています.

特にプライド,仕事に対する自信と誇りを持っていなければ先に進むことは不可能な年になりました.よく「あいつはプライドだけは高いから…」なんて言いますけど,元来,プライドってポジティブな言葉だと思うんですよね.研究をやっていることにプライドを持っているからこそ,自分の関わった仕事は少しでも世に認められてほしいと,妥協なく取り組んでいるわけです.

気分爽快,といえばだいぶ語弊がありますが,最近こんな事がありました.僕から見れば,どう見ても研究者じゃない人がやっぱり研究者として認められませんでした.完敗です.大学にもかなりの割合で単なる自称研究者が紛れ込んでいるので麻痺させられてしまってますけど,研究の世界に生きている以上,そういう人が淘汰されることって当たり前の必然だと思うんですよね.

僕の場合,これまでにも何度かそのような政治志向の人達に「協調性のなさ」を咎められてきたんですけど,そこで自分の研究に対する取り組み方が変わってしまっては,35才の壁を乗り越えることはできなかったと思います.恐ろしい事ですが,至る所で「協調性」「平等」という言葉を隠れ蓑にした人の足を引っ張る行動って見られますよね.やってる方が堕落していくのはもちろん,やられている方も無意識に鋭気が吸い取られていくので,強い自立心を持っていなければいけません.自分の場合はそういう事を言われても「協調性がない」のではなく,「(あなたのような)研究者と呼べない人を無視している」だけと思って気にしないことにしていますけど.

未来のある若い人にアドバイスとしておきたいのは,「人の言うことを聞ける人」と「イエスマン」,「協調性がある」と「馴れ合い」はぱっと見同じ行動なんだけども,天と地ほどの差があるということです.とにかく,この世界は競争が激しいので,気づいたら競争力のない無抵抗な人になっていた,なんて事の無いよう常に研究に関する危機感は持っていて下さい.

この世界,結局研究の事だけ考えているのが一番の生き残れる(=長く仕事として研究を楽しめる)近道だと思います.色々と難しい年頃ですけど,着手しているプロジェクトを完成させるべく,頑張ってみます.