CLASでUSB接続

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GPSを観測するための準備が整ったので、NEO-D9Cが出力するCLAS補正データをZED-F9Pへ渡す設定をします。
ここでは半田ごてを使わないで手っ取り早く衛星の電波を受けたいので、USBケーブルを使った方法を説明します。

USBによる転送

アンテナ、NEO-D9C、ZED-F9Pを接続しても、NEO-D9CのCLAS補正データがZED-F9Pに届かないと、精度の高い位置情報を得る事ができません。 そこで、u-centerを経由してCLAS補正データを送ります。

ジオセンスさんの「u-centerを使った、NEO-D9CからZED-F9PへのCLASデータ転送」のページを参考にしてください。
https://www.geosense.co.jp/neod9c_zedf9p_usb/
u-centerを起動します。
それぞれのモジュールのUSBケーブルを付箋を参考に同じUSBソケットへ差し込みます。

今度は、NEO-D9CからCLAS補正データをu-center経由で転送する事になるので、NEO-D9Cもu-centerと接続しています。


COM8(NEO-D9C)からCLAS補正データを受信して、
COM3(ZED-F9P)からモニタへ衛星の状態や位置情報が送られていることが分かります。

「DGNSS:COM8 9600 -> COM0 57600」となっていますが、u-centerの内部でCOM3とつながっているようです。
COM0 57600 は無視します。

  
Data View のFix Modeが最初は「3D」ですが、しばらくすると「3D/DGNSS/FLOAT」から「3D/DGNSS/FIXED」へと変化します。
「FIXED」は観測値が安定したことを示しています。

いくら待っても「FIXED」にならない時はGPS衛星からの信号の強さを調べてみましょう。
「Satellite Signal」を表示します。

10個位の衛星が40~50dB位になっていないと「FIXED」しません。写真は部屋の中にアンテナを置いた場合です。
屋外の周囲に障害物がない場所にアンテナを設置してください。こんな時にノートパソコンが便利です。
信号レベルが十分あるのになかなかFIXEDしない時もあります。衛星の配置とかが原因らしいですが分かりません。

観測を終わる時は、通信を切断してからu-centerを終了します。

NEO-D9Cとの通信の切断
Receiver→Differential GNSS Interface...をクリック。

チェックが入っている時は接続中で、クリックするとチェックが外れて通信は切断される。

ZED-F9Pとの通信の切断
Receiver→Connection→Disconnectをクリック。

ZED-F9PのステータスLED

u-centerが接続されていなくてもZED-F9PモジュールのボードのステータスLEDを見ると「Fix Mode」の状態を知る事ができます。
https://www.geosense.co.jp/f9px1_manual/  「3.ステータスLED」
「FIXED」の状態になると、RTKの赤色LEDは消えます。点滅している時は値は安定していません。
緑(点灯)、青(点滅)の状態が観測値が安定している時で、赤の点灯や点滅が始まると赤信号がともったことになります。
4番目の少し暗い赤色LEDは無視するとして。
GPSのアンテナが一時的にGPS衛星の電波を受信できなくなった時などに赤の点滅が始まりますが、数秒で消えるハズです。

Data View


Longitude(経度) Latitude(緯度) Altitude(高度)となります。 つまり、東経134.8483...(度) 北緯34.9273...(度)の位置にアンテナがあります。

まとめ

〇 u-centerを経由してCLAS補正データは転送できる
〇 FIXEDになると、観測値が安定している
〇 FIXEDにならない時は衛星からの信号レベルを調べる
〇 経度・緯度の情報をみる