私が小学校の入学前ですから、昭和26〜27年頃と思いますが、曾祖父が
田んぼへ鯉の稚魚をたくさん入れ、除草を試みていたことを覚えております。
我が家、須藤家は、200年以上続いた農家であります。
機械化学、農薬のまだなかった時代、大自然の運行に頭をたれて身を委ね、
その内で生かされている自らの「生命」を思い知る、それが農業のありかたで
ありました。
私が12代目の後継者となった頃、今から40年ほど前のことですが時は農薬
使用の全盛期でした。当時妊娠中の妻が農薬散布時に体調不良となり、
家族を思う気持ちが無農薬へ歩き出させたのでした。
・・・土に接し、土に生きて、人のいのちを見つめたときに、「生命」は
リング状のサイクルであると気付かされます。
トンボの幼虫やミミズ、もっと小さなバクテリア・・・
これらの生きもの達を育んでくれる土作りを基本に、アイガモ栽培、現在は
エンザイム(酵素)栽培に至っております。
自分の家族を幸せにしてくれる米を、より多くの方へお届けしたい。
家族の健康を思うとき、それは周囲の人へとつながります。
自分だけで生きているのではないこの「生命」を、お米作りを通してできる
だけたくさんの方のお役に立たせて頂きたい。それが私たちのよろこびです。
ちなみに、息子の健です。