中国御伽草子 西遊記



西遊記 第三章解説

(*1)貞観十三年
実際の玄奘は貞観元年(もしくは三年)に旅へ出たと言うが、ここではなぜか十三年になっている。

(*2)耳飾り
原作では耳飾りをつけているわけではないが、三蔵の生い立ちに関わる品として出てくるので、身につけておくことにした。

(*3)こんぜん・漢字表記
こんぜん

(*4)小乗・大乗
仏教も時代が経てば解釈を巡って分裂していった。小乗とはいわゆる保守派で、開祖ブッダの教えに近いといえる。ブッダは「他を頼りにせず、自己と法のみをよりどころとするように」という言葉を残した。これに対し、大乗は教えを比較的自由にとらえ、仏や菩薩の救済によって悟りを開くのも認めていた。

(*5)緊箍呪
菩薩は取経者を探しに行くにあたり、錦襴の袈裟と九環の錫杖に加え、三つの緊箍という輪を釈迦から賜った。「金・緊・禁」という呪文で妖魔を改心させるものだ。悟空の他にもこの輪をはめられてしまう妖魔が登場するのだが、それはそのときまでのお楽しみ。

(*6)三蔵、大いに怒る
原作では人をあやめたことになん癖をつけられた悟空は、腹を立てて三蔵のもとを去っている。龍王のところへ寄ったとき、すぐに放り投げては正果は得られないとさとされ、戻ってくる。その間、三蔵は菩薩から緊箍呪を授かって、戻ってきた悟空にかぶらせた。

(*7)情けない三蔵
意外に思われるかもしれないが、西遊記に出てくる三蔵法師はよく泣きべそをかき、どことなく頼りないところがある。仏門には厳しい三蔵だが、実体は生身の人間なのである。

(*8)はみ・漢字表記
はみ


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