■□星の定めか□■
600年前、死星による太陽の食、「死食」が起こった。その年に生まれた生命はただひとりの赤ん坊以外はすべて息絶えた。その子は死に魅入られ魔王となった。それから300年後、死食が起こって生き残った赤ん坊は聖王となり世界に平和をもたらした。
そしてまた死食が起こり、新たなる命は奪われた――。今度生き残った赤ん坊にはどんな宿命が与えられたのであろうか……。
■□フリーシナリオ□■
ロマサガ1作目とシステムが似ており、男女8人の中からプレイヤーを選んでスタートする。道中ではそのほかの仲間と出会ったり、また旅先で新たな仲間を加えて冒険を続ける。
誰を選ぶかによってもストーリーが微妙に異なり、そのキャラクターに与えられた使命みたいなものがある。
メニュー画面では現在進行中のシナリオタイトルが確認できる点が新たな要素となっている。
ロアーヌ国皇帝のミカエルを主人公に選ぶと国の内政を行うことができる。社会政策にお金をつぎ込んだり、軍事力を強化したり、他国との外交を行ったりする。
軍を率いて戦うマスコンバットは他のキャラクターでもイベントとして行われることがあるが、ミカエルは装備品の開発や戦術の研究等もできるのだ。また、マスコンバット終了時に作戦や陣形をひらめくことがある。
マスコンバットはリアルタイムに「前進攻撃」「全軍突撃」等の作戦命令を行う軍対軍の戦いで、普段の戦闘とはまるで要そうが異なる。敵軍の将軍を討つか、敵の陣地に自軍全員が乗り込めれば勝ちとなる。
トーマスを主人公に選べば会社経営のイベントが起こる。町中で商売人に話しかけると会社買収の取引が始まる。自分が買収した会社にお金を出させたり、自己資金を出したり、駆け引きの技を使ったりして物件買収を成功させて会社を大きくしていく。
マスコンバットのように状況を見ながら随時コマンドを入力していけばよい。まずはバラバラに買いあさるより同じ町、地方の物件を手に入れて同盟グループを作ったりするといいようだ。
■□戦闘□■
戦闘システムは前作を踏襲している。使う武器や術によってレベルアップし、HPや術のポイントもそれぞれ戦闘後に単独で上昇していき、キャラクター自身にはレベルという概念はない。戦闘中に必殺技をひらめく。
ただ、今作には伝承法はないので、技をひらめいた時点ではそのほかのキャラクターにその技を教えてあげることはできない。ひらめいた技を使い込み、極意を習得すればほかのキャラクターもその技が使えるようになる。必殺技はひとり8つまで所有しておくことができる。ひらめくには空きの欄が必須なので、必要ないものは封印して消すことが可能だ。
武器と防具はそれぞれ4つまで装備可能。武器の欄は盾とアイテム装備にも当てられ、戦闘中に使うアイテムは装備させておかないと使えない。
術の系統は一新し、蒼龍、朱鳥、白虎、玄武、太陽、月という呼称となった。水や火、風、土などの属性を持つ。術はお店で買い付け習得するのだが、一人ずつ購入する形となり、術も封印できるがまた同じ術を習得させたいときでもお金を払わなくてはならない。
■□コマンダーモード□■
ファイターモードは通常の戦闘で、選んでおいた陣形に並び、プレイヤーはパーティ1人1人のコマンドを入力していく。
コマンダーモードはパーティのうちの一人が指揮者となって、戦闘には加わらずに連携技で戦う方法。どちらのモードも戦闘には5人までが参加するのだが、パーティは6人まで連れて歩けるので、コマンダーモードは2人から6人のパーティの時に実行可能となる。
こちらのモードも事前に陣形を選んでおくのだが、その位置決めは重要だ。陣形によって繰り出せる技が異なるのだが、前列の者が武器による連携を取ったり、後列の者が術で連携を取ったりするので、陣形に合わせて術を持つ者の配置を適切にしておかないと威力が発揮できない。
1つの陣形にもいくつか合成技があるので、戦闘が始まったら一覧から1つコマンドを選ぶ。ファイターモードのように個々の技ポイントではなく、コマンダーモードにおける技ポイントが右上に表示されているのでその範囲内の技を使うことができる。技ポイントは1ターンごとにポイントが増えるので、技ポイントが1しかないとき、初めのターンで消費ポイントが0のものを選ぶと次のターンでは技ポイントが2のものを使えるようになる。
アイテムを使いたいときはバックパックアイテムを選ぶとパーティが装備しているアイテムが使える。
1ターンで1つのコマンドを入力するだけとなるので、合成技、合成術に参加しない者は自動で通常の武器攻撃をする。
また、コマンダーモードでは1ターンごとに少量HP回復する。
■□感想としては……□■
主人公キャラのうち4人はシノンの開拓民で、3人はロアーヌの城の中にいるものたちと、ロマサガの第一作目と比べれば主人公たちが近しい存在なのであまり変化がないようにも思うのが残念だ。ただ、仲間にできるその他のキャラクターは非常に多く、1回では遊びきれないほど個性的な者たちが多い。
グラフィックも美麗だし、いろんな遊び方があり、複数回プレイすることでおもしろさが堪能できるゲームだ。
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