4/29 三重県
雲出川


はい、ゴールデンウィーク一発目〜!

解禁後、よくよく考えたら例年になく絶好調の雲出川に、またまたたまたま釣行です。途中でたまたまになってるのに気付いたあなた、鋭い!

今回のGWは、正式に予定が入ってるのが実家のベランダ修理だけという緊急事態。どっか行こうよ、俺。
嫁さんはライブだとか飲みとか色々あるみたいですが、二人とも夕方6時には帰ってくるという約束だけを交わして、毎回終日自由行動でございます。
なんかね、結婚する前よりお互い好き放題遊んでます。いいんか、こんなんで?

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 最近、トップの日記の更新が滞りがちです。
替わりに、入門ページ発眼卵放流のページをシコシコいじくってますが、入門コーナーはインジケーターの説明まで終了した時点で「あと残ってるアイテムって、どうでもいいやつばっかりって感じで、ガックリと更新意欲が低下しております。ガックリ。
自主放流のコーナーは「もしかして、秋までもうやること無いんじゃ・・?」という気付いてはいけない事に気付いてしまい、次から何をしていいやら途方にくれております。

発眼卵放流に関しては、掲示板で皆さんが色々な意見を書いてくれたおかげで、大変参考になっています。
特にokirakuさんには、三重県員弁川の天然アマゴの写真も送って頂き、雲出川・安濃川のアマゴとは同じ県内でありながら随分特徴が違う事を知りました。

逆に、アレコレ調べるうちに各地の漁協が放流する魚が、結構適当に調達されている事も判明してきました(そうでない所も、勿論沢山あります)
暇な人は調べてみると分かると思いますが、ニジマス・アマゴ・ヤマメ・岩魚の発眼卵は、クール宅急便で出荷されており、普通に買う事が出来るのです。稚魚・成魚に関しても、高速道路を使えば、2つ向こうの県から24時間以内に輸送する事も可能でしょう。
特に何も考えず、これらの出所不明の魚が、釣り大会や解禁日に全国各地で放流されてるとすれば、結構由々しき問題です。

我々フライフィッシャーは、アマゴ・ヤマメ等の鱒族の魚にばかり注目しがちですが、鮎なんかは特に酷く、縄張り意識が強くて友釣りにうってつけの、made in Biwakoの稚魚が全国にばら撒かれてます(冷水病・鯉ヘルペスの関係で自省される傾向にはあるようです)
漁協にとっては、鮎=鮎であり、アマゴ=アマゴ・・・・つまり、アマゴ(岐阜県吉田川産)≠アマゴ(三重県宮川産)と認識を持っている漁協は少ないのが現実のようです。
これに加えて、アマゴ≒ヤマメ≒ニジマスという超バリアフリーな考え方や、アマゴ(三重県安濃川産)=[アマゴ養殖場(三重県多度町)×アマゴ稚魚or卵(岐阜県産かもしれない)]=一体、このアマゴはどこ産??という解の無い難解な連立方程式が成り立ってしまうケースもあり、”原種の保存”という問題は、素人考えでも非常に深い事情があります。


・・と、ここまで書いてなんですが、この件に関しては個人的にかなり興味と問題意識を持っているつもりですので、夏までに皆さんからのアンケートを実施する等して、意見集約したいと思います。どこまででも書き続けてしまいそう。

現時点で安濃川での自主放流に関して、
 @法的な問題はクリアしている
 A三重県水産室の了承済み
 B芸濃町役場産業課(前漁協事務局)の了承済み
(かなり好意的で、協力もしてもらえそう)
 C種苗調達先は、安濃川と同じ布引山地が源流の雲出川産アマゴ養魚場からを予定
 D放流は発眼卵を自作バイバートボックスで


ここまで計画できております。
これにE放流資金 F放流ポイント G放流作業の人手 H放流効果調査・・と色々ハードルが続きますが、初回は全て一人でやってみようと思っています。
理由は、単純にフットワークを軽くしたいためです。Fの放流資金に関しては、寄付を募ろうかとも思いましたが、金絡みのトラブルは自分の最も嫌うところですので、全て自腹で済ますつもりです。

ただし、私は自分一人の力では無理!と思った瞬間、凄まじい勢いで周囲に助けを求める性格ですので、雨の日にみかんのダンボール箱に入れられて、「放流活動、誰か助けてください」というメッセージと共に、ク〜ン・ク〜ンと、か細い声で鳴きながら、プルプル震える仔犬のような視線を送るヒゲが濃い目のオッサンがいたら、蹴飛ばさずに助けてやってください。

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前振りが長すぎて、釣行記を書く気力が著しく低下しております(←オイ)
上の写真は、アマゴは釣れない雲出川の上流地区からやや下流?のポイント。いつ見ても、フライフィッシング向きでアマゴにも良さそうな流れだ。
雲出川には、漁協の他に○○アマゴ委員会とかいう正体不明の団体が存在するようなので、この区間もアマゴの放流場所にするよう、是非検討してほしいところだ。

今回は工事をしている区間をスッ飛ばし、いきなりかなり上流から入渓。

入ってすぐ、年越しと思われる綺麗なアマゴが飛び出した。周囲には多数のメイフライがハッチしており、水面をかなり大型の虫が流れされていく。

溺れていた一匹を救出。テールを除くアブドメンが2センチ以上ある。オオクママダラカゲロウ・・ですよね??

相変わらずのフローティングピューパ・パラシュートでさらに一匹。お腹パンパンのムチムチボディ。梅雨が明ける頃にはさらに一回り成長し、楽しませてくれるだろう。

指サイズが多数釣れる中、たまに飛び出す17センチサイズ。
上の写真のアマゴは、尾びれ付け根付近に生々しい傷。釣り糸が絡んだのだろうか、それともカワセミ等の鳥類の攻撃にあったのだろうか。
アマゴは、生きていく上で本当に敵が多い。我々釣り人も、その中の一つか。

藪に覆われ、釣り難いこの流れは反応が非常に良かった。釣れるサイズは指サイズか、計ったような17〜8センチに2分されており、去年の指サイズが1年経つと、17センチクラスに成長するのだろう。

道路のすぐ下のプール(ほとんど水の流れ込みは無い)では、人にすっかり慣れた様子のアマゴがライズを繰り返していた。多分こいつを釣るのは相当困難。

冷やしておいたビールを一杯やりながら1時間ほど休憩し、さらに上流を目指す。

それにしても、ゴールデンウィーク初日だと言うのに、釣り人が一人もいない。皆さん万博や他県の川へでも行っているのだろうか?

中規模の堰堤まで上り詰めると、そこは各種フライがスーパーハッチ。メイフライが最も多く、カディス、ミッジ、ストーンフライが乱舞していた。

この堰堤でいい思いをした事は無い。いつも指サイズ、良くて15cmクラスが1匹釣れるだけだ。

今まで使っていたフライが壊れてきたので、新しいフローティングピューパに交換する事にした。フライボックスから同色のフライを取り出す。

ん?フックが違う。
定番のTMC2487ではなく、2〜3年前に興味本位で買ったTMC2499SP-BLフック。まだあったのか。
特に何も考えず、フライを結んで、一気に核心部分へ放り込む。上の写真で言えば、画面中央付近、大きく写ったメイフライの真上辺りの影部分。


フライが綺麗にナチュラルに流れる。

・・・・・・バシッ!! かなり派手な飛沫が上がった。「どうせ釣れないだろう」という心境でいたのが良かったのか、落ち着いてうまい具合にフッキングが決まった。

ゴンゴンゴンゴン・・。「ん!? 結構良いサイズ---」と思った瞬間、ラインのテンションがふっと緩んだ。無念。


しかし、理由は分からないが、「まだ他に魚がいる」という妙な確信があった。皆さんも経験した事が無いだろうか?初めての川、行き慣れた川を問わず、直感と言うか、フライをキャストする前に「絶対に反応がある」という確信に似た感覚。
この時が正にそうだった。

フライの水気を切り、さっきよりさらに50センチ奥へフライをキャスト。そこは堰堤の際、ギリギリのポイント。

フライが50センチほど流れた。



ザバッ







マジ?

思わず声が出た。

パシッでもなく、バシャっでもない、「ザバッ」

一瞬、魚の背中が見えた気がした。自分でも驚くほど、落ち着いてスッとロッドを立てる。

木に引っかかったような、重たい感覚。木と違うのは、それが水の底めがけて沈んでいく事。

#3のロッドが一気に満月状態。ティペットは8X、慎重に・・・・ふっと軽くなる手応え。



しばし呆然。

何なんだ、一体!? 岩に座り込んでしまう。そういえば、TMC:SPポイントのフックって、過去にも(2003年3/29釣行記、後半参照)散々酷い目に遭わされ、三行半を叩きつけたフックだ。こいつが原因か?

ここからは個人的な推測だが、両刃のナイフのような形状のポイント、これってフッキングが斜めに入った場合、フッキングした部分が裂けたり、切れてんじゃねーの?

スイマセンが、Fly High Fisher的にはSPポイントフックは”駄作”として、今後不採用の方向でいきたいと思います(少なくともドライで使う場合は)
海釣り、鮎釣りのフックを例に出すまでも無く、フライのフックてのは日本の釣り業界の中では、かなりマイナーな部類です。
複雑な形にポイントを加工する暇があったら、もっとポイントの精度と価格低下の努力をして欲しいところですな。

ちなみに、現時点で管理人が信用してるフックは、[ティムコ:TMC902BL TMC2487系 TMC103BL がまかつ:B11-B C12系 R10-B(これは微妙)]こんな感じです。参考程度に。


かくして、管理人はリベンジを決意し、帰路につくのであった・・・というか、この釣行記を書いてる5/2現在、既にリベンジに行ってきました。詳細は後日!


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