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2005-07-13 (↑) 今日はNHKのためしてガッテンで顎関節症についての番組をやっていたのでチェックしました。なぜバイオリンと関係があるか、というと、同じように感じている方もいるのではないかと思うのですが、バイオリンってハードに練習すると結構顎に負担になるんじゃないかな、と日ごろから気になっていたからです。 まず、顎関節症というのは現代の日本では13%程度の人があてはまるということに驚きました、このような番組のテーマに選ばれるのも頷けます。顎の関節がずれていくメカニズムなどが紹介された後、いったい顎の負担になる日常生活の行動って何なのかということで、おしゃべり、食事、パソコン作業、カラオケ、などのそれぞれ顎への負担量が測定・検証され、原因として食事、パソコン作業というのが挙げられました。つまり、歯と歯をくっつけている時間が長かったり、歯を食いしばるという動作がいけない、のだそうです。パソコンなどの操作は食事よりずっと多くの時間やっている場合も多いし、知らず知らずのうちに歯を食いしばってしまうときは腹式呼吸などでリラックスしましょうという話でした。 顎関節症になる・ならない、には遺伝的な要素はなく、上に挙げたような顎の負担になる日常の動作の量がかかわってくるのだそうです。ただ、先天的に関節が柔らかい人は顎関節症になりやすいのだそうです。さすがに手の親指が腕にくっつくということはないですが、私も結構関節が動きやすいほうなのでバイオリンの練習も顎が疲れてきたら無理するのはやめよう、と思いました。それとも、クレーメルのように口を開け気味に弾けばいいのかな。とにかく、いくらバイオリンが好きといっても頑張りすぎて、ある日突然顎が動かなくなり、食事もできなくなってしまったら大変なので気をつけようと思いました。 寝ている間は注意してもどうしても歯軋りしてしまうこともあります。デンタルマウスピースやいびき・歯ぎしりストッパー安眠マウスピースといったアイテムを試してみるのもいいかもしれません。(番組の再放送は7月19日火曜日午前1時25分〜2時08分に予定されているそうです。)
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2005-04-28 (↑) 昨日の『ストラディヴァリウス〜究極の音色を求めて』の感想です。 スロヴァキア出身でウィーンに住んでいる若き天才ヴァイオリニスト、ダリボール・カルヴァイが、自分のストラディバリウスを求めて旅するという構成のドキュメンタリーでした。まず出てきたのが、カルヴァイが自分のヴァイオリンの先生(だったかなと思う。)のストラディヴァリウスを数時間借りて練習するシーン。その束の間の時間が過ぎ、持ち主に楽器を返す瞬間、カルヴァイはまるでおもちゃを取り上げられる子供のような気分になると語る。彼は、マキシム・ヴェンゲーロフやナイジェル・ケネディ、ジョシュア・ベルのようになんとしても自分もストラディヴァリウスで、それもめぐり合える限りにおいて最高のストラドで演奏したいと思っていて、その後サザビーズに出品されているストラディヴァリウスをチェックしにいったり、ウィーンの楽器商Dietmar Macholdからストラディヴァリウスを借りたりする。 番組ではジョシュア・ベルの演奏シーン(ブルッフのコンチェルトなど)や、彼へのインタヴューシーンなども織り交ぜられており、ベルの所有するギブソンという名のストラドが辿った数奇な運命の話(−フーベルマンがリサイタルの合間にストラドを盗まれる−その約50年後、Julian Altmanという男が死の直前、妻に自分がフーベルマンのヴァイオリンを盗んだことを打ち明ける−そのバイオリンが巡り巡ってベルの元にある−)や、ストラディヴァリウスの繊細さについて、駒の厚さがほんの少し変わっただけで、バイオリン全体がまったく変化して別物になってしまう、とベルが語っていたのが印象的だった。まぁ、どんなバイオリンでもそうかもしれないけどストラディヴァリウスは古いから特にその傾向が強いのだろう。ナイジェル・ケネディはその繊細なストラドのためにホテルに泊まるときは少なくとも10個の加湿器をオーダーするのだそうだ。ドキュメンタリーでは他に、ストラドの音の秘密を音響学的にデータを用いて研究している製作家なども登場し、カルヴァイと共に音の秘密に迫ろうとする。 結局このドキュメンタリーの中で、主人公カルヴァイのストラドへの旅は終わらないのだが、番組中のジョシュア・ベルはカルヴァイに「すばらしい奏者なら周りが放っておかない、きっと最高の楽器とめぐり合うはず」と、アドヴァイスしている。カルヴァイさんが最終的にどんなストラドなら満足するのか、気になるところです。(ストラドなんて私は一挺も弾いたことないので、ホントは何もわからないのだけれど・・・) さて、今回のはドイツの制作会社のつくった番組ということだったのでドイツ音楽財団(で、いいのかな?、Deutsche Stiftung Musikleben。日本音楽財団のように奏者にバイオリンの銘器を貸し出している組織)の話なども出てくるかな、と思っていたがこれには登場しなかったようだ。 そのドイツ音楽財団の所有する"Violine von Antonius Stradivari, Cremona 1703"という楽器も結構興味深い。コチラのページ(ドイツ語)で紹介されている通り、もともとは旧東ドイツ(DDR)所有だったストラディバリウスなのだが、2000年に統一ドイツに受け継がれたものの損傷が激しかったのだろう、バイオリン製作者のAndreas Kägi(アンドレアス・ケーギ)とJoachim Schade(ヨアヒム・シャーデ)のもとで徹底的に修復されたという。その際に表板は別のもの(eine neue Decke、とあるのでオールドイミテーションのようなものを新しくあてがったのだろうか)が取り付けられたというのだから、ほとんど生まれ変わったと言ってもいいくらいだ。なんだか"謎のバイオリン"の話みたいな感じ。この楽器の履歴を見ると2002年から奏者への貸し出しが始まっているが、この春からはRebekka Hartmann(レベッカ・ハルトマン)さんという奏者がこの楽器を貸与されているそうだ。彼女はプロフィールによると5歳のときスズキのヴァイオリンスクールに入ったのがバイオリンを始めたきっかけなのだそうです。スズキ、結構ドイツでも有名なんですね。 番組は夕食中にながら見したので記憶も曖昧で細部の記述が間違っているところもあるかもしれませんが大体このような感じでした。(間違いに気づいたら訂正します。)ちなみにドイツで放送されたオリジナルはこのページ(番組中のいくつかのシーンの写真アリ)によると多分58分のようなのですがNHKは45分番組に収まっていました。カットされた部分があったということでしょうか、だとしたらちょっとだけ残念に思います。
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2005-03-26 (↑) 先日のFMのバイオリン特集、同曲のMidoriさんとさやかさんの聞き比べや、諏訪内さんの使用楽器の違いによる聴き比べなどとても楽しめる内容でした。 今日は22日にチェックして録画していた遠くにありて にっぽん人「ストラディヴァリを越えたい 〜イタリア・松下敏幸」を見ました、その感想です。 クレモナの街の四季と、七ヶ月かかって1挺のバイオリンを作っていく過程がうまく織り交ぜられて紹介されていて、バイオリンに関する映像も情報量が多くてとても良い番組でした。特に地元のレストランでちょこっと見たバイオリンを調整するのに、ちゃんとした道具でなく近くにあったスプーンをf字孔に差し込んで、コンコンと叩いて軽々と位置を調整する!シーンにびっくり、まるで魔法のよう。調整の達人だからできる技なのだろう、素人が同じことをまねしたら大変だろうなぁ。そのほかにも、森に入ってバイオリンの材料となる木を見に行ったり、ストックしてある木材を選んで裏板を彫るシーン、紙ヤスリでなく砥草で磨いたり、一つ一つのバイオリンで微妙に違ってくるf字孔の位置を割り出して書く様子、茜からとれるアリザリンという顔料などをラベンダー油で溶かしてニスを調合するシーンなど、バイオリンに関する好奇心を充分に満たしてくれる番組でした。 また、クレモナの様子を映し出す中で、松下敏幸さんの師匠ということでステファノ・コニアさんが登場していました。工房で「人間50歳を過ぎると、技術を若い世代に伝えること、教育ということに目覚めるんだ。学校と違って工房では理論より実践が先、なぜそうするかという理由は後で教えるんだ。」といったようなことを話していました。それから番組の最後で2004年12月のコンクール・エティエンヌ・ヴァトロ(第3回パリ市国際弦楽器コンクール)の会場の様子も映し出されていました。ヴァトロ氏から表彰状を受け取るマエストロ、マツシタさん。それから弓の製作者の笹野光昭さんがビオラ弓とチェロ弓で一位を獲得したのがこの回だったのだなぁ、と後で気づきました この番組は先日はハイビジョンで放送されて、その再放送でした。多分そのうちまた総合あたりで再々放送されるのではないかと思います。見逃した方に是非おすすめしたいと思います。 ところで、つい先日3月21日はバッハの生誕320年の日だったんですね。 バッハといえば別のテレビ番組、神秘なる脳で、左の脳が右と比べて随分大きかったという話が紹介されていました。確か、「絶対音感を持つ音楽家は、音声も楽音も左脳が優位である」とかいうことと関連していると説明されていました。脳が使われた分発達して頭蓋骨も押し上げて左側の頭が大きくなったって言ってました。そんなことあるんでしょうか・・・不思議です。(このテレビ番組ではあまり詳しいことはわからなかったのですが、この分野の研究者Gottfried Schlaug博士のサイトmusicianbrain.com の [Publications] で関連すると思われる記事、In vivo evidence of structural brain asymmetry in musicians等を読んで雰囲気がわかるような・・・一冊この辺りのことが詳しい本が欲しいなぁ。)テレビでは他にも共感覚(;Synesthesia;Synästhesie)の話も興味深かったです。アルファベットに色が見える、音にも色が見えるとかそういう話です。音については調の性格についてなど、色々な人が言及して(文献まとめサイト(ドイツ語))いますが関連がありそうな感じです。音楽ってやっぱり不思議に満ち溢れているなぁとあらためて思う今日この頃です。 |
2005-03-15 (↑) クラシックを聴いているNHK−FMをつけっぱなしにしていて、先週と先々週は梨木香歩さんの作品をラジオドラマにした『家守綺譚』がやっていたので時々聞いていた。とてもゆったりとした時間が流れ、普段あまり聞かないような日本語のあたたかさが心地よかった。原作(amazonへのリンク)も評判良いようだし、いつか読んでみたいなと思った。(今週いっぱいは夕方の枠で再放送をやっているようだ。)それにしても、青春アドベンチャーなんて続けてきいたのは、土居裕子さんが出ていた「マドモアゼル・モーツァルト」以来だ、懐かしい ― 時の流れを感じる。 NHKの番組表を見ていたら、同じくFM放送で20日の夜にはバイオリンの色々な音源が紹介されるようなので忘れなかったら聴こうかなと思う。持っていないCDばかりだ。
(以下番組表より、リンクをクリックするとamazonの説明ページへ飛びます。) − 色彩豊かなバイオリンの音色 −(3月20日、19:20 クラシックだい好き) ●「愛のあいさつ 作品12」エルガー作曲、「“四つの前奏曲”から 作品34−10、作品34−24」ショスタコーヴィチ作曲、ツィガーノフ編曲(バイオリン)五嶋みどり(ピアノ)ロバート・マクドナルド<SONY RECORDS SRCR−2628> ●「“四つの前奏曲”から 作品34−10、作品34−24」ショスタコーヴィチ作曲、ツィガーノフ編曲、(バイオリン)庄司紗矢香<ドイツグラモフォン UCCG−1183> ●「“バイオリン協奏曲 第1番 ト短調 作品26”から第3楽章」ブルッフ作曲(バイオリン)諏訪内晶子<PHILIPS UCCP−3041> ●「バイオリン協奏曲 ホ短調 作品64」 メンデルスゾーン作曲(バイオリン)諏訪内晶子<PHILIPS UCCP−1024> ●「アイ・ガット・リズム」ガーシュウィン作曲(バイオリン)ユーディ・メニューイン、ステファン・グラッペリ<東芝EMI CE33−5144> ●「ブエノスアイレスの春」ピアソラ(演奏)ギドン・クレーメル&クレメラータ・バルティカ<ワーナー WPCS−10500> ●「揚げひばり」ヴォーン・ウィリアムズ作曲(バイオリン)ナイジェル・ケネディ<EMI TOCE−55469> ●「マックモーツァルトのアイネ・クライネ・ブリヒト・ムーンリヒト・ニヒト・ムジーク」ボーア作曲(演奏)ギドン・クレーメル&クレメラータ・バルティカ<NONESUCH WPCR−19068> |
2005-03-12 (↑) 今週初め、Wiener Philharmonikerからこんなメールが届いていた。
Unfortunately we were unable to comply with your order for the
来年のニューイヤーコンサートのチケットの抽選申し込みをしていたのが見事はずれていたのだ。日本でも毎年欠かさず放送されているこのウィーンフィルのコンサートのチケットに、実はインターネットで申し込み可能な一般販売枠があることはあまり知られていないのではないだろうか。少なくとも私は数年前まで知らなかった。また応募はいつもタイミングを逃していたので今回が初めてだったのだが・・・ものすごい数が殺到するらしく当たるのはほんの一握りの数だから期待はしていなかったし、このメールが届かなければ応募したことすら忘れてしまっていたかも。とにかく、抽選にあたって来年元旦の予定がこの時期に確定した人が確かにいるのですね・・・ そして・・・ 改めて倍率はどのくらいなのだろうと思ったのでちょっと調べてみた。応募フォームの載るWiener Philharmonikerのページには前回の応募には約27000の申し込みがあったと書かれている。ムジークフェライン(楽友協会)の黄金ホー ルには1744席ある(立見席300席を入れると2044席)そうで、単純にこの数で割ってみると 27000/ 1744 =15.4、約15倍だ。実際は抽選に割り当てられていない席もあった気がするので、さらに倍率は高いのだろう。 |
2005-02-11 (↑) 松尾弦楽器さんのページやストラッドさんのページで最近スロヴァキア製の新しい弦の取り扱いをはじめたようだ。
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2005-01-17 (↑) 本棚の整理をしていて先週末「謎のヴァイオリン」という本を再読しました。現在は趣味の楽器収集が高じて有名な鑑定士となっている元麻薬捜査官。イタリアの友人に頼まれてある楽器を鑑定するが、それに取り付けられたネックに主人公は心が奪われてしまう。また、知り合いの楽器商があるバイオリンを競り落としたのち亡くなってしまうという怪事件が起こったり、駅のコインロッカーを経由しての楽器鑑定依頼の話が持ち込まれる、その楽器がまたコンポゼ(=ネックや表板、裏板などが元は別々の楽器をひとつのヴァイオリンに作り直したもの)。持ち前の推理力と鑑識眼で突き進んでいく主人公、登場するその他の人物(ロシアの外交官やアメリカの贋作師、ズッカーマンならぬソルトマンという奏者etc.)も多彩です。 Saitenwechsel von Christian Mueler Prometh Verlag
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2005-01-08 (↑) お正月にはバイオリンだけでなく家にあるクラシックギターの弦も張り替えたりしました。ギターは父が弾くのであるのですが、最近は触っておらず弦もさびたままほったらかしでした。私は気まぐれでいじってみたかっただけでまともには弾けませんが、やわらかめの弦にしたかったので勝手に張り替えることにしました。
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2005-01-07 (↑) バイオリンの弦を張り替えました。ずっと試したいと思っていたヴィジョン・チタニウムです。昨年夏頃に出たのは知っていたのですが、試しそびれていました。visionのパッケージは黒いデザインです。バイオリンの弦で黒いのなんて他になかったはず、新しいものを試すワクワク感を倍増してくれます。E線を取り出してみると(当たり前ですが)名前の通りチタンしてます。チタンといえばゴルフクラブやメガネのフレームくらいしか馴染みがないですがバイオリン弦の分野にまで進出してきたんですね。
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2004-11-24 (↑) テレビマンユニオンから来年春のコンサート案内が届いた。フェルメール、ジュリアード、アルバン・ベルクの3カルテット公演。ちょっと気が早いけどどれか一つでも聞きに行きたいなと思っている。昨年は出遅れてしまいチケットを買いに行ったときには売り切れだった。ジュリアードはキャンセル分でなんとか聞けたけど。 来年はフェルメール・クァルテットはベートーベンの7番と8番、それからヤナーチェクの内緒の手紙(2005年4月23日土曜午後3時)。ジュリアードはシューベルト10番、バルトーク3番、ドヴォルザーク12番アメリカ(5月24日火曜日午後7時)。アルバンはシューベルト12,14番とベルク叙情組曲(6月2日木曜日午後7時)。 それからまた今度も公開マスタークラスの企画がある(フェルメールとジュリアードがそれぞれ公演前日に)ようだ。これも見に行きたいな。前回はジュリアードのを見たんだけどバルトークのカルテットを弾く音大生や音高生をレクチャーするというものだった。特にヴィオラ氏の指導が熱心だったと記憶している。整理券をもらえば確か無料だったはずだから忘れないようにしておこうっと。(↑)
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