卵管形成術は本来の卵管の構造を回復するための手術です。

  卵管の閉鎖部位によってその手技や難易度は変わります。

  一般的に、子宮に近い部位は細く子宮内に埋没しているため手術は難しくなります。

 ここでは卵管の中央の閉塞に対して行われる手術を例にとります。

 まず、閉鎖している卵管領域を特定し切除します。

 卵管内腔は直径1mm程度の細い管ですが、顕微鏡などを用いて縫合します。

 大切なことは、手術を行った後再閉鎖する例や、物理的に通っていても妊娠しない例、子宮外妊娠を起こす例などがあることです。

 これは、もともと卵管に見えないほどの微少な障害があり、それによって卵管閉鎖を招いているわけですから、完全に元のようには戻らないわけです。

 体外受精・胚移植と異なり保険適応もあり、同等ないしはそれ以上の妊娠率も期待できますが、体外受精・胚移植の普及に伴い施行例は減少傾向にあります。