中国御伽草子 西遊記

西遊記 第四章解説

(*1)嫦娥<じょうが>
広寒宮と呼ばれる月の宮殿にいる月の仙女のこと。

(*2)五葷三厭<ごくんさんえん>
仏教や道教で食べることを禁ずるもの。五葷はニンニク、ネギ、ニラなど5つの香味野菜のことだが、諸説ある。三厭は天を飛ぶ雁、地上の犬、水辺の鳥と魚の3種の獣肉。

(*3)こんぜん・漢字表記
こんぜん

(*4)色男の黄風大王
黄風大王が三蔵のことをかなり気に入ってますが、原作ではそのようなことはありません。しかし、三蔵をなかなか食べないのでそれなりの理由があったほうがいいだろうと脚色しました。

(*5)悟空のせいなのか?
第2章のところでも触れましたが、蟠桃大会で悟空が成り変わったのは赤脚大仙です。いつの蟠桃大会かわかりませんが、捲簾大将はその席で玻璃の器を割って下界へ落とされたということに原作ではなっています。

(*6)髑髏と弱水
この辺りはつじつま合わせのために脚色したところが結構あります。悟空は海へ潜って龍王と会ったことがあるにもかかわらず、水は苦手だとハナッから八戒に水中戦を任せてしまいます。
そして、川を渡るときもまた観音菩薩に助けを求めに行き、沙悟浄という法名を与えたことを教えられます。弟子の木叉にふくべ(ひょうたん)を持たせてそれを舟の代わりとし、髑髏を縛り付けて沈まないようにするのです。
ちなみに、髪を悟空が剃るのは原作にもあり、河童の妖怪であることには一言も触れられていません。

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