塗料の選択 |
経過年数(痛み具合)よる選択が特に重要です。 |
築5年〜8年経過した屋根は、さほど塗膜の痛みは進んでいないことが多く退色・変色・チョーキングなどの症状が現れる程度です。このような症状の場合は、水性タイプの塗料がお勧めです。経過年数4・5年ほどの再塗り替えにおいては、旧塗膜が水性塗料の場合は、溶剤塗料の使用によりちぢみの症状が出ることもあります、なるべく溶剤塗料による塗装はさけてください。
また、築10年以上経過し塗膜の剥がれなど痛みの激しい屋根は、溶剤系の塗料を使用した方が良いようです。
再度塗り替える場合は、塗膜が綺麗に残っている屋根に於いては水性、塗膜の痛みが激しく剥がれたりしている場合は溶剤タイプの塗料をお選びください。
※ 選択を誤りますと、塗料が剥がれるなどの症状がでることもあります。 |
素地に適した塗料の選択 |
物体に強く付着し、強固な耐久力を持ち、塗装本来の目的である保護と美観を保たなければならない。
強く付着させるには旧塗膜の劣化程度をより正確に把握し、劣化レベルにあったシーラー(下地調整材)を、塗装する必要があります。
(例)日本ペイントの水性シリコンベストを上塗り材として使用する場合は、
劣化レベルの低い素地には、ニッペ水性シリコンベストシーラー
劣化レベルの高い素地には、ニッペシリコンベスト強化シーラーを下塗りします。
メーカー各社独自の技術により、水性系・弱溶剤系・溶剤系または、アクリル樹脂・ウレタン樹脂・シリコン樹脂などと区分けされ多くの製品を取り揃えています。もちろん各社上塗り製品に適合した下塗り材を取り揃えております。
※コンクリート瓦(乾式洋瓦)のスラリー層に適した下地調整材が塗布されていないため、塗装後一年も経過せずに塗料が剥がれている屋根が見受けられます。コンクリート瓦・セメント瓦の区別を間違わないようにしてください。 |
季節による選択 |
夏場ですと水性タイプ、降雨・つゆ・霜などが予想される時などは溶剤形塗料を選択します。 |
耐候性による選択 |
水性形・弱溶剤形・溶剤形塗料いずれも、アクリル樹脂→ウレタン樹脂→シリコン樹脂の順に耐候性が良くなります。
アクリル樹脂でもシリコン・セラミックなどを用いて強化した塗料はウレタンより耐久性の良いものもあります。
(アクリル樹脂による塗装は、5年ほどで下地が出ることもあります) |
臭い・他による選択 |
建物の立地条件に合わせ、臭いのしない水性塗料、吹付け塗装の場合などは溶剤形塗料を選択。(水性塗料の吹付けも可能ですが、ミストが遠くまで乾かずに飛び周囲に付着するおそれがあります。) |
塗料単価による選択 |
塗料の耐久性のわかり易い判断材料として、塗料一缶あたりの値段を比べる事をお勧めいたします。外国から輸入されている塗料には当てはまらないのですが、国内で製造販売されている多くの塗料は値段が高ければ高いほど、耐久性・機能性などが優れています。
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下 地 調 整 |
ごみ・、かび・こけ・藻など、付着物は入念に除去する。素地に近づけ(30センチ以上離れていると綺麗にはなりません)100s/cu以上の高圧水洗を行う。
(30°のノズルを取り付けての作業時は、10cm前後に近づける)
水洗い後は、翌日まで良く乾燥させる。旧塗膜の浮き・割れ・膨れなどの劣化塗膜は入念に除去する。
※ 建坪30坪の屋根を高圧洗浄する場合、築5年〜7年ですと4時間ほど、こけなどが生えているような屋根ですと、1日ほど洗浄の時間を要します。(あまり早く終了するようでしたら綺麗に洗浄されていない可能性もあります。)
洗浄が一番大切です、手を抜かずにやりましょう。 |
※高圧洗浄を入念に行ってください、洗浄不足が原因で塗料が剥がれる被害が多く出ています。 |