麻雀もいちおうグローバルなゲームといっていい。その中でイナバウアー(食い換え(チーしての筋牌切り)、食い流し(チーしての現物切り))が禁止になっているのは日本麻雀だけ、というか日本の一般リーチ麻雀だけ。で、こんなルールがいつ頃生まれ、いつ頃定着したのか、ちと調べてみた。
戦争前のことは文献に頼るしかないけれど、どんな資料を見てもそれを禁止行為として記している文献は見あたらない。そしてσ(-_-)が麻雀をはじめた昭和38年ころには、すでに禁止行為として教わった。するとこのルールの登場
普及は戦後のリーチ麻雀の普及とともにあることになる。つまりリーチ麻雀では、最初からこのルールがつきものになっていたようだ。
しかしいろいろ調べていたら、面白い事実を再発見した(資料集には、すでにチェックしてあったのに忘れていたということ(-_-;
)。
日本麻雀の先人に司 忠(つかさただし)という人物がいる。この人の著した「麻雀戯法(s6)」という書物に、「昭和2年頃には、食い換えを行って放銃した場合(と吃してを放銃したような場合)、3人払いではなく1人払いとするルールが登場した」という主旨の記述があった。なるほど、食い換えそのものは禁止行為ではなかったにしても、それを忌避する風潮はその頃
すでにあったわけだ。
で中国麻雀ではロンアガリでも3人払いであるが、日本伝来後、昭和6年頃には日本麻雀ではロンアガリ1人払いのルールが普及してきた。このルールは、もちろん「あいつが放銃したのに、なんでオレが払うんだ」という発想のもとに生まれてきた。しかしその底流には、食い換え放銃1人払いのルールがあったと思われる。う〜ん、日本麻雀の大特徴である放銃1人払いルールのルーツは、イナバウアーにあったのか。
#中国麻将では現在でもロンアガリ3人払い。ただ一口に中国麻将といっても、3人払いのやり方はルールによってさまざま。
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