こちらで書いたコラムについて、BBSに次のような質問があった。
名前:フリテン 日付:2002/05/11(Sat)
こんにちは、浅見先生
将棋や碁では社団法人が認められているようですが、なぜ麻雀では難しいのでしょうか。
実はσ(-_-)もこういう問題については聞きかじり程度の知識しかない....そこで回答といっても、大いに間違っている可能性がある。しかし学究論文でもないので、そういう点は大目に見てちゃぶだい。
まず日本将棋連盟は社団法人であるが、日本棋院(囲碁)は財団法人。もちろん社団、財団の両者にはそれなりの区別がある。しかしこのコラムの本筋には関係が薄いと思うので、その問題は無視....(^-^;
社団法人といってもさまざまな団体があるが、とりあえずゲームに的をしぼる。で、聞きかじり程度の知識によると、ゲーム関係の場合、その団体が日本の代表的な団体であること。そして一般で行われているルールも、その団体のルールが標準的であることが重要らしい。
その点から見ると、日本麻雀連盟(以下、日雀連)にしても日○プ○麻○連○(以下、日プ連)にしても、とてもその条件を満たしているとは思えない。
それはまず日雀連は二十二麻雀団体であること。二十二麻雀(アルシーアルマージャン)は戦前主流であった麻雀で、とても現在の主流とは言えない。日プ連は一般立直ルールの団体。その点では日本の代表的なルールと言える。
しかし一口に一般立直ルールといっても、千差万別。また現行法ではジャンブルが違法行為であることも明白な事実。立ちションで逮捕されたなどという話は聞いたことはないが、警察さえその気になれば現行犯で逮捕できる。大目に見られているからといって“やっても良い”という理屈にはならない。
そこでめったに摘発されないからといって、幹部が雑誌上などで「自分の金で自分がギャンブルするのが何が悪い」という主旨を公言したり、幹部が関与するフリー雀荘などでジャンブルを管理プレーさせ、かつ自らも行うなどの違法行為に関与している団体が社団法人に認可されるは絶対に無いということになる。
では仮りに、完全ノーレートの純麻雀が日本中に大浸透すれば、元祖(笑)の我が純麻雀会は社団法人に認可されるかとなれば、これもどうやら難しいようだ。
麻雀は囲碁/将棋と異なり、ルールをどう構築しても一定限度の偶然性は排除できない。そこで純麻雀であろうとなかろうと、そのような偶然性に依拠するゲームでは、やはりお上の判定はノーと思われる。というわけで、麻雀の社団化/財団化は、どう考えても無理と思われる次第。
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と書いたところ、BBSに次のようなレスをいただいた。
Re:社団法人
名前:江場/heba 日付:2002/05/14(Tue) 22:32
こんにちは、浅見さん、フリテンさん
社団法人は必ずしも全国規模でなくても以下の基準を満たしていれば認可されるようです。ですから愛知県純麻雀連盟なんて地域限定法人でもあり得ます。(笑)
以下は滋賀県のホームページにあったものです。
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第3条公益法人の設立許可基準は、次のとおりとする。
(1) 目的
公益法人は、積極的に不特定多数の者の利益の実現を目的とするものでなければならず、次のいずれにも該当してはならない。
ア 同窓会、同好会等構成員相互の親睦、連絡、意見交換等を主たる目的とするもの
イ 特定団体の構成員または特定職域の者のみを対象とする福利厚生、相互救済等を主たる目的とするもの
ウ 後援会等特定個人の精神的、経済的支援を目的とするもの
エ 主義、道徳、親善、調査研究等具体的かつ積極的でないものを目的とするもの
詳しくは http://www.pref.shiga.jp/data/kijun/shinsa/1ba00101.htm をご覧ください。
ゲームの場合、上記目的の「積極的に不特定多数の者の利益の実現を目的とするもの」に該当するとお役人を説得するのが難しいかも。
ゲーム関係では法人認定が近年厳しくなっているようで、コントラクトブリッジや連珠が社団法人に認可されたあと、バックギャモンが認可されずにいます。その上、麻雀の場合、上記「エ」に該当もしますからより難しいかもね。
しかし、社団法人をgooなどで検索するといっぱい出てきます。中にはおかしなものもありますねぇ。
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