Laboratory 研究室

    (12)これからの点数計算


 点数計算ができるとか出来ないとかいうことがよく話題になる。話題になるということは出来ない人が結構多いということ。どうして出来ない人が多いかと云えば、それは現在の計算法が煩雑だからである。

 もちろん麻雀伝来以来、計算法はずいぶんと簡便になった。しかし現行計算法には麻雀誕生以来のネックが存在する。それは符計算の存在である。これある限り、麻雀の得点計算はその煩雑さから脱皮することはできない。

 すでに昭和40年頃、若い人の間では30符固定式という計算法が結構行われていた。これはどんなアガリもすべて連底30符として計算するもので、符計算はいっさい無い。また暗槓はすべて一翻アップとして計算する(幺九牌の暗槓のみ一翻アップというルールもあった)

 このような計算法に対し、一部に「これでは符計算の妙味がなくなる」などと主張する向きもある。しかしそれは単なる食わず嫌い(と思ふ)。じっさい精算法が4捨6入法に移行した当時さらに4捨6入法が今日のダブル切り上げ式に移行した当時、同じような論があった。しかしやはり簡便さが支持されて、今日に至っている。

 それでも「計算の妙味うんぬん」を主張するなら、点跳ねで2符を10符に切り上げてしまうような現行方式は直ちに中止して、2符たりともおろそかにしない精算法でゲームするのが一番ということになる。

 それほど簡単になった計算法であるが、それでもまだかなり面倒くさい。そこでそんな無意味な符計算はやめて30符固定式を採用するのが、これからの現状にマッチしている。そうすれば、麻雀がもっともっと若い人に取り組みやすいゲームになることは間違いない。

 しかしこの30符固定式も、符計算の流れを引きずっている。そのため3,900とか5,800という点数が発生する。そこでこれを整理したのが、30符をベースにした点数固定式の点数表。

※翻数には場ゾロを含む。
翻数
ロン ツモ ツモ ロン
1000 300/500 三翻 500all 1500
2000 500/1000 四翻 1000all 3000
4000 1000/2000 五翻 2000all 6000
8000 2000/4000 六/七翻 4000all 12000
12000 3000/6000 八/九翻 6000all 18000
16000 4000/8000 10-12翻 8000all 24000
24000 6000/12000 13-14翻 12000all 36000
32000 8000/16000 15翻-役満 16000all 48000
※槓の有無は関係無い。

 サンマヒストリーでも書いたけど、サンマは本サンマ点サンマに大別される。点サンマには得点に親子の別はないが、本サンマは親子の別があるものが多い。また本サンマではツモ損式、ロンツモ同点式などもさまざまなルールがある。ロンツモ同点式なら、それはそれでいい。しかしアガリ点に対する比率はグループによって多少の差異があるようだ。そこで本サンマ用に新しいタイプのロンツモ同点式を考えた。

翻数
ロン ツモ ツモ ロン
1200 400/800 三翻 800all 1600
2400 800/1600 四翻 1600all 3200
4800 1600/3200 五翻 3200all 6400
8000 3000/5000 六/七翻 6000all 12000
12000 4000/8000 八/九翻 9000all 18000
16000 6000/10000 10-12翻 12000all 24000
24000 8000/16000 13-14翻 18000all 36000
32000 12000/20000 15翻-役満 24000all 48000

 まぁ、サンマの計算法はオマケだけど、せめてヨンマだけでも点数固定式が普及すると良い。いまいくつものマージャンプロ団体があるけれど、オカルトチックな戦術論を展開しているヒマがあったら、点数固定式を普及させる努力をしたほうが、世のため人のため?(^-^;

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