四帰一(スークーイー)は、江南(上海)役で、中国公式麻将では2点役として採用されている。或る数牌4枚を2面子以上で使用した組み合わせ。日本麻雀でいう4枚使い、あるいは槓仔(カンこ)という状態。
四帰一とは「四枚が一つに帰す」というほどの意。“四枚が一つに帰す”なら、理屈的には槓子ということになる。そこで4枚を2面子で使うするなら、四帰二(スークーアル)と表現すべきということになる。しかし槓子は、槓子で1セットであって四帰一とは表現しない。
三般高の項でも述べたように、姉妹は二人で一姉妹(いちしまい)、靴は二つで1足(いっそく)、箸は2本で一膳、雀頭は2枚で1雀頭。それと同じく2面子で1セットという感覚で慣習的に四帰一と呼称する。そして四帰二というと、別なパターンの四帰一を指す(後述)。
*四帰一を四帰二と表現した中国書もあることはある。
別名・四合一(スーハーイー)。英名・Four into One
この四帰一、ほかにもいろんなパターンがある。
まずは、両四帰一(リャンスークーイー)。分かりやすく云えばW四帰一(ダブルスークーイー)。要するに両般高(リャンペーコー)と同じパターン。
両四帰一には、2種牌によるものと、同一種牌による二つのパターンがある。そして前者の2種牌による両四帰一は、特に八大鎚(パターツイ=大きな木槌の意)と呼ぶ。
八大鎚
四帰一には、四帰一が重なっているパターンもある。四帰一が重なっているので、重四帰一と呼ぶ。そして2種の重なり型が、先ほど述べた四帰二(=四帰両)。なかなかできない型なので虎四帰一(フースークーイー)という雅名がある。
虎四帰一
さらに四帰一が3つ重複した型。これは“めったに”どころか、チョーできない。雅名も竜四帰一(ロンスークーイー)と恰好いい。
竜四帰一
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