「豚郎my焼酎」ではなく、ウーターラオマイシャオピンと読む。麻将計番及技巧(1986/5湖南科学技術出版。王国華編)という本に記載されている役。
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4面子すべてに5を含み、雀頭がの組み合せ。
もともと中国麻雀には、全帯五(チャンタウー)という役がある。これは1雀頭4面子すべてに5を含んだ組み合わせ。
どう考えても、豚郎じゃなかった武太郎より全帯五の方が難しい。ではどうしてわざわざこんな新役が考案されたのか。うん、それにはこんなワケがある。
武(ウー)と五(ウー)は同音。太郎は兄とか長男の意。は焼餅を表す(は大餅(ターピン)とも呼ばれる)。そこで武太郎売焼餅は、「武太郎(武兄さん)が焼餅を売る」の意となる。それだけのことなら、「マンマじゃね〜か、それがどうした」ということに。(笑)
これは中国伝奇小説「水滸伝」に登場する豪傑、武松(ウースン=ぶしょう)の外伝に由来している。武太郎は、その水滸伝の豪傑武松の兄のこと。
「むかし潘金蓮(はんきんれん)という絶世の美人がいた。家が貧しかったので、幼い頃から某家の小間使いとなって働いていた。成長した金蓮の美貌に目を付けた主人が言寄った。豚郎のような(まだ云うか....)主人なので激しく拒否したところ、怒った主人が仕返しに、貧乏な餅売りで風采もあがらない武太郎に無理やり嫁にやった。
仕方がないのでしばらくく武太郎と暮していたが、そのうち西門慶(さいもんけい)という大金持ちのいい男とねんごろになった。こうなると潘金蓮も西門慶も武太郎が邪魔で仕方がない。そこでついに毒殺してしまった。このとき武太郎の弟、武二郎(二郎=弟)=武松は旅に出ていたが、帰郷してからこれを知り、二人をぶち殺して復讐した。人を殺してしまっては街にいられない。そこで故郷を出奔し、梁山泊の仲間に入った」という物語に由来する。
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