Foundation stone 礎石 .

    (16)澄みやかに打つ


 初めての方から、「浅見さんは、雀○流なのでしょうか」という主旨のメールを頂いた。どうもこのカテゴリー(礎石編)のno..5「打動作」における、「摸打の所要時間は、選択に迷わなければツモ切りで2秒前後」というコメントを見て、そう思われたらしい。で、このコラムはその返信(メール頂いた方、了承済み)。

 まず結論からいうと、σ(-_-)は雀○流ではない。第1打牌で字牌を切る、テンパイしてないのにドラを切るなど珍しくない。ま、そのアタリのことは機会があればコメントするとして、今回はこの打動作に的をしぼって話しを進める。

 雑誌なんかを見ると、雀○流では20分ぐらいのゲーム時間は当たり前、早いときには15分くらいで1ゲーム(半荘)を終了するという。一般の麻雀では、早く終わったとしても30分くらい。そこで20分で終了が当たり前、早いときは15分となると驚異としかいいようがない。

 いくら連荘(レンチャン)が無かったとしても、摸打スピードが早くなければ、この時間で終了するのは不可能だ。この摸打スピードという点で、雀○流とσ(-_-)に共通点はある。しかし同一線上にあるとは思えない。

 σ(-_-)がそう思うのは、次のような理由による。
 以前、「雀○流」というタイトルのビデオを見た。これは雀○流のドキュメントで、主宰者の桜○氏の話やら、雀○流大会の様子やら、代表選手による模範対局などが収録されている。

 その収録されている麻雀大会の様子は、こんな感じ。
 桜○氏の見守る中、進行係りの合図によってゲームが始まる。そしてしばらく経つと会場にいる何人かのスタッフから、「○番卓、東ラスですーっ!」、「X番卓、10分で南入しましたぁっ!」、「続いて△番卓、南入しましたぁ!」という大声での報告がある。

 マイクを持った進行係りはそれを聞いて、改めてマイクで「○番卓、南入しましたぁ!」とアナウンスする。正直言って、この大声で飛び交う報告andアナウンスは、とってもうるさかった....

 しかしそこまではいいとしても、やがてマイクからの、「現在、○番卓、X番卓、△番卓、南入していまーす!」というアナウンスに続いて、「まだ東場をやっている卓は、早く終わらせてあげるように!」というアナウンスまで入る。むむ、早く終わらせてあげるって、いったいどうしろと云うんだろう・・・・

 早い摸打でゲームも早く進むというのは結構なこと。しかしこのようなアナウンスを聞くと、20分、15分というゲーム時間は摸打動作が速いため達成されるというより、早く終わらせることを目的とした速切り大会のようだ。

 もちろんそれがいいと思う人が参加しているのだし、どのような方針であろうと、そのグループの自由である。しかしσ(-_-)は、ゲームが早く終わるのは結果であって目的ではないと思っている。そこで摸打動作に関してσ(-_-)と雀○会の考えは、共通する点はあっても同一線上にあるとは思えない。

 また別の場面で、桜○氏は「何かが動き出すときはゆっくりだが、動くにしたがって早くなる。摸打スピードもそれと同じで、配牌から局面が進むにしたがって次第に早くならなければいけない」とコメントしている。

 「なるほど、そういう考え方もあるか」とは思うが、σ(-_-)の考えとは異なっている。σ(-_-)は、「最初から最後まで同じリズムで打つ」ということを理想/目標にしてるからだ。

 もちろん最後まで同じリズムといっても、毎回、平均10秒では良いわけない。(笑) 摸動作を開始してから打動作が完了するまで、3秒以内が一つの目安。

 このリズムを、たとえ親のリーチがかかっても、あるいは自分がメンチン状態になったとしても継続する。これが(-_-)が目標としている「澄みやかな摸打」である。

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