Foundation stone 礎石 .

    (15)実質点差


 4回戦で行われる麻雀大会。話を分かりやすくするために、素点方式(トップ賞や順位点無し)という事にしておこう。3回戦が終了した時点で、Aはプラス50000点で現在のトップ。はプラス40,000点で、Aとは10,000点差の2位めとする。

 4回戦は上位4人の直接対局。が優勝するためには、どのような形であろうと、この10,000点を逆転する必要がある。もちろんAがこのゲームでさらにプラスするなら、それ以上を叩き出す必要がある。と、まぁここまでは誰でも分かる。

 さて、いまはトップ目のAと10,000差の2位めとしたが、違うゲームでは同じ点差で3位めであったとする。しかし点差が同じなら、自分が何位めであろううと話は同じ。とにかく現時点におけるAとの差、10,000点以上を叩き出せばいい、と考えるのはじつは大きな錯覚。

 トップ目のとの差は同じ10,000点でも、が3位めであればその差は実質20,000点、もしこれが4位めであればその差は実質30,000点以上はあると考えなければならない。

 どうしてそんな計算になるのか、何位めであろうと10,000点差は10,000点差ではないか、と思われるかも知れない。うん、たしかに算数の上ではその通り。しかしそれは仮りにがトップと10,000点差の4位めで、なんとか10,000点以上を叩き出そうとしちるとき、Aはもちろん、BCも何もしないで傍観していてくれた場合の話。

 実際、数あるゲームの中には膠着状態のまま推移し、が親満一発アガッただけでめでたくトップというケースもあるだろう。しかしそんなケースは滅多にない。逃げ切りを図るAはもちろん、2位3位であるBCも必死で動く。

 そして仮にが2位である場合、トップAの持点が変動するにつれ、が叩き出さねばならない点数はとうぜん変化する。しかしいずれにしたって当面のメインターゲットはA1人。

 しかしが3位である場合、メインターゲットは2人となり、ラスめとなればゲームが始まる前から対局者全員がメインターゲットとなる。このメインターゲットの数の差が、トップとの点差が同じ10,000点であっても、が叩き出さなければならない点数変動の差となって表れる。

 単純に云えば、仮にがラスめであった場合、ガードを固くしながらチャンスのときだけ勝負に出ればいいA、毎回、相手3人に殴り合いを仕掛けなければならないでは、現実の数字以上の点差があると言うことである。

 優勝の懸かったこの1戦、これを理解していて臨むのと、ただ自分とトップとの点差だけを考えて臨むととでは、かなり大きな違いが生じる。

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