2010年8月13日〜14日
長野県 太田切川


 1週間前に出された『週末はずっと晴れ』の天気予報をあざ笑うかのように、台風通過。今回の太田切遠征は、初っ端から雨に祟られた。

いつもは、深夜到着 → 車中一泊 → 早朝釣り、というのがパターンだが、さすがに子供が二人になって車中泊は厳しい。
嫁さんと相談した結果、今回はいつもお世話になっている駒ヶ根ユースホステルで3連泊となった。


まずは12日午後3時、三重を出発。
駒ヶ根橋ライブカメラや、某暗黒サイト管理人の臨時レポートによると、この時点での川は増水&泥濁り。なめんな。

ぶっちゃけ、全てを諦めての出発となった。
高速は思いのほか空いており、休憩を挟みつつ午後7時にはホテル到着。いきなり晩飯がソースカツ丼に決定。
人気店、ガロに行くと道路の反対側に明治亭の支店が進出していて驚いた。仁義無き戦いですな。


初っ端から”ガロ”で食う事になるとは・・・(少し味があっさり系になったような?)

台風の影響と思われる大雨の峠は越えたようだが、雨が降り続いている。暗くて見えないが、近くを流れる太田切川は、土石流チックな(←どんなん?)地響きを奏でている。

「終わったな・・・」ソースカツ丼のソースが胃に滲み渡る。


午前4時半起床。出撃。


スゴゴゴゴゴゴゴゴ・・・・

駒ヶ根橋から川の様子を見る。濁りこそ少ないものの、かなりの増水。
写真で見ると大した事無いようにも見えるが、流されたら体勢を立て直すのは相当難しいであろう、重く太い流れ。
少し上流へ車を走らせ、入渓点を目指して行動開始。


サクッと、ルアーマン二人に頭をはねられる(汗) ・・・まさか道歩きながら抜かされるとは。

待て待て。
いくら釣り方が違うとは言え、入渓点を確認しあって調整するのが渓流釣りの不文律でしょう。
こちらから声を掛けて、どこから入るか聞いてみる。二人とも、游漁証を携帯してないように見えるのは、あえて触れないでおこう。

「どこから入られます?」

「この辺りから、もう少し上の滝のところまで釣りつもりです」

(滝?? ・・・堰堤の事か?)

「分かりました。私はもっと上まで行ってから川へ入りますので、その先の堰堤上流まで釣っても入らないので大丈夫ですよ」


入渓

釣りが出来るポイントがある事に感動を覚える。
しかし、C&R区間ほどではないにしろ水量は多く、足首までのチャラ瀬だったはずの場所でも膝下まで水深がある。
川通しの関係上、それ程上には行けないのは分かっていたので、水の流れの緩いところを丹念に探って行く。

いちいち言うまでもない。イワイイワナ#10でこのサイズがポンポン飛び出す。もはや普通にイワイイワナとか言ってる自分が怖い。

基本的には増水後、水が引いて行くタイミングなので、魚がフライを見つけてくれれば、躊躇無く簡単に喰ってくる。しかし、流れが速くて重い。一箇所にフライを留める事自体が至難の業だ。

とりあえずドライで釣れた最大魚。20cm位。フライが濁流に引きずり込まれず、偶然3秒ぐらいナチュラルに浮いていて、魚が見つけてくれればこちらの勝ちです。


100mも進まないうちに10匹突破。型は小さいが、岩魚に飢えている三重県人的には満足。

しかし、すぐにこの釣りは終了となった。

無理をすれば越えられる?水面に僅かに見える石の上を、2回ほど蹴れば対岸に渡れ、さらに上流へ進めるだろう。
しかし、滑ったら? 浮石だったら? 仮に渡れたとして、急な雨で増水したら帰ってこれる?

残念ながら、入渓200m足らずで引き返す。少しでも危ないと感じたら、理由に関わらずさっさと撤収。
臆病なのかもしれないが、これが渓流釣りでの私の鉄則です。

当然、おとなしく釣りを終了するほど人間が出来ていないので、帰り道は沈めて深場を探る。


はたと思う。

「この状況で、何を沈める・・・? アント? ニンフ? ブナ虫(ジャパニーズバグ)?その虫が流されている云々以前に、フライを見つけてもらう事が大事なのでは?」

迷った挙句、選んだのは管 理 釣 り 場 パ タ ー ン。色はチャートリュースでサイズは#16(テールがあるので実質#10ぐらいだが)。

「青虫とか毛虫に見えなくもない。うんうん」

このサイズがポンポン釣れてくる。
このフライの選択が正しかったのかどうかはよく分からんが、とにかく釣れる。
魚の姿が見えない場所でも、インジケーターが流れた後、川底からフラッと現れる岩魚たち。本当に岩に化けてるようだ。

入渓点付近まで引き返し、最後に釣れた岩魚23cm。

川の状況はアレだったが、釣った距離の割には、それなりに満足できた。
下山して、ここからは観光に切り替える。

ユースホステルへ娘達を迎えに行き、いざ、桃狩りとか地ビールとか、その他色々やっつけに出撃。

お姉ちゃんの後を必死に追いかける妹(まだまだ1歳もうすぐ2歳)が、てくてく走っています。MAYUお姉ちゃん、1秒たりとも待ってくれません。妹にチョー厳しい。

まずは桃狩り。


アレ、とる〜。

シーズン後半に差し掛かっているためか、あまり食べれそうな実がない。必然的に、写真の脚立を担いで園内を走り回る事になる。
 なお、前にも書いたが、木に実っているのはリンゴ並みに硬くて甘くないのが多い。
皮も人参並みに剥くのが難しい。水槽で冷やしてある方が熟れているので、おとなしくそれを食えばいいのだが・・・・。

「それも採る〜」

「はいはい。脚立から落ちないようにな」

++登る++

「これ、虫が食べちゃってる。あっちのにする」

「はいはい」

「次、あっちの木」

「はいはい」



・・・・・・死ぬ! 熱中症で倒れそう。


「木になってるのは硬いから、あっちの柔らかいの食べよ」「食べきれない桃は買わなあかんで、これで最後な」

「わかった」

モギ! モギ! モギ!  3つ一気に採った!!Σ( ̄□ ̄;)


「とった〜」


妹も1個採ってる!Σ( ̄□ ̄;)


1年分ぐらい桃を無理矢理食べ、次は薬用養命酒の工場見学へ。

・・内容は割愛。色々こだわってるのは分かったが、全部回るのに時間が掛かり、子供が飽きてしまうので親としては辛い。養命酒や新製品のハーブ酒が少量試飲できる。

その他では、漢方や木の実を使ったフォトスタンド、アクセサリーを作るコーナーがある。

MAYUちゃん作、フォトスタンド(パーツは殆ど親が作ったが・・・)。どこに写真を挟んだらいいのか分からないという驚愕の作品。

桃が結構腹に残っているので、昼飯は軽めで済ませる。

山菜蕎麦&天ぷら蕎麦。
毎年行っている、岩魚が泳いでる水槽が入口に置いてある店。
蕎麦自体は普通だが、新鮮な山菜が大量に盛られているので楽しめる。この時期、山菜はワラビぐらいしか期待していなかったが、「おれ、草食ってるの?草食系?」と錯覚に陥る大量の山菜が楽しめました(冷凍じゃなく、ちゃんとした新鮮な山菜)

この店の横を流れる水路の上には、川床料理屋風の座敷が設置されているのだが、昨夜の雨で水浸しになり、今日は座れないとの事。残念。

そしてお決まりの地ビール工場。
しかし!これまでは入ってすぐ試飲が楽しめたのに、工場を見学してこないと試飲カップが貰えないという残念なシステムに変更された模様。

毎度の事ながら、馬肉ジャーキーと地ビール試飲(有料)で、昼から絶好調
その後、宿に一旦帰って休憩&イブニングに備える。

しかし、観光の間も度々雨が降っていたので(特に上流)、川は相変わらず増水状態。
色々バタバタしてしまい、結局入渓できたのは午後6時前。


注意しろったってアンタ・・・

こまくさ橋(吊橋)近くの看板。こんな人通りが多い場所にまで熊が下りてくるとは・・・。

脱渓点をこまくさ橋とし、川沿いの道を下ってから入渓。
やはり水量が多かったが、釣り始めたところ、予想に反して反応多数。正味300m程しか釣れなかったが、途中、これまでの経験から大き目の鉤(#10)ばかりを使っていたのを止めて、#16のアントに変えた途端一気に反応が良くなる。

チビ多数、アマゴばかりだったが、短時間・短距離の釣りにしてはそれなりに楽しめた。

夜は駒ヶ根ファームスで再び地ビール。
去年から新発売になってる、アップルホップという地ビール(発泡酒)が、意外と美味しかった。リンゴで出来ているらしく、ビールと言うより半分ジュースのよう。

しかし、アルコール度数が6.5%と高めなので、調子乗って飲んでると結構酔う。

夜風が気持ちいい。
明日に向けて期待が膨らむ・・・と言いたいところだが、何故か10時過ぎから雨がシトシト降り出す。

ここへ来る前の週間天気予報では、前後1週間晴れの予報だったのだが・・・。まさか、明日も増水のままなのか。



翌日14日へ続く→


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