3/4 三重県
安濃川
■発眼卵放流実施効果調査■
暖冬と言われる2007年。
各地で解禁の声が聞こえる中、管理人は地元・安濃川へ釣りに出かけた。
当サイト閲覧者の多くの方がご承知のとおり、この川の漁協は組合員の減少及び高齢化が原因で、既に解散しており、漁協による放流(増殖義務による活動)は一切行われていない。
及ばずながら、当方が発眼卵自主放流を実施しているので、その効果を確認すべく3週連続でこの川で釣りをする事となった。その結果は、色々な意味で驚くべき事となった。
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前日の宮川釣行と同様、かなり暖かいポカポカ陽気の空の下、杉花粉に包まれての釣りを開始。
目に付いたのは、至る所での葦の大繁殖。
白泡が立つような流れにさえ地下茎が伸び、一部区間は埋もれてしまっている。水質浄化、小魚や水生昆虫の隠れ家として大きな役割を果たしているのだろうが、如何せん勢力の拡大が急すぎる。
流れが弱くなった(又は水量の減少)か、土砂の流入で根付き易い環境が整ったのだろう。いずれにせよ、この川は近い将来葦原に沈む運命なのかもしれない。
一昨年・昨年の発眼卵放流ポイントからかなり下流(と言っても、せいぜい1km程)から川に入り、丹念にフライを打ち込んでみたが無反応。
ミッジやカディスもハッチしており、ドライで100%釣れると信じていたがカワムツ・オイカワすら反応なし。無論、卵から孵って成長したと思われる稚魚の姿も確認できず、ガックリと落胆しながら釣り続ける。
一昨年の放流ポイント近くまで釣り上がり、時々アマゴの姿が確認できる小さなプール状のポイントに到着した。
「ここでダメなら帰ろう・・・」
家から近い川というのは、この釣りでは最大のメリットでもあるのだが、「また来たらいいや・・・」という諦めの気持ちもすぐに湧いてくる。長野や岐阜へ遠征した時とはえらい違いだ。
それまで使い続けたフライに新たなドレッシングを施すことも、ティペットの傷も確認せず、投げやりにフライをキャストした。・・・・スパッ!
どこからともなく飛び出した影が、フライに飛び出した。
予期せず釣れた18cmクラスの「中型」(安濃川ではね)。
ヒレも美しく伸び、天然と呼ばれる魚ないしそれに近い綺麗な魚体。2年前の発眼卵放流魚か・・・?しかし、餌も水量も十分と言えないこの川で、ここまで成長するのだろうか?
疑問を拭いきれないまま、本日はこの1匹で終了。カワムツ・オイカワ・タカハヤが1匹も釣れず、少々??な1日となった。