2020年11月 三重県
安濃川発眼卵放流
2005年から始めた発眼卵放流も、今年で16年目。途中、台風や工事の影響で2回放流を実施できない年がありましたが、長く続いているものです。
今年も、アマゴの卵5000粒の放流です。また、一昨年より実験している育苗トレーを使った新型ボックスを、本格的に投入しました。
新型ボックス。作成の手間もかなり減らすことができる
新型ボックスは、卵同士が触れる場所をなるべく分ける(上記のタイプだと6セルの2層構造で、12セルに分けられる)ことにより、死卵が発生した際の大量死を防ぐことが最大の目的となっています。
また、当サイトで紹介しているボックスは、7年程度の耐久力があることを確認していますが、プラスチック製品(しかも100均)である以上、素材は年々劣化し、卵を傷つける可能性があるささくれや亀裂が生じていることが懸念されます。
そのため、発眼卵が直接触れる部分に関しては、毎回新品に交換しようとすることも新型ボックスの目的です。少なくとも、卵を入れる部分に関しては、使い捨てになるので、それほど入念な消毒が必要なくなります。育苗トレー自体相当安いので、これにより制作費用がすごく高くなる、ということもありません。
ただし、従来型のボックスは、10秒程度で500粒の発眼卵をボックスに詰めることが可能であるため、作業効率という点では新型よりも上回ります。
ガバッと入れられる
なお、この日の放流は、大学の研究室関連の方々と日程調整がうまくいかず、一人で実施する予定であったところ、家でゴロゴロしていた娘を日給500円で雇い、手伝わせることに成功しました(これが地味によく働いた)。
加えて、何年か前に簡単に試したことがある直まきにも挑戦しました。
漁協の関係者が行なっている方法を参考にし、ホームセンターで買ってきた塩ビのパイプを組み合わせ道具も作成。シャベルを使って川底をならし、産卵場(せいぜい1平米ですが)を造成し、小石を集め、人口の産卵床を作りあげていくイメージです。
少し穴掘って石を集める程度の作業と思っていましたが、これがなかなかの重労働!
おそらく、5000粒の放流を全て直播きで行うとなると、一人では全く人手が足りず、体力のある大人が複数名いないと難しいのではないかと感じました。
しかし、早春のボックス回収の作業は当然省略ができますので、そういう意味では負担は少ないと思います。今後も少しずつ続けていこうかと思います
岩の隙間に卵が入り込むので、上からやさしく砂礫で覆います。
なお、参考にした直播きはサケのものだったようで、見よう見まねで作った放流用のパイプは、長すぎた!
腰ぐらいの深さがある、水量の多いポイントで放流するなら80cmぐらいの長さが必要ですが、安濃川みたいな小河川の場合、30cmもあれば十分です。
あまり高い位置から卵をポチャポチャ落とすのは、どう考えてもあまりよろしくなく、パイプの上部が少し水面から出る程度の長さがベストでしょう。今回作成したパイプは、帰宅後、速攻で半分の長さにぶった切りました。
放流後は紅葉狩り。
安濃ダム湖周辺は、隠れた紅葉スポットです。ダム湖より下流の河内渓谷が人気ですが、静かに楽しむならこちらの方がおすすめですね。
〜放流資金援助のお願い〜
現金だと色々ややこしいので、ご賛同いただける方が見えましたら、下記のURLからお買いものしていただけると嬉しいです。1000円の購入が、3粒ぐらいの卵に変身しますので、何か消耗品でも買ってやって下さい。
いやっ!バンブーロッドとかパソコンとかヴィトンのバッグとか高額なものは、本当に買わなくていいですよ!本当に!(チラッ)
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