自作バイバードボックス作成法 FlyHighFisher1型
豆腐保存容器改造タイプ


忘れていた訳ではない。手が回らなかっただけだ!

・・・。

えー、改めまして、1年ぐらい前から紹介しますと言ったまま、見事に放置され続けた自作バイバードボックスの作成方法をご紹介します。

私のような自主放流でなくとも、地元の漁協に協力を申し出れば、「お手伝い」という形で放流に参加出来るケースは多々あるようです。放流に興味の無い方も、どんな物かご参考までに。


バイバードボックス・・・つまりは、卵が孵化するまでの間、卵を安全に保護するための箱の事です。
しかし、これがないと発眼卵放流が出来ない訳ではなく、自然界では魚が砂利に穴掘って卵を産むわけですので、川床の状態が良ければそのまま卵を撒く方法もあります(直撒き)。

まず最初に、普通に買えば630円の商品。コレを安価で自作できるとの情報を発信されていた、Blue in Green管理人のBOSSさんにお礼申し上げます。

最初に、自作バイバード・ボックスに求められる基本性能は下記のとおりだと管理人は考えている。

@ 堅牢性・・・約2ヶ月間、自然の川に沈めるのだから、周囲を石などで囲むとしてもある程度頑丈でなければならない。
A 稚魚の保護・・・孵化した稚魚が速やかに下段の部屋へ落ちていく構造(死卵が発生すると、その卵がかびてしまい、病気発生の原因にもなる。従って、稚魚が孵化したらなるべく早く別室に移動できる構造が望ましい)と、ある程度成長した稚魚がボックスから脱出できる構造(遊泳力が付く前に外に出てしまうと、簡単に外敵に襲われる。長く留まりすぎると、砂の進入や増水などでボックスごと全滅の恐れあり)
B 製造コスト・・・600円オーバーするなら、市販品買おうね。

養魚場でも孵化用の器材を使っているが、木枠と網戸を使った簡単なもの。長期間放置する関係上、自作バイバードボックスは2段構造が多いが(市販品も上下2段構造)、稚魚脱出用の穴の大きさに気をつければ1段でも良いかもしれない。

とりあえず、管理人が実際に経験した事と、各種資料を適当に調べた限り、下記の点が重要な情報になってくる。

・市販品のスリット幅は約3mm
・卵の大きさは約5mm
・孵化した稚魚は縦に長いスリットなら、幅2.5mmでも通り抜けられる
・孵化した稚魚は下に潜る習性がある
・孵化した稚魚は四隅に固まる習性がある
・孵化した稚魚は隙間に頭を突っ込む習性がある
・孵化したばかりでも、走流性(流れに逆らって泳ぐ)がある
・卵・魚問わず死骸からはカビが発生し、伝染する
・直射日光(紫外線)は厳禁

これらの条件を全て満たす素材を求め、私はさまよった。買っていない売り物のメジャーを片手に、ダイ●ーの店内をうろついた。ザルや文房具入れ、使えそうな容器を片っ端から調べた。

そして、発見したのがこの容器。

ザル付きお豆腐保存ボックス!!


中はこのように二重構造。豆腐を出した時、簡単に水を切れる構造です。

 

新鮮保存とか書いてあるし、直射日光を防ぐためか、フタも半透明でバッチリ。もうこれは、発眼卵放流用に作られたボックスと言っても過言ない!(≧▽≦)

 

上段(ザル部分)に穴を開ければ、右上の本体との隙間空間に稚魚が落ちるって寸法ですよ。この豆腐保存容器見つけた時はしびれた。本当に嬉しかった。ありがとうダ●ソー!!



そして1年後。























生・産・中・止 (滝汗)






えー、正しくは、この容器はさらに使いやすいようバージョンアップしてまして、具体的には内側のザル部分に大きなスリットが入ったんですよね。

曰く、「そのまま包丁で切れて、鍋に入れられる」だそうです。
あぁなるほど!うまいこと考えたもんだ。今までのだと手に持たないと切れないもんね。元に戻せバカヤロー

そんな訳で、現在この型の容器は入手不可能。レンジで温野菜を作る容器や、ご飯保存容器が似たような構造をしていますが、見た限りバイバード・ボックスにはあまり向いていない。


そんな訳で、以下このボックスの作成方法を投げやりに紹介。管理人の使用するボックスは、FlyHighFisher2型:虫カゴ改造型ボックスに移行しましたので・・・。


 

まず、電気ドリル必需品。この時点で単価630円を超える気がするが気にしてはいけない。ドリルの刃は木工用がお奨め。スコッとくりぬいたような穴が開きます。

で、最初は側面全てに穴を開ける予定でしたが、あまりにも時間がかかるので断念(1個のボックス4面で30分以上)。再びダイソーで下のアイテムを発見。側面は穴を開けるのではなく、切り抜いてこのネットを貼り付ける算段だ。

穴の大きさは2.5mm四方。2枚入りと3枚入りがあり、3枚入りの方が薄い。強度的には弱いが、特に問題なし。

側面に貼り付けるため、各種ボンドを試すがPP素材同士の接着は強度がない。そこで穴を6箇所開けてナイロンバンドで物理的に固定することにした。

 

これが大成功で、作業時間も大幅に短縮。第1回の放流はこの方法により必要個数を一気にくみ上げた。

ま、材料が買えないんだから紹介しても意味無いんですけどね・・・。性能はかなり良かったです。難点はフタが開かないようヒモで縛る必要がある事。

注意点として、砂が流れてくると底に溜まりますので、排砂用の2mm穴を底面に多数開けておくのが良いでしょう。大きすぎると稚魚が出てしまいますので、大きくとも3mmまでを厳守。
ついでに、稚魚脱出用の穴は4mm程度の大きさの穴を四隅に、底から2cmほど上の側面に開けるべし。

底面の四隅に穴を開けると、まだヨークサックの大きい稚魚が無理して脱出しようとし、つっかえてご臨終されますので注意!


Fly High Fisher2型 虫カゴ改造型ボックス


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