☆ UNESCO の世界遺産に登録されている北欧最大の要塞,スオメンリンナ要塞 Suomenlinna をご紹介します。
スウェーデンは対ロシア防衛のため1747年,ヘルシンキ沖の8島の群島に要塞を作り,海軍基地を置きました。フィンランドは当時スウェーデンの1州としてその支配下にあり,この要塞はスヴェアボリ(Sveaborg)=スウェーデンの城と呼ばれていました。1800年代初頭にはヘルシンキの人口が4200人だったのに対し,ここの人口は4600人にも上ったと言われています。
1808年,要塞はロシア軍に包囲され,ロシアの統治下になり,1917年のフィンランド独立までの109年間ロシア軍がここに駐屯しました。この島には今でもロシアの雰囲気のある建物などが残っています。
スウェーデンの統治時代は Turku がフィンランド州の州都でしたが,ロシアはロシアに近い Helsinki (現在の大聖堂を中心とした地域)を首都に定め,1812年遷都を行いました。
1855年,クリミア戦争で英仏艦隊の攻撃で打撃を受けて,その後ロシアによって大改修が行われました。現在の城壁はこのとき作られたものだそうです。
フィンランド独立後,1918年 Suomenlinna(フィンランドの城・要塞)と名を変えてフィンランド海軍が駐屯し,第2次世界大戦の時は,首都防衛基地となりました。
1973年以降は規制がとかれ,観光や憩いの場として博物館,美術館,レストラン,カフェがあり,夏には市民が日光浴を楽しむ観光の島となっています。
スヴェアボリ(Sveaborg)や スオメンリンナ(Suomenlinna)の読みと意味については こちら をご覧ください。
☆ ヘルシンキ市中心のマーケット広場(Kauppatori)からフェリーで約15分。市バス・市電の回数券でも乗れます。月金は,朝6:20から深夜2:00まで24本(約1時間に一本),土・日は,朝6:20から深夜2:00まで28本のフェリーがあります。
☆ Suomenlinna Web サイトはこちらです。
☆ 私の写真をご覧ください。
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要塞の内部です。 |
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島内いたる所に大砲が放置してあります。 |
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砲身の線条 |
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高射砲とピクニックの家族
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大砲博物館
ここに写っている日本製大砲については こちら をご覧ください。 |
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小さな海水浴場,水温16・7度の水で遊ぶ子供たち。 |
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冬にはフィンランド湾沿岸の(真水に近い)海水が凍結するため,氷上を人や車が通れるようになり,フェリーに乗ることなしにスオメンリンナ島に渡ることができます。
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