河童〜カッパ(1) 常堅寺の河童
「遠野の河童」は有名である。
昔、寺が火災に遭ったとき、裏の小川(カッパ淵)
に住んでいた河童が消火を助けてくれた。
常堅寺には一対の河童像がある。
遠野と河童
柳田國男氏がその著書「遠野物語」の中で、遠野地方の河童の伝承を記して以来、「遠野の河童」は有名になり、遠野には「河童のふるさと」のイメージが定着した。<河童民話>
遠野駅前や周辺にもあちらこちらに河童像が置かれているが、観光スポットとして最も知られているのが河童淵=常堅寺(土渕町)である。
  
常堅寺と河童(カッパ狛犬)

十王堂前のカッパ狛犬

カッパ淵

常堅寺は延徳2年(1490)に開山された曹洞宗の古刹である。
「昔、寺が火災に遭ったとき、裏の小川(カッパ淵)に住んでいた河童が消火を手伝ってくれた」という。
その由縁から、頭上に水の溜まる窪みのある一対の狛犬が、「カッパ狛犬」と呼ばれて置かれている。
寺の裏手にある河童淵と共に遠野の河童名所のひとつでもある。

宮城県遠野市土淵町土淵7-50
JR釜石線遠野駅下車、タクシーで伝承園前まで約13分、徒歩5分
 

カッパ狛犬
一般に、狛犬の頭天にあいている穴は、「角などの抜けた跡だ」とか、「蝋燭を入れて燈すためのもの」だとか、「石工が性根をつぎ込んで造った像なので像が動きまわらないように魂を抜いた跡だ」とか、云われる。
足に水掻き がついているわけではないが、
ここは遠野、この狛犬は河童だと信じたい。