河童伝説
遠野の代表的な河童民話のあらすじ
川(足洗い川)に馬を洗いに連れていったとき、目を放した隙に、河童が出てきて馬を淵へ引き込もうとした。
馬は引き込まれまいと必死になって逃げた。
河童は馬の尻尾を離さなかったので厩まで引きずってこられ、落ちてきたかいば桶の中に閉じ込められてしまった。
村人に捕まって、「殺してまえ」といわれた河童は、「もう二度と悪さはしない」といって神妙に謝ったので、村人は可哀想になって河童を放してやった。
その後河童は悪戯をしなくなったが、いつのまにか、他の渕に移ってしまった。(遠野物語58話)
遠野の河童は赤色
遠野の河童は相撲好きとか、きゅうり好きといった点では他の地方の河童と同じだが、顔の色は緑色ではなく赤色だとされる。
これには諸説あるが、貧乏で赤子を育てられないので川に投げ込んだなごりだとも語られる。